2011年02月28日(月)
ダメ、と注意されてもついつい壁や柱に落書きをしていました。 エンピツで描けば大丈夫、と幼心の知恵でしたが、柱に書いた落書きが消えるはずもなく。 2段ベッドの2階から天井にいちばん近い柱に向かって書いたアニメのヒロインは、きっと今も誰にも見つからずに残っているはず。 それが私があの家に住んでいた証。 本気でそう思っていました。
きょう、その私の落書きが残っているはずの家の隣に、行列のできるパン屋さんができていることを知りました。 それだけでもびっくりしたのですが、そのパン屋さんの概観写真に写っていた隣の家の写真は、私が住んでいたときの家から改築されたようで、私のまったく知らない家になっていることを知りました。
そっか。 そりゃ、当然だな。 私の落書きの書かれた柱は、もうあの家にはないんだな。
思いがけず知った現実に一抹の寂しさを感じざるを得ませんでしたが、これでまたひとつ、私の心のしがらみが消えたように思いました。
思い出めぐりはしないほうがいい。
そう。 私の家族はあの家ではなく、今、ここに、私の生きているこの場所にいるのですから。
それでも、今日だけ。 泣きたい気分を胸いっぱいに。
おやすみ。
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