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寂しいという想い


10日あまり泊まって行ったゆきのが帰り、灯が消えたような部屋。
ひとり暮らしがいいと思っていた日々もあるけれど、やっぱり寂しいと思う。
しきりにすももに話しかける。
ヒトとイヌ。
返事はもらえないけれどね。


家を出た理由はわかってる。
わかっているけれど、過ぎた日々がそのワケをわからなくさせている。
戻ってくればいい、と。
家族の誰もが言ってくれるのだけれど。
そのキモチに甘えてもいいのかどうかわからない。
ひとりでいること、が。
甘ったれた自分にとって戒めのようにも思える。
投げ捨てて、頼ってしまえばいいのかもしれない。
けれど。
その一言が言えないんだな。
ふう。
めんどくさいな、アタシ。


すもも、も。
四月で15歳になる。
生まれた時から病気を持って。
先生からは2年と生きられないと言われたこの子が。
もう十分生きたよね、という年になった。
けれど、別れるのは辛い。
その時を思うと、胸が張り裂けそうになる。
突然訪れるだろうその日を思い、葬祭の場を探している思いに反して。
今年も来年も再来年も。
ずっと生きていて欲しい。
この子がいなくなったら。
ひとりが云々などと言ってはいられないほどの消失感を覚えるのだろうな。



これからどう生きていくのだろう、自分。
寂しくなって、やけに弱気になっているなあ。


2016年02月19日(金)



淡紅色の空


今日は寒い一日。
ここ数日は暖かな陽射しが続いて。
近所の神社。
境内に植わっている河津桜が。
ほわりと花を綻ばせた。
昨日とは打って変わったグレーの空枠一杯に重なる、淡紅色。
しばし足を止め、天を仰ぐ。
自然は本当に綺麗だ。


気圧の変化が激しくて、毎夜喘息に悩まされていたけれど。
その苦しさも一時忘れて幸せな時を流す。
アタシが生まれ育った街は。
桜がとても多い処だった。
花の名所もあって、季節ともなると花見客で一杯になった。
そこが子どもの頃の遊び場だった。
桜は、花の季節ならずとも、夏の葉桜や冬の裸木でさえ。
いつも身近にあって。
思い出の中、どこを切り取っても影がある。
だからいっそう桜が恋しいのかもしれない。


いろいろな理由があって、故郷へは帰れないのだけれど。
心の中だけでも帰る場所があるということは。
本当にありがたいことなんだな。
生きていれば必ずまた。
あの風景の中に立つことができるから。
今は河津桜の色を見て。
それだけで、よし。
うん。
十分だよ。


2016年02月15日(月)



陽射しの温かさ


春のような気温。
窓の前で猫のように丸くなり、うとうと夢をみたくなるような。
柔らかな一日だった。
洗濯物も綺麗に乾いて。
思わず笑みもこぼれる。


先週末からムスメのゆきのが遊びにきていて。
今日は二人してカラオケ。
先月、末っ子ムスコのおさると行って以来。
ひと月ぶり。
声は全くでなくて。
うん、年齢を感じさせる、残念な結果。
でもとても楽しかった。


ひとり暮らしは多々寂しいけれど。
こうして子どもたちが訪ねてくれるありがたさ。
忘れないように、忘れないように。
つい感謝の気持ちを忘れてしまうダメなアタシ。
何度も過ちを繰り返し、けどね。
ちゃんと想っているから。


夕方買い物から帰る空。
星がとても綺麗だった。
明日も穏やかに晴れるのかな。
すもも、も。
久しぶりにお姉ちゃんに会えて、とても嬉しそうだし。
感謝、感謝。


2016年02月09日(火)



もうさくらの季節が待ち遠し


また随分と間を空けてしまった。
半年から一年になった癌の検診は。
思ったよりも安定していた。
うん。
5年生存率を生き延びたのだから。
まだまだきっと大丈夫。
てか、老犬になったすももが生きている限りは。
なんとしても生きなくてはいけない。


この頃。
ふとまた文章を書きたくなった。
バックも取らずに流してしまったサイトには。
書き溜めた小説がいくつかあったけれど。
それを取り戻せるわけではないし。
前を向いて(うん? 最近聞いたよね、この言葉)、がしがし歩いていかなくては。


まだ2月だけれど。
もう2月だから。
梅の季節を超えて。
聞こえてくるだろう、さくらの季節が本当に待ち遠しい。
どの季節も好きだけれど。
とりわけこころに響く、春。
今日はうんと寒いけれど。
もう少し。
もうあと間もなくで。
確実に花の空がくる。
楽しみだな。
うん。
気持ちが持っていかれるほど。
楽しみだよ。


2016年02月07日(日)




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