なべて世はこともなし
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2005年06月10日(金) アイルランドでは買い物袋は有料ですが何か?

今日の朝日新聞のウェブサイトから。ちょっと長いですが引用させてもらいます。

(引用ここから)

レジ袋、07年にも有料化 法整備で促進 環境省方針
2005年06月10日08時04分

 スーパーやコンビニなどで無料配布されているレジ袋が、有料化される見通しとなった。国が有料化のルールをつくり、業界を指導する。年間300億枚が流通しているといわれるレジ袋の使用を控えさせ、増え続けるプラスチックごみの減量化を狙う。金額や仕組みは今後、議論する。環境省は、来年の通常国会に提出する容器包装リサイクル法(容リ法)改正案に盛り込む方針で、早ければ07年春にも実施したい考えだ。

 業界団体によると、レジ袋は、国民1人当たり年間約300枚使われていると推定されている。家庭から出される袋は、容リ法ではプラスチックごみとして分別、再利用されることになっているが、減量化はなかなか進んでいない。そのため、消費者が持参するマイバッグの普及とともに、レジ袋の有料化が必要と判断した。

 同省は、現在検討している容リ法の改正で、レジ袋の無料配布を禁止することも検討したが、「営業の自由」を侵すとの議論もあり難航。そのため、国はレジ袋の削減目標を定め、業界が達成状況を報告、公表するルールを作る。有料化を徹底させるために、業界を指導、勧告し、規制効果を持たせたい考えだ。

 レジ袋の金額などの具体的な方法は、秋までに中央環境審議会などで詰めていく方針だ。

 有料化されると、レジ袋は「商品」となり、容リ法の対象外となる。これまで、小売業界が負担していた再商品化への負担金も取れなくなることから、新たなリサイクルの仕組みも作りたい考えだ。

 有料化を巡っては、生活協同組合ですでに1枚5〜10円で実施しており、レジ袋を使わない人にスタンプを発行し一定額を払い戻すなどの試みも各地で始まっている。しかし、ほとんどのスーパーなどでは、先行して有料化に乗り出せば、無料の店に客が流れる懸念があるため、有料化に踏み切れない状況だ。

 自治体では、東京都杉並区が02年、レジ袋1枚につき5円の税金を課す「レジ袋税(すぎなみ環境目的税)条例」を制定したが、施行されていない。

 全国の主要スーパー約100社でつくる「日本チェーンストア協会」は、無料配布を続ける店舗がでることを警戒。5月、法制化を促すよう求める要望書を中央環境審議会に提出し、業界全体で一律に有料化を実施できる方法を要望している。

      ◇      ◇

 〈キーワード・レジ袋〉 ポリエチレンで作られた袋で、国内で消費される半分以上が輸入。省資源化やごみの減量化によって、5年前より約20%薄くなっている。使用済みのレジ袋は、約半数の市町村でプラスチックごみとして分別収集され、プラスチック製品や原料油などとして再利用されている。残りの市町村では、焼却されたり、埋め立てられたりしている。海外では、02年に韓国でデパートやスーパーが業界内で自主的に協約で有料化を決めた。台湾では法律で有料化を規定。アイルランドでは、レジ袋配布時に税金を徴収している。

(引用ここまで。出典:asahi.com




この記事を見て不思議に思うことは、一部の分野ではアイルランドは他の国よりも進んでいる点があるということ。あまり認めたくはないのだけど、認めないわけにはいかない。だって事実だもの。


2002年の3月に…つまり、3年前にアイルランドでは買い物袋の有料化が断行されました。過去日記にも書いてあるとおり、実施後数日はちょっとした混乱がなかったとは言わないけど、おおむねスムーズに有料化は行われて、3年たった今ではそれが当たり前の光景になってます。スーパーに買い物に行き人のほとんどは、ちゃんと買い物袋を持参してます。オチとしては、スーパーの買い物カゴがなぜかたくさん消えていくようになった(=買い物カゴを持って帰るアホタレが増えた)ということでしょうか。


人間の慣れって怖いもんで、先週マンチェスターにいった時も、その前の週末に北アイルランドのNewryに行った時も、スーパーのレジに買い物袋がどかっと置いてあるのを見て、不思議な気分になったんですよね。「ああ、袋がタダだ!」って。そういえば、パブでタバコが吸えるのも不思議な感じがしたなあ。


私の言いたいことはですね、人間は案外慣れるのが早いということ。パブの禁煙化も何だかんだ言って、何時の間にか定着して、「それが当たり前」になってしまいましたもんね。レジ袋の持参だって、やってみれば別にさして不便じゃないですし。というか、むしろ、数枚の無料の弱いレジ袋に入れて持って帰るより、一枚の丈夫で、かつ持ちやすいレジ袋に商品を詰めて帰るほうが楽という事実もあります。


こういうことがなぜアイルランドでできるかというと、やはり、国の小ささが上げられると思います。いつも言うように、この国の人口って、所詮静岡県と変わりません。つまりですね、レジ袋の有料化だって、公共の場所での禁煙だって所詮は「静岡県条例」レベルなんですよね。「日本全体でレジ袋有料」となるとなかなか難しいけど、「静岡県条例でレジ袋有料」となると、前者よりはるかに簡単に実施できるでしょ。


あとは、国民がいい加減だから、政府が何か決めたら、なんとなくそうなってしまうのかなあ…という穿った味方もできますが、どうなんでしょうね。


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