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フリフリのおれ的わたし的ベスト2007はこちらより
| 2005年08月10日(水) |
暑気払い2 / Dhafer Youssef、Rachid Tahaなど |
先日ダファー・ヨーゼフでの検索でhitしておりました。私が持っているのはElectric Sufiです。99年くらいに買ったのかなあ。前から中近東の音楽に興味があって、何から聴いていいかわからなかったんだけど、ジャズのレーベルからこういうアルバムが出ているということで購入しました。
編成が中近東系・欧州系半々で、特にドラムがウィル・カルホーン、パーカッションがミノ・シネルでニュートラルな音づくりになってるので聴きやすいと思います。電気マイルスをアンビエントにした感じかな?カルホーンのドラムはロッズ(竹ひごを束ねたようなもの。スティックとブラシの間みたいな効果を出す)を中心に使ってるみたいで、たたきすぎずクールなサウンドが印象的。ギターとトランペットも入っています。
このtpのマルクス・シュトックハウゼン(あのシュトックハウゼンさんの息子さんみたいですね)のアルバムをユニオンで買ったことがあるのですが、超癒し系でチベタンベルとか何だっけチベタンボウル?ヒーリングボウルだっけ?ああいう音がうすーくえんえんと入っていて往生したことがあります…西蔵放浪。早々に手放してしまったよ。今ならちゃんと聴けるかもしれないけどね。ちょっと思い出しました。HMVで検索したら今年アルバム出たみたいなので聴いてみたいなあ。あとオマール・ソーサ(p)のアルバムにも入ってるのね。
ラテンパーカッションのコンピ、Legens of Ritmoを久しぶりに聴く。ドラムマガジンでも連載してたウィリー長崎さんの選曲。特にサルサファンではないんだけど、ジャズをやってるとラテンのフィールを求められたりするので参考にしてました。ティンバレスもやったことあるんですよ…3枚のうち2枚持ってる。廃盤になってるみたいなのでもう1枚買っておけばよかったと悔やまれる。
私でも名前を知っているティト・プエンテ、レイ・バレット、ウィリー・ボボ、モンゴ・サンタマリアなどの名手の演奏がおさめられています。エディ・パルミエリかっこいいなあ…ピアノのモントゥーノ(ラテンのリフ?)とか管がびしぃぃぃっときまっててうっとり。マーズヴォルタのインタビューに出てたラリー・ハーロウのグループもあったね。サルサなんだけどみょーんとサイケな感じのギターが入ってるの…これもミクスチャーなのかな。ちょっと変。あれを聴いて育ったらああなるのかと感心しました。ある意味正統派なのかしら?ぐぐったらジャケもおもしろかった(笑)。聴いてみたくなる。
で、どうせだったらもっと暑苦しい音楽はないかなーと思い、これも久しぶりにラシッド・タハの最新作Tekitoiを聴いた。テキトゥワと読むのね。大きめの画像でお送りします。ライスレーベルのページはこちら。思うにMetalchicksのハウスつながり(ずいぶん微妙なリンク)かもしれないなー。すごいノリノリ。ライに分類されたりするけど、北アフリカのアルジェリア系フランス人の方で伝統音楽をミックスしたハードなロック、と言えばいいだろうか。
タハさんのボーカルがフランス語ではなく何だろう?アルジェリア語?喉の奥で爆ぜるような発音とか音的に非常に暑苦しくていいです(笑)。民族音楽の割合はけっこう多いです。マンドルートという大きなマンドリンのような楽器とかダラブカなどの民族楽器が常に鳴っています。今気付いたのですが、ダラブカはこの人を聴け!と言われている名手ホッサム・ラムジさんがいっぱい入ってます。おお、知らんかった。確かにダラブカ鳴りまくってます。すばらしい…ちゃんと聴かないといけないね。
ニューオリンズのファンクバンドGalacticの入った前作に比べてちょっとだけテクノっぽいです。これも今気付いたけどブライアン・イーノも入ってるのですか。たぶんずっと音づくりをしているスティーヴ・ヒレッジつながりではないかとおもわれるのですが、クラッシュのRock in Casbarのコーラスに入ったりとか、その入ってる曲Dima!(Always!)はカオスドラム担当とクレジットされてます。これがおもしろいです。テクノなドラムにうっすらアンビエントな弦っぽいシンセ音が入ってる。伝統音楽の要素をうまくテクノ化しているのがかっこいいですね。
このアルバムがDVDの2枚組でメキシコツアーでインタビューや楽屋や街でお買い物してる所とかが見れる。字幕が日本語じゃないのでインタビューの内容がわかりづらいのが困った。移民系の立場からけっこう政治的なアピールもする方なのでわからないのが残念だな。そういえばしゃべってる言葉はフランス語だったような気がします。そこでやったVoila Voilaのスペイン語ヴァージョン(Ahola Ahola)もCDの方にボーナストラックで収録されてます。これも移民排斥に抗議するかなりハードな内容の曲のようですが。
それにしてもラシッド・タハinメキシコ。エキゾチックの2乗?濃ゆい。バンドメンバーもアルジェリア系とかアフリカ系っぽいな。ダラブカが1人でずっとたたきっぱなしっていうのがかっこいい。ドラムがYAMAHAなんだけど、緑がかったターコイズブルーでリムがシルバー、他の金具がゴールドっていう不思議な色合いで、なんか民族楽器のように見えた(笑)。
ちなみにやっぱりライブ盤CDも持っていて愛聴しています。こっちはスティーヴ・ヒレッジさんが演奏で参加しています。あーやっぱりVoila VoilaとかGarabとかトランスするのがかっこいいですね。客席のそこかしこからモロッコとかそういう北アフリカの音楽で聴かれる、甲高く喉を鳴らすような声が聞こえてきてびっくりします。絵的にはどういう感じなのだろうか。日本や米国とはぜんぜん違うんだろうなあ。
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ところで中近東の音楽が暑苦しい、というのは愛読しているサラーム海上さんの本で、中近東のクラブ(というかディスコ)が世界一濃いのではないかというのを読んで印象に残っていたのでしょう。やっぱり酒飲むなとか肉食うなとか宗教的な拘束があると、他のもの、特に音楽や踊りで発散させる傾向が大きくなるのではないかと思われます。超下戸の私も日々実感している所ですが…
この本はたしか週刊誌TVBrosで連載してたコラムで、これを読むために買っていたこともあったな…海上さんはずっと音楽記事を書いているので、今でも気が向いたら立ち読みしたりしてます。テクノとミニシアター系の映画に強い不思議な雑誌だったなあ。私は海上さんのコラムに挿絵を描いてる若山ゆり子さんが大好きで(単行本にも入っている)、最近ブログインドより愛をこめてを見つけて大喜び。しかも踊り(ベリーダンス)をされてらっしゃるようで、その記事が読めてとても嬉しいです。インドもいいけどベリーダンス興味あるなー。沖縄にも最近踊り手の方がいらっしゃるようなんだけどまた見たことがない。とても見たいです。
| 2005年08月06日(土) |
歌姫の音像 / Tell mama,Tell ME mama |
ちなみに先日TSUTAYAにてマーズヴォルタと一緒に借りたのは今さらながらモグワイ…Happy Songs For Happy People。暗い。美しい。うーん確かにいろんな所で使われてる感じだなあ。borisのマブタノウラか!と思ったのはショックだったけど、思えばborisはそのアイデアを借りつつもborisらしい汚い音でつきつめられた表現であったと思う。おもしろいな。レディオヘッドを聴いた時もそう思ったけど、オリジネイターの迫力を感じつつ、自分のツボのど真ん中には来ない。
うーん別にborisとかWEGとかorcaの方がぜんぜんいいよな。なんでだろう。素直にすごいーと思うのでひねくれているわけではないのですが、後に残らない。単純にツボの位置がずれてついているのだなと思う。でも1stは聴いてみたいかも。フェチだから(笑)。あとで借りる。マーズヴォルタは10回くらい聴いていると思うのですが、毎回違う音が聴こえる。情報量多すぎ…好きなもの集めまくってるんだな。うらやましい。
前にロックフェスの映画Festival Expressを紹介したのですが、映画完成とともにそこからの音源も出るようです。映画見ててうわージャニスもっと見せてーーと思ったので、Pearlレガシー盤が出てるというのを知って嬉しかった。この夏の思い出として買いますよ。Tryも入ってるー嬉しい。この曲がいちばん好き。
ジャニスってそんなに母性的な、癒される声ではないんだよね。だからむしろ好き。逆にその癒される声というのがちょっと苦手です。特に母性的な、と言われるいい人の声。なんか嘘くさい気がして、案の定この前とても人気のある某弾き語りの方のライブアルバムを借りたんだけど、ほとんど聴くこともなく返してしまった。なんであれが人気あるのかもわからなかった…残念。ボーカルは本当に好みとしか言いようが無いから難しい。批評とかできないです。キャロル・キングとかローラ・ニーロとかカーペンターズとか有名だけどぜんぜん聴かないのでよく知らない…中島みゆきとかパティ・スミスなんかも堅苦しい感じがして好んで聴くことはない。
自分が女なので男性ボーカルの方が好きだというのはありますが、もっと奔放でアクがきいてる感じなのがいいな。子どもっぽい自由な感じがするといいな。ビョークとかね。谷山浩子は聴くよ(笑)。ジャニスはなんか「あんたも私みたいに言いたいこと大声で言ってみれば!」と勇気づけてくれる感じがする。それに楽しそうなんだもん(笑)。Tryって、試しに私とつきあってみようよ楽しいよ!っていう、単に恋に浮かれてるだけ(笑)の歌なんだけど、楽しいじゃないですか。無責任で、人生でいちばんいい時間でしょう。すぐ終わるけど、はかないからこそ大事で。そういうことを伝える曲。ものすごいヴォルテージで(笑)。
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なんか最近インプットが過ぎてアウトがぐだぐだ。文章も自分で読んでてつらいものがあるなあ。てきとうすぎ。見たもの聴いたもの全部書き留める必要は無いんだけどなあ。強迫症状のようになってきてるのがわかる。埋めるように入れてるだけ。健康にはよくない。気をつけなければ…
とはいえ良い作品ばかりに触れて、楽しいのは確かなんですよ。最近ヘヴィな内容の映画も見れるようになって嬉しい。前つくってた雑誌には映画評を書いていたので、その時の感覚を思い出しました。特に女性が主人公の暗い内容のとか、ずっと避けてたので見れるようになってよかった。まあ別に好きずきなので見たくなければ見なくていいんだけど。
これはまんがなんだけど、話題になってずっと後で購入しました。夕凪の街桜の国は広島の被爆の問題がテーマなのですが、そういう問題がありつつも日々は生きていると楽しいこともたくさんあって流れてゆくんだ、ということを伝える作品。原爆投下数年後の広島と、その続編として孫の世代の話の2作品のカップリングになっています。
体験とそれを伝えること、記憶とそれを扱うこと、戦争という個人と国家の関わりの究極の場、というのは幼い頃からごく自然に考えるテーマでした。考えさせられる環境に産まれたということだったのかもしれません。時代的にもちょうどそういうタイミングであるなと思います。沖縄の主要な歴史的事件からちょっと遅れて産まれて、体験はしていないけれどもリアルな残響に耳を傾ける世代、なのかもしれない。
驚異的な体験の記憶にどう関わるのか。そのことを知っている人には黙る意義というのもあるかもしれない。このまんがを読む頃にも、ずっと地元のローカル紙には戦争体験を語る連載記事であるとか、歴史体験の共有に関するシンポジウムなんかが開かれて、その記事が載ったりしてた。私が子どもの頃は、大人がかたりたいことは嘘でも歪んだものでも何でも聞き取りたいと思っていた。でも大人になって、黙っている、言えないことの意味に意識がいくようになった。聞き出すというのはどんな行為なんだろう。語らせるというのは?すべて記録する、それにはどんな意味があるだろうか。
そしてそれを公開するというのはどんなしくみで力関係があって、その人自身を、また周りを傷つけるということについては?それよりもまず、語られない層の厚さについて気づき始めたことだ。つらい話ばかりだけど、語れることが語られただけであるんじゃないか、それ以上に語ることができないことがたくさんここでは起こり過ぎたのではないのか、そういうことを自分たちは受け止めることができるのか、と思うようになった。
夕凪の街で、薔薇の左腕を持つ主人公は、生き残ってしまったという罪悪感とともに原爆という驚異的な存在に向かって語りかける。自分たちはそういう巨大な殺意が向けられる存在らしい。しかけた者は満足だろうか?私は死ぬ。それを願っているあなたは満足ですか?原子爆弾の破壊力、放射能の後遺症によって失われたものは大きい。それを埋めて傷付いた所を治すこと。その後の桜の国では、孫の世代になっても後遺症の問題がついてまわることと、子どもの世代(登場人物の親だけど)の体験の受け止め方とそれとのつき合い方というのが描かれている。そのお父さんが会って話をしていたおじいさんは夕凪の街のお姉さんにプロポーズしてたお兄さんだといいのにと思った。死に別れた後でもたぶん幸せに暮らしていて、きれいな思い出をそれだけをお父さんに伝えてくれるのだろうと思うから。
原爆は人間の顔をしていなかったのがただひとつの救いかもしれない。人間の顔を持つ殺意、血を分けた加害者が生まれる歴史もある。新聞で読んで忘れられない話があったけどやっぱりここにはどうしても書くことができない。傷が癒えることでさらに追いつめられ続けることがあって、生き残ることで問われ続けることがあって。だからあえて忘れることの方が多いのかもしれない。自分はそれについて知れば知るほど、考えるだけで明快な態度をとることができない。…
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それに関連するようでしないようで、女性作家の映画を2本見た。シルヴィア・プラスのは前に紹介しましたが、ついでに見そびれていたヴァージニア・ウルフのめぐり合う時間たちも見れた。ずっとこんな辛気くさいの見たくない(失礼)と思ってスルーしてたんだけど、見るとおもしろかったですね。別に共感するとかは無いんだけど、ニコール・キッドマンはやっぱりうまい。書くことが好きな女の人を自然にやっていた。小花模様のワンピースなのにバンドマンみたいに無造作にポケットに手をつっこんでるのがよかった(笑)。パティ・スミスってあんな雰囲気かも?と思ったり。病気持ちでとっつきにくいんだけど妙にかわいいんですよね。
監督・脚本ともに男性なんだけど、解説の語りからしてゲイかもしれないな…というのもあって、フェミニズム的に気配りのある所があっておもしろかったです。安易に仲良しシスターフッドという展開を避けたり、食事の場面が寒々としてるのもわざとみたいだし。アメリカン・ビューティのオマージュという食卓の場面もよかったですね。誕生日のケーキのクリームが真っ青なんだよ…3つの時代が多層的に描かれる作品で、現代の話ではメリル・ストリープが女性パートナーと一緒に住んでるという設定なのですが、やはりここはクレイマークレイマーにひっかけてのキャスティングなのでしょうか?その辺にもほとんど悪意に思えるほどのクールネスを感じました。
3つの物語は以下のような感じ→ダロウェイ夫人の作者であるヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)がそれを執筆する-50年代のLAでダロウェイ夫人が特に好きな主婦(ジュリアン・ムーア)が本を読むために(!!)家族を捨てる-90年代NYでその息子である詩人と昔恋人で、今はエイズで闘病中の彼のサポートをしている編集者(メリル・ストリープ)が詩人が賞を取ったのでお祝いのパーティを準備してるんだけど、当の詩人は妙にテンパっている-という層を行き来してフィードバックが起こっているかのように絡み合って行く。
最近本を読むこともあまり無かったので、読書することとか、物語を組み立てて記していくことについて久しぶりに考えさせられました。もともと小説が苦手でああいうふうに体をはって読み込んで/書き込んでいくこともないのでただすごいな〜と感心するばかりなのですが、ジュリアン・ムーアが怪物と呼ばれていたのがおもしろかった。確かに最も衝撃的な存在だと思う。ひとりで本を読むために家出するんだよ!で図書館に職を見つけて、後悔はしてない、って言ってたもんね。そういうフェミニズム的な、教義的なものを突き抜けた意志というか欲望にひかれるものがあった。これについてもちょっと考えて書けるかも。あ、メモになってしまったすみません。
| 2005年08月03日(水) |
Festival Express / Soul of Man(映画) |
もう毎日毎日いろんな人のライブ盤ばっかり聴いてます。昔からコンサートというか生演奏が好きだったのでライブ盤はいっぱい持ってるな。せっかくなのでいつかリストアップしてみたいと思っています。現在のヘビロテはECDさんなのですが…ポッケにロック、ロック石ころ。遅いぞ追いついてない!
リニューアルした桜坂劇場でFestival Expressを見てきました。70年代ロックの、しかもフェスものを見るの久しぶり。なんかフジロックでも上映会が計画されていたようでタイムリーでよかった。DVD発売があったからかな?(花房浩一さんのページを貼っておきます)
レイトで21時開演だったのですがけっこう入ってた。夏休みだから中学生みたいな子どもたちもいたな。いいなあ見て見てって感じ。私は20歳すぎて見れたけど、衝撃的だったなあ。ただ前振りが無くて、フェスや列車の中の映像がぶつぎりなのとずっとスタッフやバンドの人のインタビューがはさまって見づらかった。ウッドストックとか知らない方にはわかりづらいのではないかな?またライブそのものの映像が短くてちょっと欲求不満になりました。2枚組のDVDを買って見てねってことかしら?
とはいえ、欲求不満になるくらい音がよかったのです。公式サイトで有名なイベントだったのに記録映画がつくられなくて、撮ったフィルムがとても良い状態で保存されていたとのことで、映像もきれいだったけど、音もよかったんですよ。音というか演奏というか。特に列車でみんな酔ってラリってセッション三昧なんだけどその時の音がいい。私はむしろそっちの方を見たい!と思いました。
ホーンの入ったSunshine of Your Loveがよかったし、ジミヘンの曲とかもやってたね。もう誰と誰が入ってっていうのもわけわからんカオスな感じだったのですが…主催者によると食堂車も借り切って酒ときちんとした料理を保証していた(酒が切れて緊急停車・酒屋に直行っていうのが笑った)ということで、夜も音出しOKとなるとミュージシャンにとっては天国だろうなあ。バディ・ガイも他のことはできたけど眠ることだけはできなかったって言ってたし。いやー音楽が好きというだけでなくすばらしいミュージシャンばかりが集まっている空間…いったいどんな空気だったのだろう。いろんな気持ちや言葉が目に見えない音楽として飛び交っていたのだろうなあ。すばらしい。
この映画の主役はやっぱりグレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアとジャニス・ジョプリンでしょう。あとザ・バンドのリック・ダンコが入ったショットが表紙になってるんだけど、この場面は楽しそうだった。ジェリー・ガルシアがジャニスに「初めて見た時から愛してるよ」と言ってるのがすてきだった。彼は警備を破ってタダ見しようとする奴らとか入場料高すぎと抗議行動が起こって混乱状態になった時も、みんな落ち着いてほしいとメッセージを出して、どっちの肩を持つわけでもなく、とにかく音楽を楽しむためにフェスの会場外でフリーコンサートをやろうと提案したり、すばらしい仕切りでしたね。カリスマになるのはわかるなーと思った。
グレイトフル・デッドの演奏も若い時にはそのよさがわからなかったんだけど、聴いてて気分が落ち着いて、前向きになれる感じがした。あんまり酒とかはっぱで高揚して、っていう感じはなかったなあ、自分にとっては。お手軽にハッピーになれるっていうのでもないし、いろいろあるけど、前向いて歩いて行こう。僕と一緒に歩こうよっていうメッセージを受け取りました。それにザ・バンドだもんな。I Shall Be released、The Weightっていい曲だなあとしみじみ感じた。
それでもジャニスの最初のシャウトで全部持っていかれる。Cry BabyとTell Mamaって詞を訳すると同じ意味なんだなあ。中盤の客席に語りかける所なんかもだれることなくびしっときまってた。うわーこれだよーって思った。再会した。10年以上前にあなたのライブを見ましたよ。元気だった?元気だったんだ!って話しかけたくなる気分。あとで思うに死んじゃう年、ほんの3ヶ月ほど前だったんだ。晩年と呼ぼうにも若々しくパワフルすぎる演奏。まあ声はおばちゃんみたいなんだけど…それじゃああの時27歳なんだ彼女は。感慨無量。
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日は改まって桜坂劇場にてブルース生誕102年記念(笑)上映が始まりました。全部やるかなあ。やってほしいな。ファン必見。Blues Movie Projectということで、沖縄に来ないのが悲しかったのですが、待ってたら見れるんだなあ。嬉しい。先日そのオープニングのSoul Of Manを見てきました。監督はヴィム・ヴェンダース。特にファンではなく、名作パリ・テキサスを劇場で見たこともあるのですが(ひょっとして桜坂の映画館だったかも)、なんかよくわからない…と思ってました。まだ高校生だったし、大人の話がわからなかったんでしょう。ジム・ジャームッシュは最初からはまったんですけどね。
この作品はドキュメンタリーではあるんだけど、再現映像やニュース映像、また他の監督が撮ったフィルムといろんなアーティストのトリビュートライブ映像が混ざり合っています。最初が宇宙空間でびっくりしましたよ(笑)。宇宙人が地球の音を知るためのレコードに戦前ブルースのレア音源が入っているのだと言われ、なんなんだそりゃ、と思う間もなく戦前アメリカのモノクロの映像へ。ブラインド・ウィリー・ジョンソンという実在のブルースマンをナビゲーター(ちなみに声はローレンス・フィッシュバーンとのこと)にしたブルースの歴史を行くロードムービーという趣きでした。
主要な登場人物はブラインド・ウィリー・ジョンソンにスキップ・ジェイムス、J.B.ルノアの3人。監督ヴィム・ヴェンダースのインタビューによると自分が好きという以外に共通項の無い3人ということなのですが、監督の思い入れが伝わってきておもしろかった。
前半はスキップ・ジェイムスの再現ドラマ。若い時に録音したのにそのレコードを売る間もなく大恐慌が訪れ、そのレコード会社パラマウントも倒産し、音楽活動をやめて30年以上たってから病院で発見されフェスに駆り出されるという波瀾万丈な人生なのだ。その昔の録音風景がよかったなあ。すごい凝っててたぶん指使いなんかも完璧に合わせてると思います。わざわざマイクに頭をぶつける所もあったなあ(笑)。で晩年改めて録音もできたし、クリームが彼の曲をカバーしたのが売れて、そこから治療費にあてて3年寿命が延びた、とか見ててひょえーという感じだったのですが、うーんやっぱり才能のある方は生きていれば神の手がさしのべられるものかと思いましたよ。生きていてほしいよね。
後半はフェスでステージの上でジョン・メイオールが「J.B.ルノアが死んじまった!」と叫んでる所から始まる。若き日のヴィム・ヴェンダースもそれを聴いていて、彼はどんな人なのだろうと思いをめぐらす。ただ1本だけ彼を撮ったフィルムが残っていて、その映画学生だった夫婦のインタビューとそのフィルムによってJ.B.ルノアの姿がよみがえってくる。これがもうすてきでした。ゼブラ柄にひよこ色の燕尾服をあつらえて持って来てカメラの前に立って歌うルノアが最高!ウィリー・ディクソン(b)やフレッド・ビロウ?(ds)と2人でやってるTV映像も出て来るのですが、暗い歌でもなんか暖かい声で楽しませて、演奏もグルーヴィなのが特徴でしょうか。
またカウチでインタビューする場面が楽しい雰囲気がよかった。ギターもって一緒に弾いてる旦那さんの方にインタビュー返ししたり、娘のためにつくった曲だよと弾き語る所とか和んだなー。いらないショットだろうけど(カメラテスト?)夫婦で抱き合ってキスしてる所を入れているのがよかった。監督の連帯感が伝わる場面。記録するって大事なんだなと思った。これを撮りたい(録りたい)っていう気持ち。晩年のスキップ・ジェイムスのマネージャーだった方の「彼の(ステージでの)最初の言葉、最初の声を聴きたかったんだ」っていうコメントにも胸が震える思いでした。スキップ・ジェイムスはあまりにも長いブランクがあったけど、すぐにギターの腕を取り戻した、とのこと。お金ではなく、音楽が彼の命を長らえさせたのではないのかな。
さまざまなニュース映像もさしこまれ、スキップ・ジェイムスの人生を戦前の黒人史とシンクロさせ、J.B.ルノアは戦後のそれと同期させる、という感じになっていました。J.B.ルノアはキング牧師と重ね合わせるような感じになっていて歌の社会的な側面に光を当てていた。そこをかなりクローズアップしているのだろうけど、意外。くじらの歌もあるけどそれもかな?(笑)ブルースだけど自分の内面に閉じこもることなく、周りの人に対する優しさ、外側へ意識を向ける力というものにひかれたのだろうなと思った。
そしていろんなアーティストによるトリビュートがよかったですね。ちょっとしか映らずにすぐフェイドアウトしてしまうのが悲しかったのですが、戦前ブルースでいろんな解釈が可能ということもあって、いろんな編成、いろんな人が出ててとても楽しかった。サントラもいいけど映像出して!(涙)DVDの特典映像は短すぎるのでたぶんそれじゃない…最初がマーク・リボー(g)のソロなんだよーん、でルー・リードがフィーチャーされてる感じなんだけど、戦前ブルースは十八番であろうカサンドラ・ウィルソンやボニー・レイットからベックやジョンスペ、ヴァーノン・リードとブラッド・ウルマーと一緒のイーグル・アイ・チェリー(ドン・チェリーの息子さん)といった若い方、ロス・ロボスやニック・ケイブといった意外な方と幅広かった。
音源中心の感想がこちらにあって、へーと思いながら読んだのですが、私は特に批評する所もなくてとにかく楽しむだけでした。いやーもう映像出してほしい(しつこい)。ロス・ロボスのドラムの方が素手でセットをたたいていた(はあと)のを始めとしてジョンスペのテルミンを初めて見れて嬉しかったです(笑)とか、ニック・ケイブがぜんぜん知らないけどオルガンがすてき、ドラムがブラシなのにヘヴィなグルーヴが出ててよかった、とかいろいろでした。ベックも変なギター使ってたなあ。調弦のペグが全部片側についてるの。
いちばんおもしろかったのがTボーン・バーネット。全く名前を知らなくて、チューバやホルン、バスドラスネア別のドラム、マレットでティンパニのようにジェンベを扱ってるという変てこりんなバンドに魅了されまくり。1分もやってなかったと思うけど…あとで調べたら、映画などの音楽監修をよくやっている方。オー・ブラザー!もやってるのか!あれはいいです。どっちかというとブルーグラスが多いけどブルース(ロバートジョンソンみたいな人も出て来る)も入る。あの映画でブルーグラスのリバイバルブームがおこったらしい、というのがうなづける。今の感覚で見ると変で笑ってしまうんだけど、古い音楽のコアがそこにあったりするんだよね。
なんか今の自分の気持ちにぴったり合った映画でした(笑)。見れてよかった。まだいくつかやってるんだけど、マディとかストーンズとかいまいち見る気しないなー見れたら見る。本当はヒップホップの入ったゴッド・ファーザーズ&サンとか未公開のピアノ・ブルース見たいんだけどなあ。やるといいな。あ、自分のためにタワレコのページを貼っとく。スキップ・ジェイムスはギターもピアノも弾けて(とてもうまい)、ピアノの曲がとてもよかったです。J.B.ルノアは映画に出て来たアルバムの方がほしいけどタイトルを忘れた。残念。
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映画見た帰り、雑誌EYESCREAMを立ち読み。野田努のコラムでこだま和文さんのライブについて書いてあった。最初にこだまさんのMC、メールに元気?って書く時は元気じゃない時なんだよな、って言うのを見て、あっ(汗)と思う。はは、もちろん全部がそうではないけど、あてはまる所はある。嘘かもしれない。でもメールほしいよな?メールくれよ。そんなことを言っていたと思う。どんな言い方で言ってたんだろう。
そのライブはヴィデオジャーナリストがイラクで撮ってきた映像作品の上映会でのことだった。さっき見てきた映画とシンクロする。J.B.ルノアとカサンドラ・ウィルソンの歌声。ヴェトナム、ヴェトナム、みんなそのことについて悲しんでる。俺はミシシッピーでで寂しい思いをしているよ。兄弟だと知らないで殺し合ってる奴らはかわいそうだな。みんなヴェトナムのことを悲しんでるけど、俺のことも思い出して。考えてよ。こだまさんもそういうことを言いたかったのかな?どんな言い方だったのか聞きたいと思った。
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