2009年05月28日(木)...吐露

 トランポリンの上を慎重に足を進める。そんな感覚が四六時中付き纏って、頭が熱くだるい。突き刺さる痛みと、吐き気、突如奪われる視界。白い靄が、気を抜くと総てを覆って、短絡的な方へと思考を誘導していた。

2009年05月17日(日)...決別

 世界が輪郭を失って、膨張する。二重三重に広がる境界が滲んで、ずるずると浸食したまま、ちかちかと消失と出現を繰り返していた。ネオンに彩られた視野が、鮮やかで、不可思議な流動体が擦れ違ってはきいきい、と謗り呪う。頭が酷く痛んだ。

2009年05月16日(土)...虚空

 痛い、痛い、痛い、痛い、痛い。もう疲れた。

2009年05月12日(火)...喪失

 助けて、助けて、助けて。吐息に混ざる其の言葉は宛てを見失ったまま、アスファルトに染み込んでゆく。白と黒の縞模様が波打ち、一歩一歩を弾き拒んでいた。
 埃に塗れた陰気さを積もらせた自室には戻る気にもなれずに、自動販売機が寄越す温もりを背中に座り込んでいる。似姿が傍らを擦り抜けて階段を登る度に募る思慕と引き戻されてゆく時間に目の前がぐらぐらする。
 立ち寄ったコンビニで手に入れた銀色の慰みを取り出して、カーディガンの袖を捲り上げる。不明瞭で不確かな思い付きと保身で固められた口約束が脳裏を過って、それでも、助けて、の宛てにもならない温もりは、最早、躊躇いをも生み出す糧にもならずに、握り締めた其れは込めた力が揺らぐことなく引き抜かれた。
 世界の総てから閉め出されて、何処に安穏を見出だせば良いのだろう。あの頃の庇護された幸福と寵愛、惑溺に勝ることが永遠に無いと云うなら、もう、生きてなくて、いい。

2009年05月10日(日)...小休止

 絵空事で満たされた車内は思いの外、心地が良くて、其のふわふわと甘い言葉に溺れない様、息を潜めてさえ居れば少しだけ、大丈夫な気がした。其の、その場凌ぎの欲望が紡ぎだす言葉は、裏打ちも信憑性も何ひとつ持たずに、ただ、期待の這入り込む隙だけを振り翳して、全てを有耶無耶に攫ってゆく。

2009年05月07日(木)...発熱

 何時もより冷たい枕が頬を撫でて、少しだけ心地が良い。全身がきしきしと軋んで、鉛のように重だるい。面倒だと、思う反面、眠るしかない現状に安堵する。此の侭、自己という傀儡を捨てて、全てが溶け出して仕舞えばいい。

2009年05月06日(水)...灰色

 フロントガラスに突き刺さる雨粒をぼんやりと見ていた。視界が遮られて、何時もよりも安寧とした気分が赤信号を少しだけ好きにさせる。

2009年05月04日(月)...深み

 不自然に曲げられた腕が、痛い。数日前の自業自得が再び疼いて、薄っすらと紅い筋を零した。食道を伝う異物に眉を顰めて、不本意に流れ込む其れを飲み下した。目蓋の裏が熱くて、咥内が自棄に渇き始める。指先の冷たさが枕に喰い込んで、仄かに感じる温もりとは裏腹に、頬に当たる布はぞっとする程にひんやりとしている。背筋がぞわぞわとして気持ち悪い。

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