気がつきゃライブの時間だぜ
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2011年05月23日(月) 「桜の花、舞い上がる道を」シングルジャケット

 ずいぶん長いこと探していた坂道ですが、
 ようやく見つけることが出来ました。

 「桜の花、舞い上がる道を」のシングルのジャケットに写っている坂道です。

 このシングルは、3種類あって、
 初回盤A、Bのジャケットにエレファントカシマシのメンバーが写っています。


 初回盤A 表
 



 初回盤A 裏
 


 
 初回盤B 表
 



 初回盤B 裏
 

 

 表ジャケット、裏ジャケットと 計4種類あるわけですが、
 着ている服や、風景の雰囲気、
 あるいは、まあ普通に考えて
 この4枚は同じところで撮影したと思われます。



 みなさん御存知のように、
 この歌のPVは、赤羽台団地で撮影されています。

 その中に坂道も出てきます。

 それで、そのPVの中で、
 宮本さんがペンキのいっぱいついた黒のコートを着ているんですが、
 シングルのジャケットでもそれを着ている写真があります。

 そうなると、
 これはたぶん PVに出てくる坂道か、
 そこらあたりの坂道だろうな、と思ってしまいますよね。

 わたしもそう見当をつけて探し始めました。

 しかし、まず、PVに写っている坂道でないことはすぐにわかりました。
 ちょっと似ているのですが、ちがいます。

 ジャケットの坂道は、道の両端に白い線が描かれているのですが、
 PVのはその線がありません。
 また、ジャケットのは、住宅街のようですけど
 PVのは、住宅が並んではいません。

 となると、この坂道ではないけれど
 きっとここら周辺の坂道だろう。

 そう思って、
 「丸い輪の形のすべり止めがついていて
  両端に白いラインのある坂道」
 を探し始めました。

 ところがですね、
 これがないんですよ。

 似た感じの坂はいくつかあるんですが、
 よ〜くみるとやっぱりちがう。

 もうほんとに、
 ストリートビューで見ることの出来る、
 赤羽あたりの坂道は ほぼ5回ずつくらい見ました。

 でもわかりません。
 ストリートビューでは見られない道なんかなあ、とも思いましたが、
 なんかあきらめきれなくて
 ふと思い出しては また探してみたりしました。

 どうにもわからなくて
 赤羽に住んでるエレ友さんに聞いてみましたが、
 彼女もこの坂道はどこかわからないとのこと。

 う・・む、いったいどこなんだろう。



 そのうちにふと思いました。

 PVに出てくる赤羽団地のシーンには
 宮本さんしか写ってないよなあ、
 演奏シーンには、4人写ってるけど
 あれは他の日に別に撮ることだって出来る。

 と、なると、ジャケットの坂は、
 赤羽とは限らへんよなあ、
 ペンキのついたコートが同じからや言うて
 同じ日に撮ったかどうかは わからへん、
 コートくらい、持っていって着たらええだけの話しやもんな。

 そう言えば、山手線に乗ってた時、
 恵比寿駅の付近であんな感じの急な坂道、
 電車から見えてたな、
 それから、渋谷の桜丘の方へ行った時も
 ちょっと似た感じの坂があった、
 もしかしたら そっち方面かもしれない。

 そこで、今度は渋谷、恵比寿あたりの坂道を探ってみることにしました。 やってみると、
 赤羽よりも 雰囲気の近い坂道が
 ここらあたりに結構あることに気づきました。

 でも、やっぱりこの坂ではありません。

 ・・・・どうやら、ここらあたりが 限界かな。

 
 そう思いながらも、
 少しの期待を抱きながら
 いつも眺めては楽しんで知る坂道サイトに行って
 UPされてる写真を順番に見ながら
 もしかしたら、と思った坂は ストリートビューで見てみる、という
 地味な作業をすることにしました。

 いくつかのそれっぽい坂道を見てみましたが、
 やっぱり違う。

 見つからんよなあ、と思いながら
 「新宿区の坂」 というところに載ってた坂を
 ふたつ、みっつ、ストリートビューで見ていたら・・・・。


 あれ?

 この建物の感じ、
 これ、成ちゃんの後ろの建物に似てない?

 トミのすぐ右横のレンガ風な塀の上のライトもおんなじや。

 宮本さんと石くんの間に写ってる坂上の建物も。


 うっわ〜!!!

 ここや!!!

 間違いない〜〜〜!!


 その感動的な写真が、これです。
 



 ジャケットの写真は、これ。
 

 

 ね、おんなじでしょ。

 では、ここはどこかと言いますと、
 住所でいうと 市谷船河原町、
 地図で見ると 最寄の駅は飯田橋、神楽坂の近くで、
 「逢坂」 という坂です。


 もうこれがわかってしまえば、
 あとは、見る角度の問題ですから
 すぐにわかりました。

 わかりやすいのから行きますと、
 
 
 


 上の写真の場所は、こんな感じですね。
 
 


 4人が写っている写真は、坂下から撮っている写真で、
 この宮本さんの写真は、坂の上から撮っています。

 つまり、左右が反対になりますから、
 4人が写ってる写真の、
 成ちゃんの後ろに写っている建物が
 宮本さんの写真では、
 宮本さんの左側に写っている建物となります。



 ほとんど同じなんですが、次はこの写真。

 



 これも、ちょっと角度が違うだけなんですけど
 参考までに。
 




 で、この石垣も、坂の途中にあります。

 



 こんな感じの石垣で
 


 正面から見ると
 




 と、まあ、こんな感じです。



 しかしねえ、
 神楽坂の方とは、気づきませんでした。
 そりゃいくら赤羽探しても 見つからないわけですよね。
 なんでこの坂が選ばれたのかはわかりませんが、
 なにか桜に由来のある坂だったんでしょうかね。

 それにしても、すごく長いこと探してた坂だったので 
 見つかってとてもうれしいです。

 坂道ファンとしましても
 これでようやくゆっくり眠れるってもんです。



 そして、もうひとつ、感じたことがありました。


 『人生においては何をやったって構わないが
  オレの心と相談して嫌だなと思ったら立ち向かえ』
 


 あきらめずに辛抱強く立ち向かえば
 きっと花咲くこともある。

 
 こんなことで、人生、学んじまいましたぜ。




  MAP 



 (近いうちに東京へ行きますので 現地に赴き写真を撮ってきます。
  その写真は、またUPしますね)





  
  
    


2011年05月22日(日)   ◎CONCERT TOUR 2011  “悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜”@大阪グランキューブ

 さて、二日目。
 
 天六にある「くらしの今昔館」で
 江戸時代の大坂の町並みではしゃいだ後、
 グランキューブへ向かいました。

 今日の席は、前から10番目くらいの石くんの方。
 なぜか、左となりの席は空いていました。

 

 宮本さんは、黒のジャケットです。
 いつものように 「moonlight masic」が始まりました。

 

 今日の2曲目は、「達者であれよ」でした。
 レアそうで、結構よくやってますよね、これ。
 そうそう、昔、なんばHatchで歌詞を忘れて
 スタッフさんに歌詞を持ってきてもらい
 朗読してたことがありましたよね。

 しかし、今日の「達者であれよ」は、すごかったです。
 2曲目ながら 死にそうなくらいの熱唱。
 まるでラストの曲みたいです。
 そんな熱唱を聞きながら
 わたしは、なんか自分の中でなにかが狂ってしまったように思いました。

 そうなんです。
 これから先、わたしには時間の感覚がなくなってしまいました。

 とにかく、時間でない時間の中で
 どんどんコンサートが進行していく。

 わたしは、この時間の軸のなかで
 一生このまま ここでエレファントカシマシの歌を聞き続けるのではないか、
 わたしはもうこの世に戻れないのではないか、
 メビウスの輪のように、出口を失ってしまったのではないか、

 そんな感覚がこの身を覆い尽くしているかのように感じながら
 エレファントカシマシの音楽を聴き続ける2時間となりました。


 思えば、これが 「悪魔のささやき」 だったのかもしれません。
 わたしは、この素晴らしい音楽と引き換えに
 悪魔に魂を預けかけていたのでしょう。




 「九月の雨」は、歌う前に宮本さん自身が、
 「ヨロレイン。」と言って 紹介していました。
 わたしは笑いそうになりました。
 だって、たいてい みんなこの曲のこと
 「ヨロレイン」って言ってるでしょ。
 だんだん、ファンも宮本さんの感覚に似てくるもんなんですね。

 で、歌ですが、これまた素晴らしかったです。
 宮本さんの白シャツに青いライトがそまるのが
 ものすごくきれいで 悲しい色でした。




 長いイントロがあって、「歩く男」が歌われました。
 いつでも後半、胸がいっぱいになって
 なぜか涙がこぼれそうになります。

 福岡のライブの時に、
 「ブランコが揺れる、ないぞうが揺れる」 と聞こえて
 そんなわけないやろ、と思っていたのですが、
 今日、ようやくわかりました。

 『街灯が揺れる』 でした。
 なんか、すっきりしました。


 そんな素敵なうたですが、
 いつも笑いそうになるところがあります。
 それは、
 出だしのサビのメロディの後に
 いかにもだっさいギターのソロがあるでしょ、
 てれれれってて〜ん、ってやつ、
 このダサさも十分おかしいんですけど、
 これに合わせて宮本さんが、

 てれれれってて〜ん 「ぃえぃえぃえ〜」
 てれれれってて〜ん 「ふぅ!」

 って歌うところ、
 この、『ふぅ』 っていうのが
 いつもツボに入ってしまって
 CDでもライブでも 笑が込み上げてくるのです。

 なので、今日も笑う準備をしながら
 今か今かと待っていますと、
 宮本さんは
 『ふぅ!』 のところを 『わぁお!』 と言いました。

 
 おかしすぎる。
 あまりにもおかしすぎる。
 てっちゃ〜ん!







 そして、本日二度目の衝撃曲、「旅」です。
 この歌が始まる前、わたしはちょっとうつむいていたのです。
 そしたら、そのわたしの頭をげんのうでぶん殴るかのように



 『おれのこころにひっをともっす』



 という歌声が直撃してきました。
 特に この 『おれの』 という言葉の
 力強さというか、
 インパクトというか、
 衝撃というか、
 もうそれは、心の一番奥底まで
 躊躇なく ダイレクトに 光のスピードの直球で突き刺さってきました。

 思わず、ふらっっとふらつきながら
 今のはなんだったんだ、この世のものだったのか、と
 「旅」を聞きつつも、
 その信じられない衝撃を 何度も反芻するわたしでした。

 いや、すごかった。

 たった三文字、たった三音、
 それがわたしを砕いてしまうなんて。

 今、思い出しても震えが来ます。




 「いつか見た夢を」 は、だいすきな曲ですが、
 これもどうしても笑ってしまうところがあります。

 『今すぐ輝け――!! ・・・・おーけー』
 の、『おーけー』 です。

 だっせ−。
 
 そしてその後の、
 『鏡に写してこんにちわぅわぅわ』 も。
 
 もうめちゃめちゃすきです。

 やり方は自由ですもんね。





 そして、これまただいすきな 「so many people」 です。

 隣の清楚なおねえさまも
 拳をがんがん上げておられました。

 歌が終わると宮本さんは
 「みんなが楽しそうだったのでうれしい。」 みたいなこと言っていました。

 ああ、すごいですね、この言葉。

 なに、笑ってんだよ、
 なに、うなづいてんだよ、
 そこの、そこの、おめえだよ、

 と言ってた人とは思えませんね。

 わたしは、この言葉は
 今の宮本さんの心理状態をすごくよく表してしていると思います。
 とても安定しているのでしょうね。





 今日のハイライトの一つは 「珍奇男」だったと思います。
 後半の演奏だけになるところ、
 宮本さんは、憑かれたかのように
 『おっとっと』 を繰り返していました。

 おじさんもおっとっと
 おばさんもおっとっと
 おじいさんもおっとっと
 わかものもおっとっと

 大阪もおっとっと
 東京もおっとっと
 大阪のおばちゃんもおっとっと
 あ、おっとっと
 あ、おっとっと

 13年ライブに通い、何十回も聞いた「珍奇男」ですが、
 この、おっとっとバージョンは 初めて聞きました。


 で、この、おっとっとをくりかえしているうち
 宮本さんのテンションも
 エレファントカシマシのテンションも
 なにやら怪しい感じなってきて
 石くんは完全に宮本さんの方向いて弾いてるし、
 成ちゃんも宮本さんの方に身体をむけてるし、
 なんだか 舞台の中央に 四人の砦みたいなものが築かれていって
 四人はその中で しっかり結束して
 ひたすらに演奏を続けているかのような姿でした。

 左端の蔦谷さんも、右端の昼海さんも
 その四人の様子を見て
 いったいどうしてあの中へ入ったらいいのか
 まったくわからない状態で
 サポートお手上げです、みたいに見えました。

 わたしはその様子を見ながら
 きっと昔は、こうやってスタジオで練習してたんだろうな、
 この姿は、昔々のエレファントカシマシの姿なんだろうな、
 もっと言えば、
 中学生の時の四人の姿なんだろうな、と思いました。

 四人はそうして「珍奇男」を演奏しながら、
 お互いへの思いや、バンドの歴史を
 確認しあっているみたいで
 わたしは、ただただ感動しながら
 ステージを見つめていました。

 素晴らしい「珍奇男」でした。




 「お前の夢を見た」 は、えっと、
 前にきいたのは岡山だったかな、
 いやいや、初聞きは岡山だったけど
 その後一回どっかで聞いたな。
 野音だったけな。
 ま、どうでもいいや。

 とにかくわたしは、この歌の、『都合』 という言葉がだいすきなんです。
 この歌が始まるとそこが聴きたくて
 どきどきしてしまいます。

 宮本さんは、
 失恋してひとりぼっちになった時の歌、と言ってたように思います。

 『この世の喜びが この世の悲しさが この世に消えゆく』

 すごい歌詞ですよね。
 この歌詞にわたしは心から共感します。

 喜びも悲しみも、結局はこの世のもので
 この世で処理しなくてはならないんですよね。

 だから、宮本さんはこんなに必死で生きてるんだと思います。

 幻や空想なんかに逃げやしない。
 だから、『都合 俺はひとりぼっち』 になったりもする。

 そこのところがほんとに共鳴できるから
 わたしはこの、『都合』 という言葉に惹かれるのだと思います。


 歌もとってもよかったです。
 地声でシャウトしながらも
 ちゃんとと音に声を当てて
 きちんと荒れた歌に仕上げていて
 わたしは、こんな歌手はどこにもいない、と
 改めて感動しました。

 


 「赤き空よ!」 の前に
 ハンドマイクで前の方に出てきて
 何を言うのかな、とみんなが固唾を飲んで見守ってたら

 「千里の道も一歩から。」

 と言ったので、思わず吹き出してしまいました。
 その後、なんて言ったんだっけ。
 みんな空の下だ、という歌です、って言ったんやったかな。
 忘れました。
 「千里の道も一歩から」のインパクトが強すぎました。

 水前寺清子かい。

 それ! ワン、ツー、ワン、ツー! 

 あ、歌ですね。
 もちろんよかったです。
 わたしは、この歌、初めて聞いた時
 昭和歌謡っぽくて 
 あの、「ろくでなし」 みたいな感じがしていたのですけど
 何度もコンサートで歌われるうちに
 まるでオペラアリアを歌うような貫禄に満ちてきて
 なんていうやろ、宮本さんの表情に
 すごく自信が見えるような気がしていました。

 歌と宮本さんの心情が すごく合致してきるんではないかな、と。

 そして、このツアーでは、
 いわゆるCメロの部分の
 CDでも音が出にくそうな、

 『明日を運んで来たぜ』

 のところ、毎回気合いで音を出していることに
 深く感動します。

 気合いで、っていってもやけくそとかそういう意味ではなく
 気合いでもって 天から音を引きずり降ろしてくる感じ。

 なに言うてるか、自分でもよくわかりませんが、
 毎回、ここのところで
 ああ、天から降りてきた音やなあ、と思うんですよ。





 どこらへんやったかは忘れましたが、
 メンバー紹介があって
 その時に宮本さんが

 「今日はエレファントカシマシSでお送りしております。
  なぜなら。」

 と、言って蔦谷さんを紹介したように思うのですが、
 そんなことなかったですか?

 わたしはこの、『なぜなら』 がおかしくて
 笑ってたんですけどね〜。

 言ってなかった? 聞き間違い?








 そんなことはどうでもいいことでして、
 さてさて、もう一曲、
 わたしが魂を奪われたのは、「悪魔メフィスト」 でした。

 今日は、前半もちょっと壊れ気味でした。
 しかし、最後のシャウトのところは もう凄まじかったです。

 この歌は、ライブハウスツアーでも歌ってますから、
 わたしは、悪魔ツアーで計7回聞いたことになります。

 その中で、一番凄まじくて 一番かっこよくて 一番怖かったです。

 わたしは、宮本さんは、メフィストに魂を売ったと思いました。
 この歌が終わると きっと死んでしまうんだ、と思いました。
 円を描く犬にまたがって ワルプルギスの夜の宴へ行ってしまうんだ、と。

 そして、宮本さんこそが メフィストになるのだ、きっと。


 わたしは、そこに悪魔を見ました。
 悪魔は、近づくことも触れることも出来ない恐ろしさで
 今まで見たこともない美しさとかっこよさを放っていました。

 以前、音楽の先生が、モーツァルトのその才能のことを
 「悪魔のような音楽家です。」
 と言われました。

 なるほどそうか、
 悪魔とは、芸術の権化なのだ・・・。





 茫然と立ち尽くしてた、いつまでも、果てしなき日々よ、な感じで
 ただ立ち尽くしながら アンコールの拍手をしていると
 そこに出てきたのは 決して悪魔ではなく
 いつもの宮本浩次でした。

 ほっとするような、泣きたくなるような。

 宮本さんは、ギターをかけて
 「昇れる太陽」 を歌いました。

 お芝居の後、カーテンコールで
 めっちゃ悪役の人がにこやかにお辞儀をしてみせるような、
 そんな気分になりました。

 アウトロ部分の、『な―ななな―な な―ななななな』 がありませんでしたので
 わたしは、自分で歌っておきました。




 次の歌は、「生きている証」でした。
 わたしは、今日初めて この歌としっかり向き合って聞けたと思いました。

 というのも、この歌とか、「なぜだか俺は禱ってた」 とかは、
 わたしはその当時、
 あまりにも重くて悲しくて 受け止めきれずにいました。

 いい歌だったから、もちろん聞いていましたが、
 内容を本気で追及すると
 とてつもなく (宮本さんが)悲しすぎて
 適当に気づかないふりをして聞いていたのです。

 でも、このツアーの熊本で
 初めて 「なぜだか俺は禱っていた」 を
 ちゃんと聞くことが出来たのと同じで
 今日、やっと 「生きている証」 を聞くことが出来ました。

 宮本さんが丁寧に歌詞を歌い、丁寧に音を伸ばすのを聞きながら
 なんてしあわせなんだろうと思いました。

 こうやって歌えるようになった宮本さんも、
 こうやってきけるようになったわたしも。


 歌が終わると静かな拍手が ずっと続いていました。
 みんな、この歌に聞き入っていたんですよね。 
 宮本さんは、
 「みんな、一生懸命聞いてくれた。」 というようなことを言って
 お礼をいっていました。




 そして、「さよならパーティ」「ファイティングマン」で
 一回目のアンコールは 締めくくられました。





 2回目のアンコールは、「ガストロンジャー」だと思っていたら、
 ギターをかけて 「新しい季節へキミと」 を歌いました。

 これは、福岡で聞いた、ちょっと抑え目バージョンではなく
 かなり力強い感じで歌われていました。

 そして、「ガストロンジャー」。



 「ガストロンジャー」が終わって、
 宮本さんの姿が見えなくなった時、
 やっとわたしは、時間でない時間から解放されました。

 今日のライブ、3分で終わったみたいやった、と思いました。

 浦島太郎の気持ちがわかるように思いました。

 鯛や鮃の舞い踊り。 

 いやいやいや、悪魔の宴でしたね。



  

 


 
 
 
 
 
 


2011年05月21日(土)   ◎CONCERT TOUR 2011  “悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜”@大阪グランキューブ

 この1週間、かなりハードなスケジュールで乗り切っているにも関わらず、
 今日は、昔からの友人に誘われて
 わたしの趣味の範疇外であった
 バードウォッチングの会なんかに参加してしまい、
 なかなか疲れた感じで会場に到着いたしました。

 立派な建物です。
 ここでエレファントカシマシを見ることになろうとは。
 以前一度だけ友人のお付き合いで
 売れ線バンドを見に来たことがあります。
 ここのホールは、
 もともとサミットを誘致するために作られた会議場なので
 座席が可動式のため、
 ジャンプするとものすごく揺れた記憶があります。
 それもスライドする感じで揺れるので
 ちょっと酔ったような感じになり、
 これを乗り切るには自分も飛ぶしかない、と
 ずっと飛び跳ねていたっけな。

 ま、そんな会場です。



 ホール自体はとてもきれいです。
 今日の席は、前から7番目。
 客電が消えてみんなが立ち上がると
 微妙にセンターマイクにななめ前の男性がかぶる。
 でも、一人分の席の幅が広いので
 ちょこちょこ 左右に身体を動かしながら
 視界を確保しておりました。



 出てきた宮本さんは、髪を切っていました。
 なんとも少年っぽいです。
 黒のジャケットがやや七五三の雰囲気を漂わせていました。



 1曲目の「Moonlight masic」。
 今日のコーラスは (・・・っていうか、キーボードは)蔦谷さん。

 席が石くんの方だったせいもあるのか、
 コーラスがあまり聞こえませんでした。



 2曲目は、「ゴッドファーザー」です。
 おお、こんなん来たがな、と胸を躍らせるわたし。
 この歌の注目点は何と言っても
 『俺泣いちゃうぜ、メソメソ』 でしょう。
 ここへ来るたび、にたにた笑ってしまいます。




 今日の「彼女は買い物の帰り道」 も、完璧。
 素晴らしいです。




 「歩く男」は、このツアー熱いですね。
 「どこまで歩いて行っても また歩いていく」 というようなことを
 叫んでいたように思います。




 「九月の雨」。
 フェイクを思いのままに操る宮本さん。
 すごいですね。
 かつて、野田秀樹のことを 「言葉の錬金術師」 といった人が
 いたとか、いないとかですが、
 この言葉を借りるなら まさに
 「フェイクの錬金術師」。

 ・・・・やっぱりこれはちょっと変か。




 「暑中見舞」、イントロからうれしくてたまりませんでした。
 歌詞は、のっけからだいぶ間違えていました。
 でも、その都度、ちゃんと元の歌詞にもどしているところは
 えらかったと思います。

 (なんや、この感想)

 まあね、どうなろが、わたしは、
 後半の、

 『今日は俺は部屋の中一人』

 から、必ずキレるんですよ。
 めちゃめちゃ飛び跳ねてしまいます。
 今日は、足元でゆらゆら揺れる床に
 入り口のところに書いてあった
 「ジャンプ禁止」の張り紙が目に浮かびましたが、
 もう仕方ないでしょう。

 ほんとにだいすきなんです、この曲。
 最後の 「だだだだだだだだっ!」 


 決まったぜ。




 「遠い浜辺」も、歌われました。
 ほんとにいい声です。
 この歌でも、よく勘違いしたよなあ。
 懐かしい。




 「赤き空よ!」 の時だったですか、
 「思ったことは言った方がいい」 みたいなことを言ってたのは。

 宮本さんは、思ったことは言ってないのかな。
 たぶん、なんですけど、
 言ってもなかなか伝わらないだろうな、
 じゃ、もういいか、
 みたいなことがあるのかなと思ったりします。

 わたしも実は、そんなところがあります。
 わたしの話すことは たいていどうでもいいことのようです。
 話せば話すほど、
 相手がきょとんとしていることがよくあります。

 なので、わたしもあまり思ったことは話しません。

 話して、「うんうん。」 と言ってくれるのは
 エレ友さんが多いので
 エレ友さんには 思ったことを話してみることがよくあります。

 そんなわけで、
 わたしはまだ、
 「思ったことは言った方がいい」 とまでは思えないですけど、
 宮本さんは、なにかそう思える事実があったのかもしれないですね。





 「夜の道」はね、もちろん素敵でしたよ。
 ただ、後半のあたり、

 『すこしよりそうふたつのかげ』 って歌詞を
 『こしよりそうふたつのかげ』 って歌ったので
 
 突然笑いがこみ上げてきてしまいました。





 そして、「悪魔メフィスト」 に魅入られて
 本編終了。



 なかなか かちっとタイトにまとめてきたな。
 大人っぽさが漂ってかっこいいけど、
 大阪のライブにしちゃ おとなしめやったな。

 と、これは本編が終わった後の感想です。




 アンコールでは、1曲目に「夢のちまた」 が歌われました。

 これを歌う前に 「花見に行かない人の歌です」 と言いました。

 これを聞いて、わたしも含め、
 ほとんどの人が 「上野の山」 と思ったようです。

 現にわたしなぞは、
 石くんが 「夢のちまた」 のイントロを弾いた時に

 「石くん、それちがう、『上野の山』。」

 って心の中で思いました。
 加えて宮本さんが、その演奏を止めたもんですから、
 
 「ほら、みてみ、ちがうやろ。 怒られるで―。」

 とか思ってしまいました。
 でも、やり直しのイントロもやはり 「夢のちまた」。

 あ、花見に行かない歌って 「夢のちまた」 のことやったんか。
 そういえば、「上野の山」は、
 花見にいちゃもんつけてるだけで
 花見には出かけてるわな。

 あ、そうか。
 自部屋に籠って 花見に行かないのは、
 「夢のちまた」やったんか。

 ・・・・と、たくさんの人が認識したことと思います。


 そんな感じで歌い出された「夢のちまた」ですが、
 これはほんとに素晴らしかったです。
 まるで、一編の短編小説を聞くかのごとく
 宮本さんの文学の世界に浸ることが出来ました。

 そして、最後のフレーズ、

 『ああ、今日も夢か幻か ああ、夢のちまた』

 ここのところは、ものすごい絶唱でした。
 びりびりびりと なにかに打たれたような気持ちになりました。

 自部屋に籠っての鬱屈、
 そして、爆発。

 確信は持っているものの、
 掴めきれない未来。

 たくさんの作家が、
 原稿用紙何枚にも綴って表そうとする、その心象を、
 宮本さんは、数秒の叫びで表しているのだなあと思いました。




 余韻に浸ることも許されないまま、
 次の曲のイントロが始まりました。

 「せいので飛び出せ!」 です。

 この歌、CD聞いてものすごくすきになった歌だった。
 よくカラオケで歌いました。
 あの、声のひっくり返るところがだいすきでした。

 


 「楽しい歌を見つけました。 契約が切れていたころの歌です。」

 シングルになった歌、とも言ってたかな。
 
 そして始まったのは、「極楽大将生活賛歌」。

 ほんとにとても楽しい歌でした。
 当時の宮本さんが、この歌を
 どんな気持ちで作って どんな気持ちで歌ったのかは
 わたしはわかりませんけれど、
 少なくとも今日は とても楽しそうに歌っていた宮本さんでした。




 それから、「FLYER」。
 石くんが、昼海さんの方を向いて 頭を振っていますが、
 なんか以前に比べると
 頭の振り方が固いような気がしました。

 なめらかさがないというか。

 まあね、あれですよね、
 もう疲れてきますよね。

 それになんだか宮本さんが
 この石くんの首振りにもう飽きたのか
 あまりこだわっていないみたいな感じで
 そうなると 気持ちもこもらないぜ、とかそんな感じかな、石くん。


 22日のこととまざってるかもしれないですが、
 宮本さんがギターを抱えてまま、
 くるっと一回転したんじゃなかったかと思います。




 そして、「ファイティングマン」。
 
 この歌の後、「ありがとう」 と言って
 ほとんど舞台のそでまで帰りかけていたのですが、
 もう一回帰ってきて 「ガストロンジャー」 を歌いました。

 なので、アンコールは一回ってことになりますが、
 曲の数が少なくなったってことでなかったようです。

 引っこんで、もう一度出てくるのが面倒くさかったか、
 時間的に押してたか、
 どっちかでしょうね。

 前回のツアーでは聞いたけど、
 今回のライブハウスでは聞かなかった、

 『人類いまだかつて 誰が空を飛んだんだよ』

 と歌の中で言っていました。


 背中にね、羽は生えてるかもしれないんですよ。
 でも、それがでかすぎて 重たすぎて 邪魔になって
 飛べないのかもしれないんですよ。

 きっとそれは夢なんだろうな。
 人は夢がでかすぎて 飛べないのかもしれないな。


 今日のバードウォッチングで
 自然史博物館の先生が言ってました。

 哺乳類は、食べられる時に食べられるだけ食べて
 それを脂肪にして蓄えておこうとするけど、
 鳥は、必要な分だけしか食べないのだそうです。

 なぜなら、身体が重くなると飛べなくなるから。
 飛べないってことは 
 鳥にとっては死に繋がるのだそうです。


 わたしたちが飛べないのは
 夢を背負いすぎてるからかもしれないですね。


 でもこの夢は、捨てるわけにはいかない。

 だから、人類史上誰も空を飛べないんですね。




 というわけで、アンコールは、
 大阪らしいテンションの高い雰囲気になりました。

 やっぱこうでなくっちゃ、大阪。

 充実していました。
 とても楽しかったです。


 また明日が楽しみだなあ


  




  


2011年05月15日(日)     CONCERT TOUR 2011  “悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜”@福岡サンパレス

 広島のライブの後は、4人で居酒屋へ。
 広島の地酒は たいへんおいしかったです。
 そして、いつものとおり、
 気付くと日付が変わっていました。

 つぎの碑ははっさく大福を求めて、
 早起きして整理券をもらいにお店へ行きましたが、
 なんと早々に売り切れ。

 驚愕したぜ、になりながら
 アンデルセンでモーニングを食べました。

 そこでエレ友さんと別れ、
 わたしはひろしま美術館へ平櫛田中展を見に行って
 その後、一路博多へとまいりました。


 サンパレスは、海の近くにありました。
 着いてみると もう入場を待つ人がたくさん並んでいましたが、
 わたしは海の方へ行ってみました。

 なんだかとてもいい気持ちです。
 時間までそこにいて入場しました。

 今日の席もなかなかです。
 2列目の成ちゃん側のスピーカー前あたりです。



 客電が消えて 宮本さんが登場すると
 いきなり後ろの人が 「みやじ―!」 と叫びました。
 あんまり大きな声だったので
 耳がき―んとしました。


 そして、「moonlight masic」。
 昨日のコーラスはきれいやったなあと思い出してたら
 ま、当然のことですが、
 今日もとてもきれいでした。
 サニーさんは、目の前です。
 やわらかな歌い方をされる人だなと思いました。




 2曲目は、「新しい季節へキミと」でした。
 なんだかいつもにまして 心にしみる歌声でした。

 歌い方としては CDで聞くのよりは抑え目な感じで
 力一杯の熱唱ってことではなかったと思います。

 実は、わたしは、なんか席についてからずっと落ち着かず、
 胸が苦しいような、詰まるような、
 わくわくする気持ちよりも
 妙に不安な気持ちになっていたんです。
 今、思えば単に寝不足ゆえの体調不良だったかなかと。

 で、そんな胸苦しい気持ちの中に
 この抑え気味の歌声が す―っとしみていくと
 突然涙がこぼれ始めました。

 なんか、ものすごく安心した気持ちになったのです。

 この歌は、わたし自身も新しい一歩を踏み出した時に
 繰り返し聞いてきたきた曲なので
 そんなことも重なって いっぱい泣けてきてしまったわけです。




 その気持ちは 「脱コミュニケーション」の後に歌われた
 「悲しみの果て」でもあふれてきました。

 DBさんのデータによると
 わたしは90回以上も「悲しみの果て」を聞いているようです。
 こうなると いくらいい歌でも
 そうそう毎回極限の感動はしてられないですよね。
 身体が持ちません。

 ところが、今日の福岡、
 宮本さんが 『悲しみの果てに』 と歌いだした時、
 どっと涙があふれてきました。
 なんかこう、ものすごく悲しい気持ちになってきました。

 あの、言っときますが、
 わたしは不幸ではないです。
 広島でなにかつらいことがあって
 その気持ちをかかえて博多に来たとか、
 そんなことは全くないです。

 むしろ、その反対です。
 精神安定状態です。

 にもかかわらず、
 宮本さんが マイクスタンドをつかむようにして

 『コーヒーを飲もう』

 と歌うその姿や声が
 悲しく寂しかった過去のすべてを思い出しているようで
 その孤独さに胸がしめつけられるように思いました。




 そして、次の曲、「彼女は買い物の帰り道」。
 もうイントロを聞いただけで
 ぐっと新しい涙があふれてきました。

 と、いうか、
 「次、『彼女』や。」 と思っただけで泣いてました。


 しかし。

 なんか声が変やな、と気付いて
 宮本さんを凝視すると 頬がライトできらっと光りました。

 え? 泣いてる?

 と思った時、宮本さんは右手の人差し指で 

 (ピックを持ってるのでその指しかはなせなかった)

 横一文字に両の目の下をぬぐいました。
 髪をはらったのではなかったと思います。

 それからも、歌声が数ヶ所詰まり、
 わたしは自分が泣くのも忘れて
 え? え? と様子を見つめていました。

 しかし、そんな中でありながら、
 やはり、「でもわたしは」 の音は
 昨日同様しっかりと出ていました。


 歌が終わると宮本さんは、
 後ろを向いて アンプの上においてある黒のタオルで
 顔をごしごしと拭きました。

 となりの女の子ものぞきこむようにして
 その宮本さんを見ていたので
 この子も 「泣いてたの?」 と確かめたかったのでしょう。

 ライブハウスとか、夏の野音だったら
 曲の間に顔の汗を拭くこともあるでしょうが、
 今日は快適に空調のきいたホール4曲目ですからね、
 やはり泣いていたのでしょうね。



 なぜ宮本さんが泣いたのかなんてことは
 誰にもわかりません。
 もしかしたら 本人にだってわからないかもしれません。

 わたしもさっき自分が泣いた意味がわからなかったですしね。

 でも、何度も聞き続けてきた「悲しみの果て」で
 今日、初めてなけてしまったこと、
 その後に続く 「彼女」の、
 その歌がどうかとか 声がどうかとかではなく、
 その後に歌われるのが 「彼女」 であったこと自体に
 涙があふれてしまったこと、
 このことを思うと、これはきっと
 宮本さんが とてつもなく 「悲しいもの」 を
 発信していたのではないか、と思うのです。

 芸術というものに向かう時にあふれてくる涙は
 いつもなにか具象があってのことではないと思います。

 美術館でふと立ち止まった絵に
 なんのわけもなく泣けてくるのと同じで
 音にもそういうものがあると思います。

 音、そのものの存在が琴線に触れる。 そして、涙となる。


 わたしは、宮本さんがいつも言う、
 「輝く熱い涙を流そう」 という言葉を
 気持ちはわかるけど
 もうちょっとこう、なんかないの、ベタすぎるやろ、と
 思わないでもありませんでした。

 でも、わかりました。

 宮本さんの熱い涙は 
 音楽という芸術に捧げられているものなのだと。

 音楽そのものによって得られる感動、
 (歌い手としても 聞き手としても)
 そして、その感動ゆえに手に入れることのできる輝く明日。

 宮本さんが求めているのはそこなんだと。

 この日の宮本さんの涙、
 そして自分が流した涙の中で
 そういうことを感じました。

 間違いなく 宮本さんはこれからも歩いていくことでしょう。



 そんなわけで、
 始まってからのこの4曲で
 ここ、福岡のライブは
 わたしにとって大きなクライマックスを迎えてしまったわけなんですが、
 それが、ここいらが
 芸術に携わる人の不思議さというか、
 この、「彼女」 の後、
 宮本さんは、突然お茶目に変身しました。

 「彼女」で泣いたことで
 何かが流れ落ちてしまったのでしょうかね。



 たとえば。

 しーんとした中、
 アコースティックギターへの持ち替えをしている宮本さんを
 会場中が期待を持って見守っている中、
 突然空気の読めない、
 「みやじ―!」
 という掛け声がかかりました。

 5年前だったら、
 ホール中が凍りついたでしょうね。
 
 しかし、今日の宮本さんは、
 「・・・・タイミングの悪い。」
 と言って ちょっと笑っていました。

 わたしがこの声をかけた人物で
 いくら笑いながらであっても
 宮本さんにこんなふうに言われたら
 もう死ぬほど落ち込んで 一生後悔してしまいそうですが、
 こういう人たちって
 「やった、ウケた」 って思うんでしょうね。

 いい時代になったもんだ、ほんまに。



 あとは、思い出したことをつらつら書いておきます。

 「旅」の、「ギター、俺」 は、
 今日は、「俺」 だけ言っていました。



 えと、これは、広島だったかもしれないですが、
 「赤き空よ!」 かなんかで
 歌いながらドラムの後ろまでまわっていって
 おいおい、どこまでいくねん、って思っていたら
 後ろからトミの首に腕をまわして 抱きついていました。

 客席から、微かに静かな拍手が起こりました。

 (これ、やっぱり、広島やな。
  福岡は、成ちゃん側やったから、見えへん角度のように思う)



 石くんには、

 「だから、俺の方向いてギター弾くなよ。
  前向いて弾けよ。」

 と言っていました。
 石くんは それを聞いて
 番頭さんのように

 「へ、旦那さま、恐れ入ります。」

 みたいにぺこってしてました。




 「幸せよ、」の時、
 ギターを弾く宮本さんの手から
 白いものが弾けて飛びました。
 宮本さんが、ちょっと手元を見ました。

 ピックが割れたかけらが飛んだように思われました。

 でも、宮本さんは、ピックを代えることなく
 そのまま弾いていました。
 曲の終わりに、どうするか、ピックを代えるかどうか見たかったのですが、
 次が「朝」で、暗転してしまったので
 わからずじまいでした。



 それから、これは、もう、ただの妄想と思って読んでください。
 夢みることだって人間大切ですから。

 「ファイティングマン」は、
 そりゃもう、盛り上がりますよね。
 わたしも盛り上がります。
 ていうか、ぷち、とキレてる状態です。

 たしか、宮本さんのシャツは黒だった。
 で、わたしたちのいる方へ来て、
 ほぼわたしの目の前で歌ってくれました。
 
 こういう時はどうするか。

 大変緊張します。
 身体、こわばります。

 ライブハウスだったら、
 もう、いてまえ―! ですけど、
 ホールではどうしたらいいのか、よくわかりません。

 しかしですね、
 頭では緊張しているのに、
 身体が勝手にですね、
 その、ボーカルが目の前に来たら
 とにかく手を伸ばして指をさす、という条件反射を
 某コミックバンドで身体に刻まれてしまいましたもんで
 わたしは、めっちゃ緊張しているにも関わらず
 宮本さんに向かって
 前のめりで腕を伸ばし 力いっぱい指をさしていました。

 まわりの女の子たちは腕を上げているものの、
 そこは女性らしく かわいらしくあげている中、
 わたしは、宮本さんの目を突かんばかりの勢いで
 指を伸ばしてしまいました。

 頭の中で、

 「ひえええええ、なにしてんねん、わたしぃいいい。
  こ、こわいよぉおぉおおおおぉ。」

 と思いながら。


 そしたら、そこらあたりをざっと見渡していた宮本さんの目が、
 わたしの指にとまりました。 (と、思いました)

 そして、わたしの指に向かって宮本さんも指をさしながら

 『お前の力必要さ!』

 と歌いました。 (と、思いました)


 うっわ、目会った!
 うっわ、わたしに歌った!
 うっわ! うっわ!


 へたりこみそうになりながら
 今度は向こう側で歌うために去っていく宮本さんの後ろ姿を見ました。

 待って、無理。
 あかん。




 この曲で終わりと思っていたので
 終わったらゆっくり妄想にひたろうと思っていたら
 宮本さんは、ローディさんに何か話して
 アコースティックギターを受け取りました。

 そして、「今宵の月のように」 を歌いました。

 これは、たぶん急きょ追加された曲だったのでしょうね。

 ふつうだったら、やった、一曲多く歌ってくれた、と思うところですが、
 わたしは、放心状態のまま、
 ここにいるやいないや わからないくらいに
 ぼけ〜・・・・と聞いていました。

 この歌になんの感情も動きませんでした。

 ああ、もったいない。



 すみません、しょうもない戯言でした。
 ごめんなさい。
 ま、記録ということで、お許しを。



 
 1回目のアンコールだったか、2回目だったか忘れましたが、
 舞台に出てきて マイクの前に立ち、
 「ありがとうございます。」 といったのはいいのですが、
 その後、もう一回、視力検査みたいに

 「あ・り・が・と・お・ご・ざ・い・ま・す。」

 と、一音ずつ大きく口を開いて言っていました。
 宮本さんやなかったら
 ふざけてんのんかいっ、と怒るところです。

 いえいえ、決して宮本さんを甘やかしてるんじゃないですよ。

 これが宮本さんの心のこもったお礼なんだとわかるからです。

 どんな人やねん。




 いやまあ、反対に
 どんなレポやねん、という声が聞こえてきますが、
 この日のライブは わたしにとっては、
 最初の4曲に尽きました。

 「ファイティングマン」で、弾けたとは言え、
 わたしの心の中に残ったのは
 センチメンタルでした。

 音楽って素敵だなあ、という思いが
 まるで恋人を思うかのような感傷的な気持ちで
 心にあふれていました。

 
 17:00から始まったライブだったので
 終わった時もまだ日が残っていて
 あたりは美しい黄昏でした。

 わたしは、始まる前に見た海を思い出して
 会場の後ろにある海の見える公園へ行き、
 ベンチに座って 
 暮れきっていない海や レストランの明りや、タワーのライティングを
 ぼんやりと見つめていました。

 そして、そこから駅まで
 まるで思いをひきずるかのように
 ひとりでとぼとぼ歩いていきました。

 
 夕暮れってやつぁ 美しいもんだなあ・・・・




   
 

 
 

 
  


2011年05月14日(土)   ◎CONCERT TOUR 2011  “悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜”@広島アステールホール

 すみません、
 ライブが立て込んでまして、
 今書かないと ものすごく宿題が多くなってしまいそうなので
 覚書程度ですが、
 書くことにします。


 広島は、わたしのだいすきな町です。
 そして、過去何度かここで行われたライブに行きましたが、
 どれもこれもいろんな意味で
 大変印象深いライブでありました。

 なので、広島ははずせない、というのがわたしの中の法則です。

 (ま、他にもそんな町がいっぱいあるんですけどね)


 今回は、姫路までは新快速で行って
 そこから新幹線に乗りました。

 姫路で用事があったこともあるのですが、
 まあ、一番の理由はお金がないからです。

 でも、姫路では、おいしい駅そばが食べられるし、
 売店でおもしろいものを発見するし、

 (地酒「米のささやき」など)

 これから、広島へ行くのはこの方法がいいかなあ、と思っています。



 会場へは、路面電車で行きました。
 少し人の流れがあってのでそれについていく途中で
 向こうから来る友人に会いました。

 で、その友人に、
 この人の流れはもう一つのホールへ行く人の流れで
 アステールホールは こっちじゃないよ、と教えてもらいました。

 もう一つのホールのライブは アルフィーだったそうです。

 ああ、よかった。
 友人に会わなかったら、わたし絶対パニックになってたわ。


 で、会場前で、他の友人と待ち合わせ。
 植木の石垣に 1mの間をおいて座っていたというのに
 お互い全然気付かなかったというオチつきでありました。



 今日の席は、3列目のど真ん中。
 チケットを発券した時は、ものすごくうれしかったのですが、
 どうやら、広島に行く友人たちは、
 みんなそれくらいの良席でして、
 これは、よほど売れてないのかもしれない、と
 ちょっと心配していたのですが、
 まあ、そこそこいっぱいに入っていてほっとしました。


 
 さて、わたしのホール初日が始まります。

 一曲目は、「moonlight masic」。
 きれいに澄んだ夜空のような宮本さんの声にかぶさるコーラスが
 とてもきれいでした。

 コーラスは、サニーさん。
 この人のコーラス、
 どこからか聞こえてきて
 きれいに主旋律を飾るとても素敵なコーラスですね。



 次は、「DEAD OR ALIVE」 でした。
 この歌を聞くと わたしの心はなんばHatchの初聞きの日に戻ります。
 あそこから、エレファントカシマシの試練が始まった、
 そして、
 わたしとエレファントカシマシのほんとの旅が始まったと、
 そんなふうに思っています。

 ターニングポイントである一曲です。




 「彼女は買い物の帰り道」。

 これはすごかったです。
 前回のZeppツアーも6回くらい行きましたが、
 この歌の終わりかけの高音、

 『でもわたしは誰かを愛してる』 の 『でもわたしは』 のところね、
 一曲の中で3回出てきて、
 で、6回×3回で 計18回なんですが、
 まあ、ちゃんと音が出たのは、半分くらいやったかな。

 しかも、そのうちの半分くらいは、
 その音は出たけど、
 次の音がひっくり返るみたいな感じで、
 わたし的には、成功したのは2回くらいやったんじゃないかと思ってたんです。

 ところがですよ、広島、
 これ3ヶ所とも完璧に音が出ました。
 次の音もひっくり返りませんでした。

 しかも宮本さんは、そんなに力まず、
 感情を込めるところなので 少々表情をゆがめてはいましたが、
 自然な音で歌っていました。

 わたしは、うっわ―・・・ と、感動しました。


 そして、最後は、打って変った穏やかさで

 『愛してる』 と。


 ああ、この人は芸術家や。
 ここにこの人の人生の生き様がある、と
 そんなふうに唐突に感じました。




 「歩く男」は、前に長いインストがありました。
 石くんと掛け合いでギターを弾いていました。

 そして、歌が始まりました。
 わたしはこの歌がだいすきです。

 特に後半の、「夏の夕暮れ」 というあたりから
 胸がいっぱいになってきます。

 なんでだろう、と思っていたのですけど、
 この間 「偶成」を聞いていて気付きました。

 宮本さんが、「夏の夕暮れ」「春の夕暮れ」と歌う時、
 わたしは、その言葉に
 「偶成」に出てくる夕暮れを重ね合わせていたのだと。

 流るるドブの表をキラリとさせたる夕陽だったのです。

 だから、こんなに泣けてきてしまうんだ、とわかりました。

 宮本さんがどう思って作ったかは知りません。
 だけど、宮本さんが思う夕陽のイメージの一番の原型は、
 それなんじゃないかな、とその時にふと思いました。

 
 今日は、
 「どこまで歩いて行っても まだ歩いていくんだ」 みたいなことを
 叫んでいたと思います。




 「九月の雨」も素晴らしかったです。
 武道館よりずっとよかったと思います。
 高音もすごくきれいでしたし、
 歌詞を伸ばした後に ため息をつくように息を吐くのが
 とても表情深く感じられました。



 「旅」は、いつも素敵なんですけど、
 ま、いまさらながら、
 「ギター、ミッキー!」 のギターがすごく素敵でした。
 
 で、自分のソロの時には、

 「ギター、俺!」

 と言っていました。

 ま、しゃあないわね、だれも言うてくれへんもんね、自分で言わな。
 そんなバンドにしてしもたんは、自分やけどね。

 それで、これまた、
 ソロを弾きながら 「あぅ!」 とか、「わぉ!」 とか言ってました。




 「so many peaple」 は、
 隣の人、ごめんなさい、な歌でした。

 ホールなんで、まあ、おとなしく聞いてたつもりだったんですけど、
 この曲でタガがはずてました。

 特に 『ソー メニー ピープル、 か、か、革命も』 のところは、
 前後左右の方のご迷惑になってたと思います。

 ほんとにすみません。



 「さらば青春」の、イントロのギターは
 非常におかしなことになってたと思います。
 
 そして、歌いだしのところは、
 ほとんどギターを弾かず、
 ものすごいオーバーアクションで ベタな感動を誘っていました。
 宝塚のやうでした。

 なんじゃこりゃ、と、ちょっと唖然としてしまいました。
 何が起こってん?

 『ああ、俺は』 からはギターを弾いて いつものように歌っていました。




 「珍奇男」、Endigっていうか、アウトロの部分で、
 トランス張りに繰り返されるリフに乗せて
 メロディもなく

 「わたくしはちんきおとこ、」

 と、ずっと歌詞を叫んでいました。

 で、『でぃえぇぇぇえ―』有りで終わりました。




 「赤き空よ!」 の前だったと思うのですが、
 ギターからハンドマイクに代えようとすると、
 コードがマイクスタンドにからまっていて
 それを苦労してほどいていました。

 そして一言、

 「立ってるだけなのに、なんでからまるんだろう。」


 ツボりました。
 笑いがとまりませんでした。

 その昔の「犬の散歩」とかも思い出しました。

 御本人は、そうおっしゃっておりますが、
 決して立ってるだけではないように思います。

 君はどうだ。

 



 「夜の道」は、大変よかったです。
 なにがよかった、って、
 ギターにはらはらすることなく聞ける雰囲気がありました。
 それがとてもよかったと思います。



 本編の最後は、「悪魔メフィスト」でした。
 ちゃんと「朝」から始まりました。
 この曲、だんだんと美しいものになってきているように思います。




 アンコールは、黒シャツで登場。
 「生命賛歌」が、始まりました。
 イントロ、石くんのギターを 
 懸命にフィーチャーしようとしていた宮本さんでした。

 めちゃめちゃおかしかったのは、
 『俺も踊るんだ』 で、
 その場でくるくるくると三回転したことです。

 かわいすぎるやないか。




 「ハナウタ」を歌う前に、
 曲の紹介をしようとしたらしんですが、

 「もはや・・・・ いい曲です。」

 って、言って、すぐに

 「もはやいい曲って、変ですね。」

 と、自分でも笑ってました。


 「ハナウタ」もよかったです。

 これもあの難関の音、
 『ときめきの思いを』 の、「めき」 のところね、
 ここ、CDでは出てるけど
 ライブでは 上がりきっていない中途半端な音で、
 もしかしたら 
 ほんとはこの中途半端な音が本来の音なんだろうか、と思ったりもしていたのですが、
 今日のライブでは、ちゃんとこの高音が出ていました。

 感動でした。

 「彼女」といい、「ハナウタ」といい、
 いったいなにがあったのでしょう、宮本さんに。

 毎日ボイストレーニングしてるとか?

 



 今、思い出しました。
 一番最初のMCの時、
 「年を取るほど なんだかわからなくなります。」
 と、言ってました。




 そして、アンコールの2回目は 「ファイティングマン」 でした。




 とても素晴らしいライブでした。
 宮本さんも、「コンサートらしいコンサート」 と言っていました。

 この素晴らしさは、熱情とか、そういうものではなく、
 わたしは、落ち着きであったと思います。

 先日、わたしは、落語の発表会に出ましたが、
 その時、落語教室の先生が こうおっしゃいました。

 「舞台であがってしまうのは、
  練習不足か、ある以上に自分を高くみせようとするか、のどちらかです。
  しっかり練習していて、
  自分にあるだけの力で望めば
  舞台に出る前には緊張しても 舞台に出れば落ち着きます。」

 わたしは、この姿が今日の宮本さんにあったように思います。

 それが、はらはらせずに聞けた、
 「夜の道」 に表れていたように思います。


 宮本さんは、まじめにこのコンサートに向かい、
 自分のあるべき姿そのまま、
 『それ以上でも以下でもない』 エレファントカシマシを
 わたしたちに示してくれたのだと思います。


 
 やっぱり広島のコンサートは、いいなあ。
 わたしは、だいすきです。

 今度、いつ広島であるのかな。

 しっかり働いて、お金貯めて また来たいです。


  

   


2011年05月04日(水)   ◎COMINGKOBE11

一応ですね、10:40からの花団を見ようと思って
それなりの余裕を持って出かけたわけですが、
すでにポートライナーの切符を買うのにものすごい列となっていました。

で、電車に乗ったのがもう、10:30頃。
う〜ん、花団は無理やなあ、セクマシからかな。

いえいえ、みなさん、そんなもんじゃありません。
市民広場に着くと、今度は、
ワールド記念ホールを横目でみながら
なんだかいったいどこまで続くか全くわからない、
長い長い列に並ばされました。

ずっと歩いて移動はしていくんですが、
ほんとにどこまで行くねん、な列で、
え、セクマシも危ない? と気づいた時には
すでに11:05でした。

しかし、まだ折り返し地点も見えない。

なんだか、とたんに気持ちが萎えてきました。
あかん、これ、いつものんと全然ちゃうことになってるわ、
いつものつもりでおったらあかんわ。


ようやくリストバンドを交換したのは、
11:40くらいでした。

とっくにセクマシ終わってるし。
しゃあない、次イナ戦見るか。
しかし、すっかりお腹すいたな、先に御飯食べよ、と
リストバンドを交換して
まずしたことは 十番の焼肉丼を食べることでした。
これも、また列。
でも、まだましな方で、
わたしたちが食べるころには考えられない長蛇の列になってました。

そして、体育館の方へ向かう列は
去年までだと まあふつうに歩いていくくらいの人数だったんですけど
たくさんの人が列をなして移動していきます。

ふと、ワールドの入り口の方に目をやると
すでに入場規制されている様子です。

これは、あかんわ、
何度もこの間を行ったり来たりすることは無理や。

とりあえず、どうしても見たいのは四星球。
それやったら、このまま大学へ行く方がええな、と判断して
食後のデザートのアイスクリームを食べて大学へ行くことしました。

これがまた、大変です。
大行列でたらたら移動。
遊歩道の途中で 渋滞したりして
いったいどれくらいの人がいるのやら
まったく想像もつきません。

やっと、物販エリアへ。
ここもすごい人。
ちょっとだけ物販見て 体育館へ向かいました。

体育館にやっと入れた時には
はあ、疲れた、休憩しよ、って気分でした。

去年までは 臨戦態勢で入ってきてたのにね。


入ってちょっとしたら THE WELLWELLS が始まりました。
WELLWELLS、久しぶりです。
奥も、浅井さんも、梅さんも、全然変わってなくて
めちゃうれしくて すごく楽しかったです。

たぶんそんなに人おらんやろ、と思ってたのに
結構たくさんの人がいました。

浅井さん、ほんまにかわいいわ。
初めて見た友人。
「なんで、こんなとこにいてんねんやろ、あの人。」


そのあと、もう疲れたのと眠いのとで
四星球まで 体育館にいることにしました。

いろいろバンドが聞けて、これはこれでおもしろかったです。


四星球の一つ前のバンドの時は、
とりあえず、少し前の方まで行きました。
ホルモンみたいなバンドで
みんな踊り狂っていました。

で、これが終わると、わりと大きな移動がありました。
その流れに逆らうようにして前の方へ行くと
まるでサウナのような熱気になっていました。

前の方までたどりついてみると
そんなにたくさん人はいません。

実は今日、並んでる間とかに
しょちゅう、『四星球』 という言葉を耳にしました。
こんなにたくさんの人たちの中で
こんだけしょっちゅう耳にするってことは
これは えらい売れてるってことちゃうん、と思ってたんですが、
前の方の人の少なさに あれ???


・・・ま、いいか。
 
そうそう、5年前は、マットの上でやってたのに
今は、やすおくんの背くらいのステージやもん、
それだけでもすごいよな。

なんて思ってたら、時間が過ぎるにつれて
どんどん人が増えてきて
気付いたら、前にも後ろにも スペースがないくらいの満員になってました。



で、始まるなりすごい歓声!
歓声も歓声ですが、なんや、あれ。
U太くん、黒の前身タイツで 頭に斜めにこいのぼりついてる。
アホの子やん。

ごめん、まさやん、なんにも見えん。

登場してきたやすおくんは、
落武者のカツラに 金太郎の腹掛け。縁取り金ピカ。
あかん、おかしすぎる。

「この衣装は 母に作ってもらいました!」

うそや〜ん! ぎゃははは〜!


「この時間サボテンとかぶってしまいました。
 なんやったら この壁ぶち破って
 サボテンと一緒にやってもいいんですけど、
 僕たち・・・。」

うん、なに?

「僕たち・・・。」

うんうん。

「外でやるとつかまるんです〜!!!!」


あ〜、それでずっと中でやってるんか〜。


で、一曲目は 「Mr.cosmo」 でした。
曲名をいうなり、ものすごい歓声。
わたしがびっくりした。
ほんで歌が始まって みんなが手を挙げると
もうなんにも見えへん。
すごいなあ。 ほんますごいわ。
さっきのサウナの熱気よりも もっと熱くなってきた。

もしかしたら、人気者なんかも。

やすおくんは、スピーカーの柵に股間をこすりつけて
「ポールダンス」と言ってました。

笑ってしまって、しもた、と思いました。


宇宙人は、バンコニーからUFOと共に登場。
日の丸を背負った能天気な 「ゴールデンウィークマン」 でした。
なんかこれから GWになったら
あいつを思い出してしまいそう。

乗ってきたUFOは、GWマンとはちがう方向へ
よたよたと去っていくのですが、
その様子がめちゃくちゃかわいくて
わたしたちのまわりでは
みんなGWマンより、UFOを見て盛り上がってました。

自転が始まると、もうそこらへんみんな回ってる。
うわ〜、えらい騒ぎになってる。

そしたらやすおくんが、

「ちょっと待て! 誰も俺、見てへんやないか!」

確かに。
大爆笑が起こってました。



次の曲は、「Teen」。

うわ〜、ぐちゃぐちゃ〜!
やすおくん、もうお客さんの上におる〜!

この歌、かっこいいです。
詩も、メロディもだいすきです。




「音楽の力なんかどうでもいいです。
 楽しんで いっぱい楽しんで 
 ちょっとでも気持ちが楽になったら
 それでいいやん、って歌です。」

そして、かっこいい感じで 「ゴミ拾いマーチ」 が始まったんですが、
突然 「こら〜っ!」 と怒鳴りだすモリくん。

マイクに向かって 「わ〜っ!!」 って言うたら やすおくんが、
「音、割れてる。キンブラより割れてる。」
って言うて、ちょっとツボって笑いました。

モリくんは、それから OiOiとあおりだして、
「ゴミ拾い」 再度スタート。

「そんなんやったらあかんよ!
 そんなんじゃ終わってまうよ。
 もっともっと。 終わってもええの。」

と、あおる中、演奏はほんとにエンディングを鳴らして終わってしまいました。

「ほら、終わってもうたやん。」

このネタ、二回目やけどおもしろい。すき。

もちろん、もう一回始まりましたよ。



「コンプレックス」は、
「キッカワサン」「ホテイサン」でした。

「このライブは、ネットで世界中に配信されてるんですよ、
 そんなんじゃ 世界のコンプレックスファがン怒るよ。」

そんなんおるんや。

「世界に配信されてるから
 キッカワサン、ホテイサンもいい発音でやってね。」

とのことでした。

これ、よく聞いてみると、ギターいいですよね。
いろいろ工夫されてて。




そして最後は、「クラーク博士と僕」。

大合唱です。

わ〜、やすおくん、どこにおんの〜!!
見えへん、 わかれへん。
あ〜、いてた!

うわうわ、めちゃくちゃなってる。
まさやん、スピーカによじ登ってる。
赤い。

U太くん、跳んでるわ〜。

楽し―!

モ―チモチの木の下で一生臆病なまま―!!



終わった後、

「最後『潮騒ぎ』やると思ってたんですけど
 時間がなくなったので イントロのドラムだけやります。」

ズダダズダダ、ズダダダ!

「・・・・ありがとう。」


うわ〜。ほんまに終わってもうた〜!


会場は、もう、

『え―! え―!』 

の大合唱と、アンコールの拍手が渦巻いていました。

でも、そりゃ、あかんわな。 終わりやよな。

あ〜、聞きたい! 「潮騒ぎ」聞きたい〜!!


あ、次のバンドが始まりました。


しかし、この後ってやりにくいやろな。
気の毒すぎるわ・・・・・。



まあ、とにかく、ものすごく暑いので
外へでることにしました。
これまた、外へ出るのにすごい時間がかかりました。


この後は、プロレスリンクの鹿殺しを見に行きました。
むちゃむちゃおもしろかった。
前々年は、ほぼ追っかけ状態で3回くらい見たわ。
だいすきやねん。


鹿殺しが終わると、
その横のスペースで 人性補欠の弾き語りが始まりました。
このバンド、予定されてたバンドが
急きょキャンセルになった場合のために
ベンチで待機させられてたそうです。

で、キャンセルなかったので出番なくて
ここで弾き語りやってるわけです。

これが、ヤケクソ入ってて ものすごくおもしろかったです。
かなり長いことここで楽しませてもらいました。

やすおくんも来てました。

あとで気付いたのですが、
WELLWEWLLSの時にも やすおくん、来てたし、
ここにも来てたし、
やすおくん見た率、えらい高かったです。



その後、ワールドへ移動して、
中に入るために並んでいたのですが、
友人がちょっと気分が悪くなったので
もう帰ることにしました。

それにしても、えらい人やったなあ。
もうわたし、来年は無理、ってめげそうになりました。

今までみたいに、
見たいバンドをいっぱい見ようと思うんじゃなくて
かなりぎゅっと見たいバンドをしぼって
参加するようにしていかなあかんかなと思いました。

やっぱりね、年中行事化してるから
行かんとなんか落ち着かんしね。


記念乗車券は、もうあかんな。
スルッとKANSAIとか使わなあかんわ。


まあ、しんどかったけど
楽しい一日でした。


それにしても、「潮騒ぎ」聞きたい。
めちゃめちゃ聞きたいやんか。

なんか策中にはまってる?


  

     
  


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