なべて世はこともなし
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2004年07月25日(日) ダブリンの隠れ極悪駐車場とは

昨日に引き続いて更新です。2週間も放置しておいて、説得力が全くないですが、いちおうこの日記「ほぼ毎日更新中」ですので。もっと白状するとですね、実は会社の方針が変わりまして、明日から残業ができなくなります。かくして、2ヶ月にわたる時給二倍というぼろ儲けももうできなくなるので、少しは日記や家事などにも力を入れることができるかと思います。


ここだけの話、うちの会社、アホですよ(もっとも全世界のリーマンの約8割が「自分の会社はアホだ」と思っているらしいですが>Snigelによる独自調査による)。うちの会社の業績、現在右肩上がりです。それ自体、慶賀に絶えないわけですが…


業績が右肩上がり→よりたくさんの仕事が入る→より忙しくなる→よりたくさんの人を雇う


という当たり前の構図が成り立ってません。つまり、最後の「よりたくさんの人を雇う」ことをせずに今いる人員で乗り切ろうとしてます。で、現在、例えば決算で一時的に忙しい…とかいうなら分かりますが、これからもずっと忙しく、あからさまに人手が足りないのを残業で補おうというのは、誰がどう考えても無理があります。


人を雇いたがらない理由は簡単で、要は人件費をケチってるんですよ。で、今月、私のいる部署約25人で総計550時間の残業があったそうです。で、時給2倍なので1100時間。…つまりこれだけの金を払えば7人の新人が雇えたわけで。そりゃ新人は即戦力にはなりませんよ。でもね、私だってずっと残業し続けるわけにはいかないのですが。


ともあれ、このとんでも人件費のおかげで残業は中止されるわけですが、こうなると、仕事、回りませんよ。一体どうやって対応するのか見物です。実は最近ついにヒラから肩書つきになってしまいましたが、こういう経営に関しては無関係なので高みの見物を決め込もうと思ってます。


かくして、土日、8時間づつしっかり稼いできましたが、そんな中、土曜日の夕方、きっちり髪を切りに町に行ってきました。特に土曜日など街には極力バスで行くようにしてます。道は混むし、駐車場は見つからないしとろくなことがないので。とはいえ、会社から直行しなくてはならなかった昨日は例外的に車で町に行きました。


私、いつも同じ駐車場に車を停めてます。Drury Streetの駐車場に。…どこだという方、South George Streetと並行するAsian Marketのある通り…と言えば分かっていただけるでしょうか。ちょうどGeorge Street Marketの直下あたりにある地下駐車場です。ここ、1時間あたりの駐車料金が2ユーロと破格の安さです。市内のパーキングチケット制の路上駐車が1時間2.5ユーロと言えば、いかに安いかが分かってもらえるかと。かつ、駐車場の収容台数が少ないので、出庫に時間がかかるということもありません。しかも、いつ行ってもスペースが空いてます。…こう書くといいこと尽くしですが、一つ致命的な問題があるのです。


狭い。


狭いなんてもんじゃありません。悪名高いダブリン空港の立体駐車場やTallightにある某病院の駐車場も真っ青です。ダブリン空港の駐車場、確かに(日本的にいえば)3ナンバーの車だと本当にギリギリですが、とはいえ、あの駐車場は腐っても駐車場としてデザインされてます。けど、この隠れ地下駐車場は駐車場としてデザインされていないのです。信じられます?通路を曲がるために切り返しをしなきゃいけないんですよ。


写真を撮ってこなかったのが悔やまれますが、そもそも倉庫か何か用に作られた地下室を力づくで駐車場にしているのです。柱の位置なんか、駐車場にすることなど絶対に考えてませんし(そりゃそうだ。あの辺の建物は築100年とかの世界)、柱という柱には擦り傷がついてます。何も知らずに迷い込んだドライバーが愛車を擦ったという悲話は数知れず(推定)。


この駐車場、かくして整理員が常駐しています。そう書くと聞こえはいいですが、むしろ、この整理員はいない方がいい。この駐車場、路面に線なんて書いてませんよ。というか、地下室の床そのまんまで凹凸だらけです。かくして、この整理員が駐車の位置を指定してくるのですが、これが数センチ単位で位置を指定してくるのですよ。無理もない話で、フツーの感覚なら柱と柱の2台分のスペースに無理矢理3台停めさせるのです。しかも前後の間隔もセンチ単位。文句無しでダブリン唯一の難易度★★★★★の駐車場…世界的に見てもかなりのとこまで行ってる気がします(でも安い)。


昨日もこの薄暗い、何も知らずに迷い込んだらそのまま逃げ出したくなるような駐車場に入庫しました。土曜の昼ということもあってこのくそ狭い駐車場はほぼ満車。で、整理員が指定してきた場所、私は見て泣きそうになりました。確かに幅はあります。でもそこに停めるには通路から直角に切り返さねばなりませんが、その通路にはすでに車が無理矢理並列駐車しており、切り返しはほぼ不可能。しかもその停まっている車が新車のBMWとなると、私じゃなくても泣きたくなると思います。


七回切り返しましたよ。


新車のBMWのどてっ腹まであと5センチまで近づき、怖いからサイドブレーキをひいて切り返すことの繰り返し。前に行きすぎると新車のBMWにダイブ。後ろはすでに100台以上がこすったと思われる柱。ただでさえ泣きそうな状況なのに、うら若き女性3人が私が泣きそうな様を見物してます(暇人め)。こうなると男としていいところを見せようと思うのは当然で、7回のきり返しの後見事に車をスペースに収めました。


拍手をいただきました(実話)。

地獄が見たい方は、ぜひこの駐車場を試してみて下さい。とはいえ車をこすっても私の知ったことじゃあありませんのであしからず。


蛇足ですが、この駐車場のすぐ近所に、怪しげな日本食レストランがオープンしてました。「カラオケボックス1時間25ユーロ」という謎の看板が下がってましたが、いったいどうなってるんですかね。行った方はぜひご報告ください。


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