ヒルカニヤの虎



 織りなす糸はいつか誰かの

花と愛とオカマが旗印のオトメメンの楽日を見てきました。
「歌舞伎町にお笑いを見に行ってきます!」と颯爽とゼミ早退するわたくし。後輩ちゃんたちのブーイングは聞かなかったふりで、今週もゼミ飲み会=教授のお守は放棄する。


■劇団乙女少年団 第十一回公演‘ピンクの指輪ちゃん’2010/11/12/Fri_19:00-@新宿FACE

初のオトメメン参戦。またもやすごいものを見た。
家城さんのつくるものは猥雑で濃くて熱くて脂っこいのに、後味がサラサラしててきれいな水色なのがいつも不思議。
舞台のすぐ前がテーブル席(おかまウェイター付)で、その後ろに普通の客席が並んでいる。花見席もあったみたい。テーブル席を除けば結構な前方の真ん中寄り、良席でした。
ANAが30分以上遅れやがったせいで作・演出の家城さんが「撮影・録画可だけど某所にアップするときは空気読め」と注意してる最中に着席したのですが、あとでこの意味がわかった。
1回しか見てない&生ビール飲んでたのでだいぶ記憶があいまいです。観劇中にメモできる器用さがあれば…っていうかそもそも録画可なんだからiPhoneか何かに録音できたんだった。しまった取材用のテレコ持ってけばよかった!おそらく録画なり録音なりしてる人がレポ書いているだろうから、できるだけさらっと、家城さんの熱に引きずられないように備忘録。


愛されたかったらまず上手な愛し方を学ばなくては。

舞台上はグランジ五明さんのコラージュ風の顔写真が一面に。
暴力的で男くさい父親(五明)から、虐げられ殴られて育ったマコト(パンサー菅)。小さい時に死んでしまった大好きな母親の部屋で女物の服を着て、メイクすることが心の慰め。「ぼくのバラ色の人生」みたいなね。ママが好きでママみたいになりたかったマコト。でも女っぽく育つ息子に不器用な父親の暴力は増すばかり。
マコトがはたちになったある日、殺したいほど憎んでいた父親は自殺する。あとに残された意味不明な遺書と、ピンクの指輪から物語は始まります。
遺書の意味がわからず、気持ち悪くて途中で読むのをやめたマコトに声をかけてきた全身白いスーツの男(ジャンポケ斎藤)。うちの店へ来てかわいい女の子にならないか?という誘いに乗ったマコト。1つのセンテンス内で男言葉から女言葉へ変わるのよかった。斎藤さんの舞台声の張りと間はさすがの文芸座出身。
オカマたちが集うデリヘル風のお店には金髪グラムファッションのスミレ(かたつむり林)、メイド服のラン(ピクニック)、セーラー服のガーベラ(パンサー向井)、赤いリボンに毛むくじゃらきぐるみを着たチューリップ(デッカチャン)、角刈りで給食のおばちゃんスタイルのタンポポ(オコチャ)がいる。白いスーツの男はナンバーワンボーイのホワイトローズ。その部下に赤いスーツのキク(畑仲しんじろう)。
スミレは「お姉ちゃんに敬語なんておかしいでしょ」と言う姉御肌。ランは小さくてキャンキャン鳴くけど若手芸人の彼氏(パンサー尾形)を愛している。ガーベラは癒し系で小悪魔、チューリップも癒し系。紹介されないタンポポはオカマっぷりが雑すぎて、マコトと入れ替わりにクビに。キクにつまみ出されるタンポポ。これがのちにひとつの悲劇を生む。
ホワイトローズから「ピンクローズ」と源氏名をつけられたマコトに湧く先輩オカマたち。なぜ、これまで付けられなかった名前「ローズ」がマコトに冠されたのか?それはのちのち明らかに。そしてホワイトローズに恋してしまうマコト。
5人のオカマたちが在籍するお店の仕事は実はオカマの殺し屋集団。彼女らは依頼をうけて、世の中の悪事を働く人間をピストルで暗殺する。なんか「処刑人」みたいね。最初おかまのデリヘルと勘違いしていたピンクローズは、出し入れされるのは怖いけど舐めるのは興味ある♪と具体名を出して無駄死にしていました。こういうとこもアップしちゃいけない部分と思われる。
愛されたいホワイトに愛されない。愛されたい愛されたい、どうしたら愛される?きれいになりたい、きれいになるためにはお金がいる、そのためには働かなくちゃ。スミレの導きで初めて人を殺してから、ピンクは殺人とオカマを謳歌するようになります
さらに愛されるためにはち●こをとれば?というオカマたち、スミレとランは切ったち●こを鞄のなかに入れて持っている。ガーベラはなんだかもったいないからとってなくて、チューリップはそもそも殺戮マシーンの試作品だからついてない(※突如明かされる重すぎる設定)。とるのなんて簡単よ!という流れになり、チューリップことデッカチャンの巨体に羽交い絞めにされ、両脚を広げられてち●この根元を紐で縛られるピンクローズこと関町(ほんとにやってるのかなあ?真実は闇の中)。おさなごの奥歯を抜くごとく、ち●こにつながった長い紐をひっぱったりわざとつまずいたり、みんなで大縄跳び(!)をしたり。けっこう本気のテンションでわめき倒す関町、もう役が入っていなかった。泡吹くいきおいで悶絶。ここもっとも某所にアップしたら家城さんのクビがとぶゾーン。モラルのかけらもございません。
このあたりでレッドローズが中国から帰ってきたのだったっけ。中島みゆきの「糸」を歌いあげながらの登場。久々にノブコブ吉村がオトメメンに帰ってきたのに、おもいのほか湧かない会場。いや湧いてたと思うんですけど、私はオトメメン初見だからわからない。
レッドはただただ愛されたいピンクに「愛されるよりも愛することを覚えなさい」と言う。そして明かされる衝撃の真実、「ホワイトはゴリゴリのホモよ」。な、なんだってー!女の子になったってきれいになったって愛されないことを知り、アイデンティティがゆらぎまくるピンク。
オカマの殺し屋軍団にはもともと前身があって、創設メンバーの4人にはローズの名がついている。ホワイトローズと、深紅のドレスのレッドローズ(平成ノブシコブシ吉村)と、マコトの父であるブルーローズ(五明)と、母であるピンクローズ(故人)。彼らは全員ピンクの指輪をしていて、ピンクローズがマコトを身ごもったときに組織は中国勢力の傘下に入った。マコトがピンクローズの名を継いだのはそういうわけ。そしてホワイトがマコトに声をかけたのは、組織の金を奪って死んだブルーの遺書に金のありかが隠されているのではないか、とボスが差し向けたから。そして明かされるブルーローズの性癖:バイ。そしてホワイトとブルーはデキてて、実の父親が好きな男に抱かれていたという事実。そんなホワイトローズも、組織への忠誠とマコト=ピンクローズへの思いのあいだで揺れていた。昔のマコト=パンサー菅と今のマコト=ピンクローズの関町がホワイトローズに対峙するシーンは圧巻でした。
死んだ父親の本当の思いをローズに教えられ、愛のありかたをスミレに死をもって教えられたピンクは「わたしのアイデンティティ、あげる」とホワイトローズと駆け落ち(?)をする。ラストシーンは空港で、ピンクは男のマコト(菅)に戻っていて、2人ともハードボイルドなスーツ。目を刺すバックライトを背にマコトはサングラスを外して客席にニヤッと笑う。先に行こうとするホワイトの腕を引いてマコトからキスをして、2人は手に手をとって逃避行、光の向こうへ。もう女にこだわることがなくなったマコトは人間としてかっこよかった。あーなんかちょっと昔の高村薫っぽいな。

と、だいぶ端折りましたがこのようなメインストーリーに、サブストーリーのスミレ&キクの物語が交錯し、グランパだかパンジーだか(グランジ遠山+佐藤大+パンサー尾形)のおもいのほか面白いトリオ漫才が交錯し。
サブストーリーのスミレさんが私は大好きでねえ、やっぱりかたつむり林はたいした役者だと思った。スミレさんは情があつくて優しくて照れ屋で、自分をババアというすれっからし。でも本当は年下の‘ぼうや’のキクを純粋に愛していて、ぎこちなくも2人は踊りを通して近づいていく。なんだっけな、舞台は大地、照明は月明かり、音楽は鼓動、だったかな。月夜に踊る2人がよかった。かたつむり林がどんなにゲスく畑中しんちゃんををまさぐっていたとしてもだ。その後2人そろってのマイケルジャクソンのダンス(曲名わからず)もよかったけど。スミレはタンポポに刺されそうになったピンクを庇って致命傷を負うのですが、最期は好きな男の腕の中。ババアの最後のお願い、と言ってキクにキスを頼むのだけど、キクにとってスミレは愛や恋の対象ではなく、尊敬と憧れ。「死ぬ前に振られちゃったわぁ」というスミレは、でも大切なのは自分の気持ち、キクが本当に大好きだったという気持ちだという。最期にキスしてもらって、「ラッキー…」とこときれるスミレ。そうしてキクはオカマになる。スミレそっくりのグラムなオカマに。
このスミレ役は家城さんがやりたかったのじゃないかなあ。そんな思い入れを感じた。あ、でも家城さんにはレッドローズをやってほしいかもしれない。
この「いまわのきわのキス」はランと彼氏の尾形のターンにも繋がっていて、尾形と間違われた佐藤大がレッドに発砲され、死に際に男にキスされていました。佐藤大あわれ。尾形とランも逃避行したのだったっけ。
あ、あと大会をめざす踊り子3人(ライス田所+ジャンポケ太田+武山)の変態レヴューが花を添えていました。たーどーこーろー!太田がすごくいい顔といいキレで踊っていたのに、田所仁に釘付けでした。あんな残念な体なのに!

ああ、もう1回見たかったかもしれない。


結局オトメメンを最後までみると21:15〜22:15のロシモンの裏(ゲスト:ハマカーン)を6分しか見れないことがわかり、いつもお世話になっているmythmさんと相談して泣く泣くあきらめる。だってオトメメン最後まで見たかったんだもの。でもハマカーン…ロシモン…残念だ。
その後は新宿に居座ってカリカオールナイトまでいつものお笑いトーク。おもに正月のシュール5とライスの奇跡的造形について。あの2人のポテンシャルは本当に底が知れない。
とりあえず来年の正月も上京することになりました。

2010年11月12日(金)



 20世紀の終わりが明日来たって

ここんとこ近所のロイホの閉店(※朝4時)まで粘っています。翻訳地獄が終わらない。
今週末はバナナムーン聞きながら優雅にココアを啜り、オードリーANNのカサイちんのこのくだりで紅茶を噴いた@深夜のファミレスひとりぼっち。今週は設楽さんが若林のトーク警察「そこのトーク停まりなさい」からの流れをまるまま再現していて、ああANN聞いてるんだとじんわり。
radikoは本当にありがたいなあ。
とおやま校長とやしろ教頭のためにスクールオブロックも聞いているので、最近の歌にちょっとだけ明るくなりつつある。


■baseよしもと11月公演‘LIST UP’ 2010/11/06/Sat_19:00-@baseよしもと

3回目のLIST UP、もはや常連です。
出演者は毎回ある程度かぶってるのですが、
好きな芸人さんばかりなうえネタがかぶらないので嬉しい。
いつからGyaoで配信されるんだろう。配信されても観に行くけど。

順番はちょっと曖昧。

ダブルアート:結婚式のスピーチ+鼻が外人の漫才。褒めつっこみ「おもろいわ〜」と外人鼻をつけると英語になるつっこみ。ああでもやっぱりつぎはぎで芯が掴めない。
タナからイケダ:高校野球の伝令がかっこいいと思う漫才。27期なのになんて貫禄。
かりんとう:コント家庭教師。ぬるっと終わっていったな...。
ミルクボーイ:ぐれてるかぐれてないか漫才。ミルクボーイは型ができあがってる。だいぶウケてました。ツッコミがうまい漫才はおもしろいねえ。
学天即:部屋にものがありすぎてフリマで売る漫才。やっぱりおもしろいー。
ビーフケーキ:コント分父(ぶんちち)。分母2と整数3のおじさんが結婚すると、分子1は整数3のおじさんを分父として認めてくれるのか?佳品。
銀シャリ:お菓子で言い間違い。後半が下ネタの畳みかけで、なかなか最低だった。ぱっくんちょは、確かにね。
バンビーノ:ピスッキリ体操。あらびき出てたっけ?楽しい。
モストデンジャラストリオ:悪ぃことを順に。Xさんがカメラに貼り付いて「配信なんかどうでもええ!TVに出たいんや!!」とわめいてた。
おしどり:がらりと変わってかわいいキモノと民謡調。妙に「ありがとうございます」を連呼すると思ったら、海老一師匠のポジションが空いていることに気づいたおしどり。今回の針金は豚が2つでとんとん拍子。あとエロシャンソン「パソコン」も披露してた。
クロスバー直撃:コント脱獄。情報をリークしてもらうために情報屋にタバコを渡し、昼食の目玉焼きを渡し、最終的に駄菓子「らあめんババア」を山ほど出してくる脱獄犯。それはもう手品のように、全身からばらばらと。
プラスマイナス:当たり屋漫才。
シャングリラ:コント田嶋山陽子先生コンパにあらわる。
スーパーマラドーナ:ゲームセンターの格ゲーをやってみる漫才。
ヘッドライト:もと学生時代の友達コンビだから好きなものが同じなはず漫才。オデッセイでは靴を脱いでもらう和田。

カテコではスーマラ武智に無茶ぶりされたダブルアート田口の一発ギャグ→相方池田のコンビ愛ツッコミ→コンビ愛という単語に脊髄反射したおしどりケンちゃんの最後列からの「マコちゃん大好き!」→全員総崩れ。新しい流れが生まれた。みんなおしどりに敬語だったけど、芸歴がだいぶ長いんだろうなあ。
あと武智の「挽き肉にしてやんよ」と、プラスマイナス岩橋のスッとする言葉「オーシャンビュー」が聞けました。
あー楽しかった!
もろもろの単独コント感想を書くには知力体力が足りない秋。忘れないうちに、後日改めて。



【譲ります】⇒譲り先みつかりました〜。

2010年11月06日(土)



 飲み込んで溜め込んで

てっぺんのコントを見た次の日に地べたのエロネタをみてきました。
なんだ、どっちも天国じゃないか。

スカトロがだめな人は以下読まないほうがいいよ。基本伏せない心意気。


■TSK性感帯ツアーin京橋花月 2010/10/29/Fri_19:30-@京橋花月

仕事で開始2分ほど遅れてしまい、こそこそと前から3列目の中央席へ。
通路を歩きながら「ぼくアナルがガバガバなんです」というリットン藤原さんの告白でこけそうになった。いや知ってたけど!
10分に1回は「アナル」という言葉が炸裂していたライブ。上半身には見向きもせず、アナルにまつわるエピソードトークが尽きない藤原さん。
「今日は舞台で射精します!」アメトーークで「射精芸人」を目指すらしい。
さて、藤原さんはアナルがゆるすぎるので、正座すると踵にウンコがつくそうです。さすがツイッターの初フォロワーがエネマグラジャパンなだけはある。そんな藤原さんの性の目覚めはやっぱりアナルで、小1のときに浣腸されて便意を我慢してるときに快感が走り、人生初の勃起。「次の日から風呂で毎日アナルに指を…」という藤原さん的あるあるにまったく共感しない客席。こいちゃん「なに言うてはるんですか?」うん、つまり稲垣足穂だよね。
あと新幹線で富士山を見ると勃起する話とか、今回ゲストの新喜劇の青野敏行さんと昔3Pした話とかしてたかな。
こいちゃんのはスケベで済むけど、藤原さんのはやっぱりヨーロッパの変態。
そんなオープニングトークでした。どんなんやねん(先週のテント師匠を引きずっている)

1部は大人のお遊戯会、ネタ祭り。
一番手はエハラマサヒロで、藤原さんいわく「あいつ体型が山本竜二みたいやろ」「樹まり子のうんこ食いそう」。この会話で一部爆笑した男客に「ああ私ひとりじゃないんだ」と強い連帯感を覚えた。知ってる己れを反省はしない。
エハラは「どうもどうもコンドーム、布施明ですクンニちわ」とエロ漫談家のような入りで登場。例の「君は薔薇より美しい」を風俗ネタの替え歌で歌い、風俗エロ漫談を挟んでいく。いい舞台芸です。それはもうたくさんやってくれましたが、来週だか再来週だかのあらびき団でごっそりカットされたくだりだけ書いておこう。
熟女専門の「オバンゲリオン」で52歳を指名したエハラ、一通り終わった後の雑談の最新トピックは「(生理が)上がった」。「生涯安全日ということでね、サービス業冥利に尽きるとはこのことで…」←おそらく削られたのは最後のほう。

二番手は増谷キートン。藤原さんに「TSKセピア」と名付けられていました。水泳やってた奴のナルシズムと体型は気持ち悪いという言いがかりと、須知軍曹が髪と髭を伸ばしたらキートンさんになるという発見。今思い出しても不思議な藤原さんの発言「キートンの目は我慢してるアナルみたいやろ」先生、ぼくわかりません。
着流しで出てきたキートンさん、いい感じの演歌を歌いだす。日本海で優しい兄に育てられた弟の歌。けど実は義兄弟で、語りでアニキラブが全開になるホモ演歌でした。ふんどし姿でさぶ心を朗々と歌い上げて去っていった。キートンさんこそSKBじゃなくてHで始まる人だよね。

三番手はツジカオルコ。藤原さんがツジカオルコに女を感じたエピソード:頼み込んでバイブを入れさせてもらうというシチュエーションコントで(どんなコントや)、勘違いして本番前夜に泣きながら電話してきたツジカオルコ「わたし人前でバイブなんて入れられません!」藤原「そんな演芸あるかい!」白黒ショーじゃあるまいし。それ以来ツジカオルコに女を感じてしまう藤原さん。こいちゃん「芸人・先輩である前に男と女ですよ」藤原「よし、今晩抱くか!」こいちゃん「何言うてはるんですか!」なんかの打ち上げで皆に見られながらやりたい藤原さん。何の話?
ツジカオルコのネタは「解禁」パンツが丸見えになるスーツ姿のいつものアレ。ほんとにベティちゃん体型だなー。かわいい。

四番手、このへんですでにだいぶ笑い疲れている。すっちー&中川のエロ二羽ガラスの風俗店あるある。身体は一番張ってません。「新人風俗嬢とベテラン風俗嬢のティッシュの抜き方の違い」がおもろかった。これから活用していきます。

五番手はTSK大阪支部長のこいちゃん。テレ出水テレ樹でテレえもん。こいちゃんのエロはえげつなく聞こえませんね。

トリはリットン調査団で、なんと水野さんが書いたエロ脚本。おどろくべきハイクオリティの大河コント。あまりにも稀少なので、これは詳細を書かないでおこう。スケベ部隊を脱退して変態道を歩み始めた藤原さんに幸あれと願います。
そういえば大声でがなるたびに口からダラダラよだれが落ちる水野さんに、客席から悲鳴があがっていた。

もうここまでで酸欠。2000円のモトはとれた。
一度幕が閉まって、会場アナウンス「バイブやピンクローターの電源はお切りください」※ふつうの女性のアナウンス。おおい京橋花月!
あとネタの出囃子が全部TMGEの「ハイ!チャイナ!」だった。


2部:ヌレヌレ新喜劇「先代ゆずりの大人のおもちゃ」

グリーンローターと大中小のバイブがうねうねする舞台を見たのは初めて。
baseよしもとで見たクロスバー劇場の新喜劇もなかなかに気が狂っていましたが、これは新喜劇の書割りを使い回してるうえ、本チャンの新喜劇団員である青野さん(かっぷくのよすぎる時代劇のいいまわしの人)と中條さん(全身緑スーツのとさかの人)が出ているのにテーマがバイブとアナル異物挿入。しかも若手の若さ故の悪ふざけじゃない。40オーバーの人たちが大半で、暴走するおっさんを若い芸人が突っ込めずにおろおろする、という珍しい図が見られました。
とくに青野さんがものすごくて、藤原さんが2代目をつとめる大人のおもちゃ屋に恩のあるヤクザの頭領を演じてたんですけど、昔アナルに苦瓜だのすいかだのボーリング玉だのを入れてガバガバになった役。そのアナルにちょうどいいバイブを作ってくれたのが藤原さんの父である先代で、その土地を地上げするなどとんでもない、と言いがかりをつけた子分たちを諌める...という、アイテムが違えば涙を誘う人情話です。青野さんは熱演しすぎて子分のすっちーを本気でビンタしてしまっていました。熱い。セリフやきっかけを飛ばしての大熱演。※青野さんはふだんの新喜劇では考えられないセリフ覚えのよさ&アドリブの飛ばし具合だったそうです。
「膣痙攣で腹上死しろ!」と理不尽につっこまれていた総ツッコミのてつじと、電話機の本体をアナルに入れられた人を熱演していたこいちゃん=シャンプーハットはやっぱり大阪にいてほしい。

エンディングでは何故かしみじみと終わろうとする藤原さんにブーイング。
来年はエロ三羽烏との対決企画などを目論んでいるそうです。次はもっと大きい舞台でやりたい、と藤原さん。NHKホール、武道館...と夢が広がるなか、「京橋花月も埋まってませんやん」という冷たいツッコミが入っていた。
そうなんだよ、客席7割入りだったんだよ。なんでこんなに楽しいものに客が入らないの?

2010年10月29日(金)



 俺の背中に火をつけろ

月曜からずっと深めの風邪をひいている。
許容量オーバーの市販薬を飲んで風邪なんかひいてないことにしたせいで、お腹と背中に発疹が出まくる副作用に見舞われた。だって月曜と水曜が東京の取材で休めなかったんだよ…。
そんな中でもぎとった有給、お笑いと水族館のために名古屋に行ってきましたよ。雨のなか朝7時前のバスに乗り、最終のこだまで帰ってきた。移動で安静に寝てたから大丈夫。


■シティボーイズミックスPRESENTS‘10月突然大豆のごとく’ 2010/10/28/Thur_19:00-@名鉄ホール

2010年、GWではなく秋のシティボーイズ。楽しかった!全力で楽しかった!
7,000円というチケット代、大阪でやってくれない不満も、なにもかも帳消しになる極上の2時間。最近コントに心が動かなくて困っていたのに、あっさり首根っこつかまれて大激震でした。何が違うんだろう、格じゃないし質じゃないし…と考えていて、やっぱり演じてる人たちの楽しみ方が桁違いなんだと思い至る。よくできてるとかうまいとか、他にないとか新しいとか、そんなのよりもっと手前のゼロ地点。それが見れて私はとても幸せだった。
三木さんが引いた後、いとうせいこうがいない公演は正直あんまりだったけど、先行きの明るさに万歳したくなりました。3人のうち誰かが欠けてしまうまで、シティボーイズは面白いままいくのではないかと、今回でほんとうに強く思った。それぐらいアタリの公演。昔のアレコレを思い出す構成、設定、ブラックさと、2010年の今しかできない時事ネタとが違和感なく共にあって、あいもかわらぬシティボーイズのゆるぎなさのなかにギースとラバーガールがそれはもう‘らしく’ハマっていました。彼らがいることでシティボーイズの3人は「叱りバー」や「重厚」のように正しく‘おじさん(おじいさん)’で、「年上女房の集い」のように‘おばさん(おばあさん)’でいられる。新しくメタな設定の「脳のHDD整理」も、医者役を若い飛永が演じてるから全然無理な感じがしなかった。

詳しい内容はDVDでぜひ。1,800円のパンフレットは買わなかったけど、今年のDVDは買っちゃう。マンドラゴラ以来かもしれない。
以下、忘れないためのコントリストとメモです。

・10月突然:いもむし着ぐるみが無駄に似合う斉木さんと、夢精俳句を詠んで得意げな大竹さん。「はしゃいでる 無数の私 台風の朝」ムセイ連呼に前列のおじいさん大爆笑。10月突然クリスマス、でキリストになってるのもあったなあ。尖閣諸島、事業仕分け。そして3人はどこかの港でアフリカ行きの船を待つ。10月に何があったのか、思い出せないんです。
・脳内HDDの整理:脳内を整理してくれる医者。Mac画面できたろうさんの脳のぐちゃぐちゃのファイルの中身をみて、さくさくゴミ箱に入れて整頓していく。ニーチェがフルーチェで記憶されていたり、ゴダールがゴーダルだったり、イチローのjpgがやたらあったり、友達の春日井のコピーがやたらあったり、コーヒー館のカレーがうまかったり、「人生とは」フォルダが全部キャベツ料理だったり。記憶の電車のフォルダには山手線の駅名を連呼するちょっと頭の弱い人=大水が。10月が捨てられて、10月が思い出せなくなる。中身を確認もせず捨てられた「若い日のオナニー」フォルダが気になるわ〜。
・Mr.カトウ:丘の上の小さな家に住むアメリカのミュージカル風大家族。居候している受験生カトウ(有ちゃん)。父親がいない家族の電球換えや雑用を一手に引き受けさせられるお人よしのMr.カトウ。腎臓が悪い息子のために腎臓をえぐり出したのに、病気は間違いだったから要らないといわれ、家族が金を借りている家に夜中にこっそり放火したのに、宝くじがあたったから要らないといわれ、あげく父親が帰ってきたからと追い出される…。どこまでも報われないジャパニーズと、あくまで無邪気に、善意でコケにするアメリカン。日米の縮図というか寓話というか。大竹さんがドレミの歌を歌うときにだいぶ照れていた。尾関の歌声が朗々とした美声。
・重厚:結婚式の祝儀が祝儀袋に入っていませんでした、と会社の偉い人(きたろう)に言いに来た非常識な山本君(尾関)。「君のような人間が出てくるのを待っていたんだよ!」と舞台がドリフよろしく回転し、裏から現れた座敷で大竹さんと有ちゃんが酒を酌み交わしている。「山本君のような既存の価値観・常識を破る人間を探していたのだ」という3人は実は裏で日本を牛耳っており、その上にはさらに大立者の斉木さん=深大寺様がいる。彼らの演技が重厚度を増すと舞台右に配置された「重厚」ランプが点灯します。これメタでおもしろかったわぁ。日本を牛耳ることすなわちいろんなボタンを押すことと知る。暴走するオチの斉木さんがバカバカしすぎてもう…♪ラララランドセルは♪ててて天使の羽根♪(銀色の褌一丁)←この後にまだ展開があったらしいのに、こんなのの後にもう何をやってもダメだからと1頁分の台本まるごとやめちゃったんだそうです。キッシンジャーをサリンジャーと間違うのはこのコントだったかな。とても珍しい斉木さんの突っ込み「それはライ麦畑でつかまえて、じゃ(重厚)」
・叱りバー:いまどきの若者をポールにつかまって叱り飛ばせるバー。大竹さんがギースとラバーガールを青筋立てて怒鳴りちらすのですが、いっこうに響かない今時の4人。最高にむかつく若者の無気力なノリ、4人ともハマりまくり。特に飛永「何が生きがいなの?」うまい、むかつく。iPhoneアプリ「まりもちゃん」は私もやってるけど、「なんでだよ!?」と聞かれると…。しかし店のフロア係役の斉木さんの自由度が高すぎ、最後のほうは大竹さんの怒りターゲットが斉木さんになっていました。昔の斉木さんとそっくりな尾関さんは稽古で大竹さんに叱られまくっていたそうで、同じトーンで怒鳴られるこのコントが嫌いらしい。
・年上女房の集い:新婚の後輩(飛永)の家に初めてお邪魔する先輩(高佐)。新妻はえらいこと年上で(※きたろうさん)、家に入るとリビングでは‘年上女房の集い’が開かれている(高「これは何の集まりですか?」斉「大麻パーティーです」ギリギリ)。大竹さんが尾関の膝枕で寝転がっていて、斉木さんの隣には大水。中村有志はフリーで、喋り方も物腰も名作「五人姉妹」と同じで懐かしい。年上女房のよさを語り合う若者3人と、有ちゃんに押されまくってドン引きの高佐。全員無音でチークを踊ったりルンバを踊ったり。常に照れて恥じらっている大竹さんがなんだかかわいいわ。ラストは会場全体を結婚披露宴に見立てた有ちゃん&高佐の晴れ姿。客席はみんな惜しみない拍手を送っていた。ウェディングドレスで亡くなった両親への手紙を読むとき、有ちゃんは毎回本気で泣いているそうです。
・さておきクラブ:「それはさておき」でつながるコント群。アシカショーのアシカを角材で撲殺してしまったトレーナー斉木さん、押し入れにおばあさんの遺体が入っているきたろうさんに「さておきクラブ」に勧誘される。誘拐されてしまった妻をさておいた飛永、きたろうさんに「かっこいい!」と憧れられる。その妻は東急ハンズの店員に助けられそうになり、なぜか始まる「東急ハンズ店員物語」。ラバーボーイズのショートコントもおもろかった。アナログ放送のお料理番組で、寝かすために宅配に出されしまうお肉は何年かあとに戻ってきて、箱を開けたらゴロっとアシカの撲殺死体が。大竹「今日は死んだアシカのお料理です」かつての名作リス鍋を思い出す、シティボーイズの懐かしいかたち。
・コロス(chorus):コロスは古代ギリシャ劇でコーラスのことで、「観客に対して観賞の助けとなる劇の背景や要約を伝え、劇のテーマについて注釈し、観客がどう劇に反応するのが理想的かを教える」(@wikipedia)。電車で偶然出くわしてしまった若いサラリーマン2人(飛永と佐高だっけ?)、お互い知り合いの知り合いでしかない。彼らの内心の気まずさを老齢のコロス(シティボーイズ+中村有志)が赤いマントで踊り狂いながら歌い伝えてくれる。※「おお神は見放したもうたか!!」ぐらいのテンションで。終わって倒れ込む四人、ぜえぜえと息を切らせるおっさんたちの呼気をマイクが容赦なく拾います。「布団祭り」の頃でさえげはげは言ってた大竹さんはもはや瀕死。音楽をとめるきっかけを出す飛永がなかなかきっかけを出さず、きたろうさんに踊りながら頭をしばかれていました。飛永「音楽のまだ聞いてないところが聞きたくなって」できる子だ。
・アフリカ行きの船:冒頭の場面。アフリカ行きの船を待つおじさん3人。そこにやってきた船から有ちゃんが「アフリカに行きたいのはどいつだ!?」と降りてくるのですが、これがまるで「暗闇坂のオルガン教室」のスパルタ教師のよう。手に持った鎖は尾関の首輪につながっていて、尾関は奴隷だか珍獣だかの演技が白熱しすぎて首輪をぶっちぎってしまっていました。結局誰もアフリカに行くとは言いださず、船は行ってしまう。斉木さんがアフリカの大地に撒こうとしていた遺骨は大竹さんのミスでその場にさらさらこぼれてしまった。でも斉木さんは「いいんですいいんです」。海は1つだから、日本もアフリカも同じだときたろうさんは言う。大竹さんが「あのバスに乗って帰りませんか」と促して、終幕。なんという素敵な終わり方。
最後の一幕は本当によかった。きっと今のシティボーイズでしか出せない空気感。なんでもない言葉なんですけど、どうせアフリカに行くなら何もいらない、と手ぶらな大竹さんをみて、きたろうさんが自分の大きなトランクを恥じて捨てようとする。そこで斉木さんが「あればあったで(いいじゃない)」というようなことを言うんです。いいなあ。あれはあの年にならないと言えないこと。

斉木さんの自由度がますます常軌を逸していて、進行に支障をきたしてもなおおもしろいという超人具合でした。
また機会があれば、おっさんたちの全力のバカを見に行こう。


今週のバナナムーン。
日村さんが憧れているチンコの形は設楽さんのと若林のだということが判明しました。あと日村さんは乳首より肛門がくるらしい。

2010年10月28日(木)



 先のことなど判らない

今週のバナナムーン(ゲスト三村)、聞きごたえありすぎてどうしましょう。とりあえずもう一回聞こう。

土曜はおしどり単独を見てきました。
最後のブリッジ、セピア色のマイム無声劇が幸せで泣けてしまった。
お笑いと芸人と人間の、尊くて美しい一つのかたち。
シュールや発想勝ちの芸人ももちろん愛するけど、今秋の私の軸足は「芸」です。
劇場の椅子で笑うなら、それがいちばん幸せだもの。


■京橋プレミア‘おしどりおもしろギグVOL.5’ 2010/10/23/Sat_19:30-@京橋花月

客層は予想通りの高年齢。でも子ども料金半額設定だったので、幼子たちもちらほら。ふだんのお笑いライブの客席で見るような女子がほぼいない。皆どこ行った?

おしどりは夫婦音曲漫才(?)で、嫁のマコちゃんがアコーディオンを奏でてシャンソンを歌う(アコーディオン日本3位)。旦那のケンちゃんは針金細工とパントマイム(たしか針金は世界チャンプ)。ケンちゃんはちょっと足りないというか紙一重というか、もう中学生やさかなクンの系列、客席に緊張が走る感じ。そういえば客席から何度か叱咤激励が飛んでいたなあ。しかしパントマイムと針金細工はすばらしい。マコちゃんに怒鳴られ罵られたケンちゃんが高音で「マコちゃん大好き!」と叫ぶと、マコちゃんは「知っています」とどや顔。「そんなあんたを愛しいと思う私もおるんやけどな」というオプションもあり。
後半のトークコーナーによると、この関係性はどうやら素のようです。
2人の馴れ初めはお伊勢のおかげ横丁のお祭り。楽屋で一緒になったチンドン屋のマコちゃんにケンちゃんが「ぞっこん」になり、大阪に戻って1週間で入籍したそうです(一度断られたケンちゃん、天王寺の路上で大泣き)(そのときマコちゃんには同棲中の彼氏がいた)(「その元彼は今日受付をやってくれています」自由!)

私はおしどりのネタを見ると無条件に幸せになってしまうので、最初の2本のネタですでに恍惚でした。LIST UPで見た「お金がない」ネタと、アニメの歌&キャラネタ。おしどりにお金がないのはなぜか?針金代がバカにならないから。東大阪の工場から直接卸してるので市価の半額ですむけど、もう半年支払いが滞っているそう。その工場の従業員さん総勢4名が今日は客席に見に来てくれています、と4名が前列中央でお手振り。いいねえ。

ゲストはルミネ劇場番長:COWCOWと、お笑い界のツチノコ:テント師匠。

COWCOWはたっぷりねっとり、ボケるたびに客席にいちいち会釈をかます糸ひきまくりのやまびこ漫才。客いじりもテンポもたたずまいも、本当にこれがあのCOWCOWだろうか。私は大阪時代のCOWCOWしか知らんのです。あまりの貫禄と寄席感にびっくりした。COWCOWの漫才中、前から2列目なのに大きな風呂敷包みと缶ビールを抱えたおっちゃんが入ってきたのですが、多田さんがずーっとそのおっちゃんにくぎ付けで、漫才の終盤まで実況中継でいじっていました。いつビールのプルタブを開けるのか!?風呂敷包みはおしどりへの差し入れらしく、買ってたせいで開始時間に間に合わなかったとのこと。おっさん肝心の本ネタ逃してるやん!
あと熱烈なCOWCOWファンの女の子がいて、周りとのあまりの温度差に多田さんから「静かに」と窘められていました(嫌な感じではなく)。笑い声が一人だけズレた男の人も注意を受けていた。なんかいいなあ。

そしてテント師匠の漫談。ライブで見れて感無量です。これだけでも見に来た甲斐があったなあ。「義務教育やないんやから」も人間パチンコも、「そんなんでね、どんなんや、そんなんですよ、どんなんや、そんなんですよ」も、ありネタはほとんど見れた!しかも今回新ネタをおろしてくれたそうで。ふわー。

その後はフリートーク(テント師匠ほぼ喋らず、シュガースティックの空き袋を手すさびに折り折り)、テント師匠とケンちゃんの漫才(客が手に汗にぎる不安定さ)、マコちゃんの本気のアコーディオン、ケンちゃんの本気のパントマイム、テルミンを使ったパントマイム→演奏、そして「性の目覚めはサンテレビのおとなの絵本」というマコちゃんによるエロシャンソン。「早くこれがやりたくて仕方なかった」というだけあって、なかなか最低です。親御さんの判断でお子さんの耳をふさいであげてくださいとのこと。でも交尾してる犬の針金細工は視覚の問題だよね。
ブリッジも全部よかった。最後のブリッジ、いなくなったマコちゃんを針金の犬に探してもらうケンちゃんのセピア無声のが本当にひどくよかった。


客席がもう完全なるホームで、多田さんが「すげえな…」と小声でつぶやいていました。いい空間だった。
また行きたいなあ、と思っていたら、おしどりは11月から東京に留学するそうです。そんな…!

2010年10月23日(土)
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