読書記録

2022年09月27日(火) 悪いものが、来ませんように / 芦沢 央


柏木奈津子(かしわぎなつこ)と、庵原紗英(いはらさえ)は強い共依存関係にある。
それぞれに悩みを抱える二人の女は、単なる友人関係にしては互いへの執着度が高く、共有する時間も長い。

互いに家庭を持っているのに晩御飯を共にする。
紗英は奈津子の家で仮眠を取るし、奈津子は紗英の家の合い鍵まで持っている。
読んでいくにつれて次第に明らかになっていく二人の関係の異常さというか、私には最後まで二人の関係が分からない。

紗英の夫が死んで 途中で犯人(?)は 分かるけれど、本当は。。。







2022年09月21日(水) ヘイケイ日記 / 花房観音


女たちのカウントダウン


面白かった!!

閉経前のいろんな思いあれこれ。
私はとっくに閉経してるけど ほとんど覚えあり。

女は いつだって情緒不安。
特に 更年期となれば尚更で 自分でも始末の悪い時があった。


男は敵ではないけれど、いろいろうるさいおっさんがいるのは事実。

若さは大きな魅力だ。それは間違いない。
だから男も女も「若い人がいい!」と思うのは、しょうがない。
ただ、だからといって、「ババアは対象外」とか、お前が言うな。



2022年09月15日(木) うらやましい孤独死 / 森田 洋之


 自分はどう死ぬ?

 家族をどう看取る?


どんなに安全を求めても、安心を願っても、人間は必ず死ぬ。いま本当に求められているのは中途半端な”安全・安心”ではなく、その”安全・安心”の呪縛から高齢者の生活を解放することなのだ。「うらやましい孤独死」は、そのもっともわかりやすい例だろう。

この著者の言うことはよく分かる。
私も毎日 孤独死したいと願っている。
ただ私の願っている孤独死は、誰の世話にもならないということ。
私は、いかに死ぬべきか・・・考えない日はない。

でも、考えてるだけではダメなんだ!!












2022年09月08日(木) セゾンサンカンシオン / 前川 ほまれ



  セゾンサンカンシオン は いろんな依存症の人たちが暮らす更生施設。

アルコール中毒
薬物依存症
万引依存症

女性だけの施設の入居者は みんなが寂しさを抱えている。

各章の間のショートストーリーは 塩塚美咲の物語。





2022年09月01日(木) 生皮 / 井上 荒野


 あるセクシャルハラスメントの光景 



 動物病院の看護師で、物を書くことが好きな九重咲歩は、小説講座の人気講師・月島光一から才能の萌芽を認められ、教室内で特別扱いされていた。しかし月島による咲歩への執着はエスカレートし、肉体関係を迫るほどにまで歪んでいく--。

7年後、何人もの受講生を作家デビューさせた月島は教え子たちから慕われ、マスコミからも注目を浴びはじめるなか、咲歩はみずからの性被害を告発する決意をする。

なぜセクハラは起きたのか? 家族たちは事件をいかに受け止めるのか? 被害者の傷は癒えることがあるのか? 被害者と加害者、その家族、受講者たち、さらにはメディア、SNSを巻き込みながら、性被害をめぐる当事者たちの生々しい感情と、ハラスメントが醸成される空気を重層的に活写する。


                  朝日新聞出版



父親がきらいになったのはいつ頃だったろう?  いや、その前に母親のことをきらいになったような気がする。笑っていても、喋っていても、物思いにふけっていても、小言を言っているときも、母親じゃなくて彼女の「皮」がそうしているみたいに感じるようになったのはいつからだろう? だから母親とは本音の話は決してできない。自分にとって本当に大事なことは母親に話してはいけない、と思うようになったのは?



単行本の装画が結構ショッキングだけれど、物語の中でセクシャルハラスメントを受けた女性たちは見た目には血を流してはいないのだ。







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fuu [MAIL]