読書記録

2023年02月27日(月) 名探偵外来 / 似鳥 鶏


 泌尿器科医の事件簿

御子柴記念病院に勤務する若き泌尿器科医鮎川医師の物語

MSW(病院に勤務するケースワーカー)忍さん

まずもって 物語である。
ちょっと気になる患者がいても、物語のようにここまで介入してくれる医師はそうそういない。

陰茎にちょっとした異常を感じてSNSで解決法を探る中学生。
母親からのストレスで夜尿症を発症して、更には動物虐待に進みそうな中学生。
陰茎にリングを装着して、そのまま眠ってしまい抜けなくなった40代の患者。
最期の章は 透析センターで患者を人質にしてユーチューブ放送する男。

面白かった、そのうち映画やドラマ化されそうな感じ。

女性の患者も登場させてほしかったな。







2023年02月21日(火) 息をつめて / 桂 望実


 都会の片隅でひっそりと暮らすひとりの女。何かから逃れるように、孤独で単調な日々を送る。パチンコ景品交換所、連れ込み宿の清掃、惣菜店の裏方、訪問介護の現場。自宅や仕事を転々とする彼女にも、かつて幸せな暮らしがあった。充実した日々は、ある違和感から少しずつ壊れていく。そして、ついにある事件を発端に、彼女の人生は破滅する――。秘密を抱えた女が覚悟する、愛憎の果てにあるものとは。衝撃の問題作。

                     ー 光文社 ー

読みやすいということもあったけれど、主人公に感情移入して、私も息をつめて一気読み。

母だから感じる息子の異常。
卒親できたのはいいが、施設での費用 いつまで持つのか・・・ちょっと心配。



2023年02月16日(木) 「私」を受け容れて生きる / 末盛 千枝子



  ー 父と母の娘 ー

彫刻家・船越保武の長女に生まれ、高村光太郎に「千枝子」と名付けられる。
大学を卒業後、絵本の編集者となり、皇后美智子様の講演録「橋をかける」を出版。だが、華々しい成功の陰には、幾多の悲しみがあった。夫の突然死、息子の難病と障害、そして移住したいわてでの震災・・・・・。
どんな困難に遭っても、運命から逃げずに歩み続ける、強くしなやかな自伝エッセイ。

それでも、人生は生きるに値する。


最終章の震災体験を書いた、逝きし君ら、は やはり切ないものがあった。


私の人生はまるで絵本とともにあった。いつも絵本が助けてくれたと言ってもいいくらいだ。
確かにうらやましくもあり、尊敬もする絵本の編集者といえるだろう。




2023年02月09日(木) 90歳、ひとり暮らしの知恵袋 / 大崎 博子

 
 お金をかけない 素敵な毎日の過ごし方

御年90歳で20万人ものフォロワーがおられるスーパーおばあちゃん。


第1章
月10万円で楽しく暮らす 節約の知恵

第2章
人とつながる趣味が広がる デジタル生活の知恵

第3章
シニアライフ充実のカギ! 健康の知恵

第4章
年を重ねた人こそ小ぎれいに おしゃれの知恵

第5章
無理なく、日々を心地よく 掃除・洗濯の知恵

第6章
楽しい食事こそ元気の源 料理の知恵


私は家に頼る人もいないので、老いに対して不安を抱くこともあります。老いていくのはみんな同じ。だから「ボケに負けないぞ」と、老いをはね返すような気持ちでいるようにしています。ここまで紹介してきた暮らしの工夫も、そんな気持ちの表れでもあるかもしれません。





2023年02月04日(土) 母親になって後悔してる / オルナ・ドーナト


(イスラエルの社会学者・社会活動家)



母であることが、女性にとって意味のある関係性になり得ること、それによって充実感や喜びや愛情、心地よさや誇りや満足感がもたらせることを、私たちはすでに知っている。
しかし同時に、母であることが緊張と葛藤を呼び、寄る辺なさや欲求不満や罪悪感、恥や怒りや敵意や失望を生み出すかもしれないことも、すでに知ってる
そして母であることが、女性の活動と自立の程度を減じる可能性があることも。さらには、母が意識的または無意識を加えたり、虐待したり、時には殺すことができる人間であることも、私たちはすでに理解し始めている。


タイトルに惹かれて読んだ本。
私も二人の子の母だが、後悔しているとは思いたくないが、しんどいことは事実だ。
小さいときはワンオペ育児だったから物理的にしんどかったけれど、子供が大人になってからは精神的にしんどい。
私が死ぬまで親を務めなければならないが、やっぱり後悔という言葉はつかいたくない。


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