- 共同通信
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◆日常

図書館のおはなし会にケロを連れて行った。中が結構狭かったのでケロに「お母さんは中に入りませんけど、知らないお友達と仲良く座ってられますか？」と聞いたら「はい、しらないおともだちとなかよくしますっ！」と張り切っていたので最前列に(先着順)ケロが座ったのを見届け、靴を預って部屋の外へ。

すると保育園のクラスメイトらしき姿が見えたので「Ｍちゃん？」と声をかけると本人だった。「中に(ケ)もいるよ」と声をかけたが頑なに首を振り、お母さんと一緒でも入るのは嫌だと言う。いつも保育園で会うとわりとこまっしゃくれた子なので、借りてきた猫みたいで笑う。

それから大人の本のコーナーへ行って借りる本を久しぶりにゆっくり選んでいたら、読みたいと思っていた本が次々に見つかって大喜び。それを持って借りに行くとリクエストしていた本も入っていて、限界まで借りる。

ふと振り返ると、子どもが親御さんと一緒に２組歩いてきた。もしかして、とダッシュで終了予定５分前におはなし会会場前へ戻ると、何故か部屋の前には人波。あわててケロを探すと「あ、見つかったわね」と司書のお姉さんと手を繋いでいるケロの姿。足元は靴下。

「ごめんねごめんね」と抱いて靴を履かせたら「おかあさんがおくつもっていっちゃったから、くつしたまっくろすけになっちゃったよっ！」と言いながらぼろぼろ泣き出した。本当に悪いことをした。司書さんも「ずいぶん頑張ってたんですよ」と口添えしてくれたが、泣いた理由があくまで寂しかったとか心細かったからではなく「靴下が真っ黒になったから」と訴えるあたり、子どもなりの矜持を感じさせる。本当にごめん。数分のことだろうと思うけど不安な思いをさせてしまった。