「わたしは絶対にあなたの人生に入れないのだと悟りました」ノーラがマックスに宛てた手紙の一文を読んだとき、漠然と抱えていた靄の正体がわかってすっとした。こういうこと。長いこと一緒にいても、きっとそう。私は周りに100人も10人も、両手いっぱいの人がいない。望んでいない。そんな数ばかりあって、一体誰を必要するの?立ち入る隙が、全然ないのよ。