なべて世はこともなし
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2003年05月01日(木) もう一度アイルランドの力の抜け具合について語る

アイルランドの力の抜け具合というネタに関しては何度となくこの日記で取り上げてますので読者の皆様はご存知かと思いますが、もう一度例を挙げて説明させてください。


木曜日の朝。会社に着いたのが7時45分。会社の始業時刻は8時。で、8時10分に私の直通番号ではなく、顧客用の回線からの電話。


私:「XX社です。おはようございます」
電話の相手:「Snigel?ああ、ちょうどよかった。私、Carolineよ」



Carolineは私の直属の上司。数週間前にカナリーアイランドに行ってその間私が死にそうになったあのA級戦犯。彼女も言うまでもなく8時に会社に来ていなければならない。なのに8時10分に電話をしてくるということは…。


私:「あ、おはよう。どうしたの?」
彼女:「あのねえ、私の姉が今日出産予定なのよ」



…そりゃよかった。で?それが彼女と何の関係が?


彼女:「まあ姉の出産って一世一代のイベントじゃない?だから今日と明日休むわ」


私から日本の会社にまっとうにお勤めの皆様に質問です。日本ではこれって二日休むまっとうな理由になり得ますか?


そりゃ家族が出産するってのは大きな出来事だ。その点では争わない。だけど、だからといって、二日も会社を休むか?出てきてから(…すごい表現ですが)病院に行けばいいと思うのは私だけ?なんで彼女と一緒に病院に張りついてなければいけないの?


で、彼女の上司、すなわちスーパーバイザーは9時からの出社。9時になりやってきた私はスーパーバイザーの彼女のところに行きCarolineから電話があったことを伝える。


スーパーバイザー:「何彼女はふざけたこと言ってるの?そんなのが二日会社を休む理由になると思っているの?彼女のケータイの番号は何番?今電話をかけるから」

とスーパーバイザーは本気で怒ってます。そりゃそうですよねえ、さしものアイルランドでもこんな理由で会社を予告無しに二日休まれたんではたまりません。


…というのは実は私の捏造でして、スーパーバイザーの反応は以下の通り。


スーパーバイザー:「え?赤ちゃんが生まれたの?男の子?女の子?で?まだ?明日も来ない?いいねえ、赤ちゃんかー」(←なぜか遠い目をしてます)


…アイルランドとはこういう国です。この力の抜けよう。過労死だのそういう言葉とは無縁の生活を送っています。まあそのおかげで私も髪の毛が減ったりだとか、胃に穴があくとかそういう目に遭わずに生活できているわけですが。


ちなみに、私のこの二日はまた例によって忙しかったです。しかも現在、過日クビになった私がOJT(ジョブトレーニング)をしたアイリッシュの代わりにあたらしいアイリッシュのOJTをしてたりするのでさらに忙しかったです。まあ、新しいアイリッシュ、前のに比べて100倍以上使えるので救われてますが。


まあこんなに力の抜けている会社ですので、私は6月のとある月曜日に病気になることにしました。実はですね、ひでかすがうちのアパートの住人でスコットランドに行きたいとこの数ヶ月ずっとほざき続けてまして、で、昨日Ryanairがまた例によりセールをやっていたのでグラスゴー(から遠く離れたPrestwickという聞いたこともない空港)までの航空券を買ったのです。税金抜きで


ダブリン→グラスゴー)4.99ユーロ(650円)


十分安いですが、帰りは…


帰り(グラスゴー→ダブリン)0.01ユーロ(1円)


税金等を入れてひとり4400円なり。


まあ私はRyanairに5ユーロ以上払ったことはないのでいいんですが、それにしてもこの会社、安い時を選べばこんなふざけた値段でスコットランドに行けます。スコットランドには未だ行ったことがないのでちょっと楽しみです。


その前の週はドイツに行ったりなんかして…金はどうするんだろう。…そのことはとりあえずカード破産するまで忘れよう。



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