この前A君はかわいい女の子に超高級ブランドのネクタイをもらいました。 「使ってくださいね。」というメッセージつきです。
こんなことはもちろん生まれてはじめてでこれからも絶対ありえないと思ったA君は躍り上がらんばかりに喜びました。 ブランドものを彼氏におねだりする女の子の気持ちがわかったような気さえしました。
ただそのネクタイはA君の一着しかない背広にはあわないものでした。 おまけにA君はかたよった趣味の持ち主なのでもう一着背広を買うとしても同じような色になってしまいそうなのです。
つまりその超高級ブランドのネクタイは永遠にクローゼットの中で眠ってしまうことになってしまうのでした。 それでもいいやと思っていたA君ですが最近取り替えてもらえると言う話を聞きました。
ただそれでは贈ってくれた女の子に申し訳ない気もします。 それに場違いなブランド店にいって「取り替えてください。」というのはとても勇気のいることです。 このまま記念としてしまっておこうかそれとも思い切って取り替えてもらおうかとネクタイの高級な箱を眺めながらいつまでも迷っているA君でした。
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