なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ前日の日記はこちら翌日の日記はこちらアイルランド真実紀行へ


2003年06月18日(水) スコットランドの旅行記を書き始めたつもりが...大脱線




ブリティッシュミッドランドの機内誌Voyager。 これはブリティッシュミッドランドに限った話ではありませんが、ヒコーキの機内誌は概してつまらない(全日空の翼の王国はまあまあいけてると思うが)。ただこの理由はある意味当然で、こういう機内誌は世界を股にかけるフレクエントビジネストラベラーのためにあると思われ、私のようなビンボー人にはあまりビジネスの話や別荘の話は興味がないというか縁がないというか…。


かくしてこのVoyagerも別に見るとはなしにぱらぱらめくっていた。中古ロレックス売買の広告…ああそうですか、誰か聞いたこともない人のインタビュー…読む気もせん…なんてやっていたのですがふっとひとつの全面広告が目に留まった。





モバイルギア用のプリンター。


こんなもん買う人がいるのかな…と思うだけなら目に留まりすらしなかったが、この広告、見れば見るほど味がある。


空港のラウンジらしきところでノートパソコンを使い会議の議事録を作るビジネスマン。それはいいとしてこのプリンターの会社、もしかして


ブラザー?


ブラザーって、私が中学生くらいの頃ワープロに手を出して大コケしたあの会社?まだこの会社存在してたの?(ブラザー関係者の方、あくまでコメディですので聞き流してください)あの会社が今、こんな誰が買うかわからんプリンターを作ってる?


うーん、目の付け所がブラザーだ。


でこの広告が私の目に留まった最高にして最大の理由。窓の外にボケて写っているヒコーキにはい注目―。



ん?このヒコーキは…。


まさかライアンエアー?


機体前部のRyanairのロゴは画像処理で消しているものの、この機体、この青と白のツートンで黄色のラインのワンポイントといえば紛れもなく、あのRyanairではないですか?


ブラザーさん、世界のビジネスマン相手に広告出すならもうちょっとマシなヒコーキはなかったの?ちゅうか、Ryanairが飛んでくるこの空港ってどこよ?


何せRyanairはまともな空港に飛ばない。あ、これ、私が言ったんじゃないですよ。今、私の手許にはグラスゴーの空港で手に入れたRyanairのCustomer Service Promise(Snigelによる超意訳:「お客様への誓い」)にちゃんと書いてある。私をしてグラスゴーの空港でダウンさせたこのテレカサイズのカード。ツッコミ所満載なのでここでひとつひとつ突っ込んでいきましょう。





Ryanair's Service Promises

1. Safety
2. Very low prices
3. No.1 punctuality
4. New modern aircraft
5. Efficient, uncrowned airports
6. Friendly, hospitable on-board service



1. Safety (安全)

当たり前です。例えタダでもヒコーキが落ちたら話にならん。「安全はすべてに優先する」なんてどこの工事現場にも書いてあるし、単なる掛け声のような気もする。


2. Very low prices (格安)

確かに時間と曜日を選べば安い。ただしラストミニッツならエアリンガス他の方が圧倒的に安いことが多い。


3. No.1 punctuality (定時運行率一)

これまた当たり前。乗り継ぎを保証しないで、かつイナカの一日10便離発着があるかないかの空港を使ってたりするんだから。


4. New modern aircraft (最新の機材)


ぎゃははははははは _(__)ノ彡☆ばんばん!

なんですか、私が乗ったRyanairのキルケニー号。機齢23歳ルフトハンサが古くなってスクラップにしたこのキルケニー号をあんたんところはNew modern aircraftと呼ぶんですか。




参考写真:キルケニー号(左)とその昔キルケニー号がルフトハンサだった頃(右)。




ちなみにこの項目を書くのに私は30分近くネットサーフィンをしてこの内容を調べました。いくらなんでもキルケニー号がルフトハンサのお下がりとか初飛行が80年の3月だとかは調べないと分からない。Ryanairの名誉のために言うと、現在約20機ある737−200(要するに20年くらい前の機材)は今年末までに全部ようやく捨てるそうです。もしそうなれば機齢は4年以下になるからNew modern aircraftというのはまんざら嘘じゃなくなる。


5. Efficient, uncrowned airports (効率的で混んでいない空港からの発着)

…要は着陸料がもったいなくてどうでもいいようなイナカの空港に飛んでるくせに。モノは言いようですね。


6. Friendly, hospitable on-board service (フレンドリーで暖かい機内サービス)

「なれなれしい」「フレンドリー」を御社は混同してませんか。まあよほどフレンドリーでない限り、1本400円近くする生ぬるいビールなんか買う気にならんわな。


気がつくと、スコットランドの旅行記のつかみを書き始めたつもりがいつの間にやらRyanairの悪口になってしまった(いつもRyanairをネタにすると話が長くなるのはなぜだ?)。とりあえず今日のところはここでやめときますが、次回こそ、まともなスコットランドの旅行記を書きますのでよろしく。


日記才人の投票ボタンです(ご協力感謝)




Snigel |MAILアイルランド真実紀行へ掲示板へ