カゼノトオリミチ
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2010年02月14日(日) 冬の夜明けに見た夢




夢を見たよ
この世の終わりが来て
みんな手をつないで
燃えていく夢だった

ワタシは目を覚まして
自分が燃えていくとき
みんなが燃えていくときの
感覚を何度も
思い出していた

今こうして
ぼんやりと生きていて
ほうれん草の茹であがる
湯気を見ている

耳にはキイキイと
ヒヨドリの声がする

日曜日の
曇りの午後は
ゆっくりと暮れてゆく
灰色に
ココロも染まり
それでもワタシには
明日が来る

植物の
チイサク息をするのを
しゃがんで眺めたり

枯れ枝にとまる
うぶ毛を膨らませた
スズメを
犬と一緒に 眺めたりする

ありがとう
あれは 夢だったんだね
夢だったこと ありがとう
こんなワタシだけれど
また明日も
がんばってみるよ






2010年02月04日(木) 立春




カーテンを引くように
今日を閉じましょう

お昼前
鳴き交わしながら
梅の枝を渡ってた
シジュウカラたちは

どこで
寄り添い眠るのだろう

どうぞどうか
安らいで
胸のうぶ毛が震えても

今夜
白いわた雪
降ってきても

いつかの
春のカオリが
したようで

トクトク流れる
ワタシのキモチ

うす紫の薄いベールが
しずしず街に
流れ込み

身体ふるわせ春を待つ
小さな球根を
包み込む

おやすみなさい
今日を閉じましょう

立春が暮れてゆく







natu