私は工場の建ち並ぶ街を徘徊していた。街中が科学薬品のような刺激臭で満たされていた。とても耐えられない。一件の町工場に入ってみた。そこには鉛で出来た風呂のようなものが有った。小さな兵隊さん達が風呂の中に整列する。私もそれに混じった。相変わらず刺激臭が脳天まで染みる。風呂にはドボドボと濃硫酸が注がれていった。肌が焼けるように熱い。しかし風呂から出てはいけない決まりなので私は苦痛に耐えた。皮膚が剥がれていく。喫水線が頭を越えた。今度は息が出来ない。しかしあの刺激臭から解放されて幸せだった。
ある夏の午後、田舎の一本道で昼寝をしていた。大きく口を開けていたので知らない内に蜂が口の中に巣を作ってしまった。息苦しさと頭に響く羽音で目が覚めた私は恐怖で気が狂いそうになった。
インド人の女達が大きな水槽の中で踊っている。水飛沫が飛んでくる。その内女達の体がブクブクと肥大していき水槽がミチミチになってしまった。
今日は私達囚人の社会見学だ。生活態度の優秀な囚人だけ特別に競馬場へ連れてこられた。三十人程の囚人が一般人とは別の客席に固まって座り、これから始まるレースを待っていた。最前列の数人が看守の目を盗んで脱走を試みた。他の囚人も彼らを逃がすために騒ぎを起こして看守の目を引きつつけようとした。
暗転
社会見学の帰り道。囚人は大型バスに乗り込んで監獄へと向かう。カーブの続く山道を走る。辺りは薄暗い。流れる緑を眺めていた私は木々の中に無事逃げおおせた囚人が手を振っている姿を目撃した。心の中で(早く遠くに逃げれば良いのに...)と心配していた。
2020年06月03日(水) |
パターゴルフのようなもの |
私はジャニーズJr.の二人と砂利道でパターゴルフをしていた。使っているのはパターではなくてプラスチックの靴べらだった。私は背が高いので思い切り屈まないとならない。そこでこのルールに不満が生じてジャニーズJr.の年長者に文句を言った。
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