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2010年09月07日(火) 誰だってマイペースで生きていきたい。



今となってはウザイだけの寺島に、

「昔、マリアちゃんをもっと気遣ってあげればよかった、と思ってる」

と言われた。



昔の私がこれを聞いたらどう思うかはわからないし、
確かに、当時の寺島は、
人としての気遣いは欠けていたとは思うが、
今の私は、嬉しくはなかった。


もうちょっと気遣って欲しい、
優しくして欲しい、なんて思っていたか?

それよりも、ありのままの私を受け入れて欲しかった。



当時の私も未熟で、寺島にそう出来てはいなかったから、
寺島を恨む気持ちはない(未練がないからというのもあるけど)。



今寺島は、私に、
連絡をシカトされようが、約束をドタキャンされようが、
数日後には何事もないかのようにメールしてきて、
こないだは忙しかったんだよね?
なんて、
私を気遣っているつもりでいる。



私は、そんなこと望んでない。
シカトやドタキャンから、
かまう気持ちがないのだと読み取ってほしい。


多分、彼は、ユミちゃんのことも、
こうやって気遣っているのだろう。
だから疲れて、私に会いたくなる。
その私にまで無理して気遣っているんだから、本末転倒だけど…



婚約者を、疲れるほど気遣ってどうするんだろう?
私は、優ちゃんに優しくするし、時には人として気遣うけど、
疲れるほどにはしないし、実際、出来ない。
優ちゃんも、それなりに優しくしてくれるし、
気遣ってもくれるけど、基本的にはマイペースだ。


そのお互いのマイペースを、受け入れ合えるから、
傍にいられるんじゃないのか。


独身貴族で、神経質で、スケジュール優先の優ちゃん。
短気だから扱いにくいし、ガマンすることも多いけど、
その代わり彼は、
私が痩せるのをゆっくりニコニコ待ってくれて、
私のペースで家事をやらせてくれて、
私が、暇さえあれば携帯を触っていても、何も言わない。



全てを受け入れ合うなんて無理だろうと思う。
だけど、楽しく生活してゆく程度には、少なくとも、
うまくやれているのだろう。



その心地よさには、
優ちゃんと出逢ってから気づいたのかもしれない。
わからない。
それほど私たちは自然だった、気がする。



だからもう、あの頃には戻れない。
失うことに怯えながら、必要以上に気遣って。


今私はむしろ、寺島に、
どう接していいのかわからない。



雪絵 |MAILHOMEBLOG

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