林心平の自宅出産日記

2005年03月10日(木) 新月 38週2日目

 やっと、助産婦さんに来ていただけました。実に、2か月半ぶりでした。予定の時間よりも遅れてってきた、助産婦さんは、
「昨日の夜中からお産が続けて2件あったんです」と言いました。なんと、昨日からずっと働きづめなのでした。
 まず、「産む場所を見せてください」と言われました。暖房機は足元に置くことなどを提案してくれ、用意したものをチェックしました。しーちゃんの産着とか、ちゃんとセットして置いてよかったです。
 哺乳瓶やタオルなども近くに置いておくようにと言われました。懸案の産褥ナプキンも、こちらで用意した布ナプキンでよいと言われました。

 それから検診です。おなかの下のほうを両手で持ってもみながら
「まだここがくらくらとしています。まだ下がってません。私が次に来て、内診するのは、来週の土日でいいみたい」とのことでした。まだだったんだ。
 それから、ドップラーです。今日は、歩いていらしたため、いつもとは違う小さな機械でした。
「正常です」
しーちゃんの心音をみんなで聞いていると、ま−ちゃんは首を縦に振ってリズムをとっていました。
助産婦さんは「赤ちゃん指しゃぶったり、あくびしたりしているよ」と子どもたちに言いました。
 助産婦さんは妻に言いました。
「前に産んだときはあおむけだった?」
「はい」
「どうしてもずっとあおむけにならなくちゃならないというわけではないのね。早くからそうすると、横隔膜が苦しくなって、腰も痛くなる。今度は自由にしましょう。横になっても大丈夫。ずっと横だと頭がいびつになってしまうけど。よつんばいもいいんですよ」
 妻はうなずいていました。まだ、助産婦さんの話は続きます。
「一日30分くらいあぐらかいて、ひざを下に押してください。骨盤が開くところが開きやすくなります。足湯を20〜30分くらい、35度くらいのをしてください。足は温かい方がいいです。子宮口が柔らかくなるので。赤ちゃんもそんなに大きくないから大丈夫。お産近くなったら、前は、まえぶれがあったでしょう。何かあったら電話ください。いないということは絶対ありませんから。転送電話にしてありますから」

 なんと大変な仕事なのでしょうか。夜、妻と調べると、今日は新月なのでした。だから、出産が続いたに違いないと思いました。ぷーちゃんの生まれたのは、満月の日でした。そして、その日は助産所も、出産したお母さんと赤ちゃんで満室だったのです。
 それ以来、満月あるいは新月に生まれやすいのではないかと思っていたのです。インターネットでは、「新月と満月の1日前と3日後に生まれやすい」とありました。
 となると、次の満月は3月26日です。予定日は23日。どうもそのへんになるかもしれません。



2005年03月09日(水) りかにかんむりをたださず 38週!

 おととい助産婦さんが来る予定だったのですが、朝、電話がかかってきて「天気が荒れ模様なので延期したい」と言われました。そこで、木曜日に来てもらうことになりました。

 妻がはりきっていたアンケートの入力バイトは、途中でやめることになりました。職場において、直属の課長はむしろ、「やってもらったら?」と言っていたのですが、どうも、横槍が入ったようでした。その主旨はこんな感じです。
「林君は最近、奥さんの体調が悪いと言って、仕事をたくさん休んでいた。それなのに、今、奥さんが入力の仕事をしているらしい。そんなのはおかしい。実際には、林君自身が残業時間中に入力して、給料を二重取りしているのではないか」
 これは、まったくのでたらめです。まず、ぼくが仕事を休んだのは、ほとんどが子どもたちの病気のためです。妻は雪道の上を、子どもの手を引いて病院に連れて行くことはできません。そのため、ぼくが連れていかなければならなかったのです。
 それから、給料の二重取りなど、せこいことはしません。もし、それをするならば、もっと巧妙にできます。何も、妻の名をかたったりはせずに、知りあいの大学院生に発注したことにしたほうが発覚しにくいでしょう。(妻いわく、「それだって、ちっとも巧妙じゃありません」)
 しかし、そもそも、そこまでしてお金がほしいのならば、昨夏にひともんちゃくあった選挙問題をうまくこなしていたでしょう。ぼくは、参議院議員の候補者の集会に出たり、ビラをまいたりすることを上司から指示されたのですが、「嫌です」と断っていました。
 そのことについて、つい先日も、別の部の部長から「選挙に協力しないのはいいけれど、上には行けないことを覚悟した方がいい」と言われました。出世コースを外れていると、サラリーマンになって、 たった1年半で宣告されるなんて、お金のほしい人がすることではありません。
 それに、現在は、無給である育児休暇をわざわざ取ろうとしています。申請書さえ作られていないような環境のもとでです。きっと、このことでも部長からの呼び出しがあるでしょう。

 でも、「李下に冠を正さず」です。
 うちには、『日本語であそぼ』という教育テレビの番組の、週めくりカレンダーがあります。毎週「名文」が紹介されています。先週は、「りかにかんむりをたださず 故事成語」とありました。ぼくは、この意味がわからず妻にたずねていたのです。
「『疑わしいことをしてはいけないよ』という意味だよ」と妻は教えてくれました。1週間にわたって、毎日、「りかにかんむりをたださず 故事成語」を読んでいたのに、ぼくは、すっかり、疑われるようなことをしていました。
 故事成語もあなどれないものです。
 そう思って、今週の「名文」をめくってみると、
「ぬきあし さしあし しのびあし 慣用句」でした。
 何かがぼくたちに、迫っているのでしょうか。注意しなければ。

 同時に保育園の卒園式における写真問題も持ちあがっていました。これは、卒園式の日に卒園児たちの写真をビデオにして上映する、という父母発案の企画のことです。そのために、保育園で撮った写真を使うのですが、「途中入園の人は、それ以前の写真を0歳から毎年5枚ずつ持ってきてください」と言われたのです。
 今、ぼくたちの手元には入園以前の写真がありません。ですから、このままでは、ぷーちゃんだけ入園前の写真がないままに編集されてしまい、当日、ぷーちゃんにさみしい思いをさせてしまうと心配でした。
 そのことをビデオ製作を担当している、ぷーちゃんの同級生の母親に伝えました。すると、「途中入園の子どもたちの写真が少ないので、入園以前の写真を持ってきてくれるように頼んだのです。ぷーちゃんについては、事情はわかりました。ぷーちゃんが悲しくならないように、配慮してうまく作るからまかせてほしい」との返事でした。
 ぼくは、「みんな、入園してからの写真を使うということにしてもらえないか」と言ったのですが、
「そうすると、今まで徹夜でしてきた作業が無駄になって腹が立つ」と言われました。
これが「配慮」する人の言い草なのでしょうか。
 とうとう「もう、卒園式には出ないことにします」とまでぼくは言い、このやりとりをあきらめかけていたときに、妻が問題を整理してくれました。

ビデオ編集の仕方に2通りあります。
1.保育園の写真だけで編集する。
→途中入園した子の写真が少ない
対応策:入園前の写真も使う

2.入園前の写真も含め編集する。
→ぷーちゃんの入園前の写真がない
対応策:なんとかごまかす

編集している人はぷーちゃんをごまかす方法で編集を進めています。
1の場合、入園前の写真も使うという明確な方法を提示しています。
しかし2については、任せて下さいの一点張りです。明確な対応策を示されていないので、こちらが心配するのは当然だと思います。

 なるほど、明快です。ぼくはほとほと感心して、このまま、先方にメールを送りました。すると、「そんなことを言われておどろきました。 ごまかしてなんかいません」という返事が来ました。それでも、結局は、「1.保育園の写真だけで編集する」という方法を選択してくれました。そして、
途中入園した子、中にはぷーちゃんよりもずいぶんあとになって入ってきた人もいるのですが、については、入園してからの写真をたくさん使うという方向性を示してくれました。
「そうしますから、お願いですから、卒園式には来てください」とまで言われてしまいました。
「でも、生まれちゃったら行けないかもしれません」と言うと、さらに
「もし、保育園の送り迎えができないのでしたら、私が迎えに行きますから」とまで言われてしまいました。

 以上のことが、同じ日に起こった出来事でした。
最近、忙しくて余裕がなくて、いろいろなところで衝突しているのかもしれません。
帰宅すると、妻が豚肉のピカタ、ブロッコリーとトマトソース添え、ポタージュ・ボン・ファムを作ってくれており、それはおそらく、今晩、世界一おいしい晩ごはんであると思われ、ずいぶん元気になりました。



2005年03月07日(月) 忙しい日々2005 37週と6日

 もうすぐ妻の誕生日がやってきます。しーちゃんの誕生日とどちらが先に来るのでしょうか。友人を呼んで、誕生パーティーを開くことにしました。
「パーティーの最中にもよおしたらどうしよう」と妻は言っています。

 今月から来月にかけて、わがやは予定が目白押しです。
3/13 妻の誕生パーティー
3/20 ぷーちゃんの保育園卒園式
3/23 しーちゃんの予定日
4/1 ぷーちゃんの小学校入学受付
 今、ぼくたちは出産準備、しーちゃんの受け入れ準備、妻の大学院の長期履修制度申請、ぼくの育児休暇申請、ぷーちゃんの入学準備、育児休暇前に仕事を片づけておくこと、に毎日邁進しています。
 同時に妻は、自分の誕生日プレゼント購入費用を稼ぎ出すため、ぼくの職場からのアンケート入力バイトに精を出しています。
 
 そんな状況の中、保育園の卒園式の準備というものが、保育園と父母の双方からそれぞれ進められています。毎日の保育園の送り迎えのたびに、「0歳からの写真を毎年5枚ずつ貸してください」「10人の子どもにメッセージを書いてください」「合唱の練習に来てください」などと他のお母さん方に言われます。
 でも、はっきり言って、そのことまで頭が回りません。ですから、いろいろ催促されることが、大きなプレッシャーとなっています。
 そもそも、仕事に通うために保育園に預けているのに、保育園の行事に振り回されています。やりたい人がやりたいことをやるということに異論はないのですが、できない人もいるのだということをわかってほしいです。
 このままでは、ぷーちゃんだけに、何の準備もしてあげられないまま、卒園式にのぞみ、ぷーちゃんにさみしい思いをさせてしまいそうです。いっそのこと、卒園式に出るのをやめようかと思いはじめました。
 お願いですから、かんべんしてください。



2005年03月06日(日) 助産婦さんが来るはずだった日 37週と5日

 助産婦さんが午後来るので、午前中は妻と掃除に励みました。しーちゃんを迎える準備でもあるので、ふだんは洗うことのない、電灯のかさなどもすべて取り外してぴかぴかにしました。家の中が明るくなって驚くくらいでした。
 そうこうしていると、助産婦さんから電話がかかってきました。
「今、もうすぐ生まれそうなお宅に来ていまして、今日はそちらに行けそうにないのです。2、3日のうちに行きますから」
 そういうことであれば仕方ありません。ぼくたちはいっそう掃除に励むことにしました。妻は汚れている壁紙をせっけんとハブラシできれいにしていました。
 しーちゃんがいつやってきてもいいように、おむつかえ台を設置し、着替えも産着の中に下着までセットし、洗ったファジーバンズも整理しました。
 そうしているうちに日が暮れてしまいました。子どもたちも、普通の掃除でないと思ったのかどうか、そう不満ももらさずに2人で本を読んだり、ビデオを観たりしていました。それから、新しく届いたベビーカーに順番に乗って遊びました。

 妻は、「こんなに体を動かしていたら生まれちゃうね」と笑っていました。「でも、まだおなかがとがっているから、もう少しかかるかな」とも言いました。
 最近は、足に静脈瘤ができており、最近おろそかになっていた足裏マッサージをしっかりしてあげなければと思いました。
  しーちゃん、みんな待ってるよ。



2005年03月04日(金) 育児休暇申出書の作成 37週と3日

 育児休暇を職場に申し出た翌日のことです。総務の人がぼくの机にやってきました。
「育児休暇の申出書が今までなかったので、作りましたから、これを書いて出してください」
と言って、「育児休暇・育児勤務申出書」という1枚の紙を渡してくれました。
 やはり、申し出る人などいないと考え、様式など作っていなかったのです。ちなみに、「育児勤務」というのは、育児のために短縮勤務をする制度で、その分給料は減る、という内容のものです。こちらも、とった人はいないとのことでした。
 そこで、早速記入していったのですが、1つ気になることがありました。「配偶者が常態として子を養育できない理由」を書かなければならないことになっていた点です。たしかに職場の「育児休暇取扱要領」という文書によると、「配偶者が常態として子を養育できる者」は育児休暇がとれないことになっています。しかし、これはおかしなことなのです。育児休暇をとるための条件は、法的には以下の2点だけです。

イ  同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上あること
ロ  子が1歳に達する日を超えて雇用が継続することが見込まれること

 ですから、要件に「配偶者が常態として子を養育できないこと」などと勝手に入れて、その適用枠をせばめることは、違法なことです。その点がひっかかったので、法律の内容と、厚生労働省の申出書例を添付した上で、「配偶者が常態として子を養育できない理由」は書く必要がありませんとコメントもつけて、申出書を課長に出しました。
 課長は驚いて、「総務が出していいって言ったのか?」と言いました。今度は、課長も手続きを進めていかざるをえないでしょう。

 仕事の帰りに、薬屋さんに寄り、先日注文しておいた脱脂綿を買って帰りました。「50gの脱脂綿を7個下さい」と言ったら、薬屋さんは少し驚いていました。そして在庫が足りなかったので、取り寄せてもらったのです。


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