コバエアリーナ
記録用

2004年07月28日(水) リアルで出逢った「しおり」

仕事終わった帰り道、
今日はどうしても座って帰りたい!
そのくらい疲れてた、だからわざわざ電車を一本遅らせて、
立川発の青梅行きに乗った。

その甲斐あって、座席の1番端というナイスポジションに座れたわけだが、
他の座席もだいぶ埋まり、車内が混雑してきた頃、
まどろむ私の目の前に、一組の夫婦が乗り込んできた。
とてもエキサイトして、いささか大声とも言える声量で、
2人でとても楽しそうに会話している、が…

私は迷った。
この2人の空気を遮ってでも席を譲るべきか否か。
なぜなら「しおり(仮名)」は推定6ヶ月くらいの妊婦だったからだ。

私は、この2人なら、妻が座って旦那が立っていようが、
楽しい会話を続けられるに違いない、と期待して、
思い切って声をかけた。

「どうぞ、ここ座って下さい。」

その瞬間、しおりの顔色が明らかに変わった。
大げさに言えば、ばら色から土色くらいの差が出るほどに変わった。
そして一瞬、私をキッと睨み付けまでした。
しかし隣に立っていた旦那に肘でつつかれると、
「あぁ…どうもすいませんね」
とさっきまでの嬉々とした声より3オクターブくらい低い声で言ってきた。
例えるなら、佐藤珠緒から青木さやかくらいの差が出るほどに変わった。

青梅線は結構揺れが激しく、踏ん張る箇所が多い、
だから妊婦は大変だろうという気持ちから席を譲った。
なのに、なんかこっちが悪い事したみたいな気分になって、少し落ち込んだ。
しかも妻が座ると、2人は急におとなしくなり、一切会話が無くなった。
ますます私は居たたまれなくなったが、
そうこうしているうちに電車も発車し、移動するには不自然な状況になった。

私はとりあえずこの夫婦の事を考えるのは辞めようと、
前や左右にぶら下がっている吊り広告をジロジロと見ていた。

それから10分くらい経ち、どうやらその夫婦が降りる駅が近づいたようで、
しおりは、私に向かって睨みを聞かせながらも
「どうも、すいませんでしたっっ」とお礼(?)を言ってくれつつ
おもむろに席を立ち、旦那の隣に寄り添った。

そして、旦那の耳元に向かい不機嫌そうに囁いた。
「あの女、ヒロタン(仮名)の事ずっと見てた。」


ありえない

私にもボーダーラインってもんがあるんで、
織田裕二とか柏原崇とかならまだしも…
ヤクルトの古田を何分かじっくり煮込んだような顔を、
ずっと見ていたくなる事は無い、断じて無い。
しかも妻帯者、妻は妊婦。


しかし、
ヤクルトの古田を何分かじっくり煮込んだような顔
だとか表現しちゃったけど。
旦那はまともな思考回路の持ち主だったようで、
しおりの言葉に驚きつつも、
「何言ってんだよ、きっと吊り広告とか見てたんだよ。」
って、しおりに同意する事は無かったので、少し救われた気がした。


それにしてもなんだ、私が悪いのか?
親切の押し売りした私が悪いのか?
妊婦だからって特別視されたくなかったんか?
それとも、そんなに2人の世界を邪魔されたんが嫌だったんか?

お腹の中の子供に気使っただけなんだけどな、
どうしても色恋沙汰に結びつけるか?

脳髄に衝撃でもくらって、人格変わるほどに思考も変えちまえ。




で、結局何が言いたいかというと、
なんかな、怒りとかそういうレベルじゃなく。
そんな「しおり」の元に生まれてくる子供は不幸だな、と
少し思ったまでの事。

そして、はねるのとびらのコントに出てくる
「しおり」みたいな女は、意外に現実世界にも結構いるって事。

もうね、疲れなんて吹っ飛びまくりだよ


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