今年も無事に梅干しを漬けた。あとは三日三晩の土用干し♪・・・まで、放置。うちの梅干しは酸っぱい。鬼酸っぱい。とんでもなく酸っぱい。そしてしょっぱい。最近の梅干しは甘口なので、冷蔵庫で保存したりするのだが、それっておかしくないか?・・・と、思う私なのだ。
梅干しは保存食だ。遠い昔からの保存食だ。遠い昔には冷蔵庫なんてなかったんだぞ。お弁当に入れるのも、ご飯が傷まないようにという思いからだ。スーパーで売ってる、冷蔵庫保存の梅干しにそんな仕事を頼めるのか?
だから私は昔のしょっぱさで梅干しを漬ける。紫蘇の葉を洗い、塩揉みして梅酢のあがったでかい保存瓶に入れ、きれいな色が拡がっていくのを見て、「どうだ参ったか!」と、誰も見ていないのに、腰に手をあててどや顔する私がいる。
もうすぐ夏がやってくるな・・・
おばーさんである私は保育園のお迎えにもでかける。しょっちゅうである。こき使われるのである。ちょっとブラック子守である。あっちこっち関節が痛くても、「私じゃなくて、誰が行く?」と妙な使命感と、抱きついてくるあの可愛い孫太郎にデレデレの私は、マインドコントロールされちまっているのだ。
そんな保育園からの帰り道、孫太郎はだんごむしを見つける。二歳児にとって世界はキラキラしている。だんごむしだって例外じゃない。キラキラした瞳でじっと行く先を見つめるのだ。
そこに若いおねーさんがスタスタやってきて、何というバッドタイミング。踏んづけて行くのだ。あわれ、だんごむし・・・絶命されるのである。
それでも、じっと見つめる孫太郎。「死んじゃった」という言葉をおばーさんは飲み込むのだ。
孫太郎が保育園を休んだので、おばーさんは子守に出かけたのだ。二歳児はとにかくなんだって「イヤ」というのである。この一言で大概のことがOKになってしまう、二歳児っていいな。人間年をとると思い通りにならないことばかりだ。はっきり言っておばーさんはうらやましいぞ。
で、小鉄っちゃんであるところの孫太郎は電車で遊び、ちょっと飽きると録画のアンパンマンを見るのだ。いくつかあるアンパンマンのヘビロテである。そうしておばーさんはアンパンマンの奥深さに気付かされるのだ。
ばいきんまんの武器はすごい。手を変え品を変え多様な武器を繰り出してくる。身体一つで勝負するアンパンマンに比べるとなかなかすごい奴なのだ。そして、アンパンマンの顔・・・バタコさんが投げてよこす新しい顔にはじき出された古い顔は、どこへ行くのだろうか。
ちょっとかじられただけのあんパンはどうなってしまうのか。
なんだか・・・気が乗らない、すべてに。なんだか・・・なんもかもがつまらなくて退屈だ。そんな中、EXO−CBXというグループが気になって、ユーチューブで見ていたら、「○○(私の名前)でコメントする」というのが目に付いた。「えっ?なんのことですか?」ユーチューブに名前なんて登録したっけ?と不思議な気持ちと、不安な気持ちが押し寄せてきて、とりあえず、ログアウトしてみた。
そうしたら「グーグルなんちゃら・・・」というのが画面の端っこに出てきて、「こいつか〜!(怒)」という気持ちがブンブン押し寄せてきた。誰が頼んだんだ?基本的に私はユーチューブは見るだけの人だ。コメントなんて付けたことない。
で、ログアウトして、再びユーチューブに行ってみた。確かに「ログイン」という文字があるので、ここを押せばいつでもコメントが簡単に付けられることが予想できる。だけど、色々見ていたMVがどこかに行ってしまった。つまり、今まで私は気付かずにマイページ的なところで動画を見ていたらしい。
これからの時代、お馬鹿では生きていけないとしみじみ思った。
なんだかわからないけど、「ホラーなんだ」と思いながら逃げ惑う夢を見た。廃屋みたいな結構大きめの建物の中を、それも家具とか蒲団とかごちゃごちゃしたところを、あっちでもない、こっちでもないとウロウロと何かから逃げていて、その実態は見えないけど、床には倒れて(たぶん死んで)いる人がいて、その何かに見つかるととてもまずい・・・ってことだけ分かっているみたいだった。
怖くてドキドキしてるのに、変に冷静なところもあって、『映画みたいだ』と思っていたり、あとどのくらい逃げたらクリアできるのかと、ゲームをしてるみたいな気もしていた。
で、一緒に逃げてる人達が、いつかの夢と同じくこれまた知らない人ばっかりで、夢の中の私は顔見知りもせず協調性があるタイプの人間だった。
私は何から逃げているのか・・・。
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