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2018年11月19日(月) ミューヲタが語るフィギュアスケート

羽生君が大変なことになっている時期に出す話題としては甚だ不適格であることは重々承知のうえで、「さすがておどる、ミーハー且つおめでたい」という評価をされること覿面のお話をいたします。



オリンピックの翌シーズンていうのは、どことなくリセットした気持ちが、選手の皆さんからもファンの皆さんからも漂うのが常。

オリンピックチャンピオンが引退したり、休養したりすることも多いですし(そういう意味で、今季は男女チャンピオン二人とも現役続行というとても嬉しいシーズンではあります。オリンピックで初めてフィギュアに目覚めた新規ファンが一番見たい選手が、そのまま試合に出てくれるんだものね。ぼくは長野五輪で初めてイリヤ・クーリックを見て夢中になったにもかかわらず、その後すぐ引退しやがって(言葉遣い気をつけろ)、本当にがっかりしたくちなので、新規さんの気持ちがすごく解るのです)

また、今シーズンは大きくルールが変わりまして(特に男子シングル)、それまでの高得点ラッシュが一旦ご破算になったシーズンでもあります。

いろいろと新鮮なシーズンなのです。



とか言っときながら、全然違う話になるのですが(おい)、ミュージカルヲタがフィギュアを見ていて、一番気になるのがやはり「音楽」

2014-2015年の、ソチ五輪翌シーズンから、競技プログラムでの音楽にヴォーカル入りが解禁となりまして、それまでは有名ミュージカルの音楽を使っていても、歌のない部分だけだったり、ヴォーカルなしにアレンジされていて違和感があったりすることが多かったので、すごく楽しみが増えました(逆に自由度が増したおかげで、より“編曲”が“変曲”になるという弊害()も増えたけども)

解禁年だったこともあって、別に義務でもないのに、それこそたくさんの選手が「ヴォーカル入り」音楽で滑っていて、「過度期だなあ」と思ったもんです。

羽生君もフリーでは『オペラ座の怪人』を選びまして、このシーズンは無良崇人選手と村上佳菜子選手もオペラ座を使ってて、国別対抗戦では「オペラ座ジャパン」なんて言われてました。

『オペラ座の怪人』はオーケストレーションに印象的なフレーズがあってドラマチックなせいで、ヴォーカル禁止時代から何人もの選手が滑っていましたが、羽生君が選んだ音源は、よりによって()映画版というトリッキー(?)なもの。

はっきり言ってミューヲタはがっかりしていたもんです(歌ってるジェラルド・バトラーが、いわゆるミュージカルの錚々たる役者連と比べて声がアレだったもんで)

でも、ぼくは実のところ、羽生君バージョンがめっさ好きです。

単に羽生君が一番好きな選手だからだろ、と言われてみれば「そうかもしれない」という答えになってしまいますが。

それもありますが、なんでぼくがこれが好きかというと、映画版が本物のフルオーケストラ使ってるからなんだよね。

ミュージカルは、オケピの広さの関係で、フルオーケストラなんて使えないもんね。

みんな、最小限の構成で最大限の“音”を出せるように頑張ってる。

でも、映画版ではロイド=ウェバーの財力をもって(誤解を招く言い方すんな!)、全編60人編成のフルオーケストラで劇伴を録音したのです。

だから音の厚みが違うんだよ。

ちなみにぼくはバトラーの声も好きです。ガサガサしてるところがむしろ良い(?)

電気楽器不使用ならではの「生音の迫力」と「繊細さ」、そして一片の「洗練されてなさ」――これがなんか妙に羽生君の滑りと合ってる気がする。



いかん、羽生君がらみの話が長くなってしまった。

そいで、ぼくが長年熱望しているプレスギュルヴィック版『ロミオ&ジュリエット』の音楽で滑ってくれる選手がなかなかいなくて(これまでに見つけられたのはエレーナ・ソコロワ選手ひとり。しかも彼女は“ジュリエット”つうよりどう見ても“キャピュレット夫人”でした(T‐T))

「プレスギュルヴィック版って、はっきり言って知名度が低いからかなー」

と、残念に思っておりました。

そしたら。

とうとう今季、見つけたんす。プレス版ロミジュリで滑ってる選手を!\(^^)/ヤッター

その名も、

ニキータ・マンコ君!←なぜ見づらくした?



・・・えー・・・、個人名ですので、何も隠す必要はないのですが、一応ここは日本なんで(え?)

マンコ君(個人名)はカザフスタンのジュニアの選手で、木科君が出てたのでジュニアグランプリのリトアニア大会男子フリーを漫然と(こら)視てたぼくの耳に、待ち焦がれていた「世界の王」のメロディーが飛び込んでまいりまして。

うわー!プレス版ロミジュリだ!誰?

と画面に注目したところ、そのマンコ君(個人名←クドい!)でした。

残念ながらまだまだ上位には全然届いていない選手でしたが、なんかもうこれだけで嬉しくなっちゃった。

がんばれマンコ君!(←もういいって!)これからちょっと注目したいと思います。


実はショートプログラムを見逃していて知らなかったのですが、マンコ君(とうとうはっきり書いたなお前)のショートは『ロックオペラ モーツァルト』の「殺しのシンフォニー」でした!コーチか本人が鈴木明子さんみたいな(こら)ミューオタなのかな?


あ、それから木科君、このリトアニア大会で銅メダル獲得。良かった。これからも頑張って。





ほんとにくだらないところにばっかり目が行く、“オタ”というにはおこがましすぎるファンで申し訳ございません。

まあ、ロミジュリはミュージカルをわざわざ使わなくても(オイ)プロコフィエフ版、チャイコフスキー版、映画のニーノ・ロータ版、ディカプリオ版(なぜかこれだけ作曲者じゃなく主演俳優の名前で呼ばれる)と、いくらでも有名なのがあるんでねえ。

ディカプリオ版とニーノ・ロータ版を経験済みの羽生君も(今季はクリケ仲間のジュンファンもディカプリオ版ロミジュリを演ってる。途中に入ってくる「ジュリエーーーーーーーッ!!!」の絶叫がスケオタ内で賛否両論(?)です/笑)、年齢的にもうロミオとかやってる感じじゃないし(おいこらこら)、シングルカテゴリでもカップルカテゴリでも、今後誰かがやってくれるのを気長に待ちたいと思います。





ところで、羽生君ファンにとっては悲喜こもごもの結果となったロステレコム杯なんですが、これまたミューヲタにとって楽しいプログラムを視ることができました。

男子シングルで2位に入った首寺君ことモリス・クヴィテラシヴィリ選手のフリーが、これまた何と『ロックオペラ モーツァルト』メドレーでございました。

『ロミオ&ジュリエット』よりマイナーな作品のくせに(おい)曲はよく使われてるようで、この作品の中で一番の人気曲「殺しのシンフォニー」は、フランスのブライアン・ジュベール(当時まだ現役)がショーで滑ってる動画を視たことがある。

初めて見たときは、衣装含めてイケメンすぎてド肝抜かれました。

ずるい(?)

だいたい、顔でPCS満点とってんだもん(※ルール上嘘です)

ジュベールさんは現役時代は変衣装変振り付けで有名だったらしいんですが(オリンピックシーズンしかフィギュアを見ない人生を送ってきたので、よく知らないの。ごめん)、このプログラムはめっちゃ素敵です。舞台上のサリエリがそのまんま氷の上に降り立った感じ。





話は行ったり来たりしますが、ザギトワちゃんも今季はオペラ座。見た目からしてGOE満点(?)のクリスティーヌっぷりですが、編曲はぼく的には残念。ショートプログラムなのでいろいろ難しかったのかもしれないが、曲のコーダまでいかないうちにブツッと終わっちゃうので、見た後にいつもモヤモヤしてしまいます。

ミューオタ的偏見かもしれませんが、どんな編曲にするかでそのプログラムの“勝ち度”がある程度決まってくるんじゃなかろうか、と思ったりもします。まあ、ザギトワレベルになると、変な終わり方だろうがバンバン高得点出るんだけどさ(おい、投げやりになるなよ)

今季日本選手では、雛形あきこ似の()松田悠良ちゃんがショートで『ME AND MY GIRL』をかわいらしく滑っています。日本人キャストの幼い声に慣れた耳にはびっくり()なウエストエンドキャストのぶっとい声で、若干びびりますが。←

ちなみに、ぼくが一等最初にフィギュアでミュージカルナンバーを聴いて感動したのは、長野五輪のエキシビションで“ミス・パーフェクト”ミシェル・クワンが演じた「On My Own」でした。

エキシなのでヴォーカル入りだったから違和感がなかったのと、そのヴォーカルが、日本が世界に誇るエポニーヌ・島田歌穂ちゃん(英語バージョン)だったからってのもあります。

レミゼも人気だよね。ドラマ性あるし。でも、これも、どの曲を選ぶかで全然印象変わってきちゃうから、曲に助けられもすれば、反面すごく難しいと思う。

かつて村上大介選手やジュニアの須本光希君、三宅星南君もレミゼやってて、それぞれに選ぶナンバーに個性があって面白かった。

でも、こういう、誰もが知ってる作品よりも、ややマニアックな作品をやってる選手にツボをつかれちゃうのがヲタのならい。

逆に、おととしの『LA LA LAND』ブーム、去年の『グレイテストショーマン』ブームには、映画をあんまり観ないぼくにはちょっと(黙れ)




もはやとりとめのない与太話になってきてますが、今後もマニアック(そこ?)なミュージカルナンバーが試合で聴けたら嬉しいです。

とりあえず、ニキータ・マンコ君(いいかげん薄文字やめろ!)、がんばれ!←


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