1人と1匹の日常
2004年08月31日(火)  真夜中に・・・
夜中の3時過ぎに、いきなり胃痛に襲われ、起きた。
りんくうは、スースー夢の中。
様子をみようか、我慢しようか・・・と悩んでるうちに、ずんどこ痛くなってくる・・・。

ちょうど、寝る前にメールした携帯電話が枕元にあったので、両親の部屋に電話をかけて、起こすことに・・・。
気配を感じたりんくうは、起きて、朝と勘違い・・・うーん。でも眠いぞぉ〜。
寝ぼけ眼で、母とわたしのベットを行ったり来たり。

無事、トイレも行って、薬も飲んで、落ち着いたのは、午前5時。
母には、「もう治まったから、寝て。」なんて、強気で言ったけれど。
りんくうは、朝まで、側に居てもらった。

りんくう、今日は、お昼寝いっぱーいしてもいいよ。
どうもありがとう。
2004年08月29日(日)  人生修行不足・・・
今日は、ちょっと元気のない1日だった。

りんくうと一緒にお出掛けした先で、「大きな犬、怖い〜。」と、3才くらいの小さな男の子に、泣かれてしまった・・・。
寄った本屋さんで、また小さな男の子に、しっぽを何度も突撃されてしまったのだけど、あまりに突然の出来事に、ビックリして声さえ出なかった・・。
パパらしき方が、「ワンちゃんのしっぽ踏んだらダメだよ。」
と声掛けて下さって、ホッとしたのだけど・・・。
続きに聞こえた言葉は・・・
「そんなことしたら、ガブッと噛まれるよ!」
・・・・・・・・。
(りんくうは何をされても悲しい顔をするだけ・・・。)

まだまだ日本には少ない、頑張ってる介助犬のことを、少しでも知ってもらえたら・・・と。
なるべく、笑顔で、明るく、外ではいるあたしなのだけど。
時には、そんな自分に、作ってるのかなぁ・・・と疲れてしまう時がある。

家に帰ったら、ドッと悲しい気分が襲ってきた。
ママってダメだなぁ・・・まだまだ修行が足りないね。
2004年08月28日(土)  劣等生コンビ
同期生の中で、卒業の遅かった、わたし達。
訓練に行けば、ママってばさぁ、体調崩してしまったり、入院しちゃったり・・・。

一緒に暮らし始めてからも、講演の苦手なわたし達。
何をお話ししてるのか、しどろもどろなママと・・・。
「テイク、靴下。」とお願いしては、(お外では靴を履きなさい!)と、靴を持ってきたり・・・。
お家の中で出来ることも、途端に人の前に出ると、固まってできなくなっちゃう・・・。

テレビや講演で活躍する介助犬の中で、ほんとにダメダメコンビなわたし達。

だけどね、そんなわたし達も、自慢あるんだよ。
えっ?聞きたくない??

それはねぇ・・・
「わたし達は、ラブラブ〜。」

えー。やっぱり、聞くんじゃなかったって・・・?汗
2004年08月27日(金)  どうして介助犬?
りんくうと共に暮らしてから、介助犬のユーザー自身ということで、「私も介助犬を持ちたいと思ってるのですが。」と、聞かれる機会に出会うことがあります。

それで、お話していると、「?」と思うことが、たまにあります。
介助犬を持ちたいと思った方で、一番多い「きっかけ」が、「テレビで観て」。
もちろん、わたしも、テレビで介助犬を観たのが、初めての介助犬との出会い。

介助犬と一緒に暮らせば、あんなことも、こんなこともできるようになるかな。
いっぱいいっぱい、挑戦したいな。

そんな前向きな気持ちは、大きな希望だと思う。
わたしも応援したいし、もっと介助犬の頭数が増え、希望される多くの方が、介助犬と出会えれば・・・と願っている。

しかし、あえて、ひとつだけ、伝えたいことがあります。
今、介助犬と暮らす、ユーザーとして。

介助犬は、気持ちのある生き物。
不機嫌な時もあるし、疲れて眠い時だってある。
いつもどんな時も、一定量のサポートを必要とされるならば、それは、機械や人的援助の方がプラスな場合もあるかもと思う。

どうして、介助犬なのか?
失敗しちゃった時も、「ダメでしょ!」じゃなくって、「もう1回チャレンジしてみようよ!」

それが、介助犬との生活の、魅力なのだと、ユーザーの1人として、今感じてます。
2004年08月26日(木)  のんびりまったり。
昨日から体調がすぐれない。
今日は雨も降ってるし。
湿度の高い日は、体が辛くなる・・・。

そんな日は、りんくうへのお仕事のお願いが減ってしまう。
ついついベットで寝ては、「しんどい。」しか言わないママ。
お仕事はりんくうの楽しみ。生き生きの源!
これではいけない。
と思うのだけど、体はどうしても動いてくれない。

デビューしてから、2年ちょい。
トレーナーさんも辞められ、りんくうの訓練は、1人と1匹で手探りな状態でやってきた。
どうしてもうまくいかなく立ち止まってしまう時。
どうしたらいいんだろう・・・?
路頭に迷った気持ちで、不安になったこともある。

だけど、どんな時も、いつも心には、1人の1匹の、一緒の幸せを願って歩いてきた。
どちらが不幸になっても、それは、幸せにはならないのだから・・・。

アフターフォローなど含め、ユーザーも、介助犬も、みんなで幸せに暮らせる環境整備が、もっと進めばいいなぁ。
2004年08月25日(水)  こんな1日
今日は、一緒にお昼寝〜☆
クーラーの涼しい部屋で、午後のまどろみ〜。

スースー。スヤスヤ。
りんくうの寝息が、聞こえてくるよ。

こんな何もない時間が、とっても充実していて、幸せだなぁ。
2004年08月24日(火)  モゾモゾ・・・。
りんくうは、外では、「介助犬ですよ。(あたしはお仕事中よん♪)」という目印のための、お仕事中バックをつけます。
一緒に歩いていると、モゾモゾ。
おしりを微妙に左右に、モゾモゾしてるぞ・・・。

お仕事中は、むやみやたらに、「痒い痒い」してはならない。
だって、お店で、りんくうの毛が、もわもわ飛んでしまったら・・・。
ちょっとかわいそう。って思えるかもしれないけれど。
ここは、ジッと我慢・・・。

だから、おしりのモゾモゾに気づいたら。
そっと人影にかくれんぼして。
バックの間から手を突っ込んで、よいしょよいしょ掻いてあげたり。
握力のないママの指では、効果がないかもだけど。
「気持ちいい〜。」って、りんくうのうふふん♪顔してくれたら、こっちまで、気持ちよくなっちゃうんだなぁ。
2004年08月23日(月)  さくらんぼ(1人と1匹)
1年半前に書いた文が、ひょっこり、出てきました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は1年近く前から、
一頭の介助犬と共に、生活をしています。
今日は、そのことについて、書きたいと思います。

はじめ、なぜ介助犬と生活をしたいか?と、
思ったかというと、
まずはテレビで観た介助犬の存在が、
初めての、「介助犬」との出会いでした。

鳴った電話をくわえて、
持ってきてくれる。
坂道で、車椅子を引っ張ってくれる。

当時、リハビリ病院を退院してすぐ、
社会復帰をめざす私にとって、
テレビの中の介助犬との暮らしは、
これからの自立に向けての、
大きな一筋の光のように見えました。

それから、
一頭のある介助犬との出会いをします。
それが、「りんくう」です。

介助犬と共に生活するには、
ユーザー(介助犬の使用者)との信頼関係を深めるため、
「合同訓練」という訓練期間を行います。
それから、
乗車試験(介助犬と共に交通機関を利用するには、
各交通機関ごと(一社ごと)の乗車試験を受け、
合格通知をいただいてから、
ようやく乗車することができました。)に挑戦。
無事合格をし、介助犬りんくうとの新しい生活を迎えました。

介助犬がこうして、乗車試験の合格を経て、
デビューするまでには、
介助犬トレーナーさんを始め、
育成資金をボランティアして下さった方、
一般の募金箱に支援して下さった方、
たくさんの方々の、温かく力強い支援をいただいています。

病気の再発、そして障害の進行していくにつれ、
当初の、社会への復帰という目標は、
少し形を変えたものへと、変化していきました。

私にとっての、社会参加は、
こうして家で自分のペースで過ごすこと。
毎日を、1日1日を、自分なりに暮らしていくこと。
そんなこんな毎日が大切。
今、側に一頭の介助犬がいてくれること。
それは、実際、とっても大きな、希望の存在です。

ベットにいても、車イスにいても、
リモコンを落としてしまっても、りんくうがしっぽをふって、
喜んでテイクしてくれます。
部屋から部屋への移動には、
ドアにつけたバンダナを引っ張って開けてくれます。
外では、私の押せないエレベーターのボタンを押してくれます。
レジでの会計で、カウンターが高い時には、
財布をくわえて店員さんに渡してくれます。

夜、眠る時には、一緒にお布団の中で寝ます。
再発してしまい、泣いている時・・・
夜、寂しい時・・・
病気の不安に襲われた時・・・。
いつだって、側には、温かい存在がいてくれます。

介助犬は、利口な立派な犬と言われていますが、
素顔?は、まだ3歳の若いおてんばさんです。
普段はどこにでもいるワンコとして、
大好きなぬいぐるみとじゃれ合ったり、
ボール遊びの時の、あの楽しそうな顔♪

もちろん、生き物である限り、
失敗もします。
合同訓練では、
一緒にトレーナーさんに何度も叱られました。
1人1匹で、
何度もどうしたら上手にできるようになるのか?
共に一緒に考えました。
そうして、こうして、今も、
日々、一緒に暮しています。

介助犬との暮らしの醍醐味は、
「共に何かできること」。
そのこと、そのものの、喜びです。
1人の私ならばできないことも、
1人と1匹の介助犬とならばできる!
「やったね!できたね!!ナイスナイス!!!」
共に喜ぶことができます。

ここで、ひとつ、お願いがあります。
お仕事中の補助犬には、絶対に触らないで下さい。
話しかける時は、
どうかユーザーの方にまず声をかけて下さい。

介助犬は、楽しくお仕事しています。
もし、お仕事中に触られました時、
その集中力が緩慢になってしまいます。

介助犬は、仕事が楽しくて仕方ありません。
失敗を悲しく、自分で悲観してしまうこともあります。
しっぽをふりふり、いつも楽しくお仕事してくれます。
そんな補助犬達を、応援していただけませんか?

もちろん、床にダウン(伏せ)していて、
使用者を待機している間も、
お仕事中です。
むやみに食事や飲み物を与えたり、
補助犬を触らないようにお願いします。

人間のために働く犬は、かわいそうですか?
決して、働かされているのではない。
その姿を見ていただけば、
一緒に笑顔を分かちあっていただければうれしいです。

私は介助犬との暮らしから、
たくさんの笑顔をもらいました。
どうか、やさしく見守って下さい。
やさしくて元気いっぱいに楽しくて、
しあわせいっぱいな笑顔の、
そんな補助犬達を温かく見守って下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


※あれから、1年半の月日が経ちました。
りんくうと共に暮らして、2年3ヶ月。
補助犬法案の成立と共に、乗車試験の必要もなくなりました。
法案施行後は、厚生労働大臣から認められた指定法人から、認定試験に合格後、正式な介助犬として認められます。

わたしたちは、あれからも、相変わらず、1人と1人で、りらっくす〜しながら、のんびりと毎日を暮らしています。
立派な介助犬ではないかもしれないけれど。
立派な人間ではないかもしれないけれど。

たくさんの温かな方と出会い、ハートをいっぱいいただき、
共に生きる幸せを、しみじ〜みと感じてる、この頃。
2004年08月22日(日)  今日は、こっそり。と。
今日は、こっそり。と。
りんくうの内緒話をしましょう。

りんくうの大嫌いなもの。その1。
それは、雷。
ザーザー。ゴロゴロ。
雨が降り、雷の近づく音がしてきたら、人間の側から離れません。
ママがトイレしている間に、パパ(父)の側に。
ベットに移ったら、ベットの上まで抱きつきに。

りんくうの大嫌いなもの。その2。
髪の毛を結ぶゴム。
あれを、訓練中に、パッチンしちゃった経験があるのだ。
ゴムを落としたら、考え込んで・・・見なかったふり〜。
テイクしたら、「はい、どうぞ。でも、ぜったいに、ぜったいぜったいに、先に離さないでね!(先に離され、パッチンしちゃった経験があるらしい。)」
・・・オドオド、しちゃってる、りんくうさん。

他にも、・・・あったりする。

この前、街で「介助犬は、何でもできるんだよね。」と言われて・・・。
何でも。という言葉が、心に引っかかってしまったわたしです。

介助犬は、決して、スーパーマンではないんだよ。
特別なワンコじゃあ、ないんだよ。
2004年08月21日(土)  ママ邪魔!
夏の間、ひんやり冷たい床を好んで、ゴロンとお昼寝のりんくう。
「りんくう、ちょっとどいて〜。」
「あっち行って。」

部屋の四隅には、家具。
真ん中でゴロンしているりんくうへ、家族があっちへこっち。
狭い我が家では、・・・こんな風になってしまう。

ましてや、車イスで歩くわたしというと。
電動車イスの音を、ブイーンとさせては、人の2倍も3倍もの、通り道の幅を取る。
りんくうがちょっと、体勢を変えても、まして、りんくうをまたいで・・・などできない。
(家族も、またぐ、なんてことは、しません。愛するりんくうですから♪
・・・というか、りんくうの方が態度がでかいから!笑)

わたしが歩く度に、「すみませんねぇ・・・りんくうさん。」
と、言いながら・・・。
「ふぅー。」と、りんくうの深い溜め息。
しぶしぶ動きながら、まん丸お目目の視線は、「まったくもう〜。」

夏の終わりも近づき、最近は玄関で寝るようになった。
そこは、外に出ない限り、わたしは滅多に通らないし、夜以降に、家族全員が揃うと、出入りの少ない場所。

でも・・・りんくうの姿が側に見えない。
息遣いも、いびきも聞こえない。
「りんくう、こっちへおいでよ〜。」
・・・ちょっぴりさみしいわたしです・・・。
2004年08月20日(金)  ゴキブリ事件
夜暗ーくなると、我が家に訪れる、お客様・・・。
「ゴソゴソ。ゴソゴソ。」
・・・・・・・・・・・。
見えたのは、黒い物体!!
そう・・・その正体は、ゴキブリでした。汗

動くゴキブリをみつけると、目の前に行き、ジーッとみつめる、りんくう。
追いかけたり、ちょっかいを出したりは、しないで、ひたすら、ジーッとみつめて、ゴキブリウォッチング。

そして、数分後。
なぜか、いつも、ゴキブリが上向きになって、ジタバタ、手足を動かしているのだ。

りんくうは、何もしてないはずなのにー。
どうして、上向きに寝転んでんだ??

「りんくうが、手で、寝転ばしたんじゃないの?」
母の意見で、その日は、りんくうの側で一緒に観察してみた。

「ちょっとー。ダイニングの上のコップを持って来てー。」
その声で、目を離した隙に・・・。
やっぱり、ゴキブリは、上向きにジタバタ・・・「助けてー。」

あれー?
そうだ!りんくうには、魔法があるんだよ。
あのまん丸お目目で、パワーを送ってるんだ。

そうだ。
りんくうのごはん(ドックフード)を器に入れる時、
ダイエット中なのに、「ちょっとだけよ〜。」と
サービスしちゃったり。

・・・それは、ちがうんじゃあな〜い!
なーんて、声が聞こえてきそう〜。笑
2004年08月19日(木)  テレビ〜♪
今朝は、早起き〜♪
テレビ放送の、「介助犬特集」を観ようと、8時起き。
えっ?ぜんぜーん、早起きじゃないって?笑

もう、よかったです〜。テレビ。
それでですねぇ。
起きて、「ごはんごはん〜♪」と、催促しているりんくうに、
「ほら〜あなたのお友達が出てるよぉ〜。」
と、テレビの前まで、カム(おいで)〜。

画面からは、「テイク」とか「カム」など。
「何々?誰がお手伝い言ってるのー?」
「???????????」

最後には、お仕事しているテレビのお友達さんを見て、
「あたしだってできるわ〜いU(−●●−)U」
・・・と。
あちらこちらの、タオルや電話を持ってきたり・・・。

あ゛ー。
番組が半分しか観れなかったじゃないかぁーグスン。
いいもん。
ビデオに録画したから♪

あとで、りんくうのお昼寝中に、こっそり観ようっと♪笑
2004年08月18日(水)  楽しい〜♪
りんくうにとって、お仕事は遊びの延長。
だから、お仕事は楽しくてたまらない♪
こうしてPCに熱中して、かまってくれなかったら、退屈だよぉ。
だから、わざと、ペンを落としてみたり・・・。
ボール遊びも、お仕事も、しっぽがふりふりしてしまうよ〜。

りんくうは、介助犬。
だけど、りんくうはりんくう。
わたしは、車椅子ユーザー。
だけど、わたしはわたし。

だと、思ってます。
2004年08月17日(火)  りんくうって・・・
朝起きたら。

ベットの機械で、ういーんとベットアップして座ったわたしに、靴下を持ってきてくれるりんくう。
それから、車椅子をベットサイドまで運んで。
助っ人の家族の側まで行って、呼んできてくれる。
「早く、車椅子に乗せてあげて〜。」
そして、車椅子の後ろをてくてく歩いて、カルガモ親子。
ジャブジャブジャブ、顔を洗うわたしに、「どうぞ♪」
洗面後のタオルを取ってくれます。

必殺仕事人!
表情は、キリッと凛々しく、引き締まって☆

「いい子いい子〜♪」
さぁ、りんくうの朝ごはんにしようか!

りんくう、しっぽふりふり〜♪
今日も、食欲バッチリです☆

朝食後。

ママのお食事中に、手を拭こうとしたタオルを、床に落としちゃった・・・。

「テイク・タオル。(りんくう、お願い。取ってくれる?)」
お腹いっぱい♪満腹〜で、腹を上にして寝ているりんくう。

「眠くなってきちゃったぁ・・・。」

「お願いりんくう。ナイスボーイだね。」
褒めに褒めて、おだてまくり。
「じゃあ、仕方ないなぁ・・・。取ってあげるとすっかぁ。」
もったいぶりの、りんくうさん・・・。

お昼寝中。

すやすや午後のお昼寝中。
ママは、バスタオルを洗濯機に入れようと・・・。
あちゃー。また、床に落としちゃった・・・。
ちらっと横目で、りんくうを眺めると。

「スー。スー。」
すっかり、爆睡中だよ・・・汗

よしっ。自分で取れるか、がんばってみよう!
うんしょ。うんしょ。
車椅子から手を伸ばしますが、届かないー(T T)

そこへ・・・。
二本の前足がチラリ。

「ママー。何してるんだかー。」
「はい、どうぞ。」

りんくう、ありがとう。
眠いのに、ごめんね。。。

またスゴスゴとハウスに戻り、お昼寝モードに入ったりんくう。
その寝顔からは、りんくうの心の声が聞こえてきそう。

「まったく。ママはあたしがいないと、ダメなんだよねぇー。」
2004年08月04日(水)  介助犬シンシア
「介助犬シンシア」のTVドラマを観た。

ユーザーの木村さんと、シンシアとの出会い。
なかなか心を通わせ合えない合同訓練。
そして、車椅子から車への移乗中に、転倒した木村さんが、シンシアに「テンク・電話。」「シンちゃん、お願い。電話を持って来て。」という場面では、家の中に一旦消えたシンシアが、再び、電話の子機を持って、ひょっこり顔が見えた場面には、涙、涙。。。

一番、印象に残ったセリフ。
なかなか、合同訓練がうまく進まない中、投げやりなユーザーの木村さんに、奥様の投げかけた一言。

「シンシアは、便利な道具じゃない。」
「気持ちのある生き物なのよ。」
「自分の思い通りになるわけないじゃないの。」

私が、介助犬を持ちたい。
と、思ったのは、日常生活のちょっとした補助をお願いできれば・・・と思ったから。

合同訓練中、「どうして?(りんくうは動いてくれないの?)」と、思ったこともあった。
「お願いだから、私の気持ちをわかって。」とも・・・。

あの時、りんくうは、どんな気持ちでいたんだろう。
きっと、いきなり現れた、わがままご主人に、「こんな奴のいうことなんて、聞くもんか!」と思っていたかも。

りんくうと共に暮らしてから、車イス生活になってからの、これまでの自分が見えた。
自分のことだけで、精一杯だった。
いつも、自分、自分、自分・・・。
入院中、遠い中、お見舞いに通ってくれた家族の気持ちを、考えただろうか?
家族だからって、平気で甘えてなかっただろか?

毎日、家事やわたしの介助に、忙しく動く家族。
家族だって、時には、すれ違うし、言ってはいけないことを口走ってしまったり・・・。
そんな時は、「ごめんなさい。」と、お互いに素直に言えるようになった。

りんくうが、再び、思い出させてくれたんだよ。
思いやるという、大切な気持ち、を。
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