ヒルカニヤの虎



 飲み込んで溜め込んで

てっぺんのコントを見た次の日に地べたのエロネタをみてきました。
なんだ、どっちも天国じゃないか。

スカトロがだめな人は以下読まないほうがいいよ。基本伏せない心意気。


■TSK性感帯ツアーin京橋花月 2010/10/29/Fri_19:30-@京橋花月

仕事で開始2分ほど遅れてしまい、こそこそと前から3列目の中央席へ。
通路を歩きながら「ぼくアナルがガバガバなんです」というリットン藤原さんの告白でこけそうになった。いや知ってたけど!
10分に1回は「アナル」という言葉が炸裂していたライブ。上半身には見向きもせず、アナルにまつわるエピソードトークが尽きない藤原さん。
「今日は舞台で射精します!」アメトーークで「射精芸人」を目指すらしい。
さて、藤原さんはアナルがゆるすぎるので、正座すると踵にウンコがつくそうです。さすがツイッターの初フォロワーがエネマグラジャパンなだけはある。そんな藤原さんの性の目覚めはやっぱりアナルで、小1のときに浣腸されて便意を我慢してるときに快感が走り、人生初の勃起。「次の日から風呂で毎日アナルに指を…」という藤原さん的あるあるにまったく共感しない客席。こいちゃん「なに言うてはるんですか?」うん、つまり稲垣足穂だよね。
あと新幹線で富士山を見ると勃起する話とか、今回ゲストの新喜劇の青野敏行さんと昔3Pした話とかしてたかな。
こいちゃんのはスケベで済むけど、藤原さんのはやっぱりヨーロッパの変態。
そんなオープニングトークでした。どんなんやねん(先週のテント師匠を引きずっている)

1部は大人のお遊戯会、ネタ祭り。
一番手はエハラマサヒロで、藤原さんいわく「あいつ体型が山本竜二みたいやろ」「樹まり子のうんこ食いそう」。この会話で一部爆笑した男客に「ああ私ひとりじゃないんだ」と強い連帯感を覚えた。知ってる己れを反省はしない。
エハラは「どうもどうもコンドーム、布施明ですクンニちわ」とエロ漫談家のような入りで登場。例の「君は薔薇より美しい」を風俗ネタの替え歌で歌い、風俗エロ漫談を挟んでいく。いい舞台芸です。それはもうたくさんやってくれましたが、来週だか再来週だかのあらびき団でごっそりカットされたくだりだけ書いておこう。
熟女専門の「オバンゲリオン」で52歳を指名したエハラ、一通り終わった後の雑談の最新トピックは「(生理が)上がった」。「生涯安全日ということでね、サービス業冥利に尽きるとはこのことで…」←おそらく削られたのは最後のほう。

二番手は増谷キートン。藤原さんに「TSKセピア」と名付けられていました。水泳やってた奴のナルシズムと体型は気持ち悪いという言いがかりと、須知軍曹が髪と髭を伸ばしたらキートンさんになるという発見。今思い出しても不思議な藤原さんの発言「キートンの目は我慢してるアナルみたいやろ」先生、ぼくわかりません。
着流しで出てきたキートンさん、いい感じの演歌を歌いだす。日本海で優しい兄に育てられた弟の歌。けど実は義兄弟で、語りでアニキラブが全開になるホモ演歌でした。ふんどし姿でさぶ心を朗々と歌い上げて去っていった。キートンさんこそSKBじゃなくてHで始まる人だよね。

三番手はツジカオルコ。藤原さんがツジカオルコに女を感じたエピソード:頼み込んでバイブを入れさせてもらうというシチュエーションコントで(どんなコントや)、勘違いして本番前夜に泣きながら電話してきたツジカオルコ「わたし人前でバイブなんて入れられません!」藤原「そんな演芸あるかい!」白黒ショーじゃあるまいし。それ以来ツジカオルコに女を感じてしまう藤原さん。こいちゃん「芸人・先輩である前に男と女ですよ」藤原「よし、今晩抱くか!」こいちゃん「何言うてはるんですか!」なんかの打ち上げで皆に見られながらやりたい藤原さん。何の話?
ツジカオルコのネタは「解禁」パンツが丸見えになるスーツ姿のいつものアレ。ほんとにベティちゃん体型だなー。かわいい。

四番手、このへんですでにだいぶ笑い疲れている。すっちー&中川のエロ二羽ガラスの風俗店あるある。身体は一番張ってません。「新人風俗嬢とベテラン風俗嬢のティッシュの抜き方の違い」がおもろかった。これから活用していきます。

五番手はTSK大阪支部長のこいちゃん。テレ出水テレ樹でテレえもん。こいちゃんのエロはえげつなく聞こえませんね。

トリはリットン調査団で、なんと水野さんが書いたエロ脚本。おどろくべきハイクオリティの大河コント。あまりにも稀少なので、これは詳細を書かないでおこう。スケベ部隊を脱退して変態道を歩み始めた藤原さんに幸あれと願います。
そういえば大声でがなるたびに口からダラダラよだれが落ちる水野さんに、客席から悲鳴があがっていた。

もうここまでで酸欠。2000円のモトはとれた。
一度幕が閉まって、会場アナウンス「バイブやピンクローターの電源はお切りください」※ふつうの女性のアナウンス。おおい京橋花月!
あとネタの出囃子が全部TMGEの「ハイ!チャイナ!」だった。


2部:ヌレヌレ新喜劇「先代ゆずりの大人のおもちゃ」

グリーンローターと大中小のバイブがうねうねする舞台を見たのは初めて。
baseよしもとで見たクロスバー劇場の新喜劇もなかなかに気が狂っていましたが、これは新喜劇の書割りを使い回してるうえ、本チャンの新喜劇団員である青野さん(かっぷくのよすぎる時代劇のいいまわしの人)と中條さん(全身緑スーツのとさかの人)が出ているのにテーマがバイブとアナル異物挿入。しかも若手の若さ故の悪ふざけじゃない。40オーバーの人たちが大半で、暴走するおっさんを若い芸人が突っ込めずにおろおろする、という珍しい図が見られました。
とくに青野さんがものすごくて、藤原さんが2代目をつとめる大人のおもちゃ屋に恩のあるヤクザの頭領を演じてたんですけど、昔アナルに苦瓜だのすいかだのボーリング玉だのを入れてガバガバになった役。そのアナルにちょうどいいバイブを作ってくれたのが藤原さんの父である先代で、その土地を地上げするなどとんでもない、と言いがかりをつけた子分たちを諌める...という、アイテムが違えば涙を誘う人情話です。青野さんは熱演しすぎて子分のすっちーを本気でビンタしてしまっていました。熱い。セリフやきっかけを飛ばしての大熱演。※青野さんはふだんの新喜劇では考えられないセリフ覚えのよさ&アドリブの飛ばし具合だったそうです。
「膣痙攣で腹上死しろ!」と理不尽につっこまれていた総ツッコミのてつじと、電話機の本体をアナルに入れられた人を熱演していたこいちゃん=シャンプーハットはやっぱり大阪にいてほしい。

エンディングでは何故かしみじみと終わろうとする藤原さんにブーイング。
来年はエロ三羽烏との対決企画などを目論んでいるそうです。次はもっと大きい舞台でやりたい、と藤原さん。NHKホール、武道館...と夢が広がるなか、「京橋花月も埋まってませんやん」という冷たいツッコミが入っていた。
そうなんだよ、客席7割入りだったんだよ。なんでこんなに楽しいものに客が入らないの?

2010年10月29日(金)



 俺の背中に火をつけろ

月曜からずっと深めの風邪をひいている。
許容量オーバーの市販薬を飲んで風邪なんかひいてないことにしたせいで、お腹と背中に発疹が出まくる副作用に見舞われた。だって月曜と水曜が東京の取材で休めなかったんだよ…。
そんな中でもぎとった有給、お笑いと水族館のために名古屋に行ってきましたよ。雨のなか朝7時前のバスに乗り、最終のこだまで帰ってきた。移動で安静に寝てたから大丈夫。


■シティボーイズミックスPRESENTS‘10月突然大豆のごとく’ 2010/10/28/Thur_19:00-@名鉄ホール

2010年、GWではなく秋のシティボーイズ。楽しかった!全力で楽しかった!
7,000円というチケット代、大阪でやってくれない不満も、なにもかも帳消しになる極上の2時間。最近コントに心が動かなくて困っていたのに、あっさり首根っこつかまれて大激震でした。何が違うんだろう、格じゃないし質じゃないし…と考えていて、やっぱり演じてる人たちの楽しみ方が桁違いなんだと思い至る。よくできてるとかうまいとか、他にないとか新しいとか、そんなのよりもっと手前のゼロ地点。それが見れて私はとても幸せだった。
三木さんが引いた後、いとうせいこうがいない公演は正直あんまりだったけど、先行きの明るさに万歳したくなりました。3人のうち誰かが欠けてしまうまで、シティボーイズは面白いままいくのではないかと、今回でほんとうに強く思った。それぐらいアタリの公演。昔のアレコレを思い出す構成、設定、ブラックさと、2010年の今しかできない時事ネタとが違和感なく共にあって、あいもかわらぬシティボーイズのゆるぎなさのなかにギースとラバーガールがそれはもう‘らしく’ハマっていました。彼らがいることでシティボーイズの3人は「叱りバー」や「重厚」のように正しく‘おじさん(おじいさん)’で、「年上女房の集い」のように‘おばさん(おばあさん)’でいられる。新しくメタな設定の「脳のHDD整理」も、医者役を若い飛永が演じてるから全然無理な感じがしなかった。

詳しい内容はDVDでぜひ。1,800円のパンフレットは買わなかったけど、今年のDVDは買っちゃう。マンドラゴラ以来かもしれない。
以下、忘れないためのコントリストとメモです。

・10月突然:いもむし着ぐるみが無駄に似合う斉木さんと、夢精俳句を詠んで得意げな大竹さん。「はしゃいでる 無数の私 台風の朝」ムセイ連呼に前列のおじいさん大爆笑。10月突然クリスマス、でキリストになってるのもあったなあ。尖閣諸島、事業仕分け。そして3人はどこかの港でアフリカ行きの船を待つ。10月に何があったのか、思い出せないんです。
・脳内HDDの整理:脳内を整理してくれる医者。Mac画面できたろうさんの脳のぐちゃぐちゃのファイルの中身をみて、さくさくゴミ箱に入れて整頓していく。ニーチェがフルーチェで記憶されていたり、ゴダールがゴーダルだったり、イチローのjpgがやたらあったり、友達の春日井のコピーがやたらあったり、コーヒー館のカレーがうまかったり、「人生とは」フォルダが全部キャベツ料理だったり。記憶の電車のフォルダには山手線の駅名を連呼するちょっと頭の弱い人=大水が。10月が捨てられて、10月が思い出せなくなる。中身を確認もせず捨てられた「若い日のオナニー」フォルダが気になるわ〜。
・Mr.カトウ:丘の上の小さな家に住むアメリカのミュージカル風大家族。居候している受験生カトウ(有ちゃん)。父親がいない家族の電球換えや雑用を一手に引き受けさせられるお人よしのMr.カトウ。腎臓が悪い息子のために腎臓をえぐり出したのに、病気は間違いだったから要らないといわれ、家族が金を借りている家に夜中にこっそり放火したのに、宝くじがあたったから要らないといわれ、あげく父親が帰ってきたからと追い出される…。どこまでも報われないジャパニーズと、あくまで無邪気に、善意でコケにするアメリカン。日米の縮図というか寓話というか。大竹さんがドレミの歌を歌うときにだいぶ照れていた。尾関の歌声が朗々とした美声。
・重厚:結婚式の祝儀が祝儀袋に入っていませんでした、と会社の偉い人(きたろう)に言いに来た非常識な山本君(尾関)。「君のような人間が出てくるのを待っていたんだよ!」と舞台がドリフよろしく回転し、裏から現れた座敷で大竹さんと有ちゃんが酒を酌み交わしている。「山本君のような既存の価値観・常識を破る人間を探していたのだ」という3人は実は裏で日本を牛耳っており、その上にはさらに大立者の斉木さん=深大寺様がいる。彼らの演技が重厚度を増すと舞台右に配置された「重厚」ランプが点灯します。これメタでおもしろかったわぁ。日本を牛耳ることすなわちいろんなボタンを押すことと知る。暴走するオチの斉木さんがバカバカしすぎてもう…♪ラララランドセルは♪ててて天使の羽根♪(銀色の褌一丁)←この後にまだ展開があったらしいのに、こんなのの後にもう何をやってもダメだからと1頁分の台本まるごとやめちゃったんだそうです。キッシンジャーをサリンジャーと間違うのはこのコントだったかな。とても珍しい斉木さんの突っ込み「それはライ麦畑でつかまえて、じゃ(重厚)」
・叱りバー:いまどきの若者をポールにつかまって叱り飛ばせるバー。大竹さんがギースとラバーガールを青筋立てて怒鳴りちらすのですが、いっこうに響かない今時の4人。最高にむかつく若者の無気力なノリ、4人ともハマりまくり。特に飛永「何が生きがいなの?」うまい、むかつく。iPhoneアプリ「まりもちゃん」は私もやってるけど、「なんでだよ!?」と聞かれると…。しかし店のフロア係役の斉木さんの自由度が高すぎ、最後のほうは大竹さんの怒りターゲットが斉木さんになっていました。昔の斉木さんとそっくりな尾関さんは稽古で大竹さんに叱られまくっていたそうで、同じトーンで怒鳴られるこのコントが嫌いらしい。
・年上女房の集い:新婚の後輩(飛永)の家に初めてお邪魔する先輩(高佐)。新妻はえらいこと年上で(※きたろうさん)、家に入るとリビングでは‘年上女房の集い’が開かれている(高「これは何の集まりですか?」斉「大麻パーティーです」ギリギリ)。大竹さんが尾関の膝枕で寝転がっていて、斉木さんの隣には大水。中村有志はフリーで、喋り方も物腰も名作「五人姉妹」と同じで懐かしい。年上女房のよさを語り合う若者3人と、有ちゃんに押されまくってドン引きの高佐。全員無音でチークを踊ったりルンバを踊ったり。常に照れて恥じらっている大竹さんがなんだかかわいいわ。ラストは会場全体を結婚披露宴に見立てた有ちゃん&高佐の晴れ姿。客席はみんな惜しみない拍手を送っていた。ウェディングドレスで亡くなった両親への手紙を読むとき、有ちゃんは毎回本気で泣いているそうです。
・さておきクラブ:「それはさておき」でつながるコント群。アシカショーのアシカを角材で撲殺してしまったトレーナー斉木さん、押し入れにおばあさんの遺体が入っているきたろうさんに「さておきクラブ」に勧誘される。誘拐されてしまった妻をさておいた飛永、きたろうさんに「かっこいい!」と憧れられる。その妻は東急ハンズの店員に助けられそうになり、なぜか始まる「東急ハンズ店員物語」。ラバーボーイズのショートコントもおもろかった。アナログ放送のお料理番組で、寝かすために宅配に出されしまうお肉は何年かあとに戻ってきて、箱を開けたらゴロっとアシカの撲殺死体が。大竹「今日は死んだアシカのお料理です」かつての名作リス鍋を思い出す、シティボーイズの懐かしいかたち。
・コロス(chorus):コロスは古代ギリシャ劇でコーラスのことで、「観客に対して観賞の助けとなる劇の背景や要約を伝え、劇のテーマについて注釈し、観客がどう劇に反応するのが理想的かを教える」(@wikipedia)。電車で偶然出くわしてしまった若いサラリーマン2人(飛永と佐高だっけ?)、お互い知り合いの知り合いでしかない。彼らの内心の気まずさを老齢のコロス(シティボーイズ+中村有志)が赤いマントで踊り狂いながら歌い伝えてくれる。※「おお神は見放したもうたか!!」ぐらいのテンションで。終わって倒れ込む四人、ぜえぜえと息を切らせるおっさんたちの呼気をマイクが容赦なく拾います。「布団祭り」の頃でさえげはげは言ってた大竹さんはもはや瀕死。音楽をとめるきっかけを出す飛永がなかなかきっかけを出さず、きたろうさんに踊りながら頭をしばかれていました。飛永「音楽のまだ聞いてないところが聞きたくなって」できる子だ。
・アフリカ行きの船:冒頭の場面。アフリカ行きの船を待つおじさん3人。そこにやってきた船から有ちゃんが「アフリカに行きたいのはどいつだ!?」と降りてくるのですが、これがまるで「暗闇坂のオルガン教室」のスパルタ教師のよう。手に持った鎖は尾関の首輪につながっていて、尾関は奴隷だか珍獣だかの演技が白熱しすぎて首輪をぶっちぎってしまっていました。結局誰もアフリカに行くとは言いださず、船は行ってしまう。斉木さんがアフリカの大地に撒こうとしていた遺骨は大竹さんのミスでその場にさらさらこぼれてしまった。でも斉木さんは「いいんですいいんです」。海は1つだから、日本もアフリカも同じだときたろうさんは言う。大竹さんが「あのバスに乗って帰りませんか」と促して、終幕。なんという素敵な終わり方。
最後の一幕は本当によかった。きっと今のシティボーイズでしか出せない空気感。なんでもない言葉なんですけど、どうせアフリカに行くなら何もいらない、と手ぶらな大竹さんをみて、きたろうさんが自分の大きなトランクを恥じて捨てようとする。そこで斉木さんが「あればあったで(いいじゃない)」というようなことを言うんです。いいなあ。あれはあの年にならないと言えないこと。

斉木さんの自由度がますます常軌を逸していて、進行に支障をきたしてもなおおもしろいという超人具合でした。
また機会があれば、おっさんたちの全力のバカを見に行こう。


今週のバナナムーン。
日村さんが憧れているチンコの形は設楽さんのと若林のだということが判明しました。あと日村さんは乳首より肛門がくるらしい。

2010年10月28日(木)



 先のことなど判らない

今週のバナナムーン(ゲスト三村)、聞きごたえありすぎてどうしましょう。とりあえずもう一回聞こう。

土曜はおしどり単独を見てきました。
最後のブリッジ、セピア色のマイム無声劇が幸せで泣けてしまった。
お笑いと芸人と人間の、尊くて美しい一つのかたち。
シュールや発想勝ちの芸人ももちろん愛するけど、今秋の私の軸足は「芸」です。
劇場の椅子で笑うなら、それがいちばん幸せだもの。


■京橋プレミア‘おしどりおもしろギグVOL.5’ 2010/10/23/Sat_19:30-@京橋花月

客層は予想通りの高年齢。でも子ども料金半額設定だったので、幼子たちもちらほら。ふだんのお笑いライブの客席で見るような女子がほぼいない。皆どこ行った?

おしどりは夫婦音曲漫才(?)で、嫁のマコちゃんがアコーディオンを奏でてシャンソンを歌う(アコーディオン日本3位)。旦那のケンちゃんは針金細工とパントマイム(たしか針金は世界チャンプ)。ケンちゃんはちょっと足りないというか紙一重というか、もう中学生やさかなクンの系列、客席に緊張が走る感じ。そういえば客席から何度か叱咤激励が飛んでいたなあ。しかしパントマイムと針金細工はすばらしい。マコちゃんに怒鳴られ罵られたケンちゃんが高音で「マコちゃん大好き!」と叫ぶと、マコちゃんは「知っています」とどや顔。「そんなあんたを愛しいと思う私もおるんやけどな」というオプションもあり。
後半のトークコーナーによると、この関係性はどうやら素のようです。
2人の馴れ初めはお伊勢のおかげ横丁のお祭り。楽屋で一緒になったチンドン屋のマコちゃんにケンちゃんが「ぞっこん」になり、大阪に戻って1週間で入籍したそうです(一度断られたケンちゃん、天王寺の路上で大泣き)(そのときマコちゃんには同棲中の彼氏がいた)(「その元彼は今日受付をやってくれています」自由!)

私はおしどりのネタを見ると無条件に幸せになってしまうので、最初の2本のネタですでに恍惚でした。LIST UPで見た「お金がない」ネタと、アニメの歌&キャラネタ。おしどりにお金がないのはなぜか?針金代がバカにならないから。東大阪の工場から直接卸してるので市価の半額ですむけど、もう半年支払いが滞っているそう。その工場の従業員さん総勢4名が今日は客席に見に来てくれています、と4名が前列中央でお手振り。いいねえ。

ゲストはルミネ劇場番長:COWCOWと、お笑い界のツチノコ:テント師匠。

COWCOWはたっぷりねっとり、ボケるたびに客席にいちいち会釈をかます糸ひきまくりのやまびこ漫才。客いじりもテンポもたたずまいも、本当にこれがあのCOWCOWだろうか。私は大阪時代のCOWCOWしか知らんのです。あまりの貫禄と寄席感にびっくりした。COWCOWの漫才中、前から2列目なのに大きな風呂敷包みと缶ビールを抱えたおっちゃんが入ってきたのですが、多田さんがずーっとそのおっちゃんにくぎ付けで、漫才の終盤まで実況中継でいじっていました。いつビールのプルタブを開けるのか!?風呂敷包みはおしどりへの差し入れらしく、買ってたせいで開始時間に間に合わなかったとのこと。おっさん肝心の本ネタ逃してるやん!
あと熱烈なCOWCOWファンの女の子がいて、周りとのあまりの温度差に多田さんから「静かに」と窘められていました(嫌な感じではなく)。笑い声が一人だけズレた男の人も注意を受けていた。なんかいいなあ。

そしてテント師匠の漫談。ライブで見れて感無量です。これだけでも見に来た甲斐があったなあ。「義務教育やないんやから」も人間パチンコも、「そんなんでね、どんなんや、そんなんですよ、どんなんや、そんなんですよ」も、ありネタはほとんど見れた!しかも今回新ネタをおろしてくれたそうで。ふわー。

その後はフリートーク(テント師匠ほぼ喋らず、シュガースティックの空き袋を手すさびに折り折り)、テント師匠とケンちゃんの漫才(客が手に汗にぎる不安定さ)、マコちゃんの本気のアコーディオン、ケンちゃんの本気のパントマイム、テルミンを使ったパントマイム→演奏、そして「性の目覚めはサンテレビのおとなの絵本」というマコちゃんによるエロシャンソン。「早くこれがやりたくて仕方なかった」というだけあって、なかなか最低です。親御さんの判断でお子さんの耳をふさいであげてくださいとのこと。でも交尾してる犬の針金細工は視覚の問題だよね。
ブリッジも全部よかった。最後のブリッジ、いなくなったマコちゃんを針金の犬に探してもらうケンちゃんのセピア無声のが本当にひどくよかった。


客席がもう完全なるホームで、多田さんが「すげえな…」と小声でつぶやいていました。いい空間だった。
また行きたいなあ、と思っていたら、おしどりは11月から東京に留学するそうです。そんな…!

2010年10月23日(土)



 人生楽ありゃ苦もあるさ

ゼミからいつもの学生街の居酒屋に向かう山道、
会社のメールチェックついでにbaseと京橋花月の本日の公演を覗いてみる。
ちょ、学天即の独演会て!今晩9時から!baseで!なぜ見逃していた私!
結局1時間だけ飲み会参加してキタ通り過ぎてミナミへ。
性懲りもなく先週と同じルートを辿ってしまった。疲れる...


■学天即独演会‘十人十色’ 2010/10/15/Fri_21:00-@baseよしもと

当日券あってよかった!!
学天即があまりにも面白いのでやみつきになっているのです。
M-1で優勝するような爆発的な(あるいは緻密な)笑いではなく、にやにやしみじみ味わい深い学天即の漫才。5本めくらいの奥田のつっこみで「いいねえ」って声出して唸ってしまった。しびれた。
なんてかっこいい漫才師だろう。

2010年につくった40本のネタから10本だけ選ぶ、2010年ベストオブ学天即の10月独演会。
OPVとして月一の単独Vをつないで流し、その後は出囃子、漫才、出囃子、漫才、、、で計10本。それが1時間、息つく間もないテンポで繰り出される。漫才に入る前の枕の部分でちょこっと自分たちの疲れや客いじりはしてたけど、EDでもほぼトークなし。きれいに漫才だけして終わったので、鳥肌が立ちました。なんというストイックさ。そしてなんという幸せな1時間。10本ぜんぶ外れなくおもしろくて、しかもネタのパターンが似通っていない。
ああ、私は学天即の漫才が大好きです。
これほんとに1,000円でいいのかな。

旅行に行こう、おとぎ話、楽して金もうけたい、ついてない日、聞き間違い、誕生日のサプライズ、Tシャツを作ってみた...あーどれもこれも全部よかった!
どうしよう、それぞれの漫才がよすぎて内容を書く気にならない。もったいない。


キンコメのラジオを聴いてたらそのままオールナイトニッポンがはじまったんですけど、冒頭でいきなり女性が泣きながら謝罪するというただならぬ空気にしばらくじっと聞いてしまいました。AKBかぁ。そんな大事になってるの?おかげでバナナムーンのOPを聞き逃してしまったよ。

2010年10月15日(金)



 平和な午後の悪ふざけ

■baseよしもと10月公演‘LIST UP’ 2010/10/10/Sun_14:00-@baseよしもと

2回目のLIST UP。
あまりにも人出が多くてbase近辺になかなか辿り着けず、
学天即の前説を半分ほど見逃しました。ガッデム!
3連休中日のミナミをチャリ立ちこぎで疾走する非常識は網棚にほうり投げる。

駆け込んだ客席はほぼ満席、おっちゃんおばちゃんにいちゃんねえちゃん、それに小学生ぐらいの子どもたち。親子連れもいればカップルもいる休日の午後。
まんべんなくいろんな層の人たちがいて、baseが初めてというお客さんも多数。
いいなあ、baseぐらいの若手のお笑いライブがみんなの娯楽になるのって。
前回のLIST UPとほぼ出場者はかぶっていました。。そういえば学天即、スーパーマラドーナ、吉田たちあたりはテレビでも他のライブでもよくネタ見るのに、まだ同じネタ見たことない。

順番は例によって曖昧。
・おしどり:トップバッターは大好きおしどり。ネタはお金があればいいのに。ちょっとマコちゃんのカツゼツあやしかったけど、あいかわらずいいグルーヴだった。
・ヘッドライト:卒業式の割り台詞。前回の最低なエロが何だったのかと目をみはる健全なよい漫才。時間帯で分けているのかしら。貫禄。
・ビーフケーキ:金縛りコント。舞台上でのカロリー消費量の少なさ!ビーフケーキはオチがいつもきれいで好き。
・学天即:メジャーリーガーになりたい漫才。ツッコミがうまい漫才師は大好きです。おもしろい!この人たち本当にうまいな〜。
・タナからイケダ:夢枕に立つおじいちゃん漫才。学天即がハネていたので、ちょっと爆発してないように見えたかも。でもよかった。年々ベタが好きになっていく。
・吉田たち:おいしいからあげが通貨価値をもつ漫才。「僕がお兄ちゃんのゆうへいで」「僕が弟ちゃんの康平です」このツカミ地味にお気に入り。
・ダブルアート:相方にやせてほしい+うんこを正義(まさよし)と名付けてかわいがる漫才。ツッコミがマツコデラックス。このコンビっていつ見てもネタの印象が違う。
・カバと爆ノ介:壁。めずらしいミニコント集。やりたいことはわかるし面白い、けど技術と見せ方が惜しかったな...。
・アイロンヘッド:ひたすらマネする人コント。ちょっと変わってるね。
・河井ゆずる:音声つき電子辞書コント。
・モストデンジャラストリオ:おなじみの悪いこと自慢。
・ヒューマン中村:フリップ芸。ぐさっとくることを言われた場合の返事の仕方をしりとりで。これはおもろい!のにネット上で探しても情報があがってこないのはなぜ?
・シャングリラ:雀の巣を助けるコント。
・ミルクボーイ:住んでいるのは田舎か都会か漫才。ええええ駒野のマッチョはいじらないのかよ!勝手にイロモノ系だと思っていましたが、違った。ツッコミできる子。おもしろかったよ。
・スーパーマラドーナ:スポーツをそろえるスロット漫才。


もともと単独系が好きだったのに、今は複数芸人のネタのみのライブが大好きです。
こういういろんなタイプのネタが見れるライブが多いbaseはありがたい。
また京橋花月も行かないと。

2010年10月10日(日)



 甘いねってみんなは言うし

なぜかライブ予定がスカッと入ってなかった9月末〜10月上旬。
スケジュール帳を眺めて首を傾げていましたが、
9月末日に研究室の助手さんから「紀要の論文の〆切は10月8日ですよー」とアナウンスメール。
完っ全にド忘れてた!!会社のデスクで絶叫。
お笑いざんまいの夏休み、脳が10月を拒否していたようです。
夏前に一度書いた草稿のリライトだったので、かろうじて提出はでけたけども。
何も予定入れてなかった2ヵ月前の私グッジョブ。2ヵ月前までは覚えてたのになあ。
そんなわけでほっと一息、ひさびさにbaseへ。
この日は会社→午後から大学で授業→セメスター開始のゼミ飲み会だったのですが、飲み会途中で抜けて急行した強行軍。10日分の睡眠不足&久々に飲んだ熱燗のせいで記憶があいまいです。


■baseよしもと10月公演‘漫才ZANMAI’ 2010/10/08/Fri_21:00-@baseよしもと

ストイックな漫才ネタライブ。トーク一切なし!潔い。
出演者とネタは以下の通り。
M-1に関わってきそうなので、極力ネタバレはしない。

OPV:出場者によるZANMAI新喜劇。橋本と四条はやっぱり警官。最後に「コテコテはここだけです」。エンディングのエクスタシーを歌ってたのは誰だったのかな。

・学天即:どちらが人気か?ファンにもらったもの自慢
・吉田たち:同居したがる弟、嫌がる兄
・コマンダンテ:引越したい石田
・銀シャリ:鰻、わらしべ長者にチャレンジ
本日のヒット「阿部寛なんか名前漢字のイタリア人やからね」(@奥田)

ブリッジV:次の出番のコンビに新しいコンビ名をつけていく。
コマンダンテの「聖☆おにいさん」→「宗教」の流れがインパクト強すぎて。

ネタ2巡目。
・宝塚パーマ・ハゲ:ファンに声をかけられた四条のむちゃな誇張
・狐たち:特徴をつけたいので整形でケンタウルスになれ
・水曜日の男たち:微妙な年齢のおばはんが電車の席の前に立ったら席を譲る?
・ライスイズビューティフル:大金持ちになれたら?

いいネタライブだった。
ちなみに双子の吉田たちの出囃子は「タッチ」で、銀シャリの出囃子は筋少の「日本の米」。


最近は特番続きでほとんどテレビを見てませんが、つい何日か前のゴッドタンのゲーセワニュースと、同日の芸人報道でのミサイルマン西代チン●ミニマムネタで息を吹き返しました。
うん、まだ大丈夫だ。

2010年10月08日(金)
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