カゼノトオリミチ
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2008年01月26日(土) your song




どれだけの コトバ の 小箱

あけて まきちらして ひろいあつめて

繰り返せば つたわるの

コトバ つないでも

つないでも つないでも



まして

誰かの ココロの 琴線に

優しく 触れる なんてこと



あなたの 歌は

わか草いろの丘に吹く みずいろの風のように

ワタシに 触れた

冬の 奇跡のように

知らずに

あたたかな涙 ながれてた



2008年01月22日(火) 砂粒の ひとつぶ




箱の ふた 押し上げたら

四角い 空が 今日もみずいろ

チクタク ここでも 時計は動いてる

耳をふさいで 留守のふりすると

キキィと 笑う ヒヨドリの 声



真っ黒な宇宙に浮かぶ 球体は

表面が水と土で その上に 小さな小さな

生命が

わいのわいのと 動いてる

まばたきするような ほんの一瞬を

生きている



今日も空から ひとひらの

花びらが 舞い落ちてきやしないかと



ユメ見心地で 風のニオイを かいでいる 

箱の中で 土にかえる日を 待っている

青い水に とける日を 待っている

欲しいものが あるくせに 

気づかぬふりを して

せつないふりを して










2008年01月17日(木) 窓を開けよう




どうして毎朝

すべての窓を 開けなきゃならないの

どうして すべてのカーテンを



今朝は 高い空 冷たい風

まっさらの 水色



太陽の 光を

ココロに カラダに受けるため かな

今日という タイムカード カラダに きざむため?



いま ある こと

シアワセだと 思うため

いま 生きていること 感謝するため



そうなんだよ

わかったかな おばかな ワタシ




2008年01月14日(月) 雨の日のメロディ




今日は 箱の中にも 雨が降る

四角い空から

1月の雨が 落ちてくる

ぽろり ぽろり

弦をはじく 音

それから 冷たい雨粒の 音

ひざを抱えて 本棚にもたれている

あいまいな拒否 は続いている



雨の日のメロディ 作る人に

はじめて出会った

飽かず 語りかける その音



白くなった 足の指先を

包む手のひらも 白くなり

カタリ ポストの音が した 夢を

見ながら

湿ったリズムは ワタシにいつまでも

寄り添って

しずかな しずかな 雨の午後の

箱の中




2008年01月09日(水) 思い違い




描いた 「いつか」は 永遠に 来ない

どれだけ待っても 

時の糸 たぐりよせても



そして 「あの日」は ここにある

ガラスびん 閉じ込め 左ムネの棚に 飾ってある



どちらも 

この手に 触れることは できない

なのに



思い違いを した

時計の針を 好きなように

動かせる そんな魔法が あったような 



気まぐれな 春めいた風に ココロ 揺らいでしまって 



明日からは また 寒気が やってくるというのに

描いた 「いつか」は 凍えてしまい

棚の 「あの日」は 深く深く

眠りについてしまうのに



2008年01月07日(月) ソコニイルコト




そこにいること が 大切

そりゃあ 実際 ケムリのようで

指先は 空をおよぐ



お勝手の水道に 手をひたせば

チリリ ひび割れ 痛む

これこそが 現実

いえ いえ 考えますまい



仮想の裏側 探しても

カフェオレ 飲んでみても

舌に残るのは 人工的 甘味料の

苦さ だけ なのだけど

なお 指先は それを

求めている














2008年01月03日(木) いちがつの空




箱の中から

見上げる空は どこまでも 青く

手を 伸ばすと 

いちがつの風が 触れる のは

自分の指先 だろうか と

コトバ 選ぶのも

キーを押すのも

ましてポロリ ポロリ と

聴こえる 弦の音も



たいくつな 箱の中 ひっくり返されて

わかること いくつあるのだろう

…試してみる? 



箱の中で夢を 見ている山羊に

寝起きの 熱いお茶を

夕暮れには ぬるいビールを








natu