なべて世はこともなし
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2002年12月19日(木) Walkersのポテトチップス、大ボケ味付け忘れ事件

今年も残すところ後わずかです。来週はクリスマスの週ということで、会社は半分以上の人間が休みです…かく言う私も休みの中のひとりなのですが。気の早い人間は明日、金曜日も年休を取ってどこかに行ってしまうようです。


というわけで、課内のメンツが揃っているのは今日が最後ということで、業務をちょっと早く午後4時に切り上げて、社内で部長がワインを持ち込んでちょっとしたパーティーをしました。さすがアイルランド。社内に部長自らワインのボトルを持ち込んでます。


で、たった2杯飲んだだけで私はなぜか酔ってしまいました。


まずい。


とってもよくない。



ご存知の通り、私はかなりいい加減な性格をしています。が、ゆいいつ、飲酒運転だけは誓ってしないようにしています。これ、私のコドモ期の体験によるものです。


あれは忘れもしない…ええと、小学4年生か5年生だった頃。私の当時の友人の父が「海に連れていってやろう」ということで海に行ったのです。で、私を含めコドモ3人は、海を満喫しました。


その間、くだんの友人の父は何をしていたかというと…飲んでました。今にして思えばとんでもないやつです。


さあ帰ろうという段になって私たち3人は友人の父がぐでんぐでんに酔っていることに気がつきました。が、イナカのこと、バスも列車もありません。選択の余地なくその友人の父の乗る車に乗ったのですが、ちょっとした修羅場体験になりました。


この道、私が数週間前の日記に書いた「水上路上教習事件」と同じ道。リアス式海岸のため、海岸部をつづり折れのカーブが連続していたり、トンネルがあったりとなかなか変化があって楽しい道です。天気が良ければいいドライブコースです。ただしヨッパーの運転には最悪の道ですが。


で、出発してすぐこの国道に合流するのですが、まず左右確認をせずに丁字路から飛び出し、さらにヨッパーのやることは意味不明です。トンネルの出口でウィンカーを出したかと思うと、突如スピードダウン。さらには蛇行運転。そう、後続の車から見ればあからさまに飲酒運転。


で、いろいろ恐い思いをしたのですが、一番恐かったのは直線で突如スピードを上げて対向車線にはみ出して、そこに対向車のトラックが来た時。…を予感しました。あの時は。何とかぶつからなかったので、今こうやって日記を書いているわけですが。


で、30分ほどの崖っぷちの旅行ののちようやく友人宅に到着。友人はたぶん本気で恐かったのでしょう、出てきた友人の母に


「ママー」


と言って泣き出してしまいました。小学校5年にもなってそれはないだろうと思われますが、それくらい恐かったのでしょう。私にとってもその光景が妙に印象強く残っています。そののち友人の母が父に食いつかんばかりで怒鳴り散らしてましたが、本人はほろ酔いで気にしてない模様。まあこんな人でも地元ではけっこう社会的地位の高い仕事をしているのですから驚きですが。


もっともこれだけではありません。私の家族はスピード違反・一時停止義務違反など「違反の総合商社」(免停のハクつき)でしたが、飲酒運転だけは絶対にしませんでした。子供心に、飲酒運転はいけないんだなと教わったわけです。


閑話休題。かくして飲酒運転が大嫌いな私。まあワイン2杯なら…などとは言わずに徒歩でジムに向かいました。で、酔った状態で泳いで、ついでにサウナに入ったらすっかり酔いは冷めました。


それにしてもなぜワイン2杯程度で酔ったのか謎です。結構体調とかに左右されるのは分かるのですが。昼間飲む酒の方がまわるのが早いのはなぜなんでしょうね。


さて。話は例によってあさっての方向にぶっ飛ぶのですが、最近、とんとポテトチップスというものを食べなくなりました。昔は湖池屋のポテトチップスが大好きで、アイルランドに来てからも結構食べていたのですが、最近はほとんど買いませんし食べません。特にこっちでいちばん一般的な「チーズアンドオニオン」とか「サワークリームオニオン」とかそういうのがあまり好きではないのです。やはりポテトチップスといえば「塩味」でしょう。なのに。アイルランド人はあまり塩味がお好きでないようで。私が買うとすれば、Walkers社の塩味のポテトチップスです。


で、そのWalkersのポテトチップス。日本に行く直前に珍しく「Prawn Cocktail味」(何と訳すべきなのか私には皆目見当がつきません)を会社の近所のSparで買い、会社で袋を開けました。最初の一口


ん?


味がない。



もう一口食べてみましたが、やはり味がしません。そう、何を間違ったかWalkers社はポテトチップスの味付けを忘れた模様。ポテトチップスって味付けを忘れるとただの油の固まりです。はい。


袋を何気なく見てみると「製品にご不満の際は外袋と中身を弊社宛てにご返送ください」と書いてある。日本と同じ。考えてみると、日本でも「弊社宛てにご返送」などしたことないから、ちょっと茶目っ気を出して「弊社宛てにご返送」してみることにした。


私のとなりの席に座るプロサッカー選手Andrewと「もしかしたらポテトチップス1年分とかくれるかなあ」などと調子のいいことをほざきつつ、私はわずか2分でさっと手紙を書き、ポテトチップスの中身ごと社用封筒に詰めてイギリスのWalkers社に送ってみた。


Walkersの対応は迅速だった。私が日本から帰ってくると、さっそく返事が来ていた。「ポテトチップス1年分」を期待していた私の前には薄っぺらい封筒が一枚。


中には「教えてくれてありがとうね」という感謝の手紙と、その裏には5ユーロノートがホッチキスで留めてあった。


現金をいくら少額でも普通郵便で送るなよ。しかも現金をホッチキスで留めるなよ。


まあ迅速に対応してくれたのでいいとしよう。


さあ、今年も更新は多くて後2回でおしまいです。最後までよろしくです。



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