なべて世はこともなし
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2002年12月21日(土) Snigel完全に怒る。なぜ私は未だにダブリンにいるの?

現在、12/21午後8時です。本来であれば、私は今ごろハノーバーに着いているはずでした。が、実際は、ダブリンの自宅でこうして日記の更新を致しております。何があったのか?はい、説明致します。かなり マニアックな話になることも前もってお詫び致します。


話の背景を分かっていただくために。私はダブリン=ロンドン(ヒースロー)=ハノーバーと飛ぶはずでした。まずはブリティッシュミッドランドの時刻表をおさらいしておきましょう。後の話を理解しやすくするためにも目を通してください。


便名 ダブリン(発) ロンドン(着)
BD120 0635 → 0805
BD122 0835 → 1000
BD124 1055 → 1215
BD126 1255 → 1415
BD464 1410 → 1525(臨時便)
BD128 1515 → 1635
BD130 1710 → 1830
BD132 1930 → 2100

便名 ロンドン(発) ハノーバー(着)
BD 815 0705 → 0935
BD 817 1145 → 1420 (12/21運休)
BD 819 1805 → 2035



…というわけで、ダブリン=ハノーバーは


ダブリン(発) ハノーバー(着)
0835 → 1420
1515 → 2035



…実質一日2便です。


どうせ半分の人も読んでないでしょうが、いいんです。今日の日記は とことんマニアックに行くと勝手に決めたので。いただくメール等から判断する限り、実はこの日記の読者さんにはかなり多くの航空マニアが含まれてます。 私は違いますが。違うんだってば。


過去日記に書いた通り、去年、私はクリスマス前の土曜日に同じ区間を同じ時刻表で飛ぼうとして、見事にドツボにはまりました(過去日記をお読みでない方はこの先を読み進める前にまずはこちらをご覧ください)。


で、去年ひどい目にあったんだから、今年は大丈夫だろうと去年と同じダイヤの切符を買いました。で、どうなったかと言うと…


午後2時15分。私にしては1時間前とかなり早めにダブリン空港着。


で、出発のディスプレイを見ると





真っ赤。


…つまり すべての便が遅れてます(ピンボケ陳謝)。


で、ブリティッシュミッドランドのチェックインカウンターは、去年と違いすかすか。


チェックインカウンターで言われたこと。


係:「悪いけどハノーバーまでスルーでチェックインできないからロンドンで新たに搭乗券をもらって」


私は伊達や酔狂で「フレクエントフライヤーカード」を持っているわけではありません。何も知らなければ「あ、そ」で終わりですが、ここは食い下がります。


私:「なんでチェックインできないの?」
係:「ヒコーキが遅れます」



そう、くされブリティッシュミッドランドのチェックインカウンターの兄ちゃん(正式にはハンドリングエージェントのServisairの兄ちゃん)は面倒くさいもんだから「説明しないでロンドンまで行かせちまえ」と思ったわけ。


で、もらったチケットの裏を見るとこんなことを書いたステッカーを貼ってある。


「乗継不能

乗り継ぎは保証されていません。乗客は自己責任で旅行しブリティッシュミッドランド社はホテルや食事やその他の費用の責任を負いません。」



そう、この兄ちゃんはそんなステッカーを貼ったことを一言も言わないのだ。で、「搭乗券はロンドンでもらってね」なんてほざいているわけ。


私はこの瞬間にキレた。だけどそれを態度には示しません。


私:「どういうこと?」
係:「ロンドンが悪天候のためダイヤが乱れてます」
私:「どのくらい遅れるの?」
係:「1時間30分くらいです」



はい。上の時刻表をおさらいしましょう。BD128→BD819のロンドンヒースローでの乗換え時間は90分。乗換最低所要時間(ミニマムコネクションタイム)はターミナル1→ターミナル2で75分。つまりヒコーキが定刻通りに着いてもかなりぎりぎり。ましてやヒコーキが1時間30分も遅れたら絶対の確率で間に合いません。そういう重要なことを一言も言わずにこのチェックインカウンターの兄ちゃんは私をロンドンに行かせようとしたわけ。私がキレるのも分かるでしょ?


私:「間に合わないじゃん」
係:「発券窓口に行って問い合わせてください」



どう見てもこの兄ちゃんは役立たずだったので私は発券窓口へ。


私:「かくかくしかじかなわけ。どうしたらいい?」
係:「明日のヒコーキに再予約(リブッキング)してあげるよ」
私:「明日何時に着くの?」
係:「今日と同じ時間(BD 819 便2035着)」
私:「遅すぎる!」
係:「でもBD815もBD817も満席」
私:「ハンブルグでもPaderborn(佐賀空港並のドイツのローカル空港)でもいいから今日中に着けない?」
係:「うーん、20時発のハンブルグ行きがあるけど…満席」
私:「16時の(直行のルフトハンサの)フランクフルト行きには行き先変更(リルート)できない?」
係:「その場合は新しいチケットを買わなきゃダメ。ただねえ、ロンドンが悪天候のため全部の便が遅れてるから、うまくすればロンドンで乗り継げるかもよ」
私:「だったら、ロンドン→ハノーバーの搭乗券をくれ」



本当にマニアックな話で恐縮ですが、ロンドンヒースロー空港、ターミナル1→ターミナル2への乗り継ぎ時には「フライトコネクションセンター」を使います。このフライトコネクションセンターへ行くには次の区間、つまりこの場合ロンドン→ハノーバーの搭乗券がないとこのフライトコネクションセンターには行けない。ロンドンヒースローで新たな搭乗券をもらうには最低30分はかかる。そう、この辺まで計算をして「搭乗券をくれ」と言ったわけ。


で、係の兄ちゃんは内線でチェックインカウンターに電話して、何とかならないか交渉。が、どうしても何ともならないらしい。


係:「だめだねえ。じゃ、ロンドンにテレックス打ってあげるよ」
私:「なんて?」
係:「『このPAX(乗客)は走ってハノーバー行きに向かってます』って」



どうせテレックスなんか読んじゃいないと思いつつも、うまくすればハノーバー行きが遅れるかもしれないし、うまくすればハンブルグ行きに乗れるかもしれない…というわけで、私はロンドンまで行ってわずかな可能性に賭けてみることにした。


というわけで、テレックスを打ってもらい、私は暇なので空港内をぶらぶら始める。ふと思いついて、ケータイでブリティッシュミッドランドの予約センターに電話してみる。これ、覚えておきたいテクです。空港がダメでも意外と役に立つ時があります。


私:「ハノーバー行き(BD819)は遅れそう?」
おねえさん:「いえ、定刻通りですね」



わずかな望みも絶たれる。


ついでだから明日の状況も聞いてみた。


おねえさん:「BD815は完全に満席。BD817はビジネスに若干残り。BD819はエコノミーにも若干の空席ありですね」


次に目についたのは「到着便案内」の画面。





…この惨状。折り返し便の到着予定は1時間50分遅れ。…つまり遅れは最低2時間になるわけ。つまり私のロンドン到着は早くて18時30分。こりゃもし飛んだら、ヒースロー空港で一晩明かす羽目になるわ。


と言うわけで、発券窓口に戻り、明日のヒコーキに再予約してもらうことに。


係:「じゃあ0835 発のBD122 に再予約…」
私:「悪いけど信用できないから0635発のBD120 にして」
係:「ええ?大丈夫ですよ」
私:「いいからBD120にして」



そう、私は予約センターにロンドン→ハノーバーの状況が悪いことが分かっているのでできるだけ早くロンドンについて早めに席を確保しようという作戦に出たわけ。口が酸っぱくなるくらい言っているように、アイリッシュの言う「大丈夫」ほど大丈夫でないものはありません。


というわけで、明日のBD122(ダブリン0635発)とBD817(ロンドン1145発) に再予約してもらう。


私:「明日の搭乗券は今もらえる?」
係:「無理」
私:「シートアサインはできる?」
係:「できない」



もうすでにブリティッシュミッドランドも神をも信じない私。某裏ルートを通じて(ひでかすではない)BD817とBD819の本当の空席状況を調べてもらった(午後7時現在)。


BD817 C2 Y0
BD819 C6 Y5



…何のことだかわからんという方、要は両方オーバーブッキング(シートの数以上にチケットを売っている)しているんですよ。特にBD817に関しては絶望的です。だってまず間違いなく、朝一便のBD815便に乗れなかった人間が流れてきますから。ただ、私の手元のチケット、ブッキングステータスはOKなのでまだ救われてますが。


と言うわけで私は果たして明日ドイツにたどり着けるのか。続く。


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