ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2020年03月18日(水) 楽しみはいくらでもあるのだから

朝はまだ寒さを感じたけれど日中は4月並みの暖かさとなる。

陽射しをいっぱいに浴びているとなんと平和なのだろうと思う。


不安の数をかぞえていたらきりがない。嘆くのもおろかなこと。

それよりも春をたのしみ笑顔で過ごしたいものだ。



娘がお休みだったのであやちゃんも学童には行かず

今日もサイクリングを楽しんだようだ。

新しいヘルメットも買ってもらったそうでとても喜んでいた。

少なくとも我が家は休校を嘆いてはいない。

受けとめる気持ちさえあれば楽しみはいくらでもあるのだ。




仕事がとても忙しく一時間の残業になった。

帰り道のラジオを聴きながら夕食の献立を考えるのがちょっと好き。

こころは家路を急ぎながら家族の笑顔が目に浮かんでくる。


孫たちにチキンナゲット。麻婆豆腐と豚ニラキムチ。

胡瓜の酢の物と菜花の胡麻和えに決まった。


娘と肩を並べて夕食を作るのも楽しい。

一番風呂に入ったじいちゃんが真っ先にテーブルを陣取り

出来る片っ端ビールの肴にしてしまうのも愉快なこと。

まるで居酒屋さんみたいねと笑いながら腕を振るう女将と女中。



夕食後に煙草をくゆらせながら窓辺から夕陽を見るのも好きだ。

ほっと肩の力が抜けて一日の終わりをかみしめているような時間。


そうしていつも思う。あしたのことはまたあした。

今日も「いい日」でした。ありがとうございます。




2020年03月17日(火) 人生まだまだこれから

冬が最後のお別れに来たような朝。

しんしんと音が聴こえるような冷え込みだった。

彼岸の入り。やっと本格的な春になりそう。

日中はとても暖かくなり春風がそよそよと吹く。



じいちゃん68歳。母82歳の誕生日。

朝から孫たちの「おめでとう」の声に嬉しそうなじいちゃん。


入院中の母が憐れに思う。きっと誕生日も忘れているだろう。

面会にも行けないもどかしさにふっと切なさが込み上げてくる。




今夜はじいちゃんの好きな「ひっつけ寿司」を作る。

土佐久礼産の新鮮な鰹が手に入って良かった。

握ったばかりのお寿司をつまみ食いするのが最高に美味しい。


他にはタラの芽の天ぷら。孫たちにはフライドポテト。

タラの芽は今朝良心市で見つけて思わず歓声をあげていた。

山道の途中にある民家の庭先に良心市があるのだ。

その良心市にはベンチが置いてあって

「お遍路さんひとやすみして下さいね」と書いてあり心が和む。

遍路道ならではの優しい心遣いがとても嬉しく思う。



ビールの後に焼酎を飲み最後にワインでほろ酔ったじいちゃん。

穏やかな笑顔を見ているだけでなんとも幸せな気持ちになる。


もう68ではなくまだ68だ。人生まだまだこれからですよ。

元気に長生きしようではないですか。



2020年03月16日(月) いつもと変わらない我が家

昨夜は家が揺らぐほど強い風が吹き荒れ時雨降る朝を迎える。

もう少し気温が低ければ雪になっていたことだろう。

日中も風がとても冷たかった。太陽が負けてしまったよう。


あやちゃんは学童へ。めいちゃんは「おばあちゃんといく」と

言ってくれて元気に保育園へ向かった朝。

保育園のそばに桜の花が咲いていた。まだ染井吉野ではなさそう。

桜の花にもいろんな種類があっていまだに覚えられずにいる。

冷たい風に揺れる桜に春の便りをもらったような朝のこと。



仕事をしながらやっと義父に母のことを詳しく話すことが出来た。

救急搬送された時に真っ先に駆けつけて来て欲しかったのだけれど

今更どうして責められようか。私に任せてくれたのだと思いたい。

急変すれば覚悟が必要。義父はどんな気持ちで聞いてくれたのか。


入院準備に足りないものがあり仕事を終えてから病院に届ける。

面会禁止だけれど病室に入らなければと許しをもらえて

ドアを少しだけ開けて寝ている母の顔を見ることが出来た。

目を開けて欲しかった。大丈夫よと笑って欲しかった。

病状は落ち着いていると言う看護師さんの言葉を信じるしかない。



複雑な気持ちを抱えながら帰宅するといつもと変わらない我が家。

大相撲を観ているじいちゃん。娘も帰宅したばかりだった。

やがて孫たちも帰って来ると一気に花が咲いたようになる。


今日も「いい日」なんだなあってつくづく思った。

夕食後、窓辺にいて沈む夕陽をしばし眺めながら

あしたのことをかんがえられるのも幸せなことなのだろう。







2020年03月15日(日) はっけよいのこったのこった

北風と太陽の一日。どちらもまるでお相撲さんのよう。

はっけいよいのこった。今日の勝負はまた取り直しになる。



母の様子が気がかりでならず病院に電話していた。

コロナ騒動さえなければ面会に行けるのになんとももどかしい。

かと言って毎日電話をするのも憚られ複雑な思いがつのる。

今のところは落ち着いているようでとにかくほっとした。

急変するようなことがあればすぐに知らせてくれるのだそう。

危篤状態にならない限り会えないという事なのか・・・。




孫たちのところにふたいとこの「まあちゃん」が遊びに来ていた。

にぎやかさも微笑ましくとても平和な日曜日の午後。

はしゃぎ声を聴きながら炬燵でしばらくお昼寝をする。


何も考えずにいられる時間がとても必要に思える。

あれこれと押し寄せて来るものから逃げるのではなく

立ち向かっているからこそ「やすむ」ことが必要なのだ。

そうして穏やかな気持ちを保つ。「わたし」と言う名の自分を抱く。



いつのまにか日が暮れていた。今日の夕陽のことを私は知らない。

明日もあしたの風が吹くことだろう。

はっけよいのこったのこった。



2020年03月14日(土) 冬がお別れに来た日に

朝のうちぽつぽつと雨が降っていたけれどすぐにやみ

午後は強い北風が吹きまた寒気が戻ってきたようだ。

「寒の別れ」と言う言葉を聞いたことがある。

春彼岸を前にして冬がお別れに来るのだそうだ。



いつも通りに山里の職場に向かい急ぎの仕事だけ済ます。

それから母を迎えに行き病院へ向かった。

「行きたくない」と駄々をこねていた母も車に乗ると

おしゃべりを始めて体調の悪い事を忘れているようだった。


診察までの待ち時間にそれは起きた。

悪寒を訴え始め座ってはいられないほどしんどいと言い出す。

最初は久しぶりに外出したせいだろうと思っていたけれど

刻々と容態が悪化し始め看護師さん達が慌ただしく動き始める。

心電図や胸部レントゲンを終えてから「心不全」だと分かった。

主治医の先生も深刻な顔をしてすぐに救急車の手配をしてくれる。


その頃にはすでに母の意識が薄れていて呼びかけにも反応がない。

「がんばって、しっかりして」とみんなで口々に叫んでいた。



それはまるで悪夢のような時間。私は母が死ぬのだと思った。

県立病院へ向かう救急車の後を追いながら涙があふれてくる。

母が死ぬのだと思っているのなら私が殺したのも同然だと。

なのにどうして涙が出るのだろう。悲しいのか辛いのかも分からず。



悪夢から覚めたのはそれから二時間ほど経っていただろうか。

救急の処置を終えた母がはっきりと目を開けて私を見ていた。

お医者様から説明がありなんとか命をとりとめたことを知る。


入院手続きを終えて夕陽の道を帰る。

目に染みるように紅い夕陽がまるで母のいのちのように見えた。







2020年03月13日(金) 寝耳に水のごとく

曇り日。午後には晴れ間も見えて暖かい一日だった。


三晩続けて母の夢を見る。

会いたい気持ちのせいだろうと思っていたけれど

ふと胸騒ぎを覚えて職場から施設へ電話をしてみた。


そうしたらここ数日少し体調が悪いとのこと。

腰や足の痛みを訴えており食欲もないと言うのでびっくり。

常駐の看護師さんがいてくれるので安心していたけれど

たまたま今週はお休みだったのだそうだ。

施設側も連絡を取り合って様子見をしていてくれたらしい。


仕事を早めに終わらせてもらって母のもとへ。

玄関には面会禁止の貼り紙がしてあり仕方なく母の部屋の窓辺へ。

母は思ったよりも元気そうに見えたのでさほど心配なさそう。

アイスクリームを食べていた。「うんまい」と微笑みながら。


来月の通院日まで様子を見る事ことにして帰宅したのだけれど

追いかけるようにケアマネさんから電話がかかってくる。

それは母の異変を知らせる電話だった。まるで寝耳に水のごとく。

幸い救急車を呼ぶほどの事はなかったけれど明日には病院へ。

一日でも早いほうが良いだろうと話し合ってそう決めた。


心臓の持病があるので念のための受診だった。

結果次第では入院しなければいけないかもしれない。


ざわざわと波が押し寄せてくるような心もとなさ。

心配し過ぎてもいけないのだろう。不安がってもいけないのだろう。

母の口癖を思い出す。「心臓に毛がはえているのよ」って笑って。



2020年03月12日(木) 今は耐える時なのだろう

寒の戻りなのか今朝は少し冷え込んでいたけれど

日中はたっぷりの陽射しが降りそそぎとても暖かくなる。

彼岸の入りも近くなり冬の名残もあと少しのことだろう。



娘がお休みだったのであやちゃんも学童をお休み。

めいちゃんも休みたくなったのだろう今朝はぐずぐず。

「おばあちゃんといく」と言いながら朝ごはんも食べない。

機嫌を取りながらしばらく待っていたけれど今度は

「おかあさんといく」と言い出してしまって

なんだか後ろ髪を引かれるような思いで家を出た朝のこと。


春の陽気に誘われて娘とあやちゃんはサイクリングに行っていたよう。

土手の道をずっと走って海が見える場所まで。

自転車が上手に乗れるようになって楽しくてたまらないようだ。


休校も良かったのかもしれないとふと思う。

ながいながい春休みを子供なりに楽しもうとしているのだろう。



仕事を終えて帰り道。無性に母に会いたくなってしまった。

コロナ騒動さえなければいつでも会いに行けるのだけれど

面会禁止になっているようでどうしようも出来なかった。

電話をしてもなかなか出てくれない。お願いだから出てと

先日は30回ほどコールしてやっと出てくれたのだった。


元気で変わりない様子にほっとしながら笑顔が目に浮かぶ。

会うことが叶ったら泣いてしまうかもしれないほど恋しい。

こんな気持ちになったのは初めてのことだった。


思うようにはならないこと。今は耐える時なのだろう。

ついついもがきたくもなるけれど辛抱しなければいけない。


春が来れば夏も来る。どうかどうか平和な世の中をと祈るばかり。


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