げっかん かちょうふうげつ
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 伝える 伝わる 伝わる




風邪がなかなかよくならず、寝ている日も多くなっていた一月。
なぜだか、くしゃみばかりしていた一日の終わり、
一本の電話がありました。

年配の人らしいその声に、聞き覚えがないので、
初めは怪しんでいました。

静かですこし遠く、ゆっくりと丁寧。
仕事として電話をかけているらしく、
「どこのだれ」を明かす言葉は、少し長く、
その途中で、やっと私の中で、
(あれだよ、あれ・・・)

その途端、
「すみませんっ!」
と、謝りたいような気がして、
事実、頭をさげていたらしいのです(家族談)。


要件は、ささいなこと。
私の意図したことが、
人から人へ、最後まで届いたということ。
電話からは、とても丁重に扱ってくださったような感じが
伝わってくるようで、
頭がさらに下がります・・・。

無視されて、当然だとも、
どこまでか伝わったとしても、ただそれだけのことで、
「それから」を、わたしが知ることは、
まずないなと、思っていました。
だから電話の主には、
「コトの顛末を連絡をしない」という選択肢も
大いにあったはずなのに、この電話。


連絡を待っていたわけでもないのに、
するっと、気持が軽くなったような
神様の目ざましのような電話でした。


一見、ちいさいけど、ひとからひとへの、確実なこと、
あるいは、それを感じること。
それは、目には見えないし、
感動した、うっとりした、酔うとか
そんなつよいことでもないけど、
波紋が音も立てず、しずかにひろがる、そんなこと。


今はこんなことしか書けないけど、
これには、続きがあるように気がして、
それをいつか、みなさんに話せるといいなぁと
思っている一月です。

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2009年01月23日(金)
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