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| ★★★☆☆/バテンカイトス ----- 【 2004年06月02日(水) 】 |
| 発売元:ナムコ 開発元:モノリスソフト 機種:ニンテンドーゲームキューブ 【現在発売中】 GCバテンカイトス テイルズ オブ エターニアに『バテンカイトス』と単語が出てきます。 あと、このソフトで良く出てくる『マグナス』という単語も、テイルズ オブ デスティニーに出てきます。 買ったキッカケってそれだけなんですけどね(笑) 面白かったけど最後の最後でその気持ちがぶち壊された、というのが正直な感想です。 2004/02/14の日記にも書きましたが、あそこじゃネタバレ出来ない上に不満な事だけしか書いてないので、満足したことも書こうかと。 日記に書いた内容を見たい方は一番下にコピペしましたので、そちらをご覧ください。 もう発売から随分たっているのでネタバレ反転はしません。 これからプレイしようという方はご注意ください。 このゲームでは、今までに無いものを経験しました。 まず『精霊=プレイヤー』となること。 精霊とは、異世界の精神とかいうらしく、その精神=テレビで見ているプレイヤー自身という事でして。 要するにプレイヤーがゲームの世界に入り込んで主人公と行動を共にするってわけですね。 その証拠に、ゲーム中で主人公のカラスは精霊=プレイヤーに何度も話しかけてきます。 その時、カラスがカメラ目線(テレビに向かっているプレイヤーの方を見る)になるんです。 その辺が『ああ、本当に精霊=私なんだなあ』って感じましたね。 こういうゲームは今までになかったから、序盤から期待していました。 あと中盤で、全く予想してなかった展開が起こります。 カラスがエンドマグナスを無くしてしまい、誰かが敵に渡したんじゃないかと仲間の間で疑ったり疑われたりします。 もちろん仲間はカラスも疑うんだけど、プレイヤーとしては『主人公が敵に渡すわけないじゃん』という気持ちを持っちゃうんですね。 それが大きな罠だったんです。 そう、犯人は主人公のカラスだったってわけです。 更に精霊が記憶を無くした原因も、カラスのせいだったという事実が明らかになったのです。 カラスの計画に精霊は反対したが、精霊の力がどうしても必要だったカラスは精霊の記憶を消して、そして物語序盤へと移り、全てを知っているカラスと何も知らない精霊の旅が始まった・・・というのが真相。 とにかくカラスに裏切られ、追い出された精霊は今度はシェラに付きます。 シェラと共にカラスを助けるため、まずははぐれた仲間達を探します。 最後に仲間達や精霊と共にカラスのところへ行き、カラスと戦闘になるんです。 主人公と戦闘ですよ、戦闘。 エターニアでも一応『試練』のために『過去の主人公』との戦闘はあったけど、あの戦闘は100%勝てないようになってるから、バテンとはまた違うんですよね。 このカラス戦には勝たなきゃなりません。 でもカラス、メッチャクチャ強くって!! シェラと精霊が力を合わせて精霊魔法を使わないと勝てませんでした。 戦闘終了後、ラスボス:マルペルシュロが復活します。 皮肉にもその復活は、シェラ達が起こしてしまったものです。 シェラ・ギバリ・リュード・サヴィナ・ミズチの五人の強い絆が、マルペルシュロ復活の鍵だったのです。 ええ、この五人の中にカラスはいません。 カラスは裏切ってしまったからです。 通常のゲームでは『お前たちの絆こそ、邪神復活の鍵だったのだ!』と敵が言った『お前たち』の中に、たいてい主人公も入ってるんですよね。 でもカラスは入ってないってところが、また良いですね。 今までに無かったし(少なくとも私がプレイしたゲームの中では)。 戦闘システムも初めて経験するものだったし、ストーリーも予想を次々と超えていくし、本当に面白い点が多かったです。 ただ、戦闘に物凄く時間かかるのがちょっと・・・ね。 とあるボス戦では、一度目の戦闘→イベント→二度目の戦闘が行われ、この間一切セーブ出来ません。 何度も全滅したので、5時間以上かかった気がします。 ジャコモの攻撃ターンなんて遅すぎてイライラしました(汗) あと、ストーリーがいくら面白くても、エンディングまで満足感が続かなければ意味がありません。 下記の日記掲載文に書いたように、どうしてもあのエンディングは嫌だったので★3つです。 <2004/02/14の日記より> バテンカイトス、クリアしました。 ・・・・・・・・・・・・終わり方が、気にいらねえ!!(怒) なんだ、あれは!!! 劇団の団員が、劇の終わりに『ありがとうございましたー』って挨拶するみたいに、皆でズラーッと並んでる・・・。 しかも、これまた劇団のように一人一人挨拶してる・・・。 精霊の声ってのはさ、カラスとシェラにしか聞こえないんだよね? 精霊の存在を察知したミズチはともかく、他のキャラは精霊の声も全く聞こえないんだから、会話とかも出来ないし、精霊との絆ってほとんど無いに等しいと思うのよ。 そりゃカラスが精霊のセリフを伝えてくれた事はあるけど、だからって精霊を全面的に信頼するには、まだまだコミュニケーション不足だよ。 そのコミュニケーションさえもカラスかシェラがいないと出来ないんだから、精霊と他のキャラとの絆を深めるにはもっと時間が必要だと思う。 だからこそ、ギバリ・リュード・サヴィナの挨拶はおかしいと思うんだよね。 『楽しかったよ』って、精霊と会話した回数なんて2、3回程度なのに、何が楽しかったんだよ。 あとね、シェラ。 EDのイベント中に死んで、最後の最後で生き返る。 ・・・・・・・・・・・・・・・何コレ? 復活のし方がギャグみたいで、かえって感動も出来なかったよ。 シェラが死んだ後は、急激な早さで終わりの方にストーリーが進んでいく。 シェラが死んだ悲しみを、こっちは感じている暇が無いわけで。 つまり『悲しむ』という感情を覚える前に、カラスとの別れ、仲間達との別れ、それではさようなら・・・・・・・って時にシェラ復活。 ギャグに見えても仕方ないよ、これ。 あとさー・・・カラスの態度もおかしい。 『そうだ・・・・・俺がお前を呼び寄せたのではなく、お前が俺を呼んだんだ』とか言ってたけど、カラスが精霊を求めていたのも事実のはず。 『なんでお前はこの世界に来たんだ?』って言うのはおかしいと思うんだよね。 ゲームプレイヤー=精霊なわけだけど、プレイヤーはゲームをプレイする為にやっているわけであって、自分にとって大切な何かを見つけるため〜とか格好良いことなんか考えてないし。 精霊としてカラスに関わったのは、ハッキリ言って『無理矢理まきこまれた』という感じだと思う。 カラスを求めていないし、呼んでもいない。 求めてんのも、呼んだのも、明らかにカラスの方なのに。 ナムコさんは、『精霊はプレイヤー自身なので、最後はちゃんと戻らなきゃならない』ってことに、こだわりすぎじゃないかな。 なんとかして精霊を元の世界に戻すようにとストーリーを無理矢理作ってしまっている。 最終的に精霊は『カラスから追い出された』という形になり、それは精霊の意思を無視しているわけで。 その時点でもう『精霊=プレイヤー』じゃないんだよね。 精霊はカラスと2年も一緒にいたという設定なら、そのままずっと一緒にいたって良かったんじゃないのかな。 『新しくなったこの世界を冒険しようぜ!』とか言ってENDになったって良いじゃない。 精霊はまだまだカラスと一緒だ〜って思いながら終わる事が出来るし、その気持ちのまま2周目を迎えられるし。 最後に『カラスから追い出される』と分かると、2周目ってなかなか進められないと思うんだよね。 EDまでは面白かったのに、残念。 |
| ★★★★★/NHK まんがで読む古典 枕草子 ----- 【 2004年06月01日(火) 】 |
| 原作:清少納言/画:面堂かずき 出版:角川書店 【現在発売中(?) 多分もう絶版・・・】 NHK まんがで読む古典 枕草子 全2巻 ※ 2006年8月追記 ※ 2006年2月に、上記の全2巻を1冊にまとめた文庫版が出ています。 欲しい方は、本屋さんで探してみてください(私も購入済v) 面堂かずきさんが描いてるので興味持って買った本です。 ココでこっそりとバラしますと、実は私は面堂かずきさんとその相方さんである葉月まゆみさんの大ファンでして、この2人は同人サークルをやっています。 サイトもやってるっぽいので、この名前で検索したらヒットするかも。 私のハマったジャンルがいくら変わっても、夏コミや冬コミでこのサークルだけは必ずチェックしていますv で、この漫画ですが。 枕草子を全然知らなくても凄く面白いです!! 源氏物語の勉強の為に「あさきゆめみし」という漫画がよく薦められていますが、同じように枕草子の勉強としてこの漫画を薦めても良いんじゃないかって思うくらい。 『春はあけぼの〜・・・』っていうのは有名な冒頭文ですが、この漫画を読むだけであの冒頭文の解読が可能です。 原文だけ読むと投げ出したくなりますが、あの漫画は『春はあけぼの』『夏は夜』『秋は夕暮れ』『冬は早朝』について楽しく語ってくれます。 漫画に出てくる清少納言はナゴンちゃんと呼ばれていて、そのナゴンちゃんが体全体で表現している姿がとっても可愛いのですv 『あさきゆめみし』は源氏物語全体を忠実に再現しているのに対し、この漫画は枕草子の一部だけを再現しているものですが、入門編としてこれ以上に最適なものは無いと思っています。 後に枕草子原文の現代語訳を見てみると、本当に細かいところまで忠実に再現されています。 漫画として楽しんで読むだけで、マジ勉強になります。 キャラクターももちろん魅力的に描かれています。 中宮定子様も綺麗&可愛いですし、ナゴンちゃんなんて文句ナシにプリチーvv もちろん男性陣も凄い格好良いんですよ〜(>ワ<) 斉信様とか伊周様とか行成様とか実方様とか、もう美青年だらけです!! 脇役キャラは平凡すぎるほど平凡に描かれているので(笑)、中心人物が一瞬で分かりますしね。 復刊して歴史参考書の本棚に置いたって全然良いと思うんですがね〜・・・。 (2006年8月追記 ・・・ 復刊されましたv) |
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