てくてくミーハー道場

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2017年04月24日(月) 「ごめんなさい」から「ありがとう」へ

世界フィギュアスケート国別対抗戦が終了し、2016-2017年シーズンは幕を閉じました。



2年前と同じ書き出しで恐縮です。

ぼくが非常に羽生君一択であることはご明察のとおりであります(ここも2年前と同じ)

こうなると既にショ○コンとは関係ないことがはっきりしてきました(まあ、木科君の件があるので、やっぱりショ○なのかもしれないが、これはどっちかというと「青田買い」的事象)

22歳になり、むしろ数多のモラトリアム兄ちゃんたちとはきっぱり一線を画した成人の風格を身につけた羽生君。「くん」とかもう僭越で、松岡修造のように「羽生さん」と呼んだほうがいいのかもしれないが、最初に彼を見たときの印象が未だぬぐえないので、当分「羽生君」でいきますが。

そんな羽生君のプレ五輪シーズンの終わりに一番嬉しく感じたのは、実はワールドチャンプの座奪還よりも(それにももちろん狂喜したが)、「体のどこも痛いところがなくシーズンを終えられた」という言葉でした。

うん、すっかりファンになってるね、ぼく。

常に故障と紙一重のところにいるトップアスリートにとって、成績ももちろん大切だが、一番の望みはやはり「体のどこも痛くないこと」ということを最も実感できた1年だった。

去年は本当に悲しかったもんなあ。

世界選手権で2位になったことはもちろん残念でたまらなかったのだが、単純にメンタルとかの関係で2位だったのなら「本来の羽生君じゃないのよおおお!!!」とメラメラ燃えてりゃ良かったの。

だけど、怪我が判明したときにぼくが抱いた感情は、とにかく「悲しい」だった(そういうファンは多かったと思います)

何かの拍子にした怪我なら「神様残酷!」と怒りに変えられたんだが、負担が蓄積したことによる怪我だったもんで、なおさらやるせなかったというか。

どこにも怒りをぶつけられないと、人間は元気をなくすんですね。

羽生君は何とかオフシーズンの間に対策してシーズンインできたが、日本男子では、シニアデビューが嘱望されたのに二度目の怪我をしてしまった山本草太選手や、シーズンイン直後に故障してしまった村上大介選手など、今年まったく競技生活を送れなかった選手もいた。

女子でも、浅田真央さんが昨シーズンからの怪我が長引いて結果を残せず、ついに引退を決意せざるを得なかったり、シーズン前半は何とかがんばれたのに一番大切な世界選手権に間に合わなかった宮原知子選手などもいた。

「ステイヘルシー」って、簡単に言うけど、それを実現するのは本当に難しいということがわかる一年だった。





さて、暗い話はこの辺にしといて、楽しくミーハーに今シーズンの羽生君を振り返るとしよう。

今年のプログラムについてはこの日の日記に書いたように、どっちかというとショートプログラムの方が好きでした。

9月の公開練習のときからもう期待が膨らむ一方で、今ふと「そういやノーミスしてねえじゃん」とすごい心残りを実感。

たぶんそれは羽生君自身もそうだったのだろう。

だからこそ、国別対抗戦ではすごく気合が入ってたはずです。

ところが、またもや失敗。

一番成功に近かったのは、グランプリファイナルってことになるのかな。

徐々にノーミスに近づいていったフリーと違って、やるたんびに違うところが失敗するという意地悪なプログラムだった「Let's Go Crazy」

さすがプリンス(?)。いかに氷上のプリンスの異名をとる羽生君でも、極東の国の目の細い青年(おいお前本当にファン?)をそう簡単にノーミススーパースターにはしてくれませんでした。

今季の羽生君のショートの順位を振り返ると、

オータムクラシック 1位(まぁこれはホレ、順位や点よりも、四回転ループが成功するか否かが最大の焦点だったんで満足)

スケートカナダ 4位(70点台とかいう見慣れない点数に羽生クラスタ大ショックでした)

NHK杯 1位(あとルマンド1本分!(←)やっと“羽生結弦”になった/笑)

グランプリファイナル 1位(あとルマンドの包装紙分!(←)ノーミス間近!)

四大陸選手権 3位(うぬぅループ跳べたのに今度はサルコウが・・・)

世界選手権 5位(嘘だと言って!!!/涙)

国別対抗戦 7位(まじか!!!!!(T△T))

と、シーズン後半やな感じに順位がどんどん下がってるのである。

ここだけ見てるとまるで羽生君がピークアウトしてるみたいに見えるのだが、順位は相対的なものだし獲得点で見ればまた違ってくるので全然心配はしていない。

それにしても、プリンスめ。(えっ?逆恨み?)

日本のファンはかなりあんたのCD買ってやったぞ。追悼アルバムなんて、何割かは羽生君のおかげで売れたようなもんだぞ。少しは感謝してくれ(斜め上の主張)

軽口はともかく、最後のノーミスのチャンスだった国別の演技が終わった瞬間の羽生君がこれまたイカしてた。

一挙手一投足がマスコミのネタになる羽生君ですから、早速スポーツ紙の記事にもなっていましたが、天を仰いで「ごめんなさい」とつぶやいていました。

これどう見ても、プリンス(の魂)に向かって言ってるんだよな。

カメラに抜かれてるのを意識してるのかどうかは知りませんが、こういうことを臆せずやっちゃう人だってことが解ってくるたびに、面白くってぼくは好きになっちゃうんですよね。

エキシビションのアンコールでは投げキッスまで飛び出して国立代々木競技場第一体育館を地鳴りのように沸かせ、最後にはまた天を仰いで「ありがとう」とつぶやいた羽生君。

どうだプリンス。塩顔の日本人青年の主役属性ぶりを思い知ったか(いちいちボキャブラリーが失礼ですよておどるさん)

このプログラム、来季以降絶対にショーかエキシビションでやってほしいものである。それも今季と同じ構成で(←鬼ですか?)

そしてノーミスしてドヤってほしいものである。

それくらい、羽生結弦を語る上で忘れられないプログラムになったとぼくは思っている。



さて、一方フリーの「Hope & Legacy」は、曲そのものの旋律の美しさとは裏腹に、かなり高難度(羽生君にとってだけでなく、見る方にとっても)なものであった。

正直、ぼくは世界最高得点をとった世界選手権の演技にはもちろん感動はしたけれど、好きで好きで何度も見たくなるのはやはり昨シーズンの「SEIMEI」の方なのである。

盛り上がる部分がはっきりしてるかどうか、がその差なのかもと思う。

むしろ「Hope & Legacy」では、大技よりも(羽生君が使っていた曲はオリジナルの「Asian Dream Song」だが、分かりやすくするため合唱曲の「旅立ちの時」の歌詞で説明します)

「君だけの花を咲かせよう」

というところのメロディに乗せたステップが大好きで、そこばっかり見ちゃってます。

スケート素人だからあの部分が難しいのかどうかも知らないのだが、あの音ハメの上手さこそがこの人の真骨頂のように思えるので。

あと、今ごろ言って申し訳ないのだが、フリーの衣装も“ザ・羽生結弦”だなぁとは思うのだけど、そろそろ(年齢的に)キツくねぇ? と思うようになった(おい、この日の日記と言ってることが違うだぞ?)

というのも、今季のショートの衣装を見てわかったのだが、大臀筋大腿四頭筋の発達ぶりが目の眩むレベルなのである。

既に2シーズン前(「オペラ座の怪人」やってたころ)にも、

「羽生君、ソチのときに比べてなんかフトモモ立派になってねぇ?」

と思って見ていたのだが、いつもパンツが黒だったのでよくわかんなかった。

それが、今回の淡いパープルの衣装のおかげではっきりくっきりと目に入ってきたのである。

キャメルスピンのときなんか目が釘付けになって困った(別に困る必要はないが)

勘九郎といい()羽生君といい、大腿四頭筋マニアのぼく(いつから?)を嬉しがらせてくれる、罪な男である()





さて、今季の羽生君の演技の映像を見ながら書いているので、けっこう時間くってしまった。

もうひとつ、今季の羽生君を語るのに欠かせないプログラム「Notte Stellata(The Swan)」についてもいっぱい語りたいことがあるが、本日は時間切れ。

つづく。


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