なべて世はこともなし
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2006年07月10日(月) 爆弾騒ぎを運良く避けたと思ったら、ボヤ騒ぎ

サッカーに微塵の興味もないのにワールドカップ開催中に2度ドイツに行ったSnigelです。こんにちは。


先週の火曜日。ダブリン空港はパニクった模様。なんでも、50くらいのオッサンが突然頭の上にかばんを掲げて


「これは爆弾だぞー。オレはアルカイーダの一員だぞー。みんなー、避難しろー」


と叫んでまわったらしいのだ。


ご賢察の通り、どうもこのオッサン、過去に放火歴などもある刑事責任が問えるかどうかわからない御仁らしく、そっち方面ではうやむやになりそうな気配。とはいえ、誰かが空港で「爆弾だー」と叫んだ以上、これはマジメに取らざるを得ないわけで。かくして空港ビルは2時間にわたり閉鎖され、乗客はおろか空港職員も全員避難。爆発物処理車までやってくる騒動となったらしい。


当然の帰結として、かなりの数のフライトが大幅に遅れたり、キャンセルとなった。そんなキャンセルしたヒコーキの中に中に、翌日(水曜日)私が乗る予定の夕方のルフトハンザのフランクフルト行きも含まれておりまして。いやー、これが翌日じゃなくてよかった…と素直に思った次第。この爆弾騒ぎが翌日にあったら、私は旅行を全部キャンセルすることになっていたと思います。


で、翌日。ダブリンの北の果てにあるダブリン空港から夕方6時のヒコーキに乗るためには、これまたダブリンの西の果てにある会社を遅くとも午後3時には出ないと間にあわない…というわけで、朝5時過ぎに起きて、朝の7時から仕事開始。要は3時までに意地でも仕事を終わらせようという計画(空港までは最速でも車で1時間はかかるので、渋滞激しいダブリンでは、かなり無理のある計画と言えるのですが)。


ほとんど目にもとまらぬ早業といってもいい速さで仕事を一気に片付けて、お昼の時点で3時までには仕事が終わる目処がついた。ところが!神はそう慈悲深くなかったというか、世の中そんなに甘くなかったというかの事件発生。


どうも、臭いのだ。会社が。


会社の窓の外から、タイヤを燃やしているようないかにも体に悪そうな悪臭が漂ってくる。なんだろなと思っていると、突然電気の電圧が下がり、一瞬停電したような感じになる。ん?どうしたどうしたと思っていると、会社中の電気が…


ぶちっ


…という音とともに消えた。またもや停電。


なんだなんだと思っていると、外から黒煙が出ている。野次馬根性丸出しで身の安全を守るためにも様子を見るために外に出てみると、






隣のビルでボヤ騒ぎ。


消防車来てます。消防隊員来てます。煙が上がってます。


…ちゅうか、なんで火災報知機が鳴らないんだよ?


で、この停電が復旧するまでに1時間、さらに停電のおかげでお亡くなりになったコンピュータのシステムの復旧にさらに1時間、計2時間もかかってしまい、コンピュータが復旧した2時30分から30分で仕事を終わらせることなどできるはずもなく…私は仕事をほったらかしで空港に向かうことに。


で、家に車を置いて、タクシーがつかまらないうちにバスが来たので、バスで空港へ(それでもフライトの1時間前に空港に着いた)。


ルフトハンザの搭乗手続きカウンターにて。


係:「悪いけど、真ん中の席以外だと、ほとんど一番後ろの通路側しか空いてないわ」
私:「いいけど、そんなに混んでるの?あ、もしかして、昨日の騒動のせい?」
係:「そう、フライトがキャンセルになったから、昨日飛べなかった人がこの便にも流れてきてるのよね」



かくして、機内。


機内は、完全に満席。そんな中、後ろから2列目の席をあてがわれた私。後部のギャレーではスッチーさん二人がいつまでもくっちゃべってていつまで経っても飲み物のサービスをする気配がない。ついにサービスは前からのみで後ろからは行われず。「この怠け者め」と思って後ろを見ると…お客さんでした。そう。たぶん関係者だとは思われますが、制服ではないフツーの服を着た人二人がスッチーさん用のジャンプシートに座っておしゃべりしてました。…たぶん昨日この人たちも前日の騒動の被害者なんだろうなあ。この辺の事情は、元航空会社勤務ひでばかすの別冊を読まれたし。


ついにやってきた機内サービス。






この手のひらよりも小さいサンドイッチ。中は、チーズとレタスのみ!いくらコスト削減のためとはいえ、この「食事は出しました」という既成事実を作りたいがためだけに出すこのサンドイッチはどうよ?


頼んだ飲み物はオレンジジュースとスパークリングワイン。そう、ルフトハンザの機内サービスではスパークリングワインが未だにタダです。…と言っても、ドイツのスーパーに行けば、スパークリングワイン1本500円程度で売っていることを知っている私にとって、あまりありがたみはないのですが。とはいえ、タダというのはいいですね。やっぱり。…同じスタアラのSASやBritish Midlandのエコノミークラスで無料の機内サービスを止めてしまった昨今、この機内サービスがいつまで続くか謎ですが。






乗換えのために待合室でビールを飲みながら待つ。目の前にあるのは今まで乗っていたヒコーキ。ひでかすはまったく不賛成だけど、フランクフルトはロンドンヒースローなんかに比べると、はるかに良くデザインされたいい空港だと思う。…のりかえ、5分で済むもん。




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