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| 2006年12月31日(日) | 歳の瀬に…… |
いつのまにか、大晦日……
今年やりたかったことの、いくつができただろう。
心残りも多い。
最大の心残りは、「修士論文」を完成できなかったこと。
反面、それは、今までわからなかったいろんなことが
「見えてきたこと」なのかもしれない。
知らなかったことに出会うたび、生兵法で論文に挑むのが
怖くなってきた。
これって、「進歩」なのかしら？……
去年と変わった家庭の中。
最大のそれは、「父の死去」である。
精神的にも、物質的にも、最大の「不安材料」であった。
なによりも、妻との実質「別居」生活が、長期化していた。
母が亡くなってからのこの5年間、妻には本当にご苦労をかけた。
（完全に痴呆化する前の父は、私の顔をみるたび、
難題を吹っかけ興奮するので、帰宅しても、妻が父と顔をあわせない
ようするため、介護は完全に妻任せになってしまっていた。
倒れて入院してからは、それまでに比べれば平穏な日々になった。）
繰上げの一周忌が終わった今頃になって、夢で父に会うことがある
多くは、相変わらず文句ばかり言うイジワルじいさんだが
ごくたまに、若い頃の姿に出会うときがある。
夢の中で「覚めないで」と願うが、そんな時に限って
すぐに、去ってしまう……
・・・
さて、年の瀬、年明けには
何のＣＤを聴こうか？
| 2006年12月30日(土) | ２decades ago |
英語で、十年をdecadeというそうだが、
日本語にも「十年一昔」という通り
20年たったら随分時代は変わるはず。
〜なんだが、考えてみるとバブル全盛時代が,その20年前！
この20年は、私の中では、そう変わらないところが結構ある。
年取ったせいかねぇ…（^^;）
こんなことを考えたのは
クラシカ･ジャパンのモーツァルトマラソンで
久々にフルトヴェングラーの映画≪ドン･ジョバンニ≫を観たこと
からの連想。
私が初めてこの映画を観たのは、1972年頃だった。
映画が作られたのは1955年だから、当時はまだ20年経っていなかった
ことになる。
〜なのに、何と「古臭い！」（演奏も舞台も）と思ったことを
覚えている。
まあ、ピリオド楽器演奏もこの20年でだいぶ変わったし、
私自身の
カラヤン、ベーム、バーンスタインの受け取り方も変わったなど
結構趣向も変わった点はある。
でもね……
若い頃ほど、変化に気付かないのは
感受性の衰えなんでしょうね…（^^;）
| 2006年12月29日(金) | 本編 |
映画関係者が、「映画」をテレビドラマやヴィデオと区別して
「本編」というらしい。
そこには、「映画」に対する強い憧憬があふれている。
「本編」の魅力
それは、たとえば、
浅野寿々子（順子）が『けんかえれじい』という
たった1本の映画で永遠に記憶されるというのが
典型的な例だろう。
本当にうらやましいことだ。
最近では、ＤＶＤで復刻されることがあるにしても
ＴＶドラマでは、よほど特別なものを除いては、そうはいかない。
（晩年の宇野重吉や東野栄治郎が
ＴＶドラマの人気に克目したことも知られているが
それは、ここでは、置いといて………（^^;））
さて
研究者には、「著作」と置き換えられるか。
まだ、卵にもなっていない者が言うのは僭越だが
私の場合、以前はエッセイでもいいから早く出版したいという
思いが強かったが、今はより慎重に変わった。
ディレッタント上がりということから
ただでさえ色眼鏡で見られるだけに
やたらなモノは出せない、との思いが強い。
そんなこといってたら、一生何も出せないかな…（^^;）
＞【本編/本篇】
(2)テレビ-ドラマに対し、劇場用映画のこと。
〜大辞林
| 2006年12月28日(木) | 昔 よく聴いたＬＰたち |
昔話で恐縮ですが
思い出すままに……
順不同です。
今は、違う思いのものもあります。……（＾＾；）
ミュンシュ＆パリ管の ブラ１（ＥＭＩ）
カラヤン＆ＶＰＯ（デッカ）の ジュピター交響曲
カラヤン＆ＢＰＯ（ＥＭＩ）の 交響曲３９番
カラヤン＆ＢＰＯの 第九（最初のＤＧＧ盤）
フィッシャー＝ディースカウの ≪冬の旅≫（ＥＭＩ）
ハンス・ホッターの ≪冬の旅≫（ＤＧＧのウエルバ伴奏盤）
ポリーニの ≪ペトルーシュカからの三章≫
アシュケナージの Ｋ３１０
ブーレーズの ≪春の祭典≫（クリーブランドとの旧盤）
ショルティ＆ＶＰＯの ≪エロイカ交響曲≫
ショルティの ≪ワルキューレ全曲≫
ショルティの ≪バラの騎士全曲≫
ショルティの マーラー5番
カラヤンの ≪ラ・ボエーム≫
スイトナーの ≪コシ≫、≪魔笛≫
ショルティの ≪魔笛≫
グリュミオーのＫ３６４、Ｋ５６３
セルの Ｋ３６４、『ワーグナー管弦楽曲集』
セル＆カサドシュの Ｍ：ピアノ協奏曲
セル＆スターンの Ｍ：ヴァイオリン協奏曲
≪フィデリオ≫や≪フィガロ≫は、ＦＭをエアチェックした
ベームのテープを、よく聴いてました。
（≪リング≫は、同じくシュタインの放送録音）
意外に、モーツァルトが少ないことに
我ながら驚いた…（＾＾;）
| 2006年12月27日(水) | ブラ１ |
昨夜遅くには、雷まで鳴って大変な1日でしたが
一夜明けたら台風一過のような青空
気温も18度も暖かで
とっとも気持ちのいい1日になりそう……
〜でしたが…（^^;）
晴れたのは晴れたんだが、すっごい風です。
空っ風です。すごいんです！！！
（妻は、すごい風雨のおかげで、クルマがキレイになり
洗車の手間が省けたと喜んでいます。^ ^）
さて
のだめを観て、急に気になったのが
ブラームスの1番（第一交響曲）
一時、大好きになって
いろいろなＬＰ！を聴きましたが
（ベーム、カラヤン、バーンスタイン、ショルティ、ハイティンク）
ミュンシュ＝パリ管弦楽団の演奏がダントツと思いました。
いまだに、これがスリコミになって
他の演奏では満足できない、
という困ったことになっています。
（めったに、こんなことはないんだが……）
今日もまた結局このＣＤを取り出してしまいました。
とにかく
理屈抜きに、すごいんです！！！
（ごめんなさい。
説明になっていない…（^^;））
これは、ファンとしての発言と、お許し下さい。…（^^;）
| 2006年12月26日(火) | 季節外れの暴風雨 |
先週末から館林に来ていまッす。
こちらは寒い。
寒いし、どこへ行くのもクルマですから
運動不足になってしまします。…（^^;）
今日はおまけに季節外れの暴風雨でした。
勉強をする気にもなれず
片付けをしながら、たまったＶＩＤＥＯを鑑賞。
早送りで「のだめ」も観ました。^ ^
（あとで感想を掲示板に書きましょう。）
| 2006年12月25日(月) | モーツァルト・マラソン |
ＣＳのスカパー内の＜クラシカ・ジャパン＞で
28日深夜から７６時間連続の「モーツァルト・マラソン」を
放映するとか。
まだ今年録ったまま観てない映像が山ほどあるしぃ〜
今回放映の内容もそう目新しいものはないしぃ〜
で
どうするか、迷っていたが
まあ、せっかくの機会でもあり
Ｅ澤先生の、モーツァルト・ジャーナルを観るだけでも
価値があるかなと思い
今日 受信契約した。
（数日間でも1ヶ月料金＝3500円！）
放送大学を視聴するため、スカパーとは基本契約を
しているが、＜クラシカ・ジャパン＞は、2年ほど
観ていたら、あらかた観尽した感じなので
解約したままだった。
（録っても観られないしね…（＾＾；））
追って、感想をお知らせします。
| 2006年12月24日(日) | ディープ飛んだ！ |
例によってケイバのお話。
有馬記念は、1番人気
ディープインパクトの圧勝でした。
例によって馬券は買いませんが
感動しました。＾ ＾
直線に入ってからは、武騎手が追うのをやめたほど
他馬を寄せ付けない速さ
まさに、武騎手の名文句「走るのでなく、飛ぶ」を
地で行くような圧倒的な強さを見せた。
同じく有馬記念を引退レースとして完勝した
オグリキャップを彷彿とさせる見事なレースになった。
いつ事故にあうか知れないのが
競馬の怖さ。
速い馬こそ、その速さ故に、事故が起きやすいという。
2年間無事で、本当に良かった。
武騎手に拍手！
| 2006年12月23日(土) | アフタ＆腰痛 |
私は、疲れがたまると
アフタ性口内炎ができることが多い。
逆に言うと、それが疲労のバロメーターで
それになったら、休養するようにしている。
それが、昨夜から出てきた。
それに加えて、大掃除にかかろうと
プリンターをちょっと動かしたところで
ズキッっと…（＾＾；）
結局、大掃除は中止。
膏薬を貼ったまま、帰省することに。…（＾＾；）
どちら様も、御身大切になさいませ。
| 2006年12月22日(金) | 2学期終了 |
今日で、2学期終了。
5限終わってから、ゼミの打ち上げ。
面白いお話もあったが、書くわけにはいかないので
ゴメンなさい。
（思わせぶりで申し訳ありません。…（＾＾；））
| 2006年12月21日(木) | 年賀状 ２ |
年賀状作りの続き…（＾＾；）
舞台を東京に移して（笑）
こちらのプリンターで印刷。
結構引っかかる。
今年のハガキの紙質が硬いのかな？
結局、連続印刷をあきらめ
1枚ずつ手差し給紙で印刷したので
時間のかかること。
例年は、２００枚ほど出すのだが
今年は、９０枚ほどでご勘弁頂く。
（親類関係は、喪中欠礼にしたこともあり）
| 2006年12月20日(水) | ゼミ終了 |
Ｋ先生のゼミが、来年の1回を残し、終了
これで事実上今期も終了したようなもの。
ほんとうに、ドイツ語には苦労した。
アタマで分かっているつもりの文法だが
実戦では、急に思いつかず……
冬休みには
アルフォンソ氏の勧める「青い本」で
勉強しよう！
| 2006年12月19日(火) | ＮＭＡのネット公開 |
掲示板でも、匿名の方からお教え頂いているが
ＮＭＡ 新モーツァルト全集のＷＥＢ公開が始まっている。
その内容が、素晴らしい。
印刷ＯＫ、保存ＯＫ。＾ ＾
さらに
ＫＢ（Kritisch Bericht 批判的校訂報告）まで
公開しているのも、スゴイ！
（数十頁で数千円という高価なもの）
国際モーツァルト財団の決断というが、ベーレンライターは
大打撃だろう。
私的には、ＣＤ版の全集を安価で出してもらったほうが
使い勝手はいいかなと感じる時もあるが
こうなったら、ずっと続けてほしいと思う。
Ｗｅｂというのは、突然クローズという心配があるから…（＾＾；）
時間帯によっては混んでいて
アクセスができないことがあるのも困る
http://nma.redhost24-001.com/mambo/index.php
| 2006年12月18日(月) | 宮崎クイズ |
今日は、（妻から聞いた）
超ゆる〜い話題です。… （^^；）
宮崎とは
日テレの女子アナ・宮崎宣子（みやざき のぶこ）さんのこと。、
因に、画像はこちらです。
http://www.ntv.co.jp/announcer/new/profile/m_mori.html
名前と同じ、宮崎県宮崎市の出身だそうですが
そんなことは、どうでもよくて…
出演している「ラジかるッ」という番組のエンディングで
常識クイズを出されるのが恒例になっているそうですが
この答えが、いつも「トンデモ」で人気になっているとか。
例えば
・ブラームス以外のドイツの三大Ｂは？の答え
→ 「ビートルズ」…（＾＾；）
ほかにも、いくつか聞いたが忘れた。…（＾＾；）
とにかく
ネタで言っているのではと思えるほどの迷解答連発で
大人気？のようです。
その他
・いつも便秘に悩んでいて、それをお笑い芸人に
ネタにされている。
Ｗｅｂで「宮崎アナ 便秘」を検索すると数件ヒットするとか。
（未確認です。）
・フジが第1志望だったが、2次試験で落ちた。
（因に、その時フジが採用したのが、中野美奈子とか……）
いづれも、私がみていたわけではありませんので
定かではありませぬ。 （念のため。）
| 2006年12月17日(日) | 年賀状作り |
やっと、年賀状作りに着手……
したと思ったら
↓
プリンターが故障…（^^;）
気付かない内に、印刷したハガキ15枚が
インクかすれで使い物にならず……
世の中、こういうもんですね。（涙）
閑話休題
例によってメール交換先の皆様には
メールで差し上げますので
ご了承ください。
| 2006年12月16日(土) | 例の会 |
なにやら、怪しい会に聞こえるが
決してそのようなものではありませぬ…（^^;）
Ｓ足先生の還暦を祝う会があまりに楽しかったので
是非続けようとの趣旨で始まった会とのこと。
「Ｓ足会」の題名を付けたこともあったそうだが
そんなかたくるしいことなしにという先生の意向で
「例の会」という名に納まったとか。
いかにも先生のお人柄を反映したネーミングである。
年2回、赤坂のパブを会場にして開催しているそうだが
私は、前回から参加させて頂いている。
先生の幅広い交友関係から、出席メンバーも多士済々。
院ゼミ現役からＯＢ、ＯＧに留まらず
各美術館、大学関係者、マスコミ関係者等
ほんとうに多彩。
今日 席の真向かいでご一緒したのは
学部のＯＢのお二人。
御一人は、なんとあの美人女優Ｔ・Ｍさんと
中学からずっとご一緒だったという。
そういえば、先生の口からも折りに触れて
Ｔ・Ｍさんの名を聞く。
是非次回は、Ｔ・Ｍさんをお連れしてね。（笑）
| 2006年12月15日(金) | Requiem But No Peace |
今日の音楽学ゼミでは、
フリードリヒ・ブルーメの上記論文の邦訳
｢レクイエム論争に終りなし｣を紹介。
これで、今年度の私の出番は終了。^ ^
原題はドイツ語の Requiem und keine Ende だが
上記英語タイトルRequiem But No Peaceは、
本当にしゃれている。^ ^
（初出は： Musical Quaterly XLV��,1961.）
ブルーメは大家というのに、
細々としたことまで、丁寧にフォローしている。
ところが
資料中心といいつつ
大胆な仮説↓を提示するあたり
（モーツァルトは、アイブラーとジュスマイアーが仕上げた
レクイエムを、《魔笛》作曲の後、自分で完成しようとした？）
ただものではない。（笑）
ともあれ、レクイエムを論じるには
避けて通れない有名な論文と思うので
少なくとも邦訳には目を通しておいたほうがいいと思います。
（モーツァルト叢書２ 『モーツァルトの創作の世界』に所収）
| 2006年12月14日(木) | 訃報 まさお君急逝！ |
まさお君とは
テレビ東京「ペット大集合！ポチたま」で
初代旅犬として活躍していたラブラドールであります。
この番組で６年間に渡り日本の各地を旅して回り、
今年１０月１３日の放送で旅犬の役割を息子のだいすけに
譲ったばかりでした。
悠悠自適の生活を楽しむはずだったのに
ＴＶ局↓によると、急死だったようです。
決して、名犬ではなかった。
それどころか、明らかに、おバカな部類に属する。
我が家では、「あのバカ犬！」で通ってました。
なにしろ
エサを待つことができず、人間が食べているものに飛びつく。
大の黒ラブ好きで、黒ラブとあればオスであっても、襲い掛かる。
しまいには、黒い服を着たおねえさんにまで、飛び掛る始末。
あたかもイヌの「クレヨンしんちゃん」のようで
近くにいたら、「メイワク」な存在です。
こんな犬がもてはやされる風潮は
ある意味で困ったことであります。…（^^;）
しかし
その徹底した、「お馬鹿ぶり」は
ある意味では、「癒し系」であったのかも……
しかし
こんな「バカ犬」は、まさお君だけに
留まってほしいものです。
幸い、息子や娘たちは、しつけがよろしかったせいか
おりこうサンのようです。^ ^
なにはともあれ、ご冥福をお祈りします。
| 2006年12月13日(水) | シクラメンを長く咲かせたいあなたに…… |
毎年、鉢を買うものの
正月過ぎに枯れてしまいます……
（不在にするのが、一番の原因なのだが…（^^;））
今年こそ、長く咲かせたい！
Ｙ紙のＷｅｂで読みました。
その要旨を……
＞＞
よい株を選びちょっと手をかけると、翌年の５月ごろまで
咲き続けてくれる！
葉の数が多いもの。
葉の色つやがよくて全体に元気なもの、
つぼみがたくさんついているものを選びましょう。
長く咲かせるためには、置き場所がポイント。
室温が昼間２０度、夜間なら１０度の環境に置き、
よく日に当てること。
日中は部屋の温度に気を配りながら、日当たりのよい窓辺に置き、
夜は暖房のきいていない部屋に移動するとよい。
水やりは、鉢の下の貯水タンクにする。
鉢底穴から水が流れ出るまでたっぷり与えます。
葉や花に水をかけないように、注ぎ口の細い水差しを使うこと。
鉢皿にたまった水は、根腐れ防止のために必ず捨てます。
１０日に１回、１０００倍に薄めた液肥を、水やりの代わりに
与えます。
花がら摘みも大事。
そのままにしておくと、灰色カビ病が発生しやすい。
咲き終わった花の花茎をひねりながら上に引っ張ると、
元の部分から抜き取ることができます。
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/green/20061122hg02.htm?from=os1
| 2006年12月12日(火) | ergebenか？ gegebenか？ |
あるモーツァルト・ファンから下記のような
お問い合わせを頂いた。
>魔笛の、僧侶の合唱のbald ist er unserm Dienste ganzの
次の語が
> 新モーツァルト全集では、gegeben になっていますが、
手許にあるアーノンクール版CDなどのように
gegebenではなくergebenとなっている例が少なからず
見受けられます。（ベームやビーチャム のＣＤも"ergeben"）
> 言葉の意味からすると、ergebenの方がむしろぴったりするような
感じもします。決定版とされるNMAを上回る根拠があるとも思えない
のですが、両説が生じた経緯についてご存知ありませんか。
> 場合によってはモーツァルテウムのアンガーミュラーさんに問い合わせ
> てみようかと思っていますが、メールアドレスがわかりませんか。
こういう質問について調べるのは結構大変です。
一次資料を調べなけりゃなりませんから。
でも、ご質問頂くのは、多少でも信頼して頂いてるから？
かもしれませんので、むげにはできません。
以下、数日かけて調べたお返事です。
///////
《魔笛》（No 18 --T16）の
er-geben ge-gebenについて、
これまでにわかりましたことをお知らせします。
１）各版スコアについて
・Dover（原版は、 Peters , Leipzig）
→ er-geben
・NMA (1969) → ge-geben
２）日本版対訳集での扱い
・小学館モーツァルト全集 14巻 237頁 海老澤 敏訳
→ er-geben
（使用リブレットの表示なし）
・音楽之友社版 オペラ対訳ライブラリー 荒井秀直訳 100頁
→ er-geben
（使用リブレットは、 Eurenburg , B&H との表示）
３）ＮＭＡ新モーツァルト全集のＫＢ（Kritischer Bericht）
現時点では、未刊のもよう。
ベーレンライター社のＷｅｂ↓によれば、2006年発行となっているが
erscheint の表示がないので、現時点では、未発行と思われる。
Band 19 (Die Zauberflote) Gernot Gruber und Alfred Orel 1970,
2/1985, 3/1993; KB (Rudolf Faber) 2006.
http://www.nma.at/german/Stand_der_Edition.htm
４）自筆譜ファクシミリ
閲覧しましたが、当該箇所の台詞部分では、モーツァルトの筆が
極端な｢はしょり書き｣で、明確に書かれておりません。
（これがそもそもの混乱の原因か？）
５）現時点での結論
一次資料には、上記のほかに、初演時、劇場内で販売されたリブレット
の復刻版が刊行されていたはずですが、未確認です。
（以下は、それをふまえての結論）
ＮＭＡ以外の諸版では、いづれも
er-geben であり、 ge-gebenとしているのはＮＭＡのみと思われます。
したがって、近年の楽譜でge-gebenとしている根拠は、ＮＭＡでしょう。
ところが
変更の根拠については、公刊されている新全集内 Vorwortには、
（ざっと、流し読みしただけですが…）
記載が見当たりません。
ＮＭＡでは、既存版との差異については、原則として
Kritischer Bericht （批判的校訂報告）で説明することになって
いますが
《魔笛》の Kritischer Berichtは、上記３）の通り、現時点では
未刊と思われるため、確認は困難です。
つまり、結論は
｢現時点では詳細不明。当面 Kritischer Berichtの刊行を
待つしかないと思われます。｣
因みに、上記事情なので
たとえAngermuller氏にお聞きになっても、解明は難しいと思います。
（どうしてもということなら、ベーレンライター社経由で
校訂者Gernot Gruberに質問する、ことが考えられます）
| 2006年12月11日(月) | ケッヘル下巻 |
以前から手許にあったのだが
読むのを封印していた。… (^^；)
（ほかにすることがあるしね…）
今日 一気に読み通した。^^
感想はいづれまた。
一言だけ…
上巻で、セル＝クリーブランドのＫ364のＬＰの思い出が
紹介されていたが
下巻では
レクイエムは、シュペリング盤
ピアノ協奏曲27番は、カーゾン＆クーベリック盤が
登場人物のセリフの中で、賞賛されていた。
| 2006年12月10日(日) | モ愛好会例会 |
今年最後の例会は、レクチャー・コンサート
｢演出｣についてのお話。
昨今盛んな｢作品の読み替え｣演出論の是非について
会場から疑問の声が相次いだ。
私の持論
＞｢作品の読み替え｣の是非は関係なく
｢いい演出・悪い演出｣のどちらかしかない。
｢悪い演出｣は、淘汰されるのだから
ドンドン新しい試みは実践されるべきだ。
いくら名演出とはいえ、（引き合いに出して申し訳ないが）
Ｏ・シェンクの《こうもり》《薔薇の騎士》だけを
観ていては、作品の魅力（のすべて）は、絶対に、わからない！
終了後、知人のＳさんと会食。
| 2006年12月09日(土) | TAMAモーツァルトの会 |
今年最後の例会のテーマは、
≪ハ短調ミサ曲≫のナゾ！
ちょっと大風呂敷だったかな？ （笑）
ざっと、こんな内容です。レジュメから↓
これで、ひとやま終えました。
先週から、殆ど休みなしだったので
ちと疲れた… （^^；）
//////
ＴＡＭＡモーツァルトの会 12月例会
≪ハ短調ミサ曲≫のナゾ 2006/12/9
１ モーツァルト情報紹介
Ｋ４８８ 自筆譜ファクシミリ
ザルツブルク モーツァルト展カタログ
海老澤先生コレクション展
２ ≪ハ短調ミサ曲≫ ３つのナゾ
１）なぜ中断したのか？
クレドへの関心喪失（礒山説）
初演時どう演奏したのか？
２）ソプラノ・ソロはだれが歌ったのか？
〜通説のコンスタンツェ説への疑問
（仮説）マルガレーテ・マルシャンの可能性
３）なぜエト・イン・カルナートゥス・エストを他に
流用しなかったのか？
〜（仮説）完成への意欲の存在？？
３ 演奏のパターン
１）補作無しの場合
・キリエ・グロリア・ミサとして演奏
・モーツァルトの他のミサ曲、またはグレゴリオ聖歌で補う
２）補作の試み
アロイス・シュミット版 （Breitkopf & Hartels 1901）：
「アニュス・デイ」に冒頭の「キリエ」を転用。
H.C. Robbins Landon版 （Eulenburg、1956）
未完のままとし、管弦楽器の欠けた部分のみを補った。
Helmut Eder版 （ＮＭＡ新全集1983）
：ランドン版をさらに入念に修正したが、未完のまま。
Richard Maunder版 （Oxford University Press、1988）
：他の版とは異なる形で、全体を再編成。
Franz Beyer版（Winterthur/Schweiz : Amadeus, 1989）
：ランドン版を独自に修正したが、未完のまま。
Robert Levin版（Carus 2005） (別途説明)
Philip Wilby版（2004年）：不詳
| 2006年12月08日(金) | ゼミ発表 |
今日の美学ゼミでは、下記の論文紹介を行った。
＞＞ Daniel N. Leeson
MOZART,THE JEWS,AND LATE 18TH CENTURY AUSTRIA
from Mozart-Jahrbuch 2003/2004
| 2006年12月07日(木) | たのくらのコンサート |
今月のたのくら例会は、
２０周年記念コンサート。
平日の昼間というのに
満員売り切れという大盛況！！
○人パワー 恐るべし… (^^；) ←あとで消すこと！
（申し訳ないが
明日のゼミ発表準備のため
前半だけで失礼した。）
/////////
楽しいクラシックの会
２０周年記念コンサート
バロック・ヴァイオリン / フォルテピアノで聴くモーツァルト
2006年12月7日（木） 午後2時
アミューたちかわ 小ホール
モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.V.379
C.P.E.バッハ ソナタ ハ短調
C.P.E.バッハ ファンタジー 嬰へ短調
モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調 K.V.380
寺神戸 亮 （バロック・ヴァイオリン）
上尾 直毅 （フォルテ・ピアノ）
礒山 雅 （お話）
| 2006年12月06日(水) | モーツァルト・シンポジウム 3 |
先月から何回か開催されてきた
モーツァルト・シンポジウムの最後。
いよいよ周年行事も大詰めに…
シンポジウムのあと、Ｈさんと一緒に
Ｋ185の自筆譜展を拝見。
//////////
国際シンポジウム
「市民の中のモーツァルト 〜セレナードが市民に与えた影響〜」
：2006年12月6日（水）15:00〜17:30
：聖徳大学７号館7301教室
■コーディネーター：
・海老澤 敏
■パネリスト：
・ルドルフ・アンガーミュラー博士
・オットー・ビーバ博士
・原 佳大
//////////
モーツァルト生誕250年記念
「モーツァルトの自筆譜（K.185）展」
聖徳大学所蔵のモーツァルト《セレナード》K.185
第１、７楽章の自筆譜を、展示します。
：2006年10月10日（火）午後〜2007年2月28日（水）
：9:00〜17:00
●同時開催／「著名音楽家の書簡」展
（利根山光人記念ギャラリー）
| 2006年12月05日(火) | 学芸員の受難？ |
今、学生に最も人気ある資格の１つが
学芸員（キュレーター）だそうだ。
たしかに、キュレーターという言葉の響きには
憧れがある。^^
但し、実際の就職は、超難関と聞く… (^^；)
その学芸員の資格について
難題が、起きるかもしれないというお話。
現状制度に問題ありは、衆目認めるところで
今回改正発議は、
一見「ご趣旨ごもっとも」のように聞こえますが、
どうせ役人の考えること、
新たな利権（試験機関）や天下り先（受験予備校等？）が
からんでいるのは、明白。
まだ先と思ってると、「アホバカ巨大与党」のこと
ろくな審議なしで成立！の懼れがありますから
注意が肝要と思います。
（一部加筆しました）
///////////
学芸員を格下げ？ 博物館充実へ文科省が資格見直し
2006年11月28日17時55分
生涯学習や地域づくりの拠点として博物館を充実させるため、
５０年以上前に制定された博物館法の見直しが始まった。
資料の収集や保管、調査研究する学芸員の底上げのため、
現行資格を「学芸員補」に格下げする案や、経験を積んだ
「上級・専門学芸員」新設も考えられている。
学芸員資格につながる履修課程を持つ大学などから反発も出そうだ。
学芸員資格の改正は、文部科学省の
「これからの博物館の在り方に関する検討協力者会議」
（座長＝中川志郎・茨城県自然博物館名誉館長）が打ち出した。
今年度中に議論をまとめ、法改正に向けた検討に入る予定だ。
学芸員資格は、学士の学位と博物館に関する１２単位の科目履修や
国家試験などで得られ、毎年約１万人の資格者が誕生している。
博物館や美術館に就職できる人はごくわずかで、大学関係者が
「資格は与えるが、学芸員の養成はしていない」というほど。
フランスや英国などの類似資格に比べ、権威や実務経験に大きな差がある。
検討会議は
（１）現行の学芸員を学芸員補に格下げする
（２）学芸員になるには５年以上の学芸員補経験や修士号取得、国家試験
合格といった条件を設ける
（３）１０年以上の学芸員経験、実績や研修、国家試験による上級・専門
学芸員を新設する、を柱とする案を議論中だ。
実務経験などの重視で学芸員を「在るべき姿」に近づけたいとの意見が
多いが、現在２００近い大学が学芸員養成課程を置いており、
「学芸員補にすると混乱が起きる」との声も出ている
http://www.asahi.com/culture/update/1128/016.html
| 2006年12月04日(月) | アルフォンソ氏、来たる！ |
帰国中のアルフォンソ様とお会いするため
館林から上京。
｢たのくらの秘書｣様も同席。
詳しいお話は、いづれ
アルフォンソ様のＷｅｂで見ることができるかも！
（さすがに疲れて、その後に予定していた
音楽史研究会の忘年会は欠席…）
| 2006年12月03日(日) | 法事 |
前に記した通り
母の七回忌と父の一周忌を、あわせて行った。
これで、父の喪明けとなるので
年賀行事は通常とおり行います。
（法事のあとの会食では、時節柄
完全｢禁酒｣！ う〜む… (^^；)）
| 2006年12月02日(土) | 仏像…写楽…シューベルト… |
妙な（あるいは絶妙な！）取り合わせの1日だった。
午前中 頂いたチケット（←またかよ！ （^^；））で妻と
仏像展へ
会期が明日までということもあり大混雑。
仏像をこの混雑の中で｢観る、見る｣ことに違和感が…
次から次にまるで絵をみるように、無表情に通り過ぎていく人の
姿が多いようにみえる。
これが仏像を｢鑑賞する｣ということなのか？
私とて、敬虔な仏教徒ではないが、憤りを感じた。
芸術の消費、なんて傲慢なことよ？との疑問も起きる。
せめて、頭を垂れるぐらいは、しなくてはいけないのではないか
と思う。
（かって読んだ水上勉の小説の中で
十二面観音を｢見せて下さい｣と頼んだ主人公に
住職が｢拝みたいなら、お引き合わせするが、見たいだけなら
お断り！｣と言う場面があったのを思い出す）
私は、ちゃんと｢拝見｣したいと思う像の前では、
立ち止まり、手を合わせ、一礼した。
（あとから考えると、キザだったねえ… （^^；））
出口で、本館に｢写楽｣の展示があるというチラシを観たので
たいして期待せず、そちらにまわったのだが、これにはビックリ！
だって、東京国立博物館秘蔵の重文の大首絵20点が、
なんとも無造作に陳列してあるんだもの！？
（下世話な話だが、このクラスの写楽だと、少なくとも
１点５千万円は下らないと思うので、ざっと１０億円の絵が
目の前にあることになる。なのに、係員は１人もいない（笑）
太っ腹だね、東博さん！
文化財は大事にしてくださいよ！）
その後、私だけ 下記コンサートへ
ここでは、シューベルトの《海辺》を、ハイネ、藤村、吉丸一昌の
３つの詩、訳詞で歌い較べるという珍しい趣向が面白かった。^^
ピアニストは旧知の方だったので、お菓子を差し入れた。
終ってから、明日の法事のため、上野駅から帰省。
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（各Ｗｅｂから）
仏像 一木（いちぼく）にこめられた祈り
東京国立博物館 平成館 2006年10月3日(火)〜12月3日(日)
奈良・平安仏から江戸時代の円空・木喰まで、一木彫（いちぼくちょう）
の名品が上野に集結します。
寺外初公開の滋賀・向源寺の国宝十一面観音菩薩立像
（渡岸寺（どうがんじ）観音堂所在）をはじめ、国宝4体、重要文化財
41体を含む146体をご覧いただきます。
日本人がこだわった木で仏像を造ることの意味を考えるとともに、
そこで培われた良質な木の文化を通して日本人の心や精神性に触れること
ができるでしょう。
一木彫は、大地に根を張った生命力あふれる木から造られた仏像です。
拝する人を圧倒する力にご注目ください。
＠展覧会の構成
第1章 檀像の世界
第2章 一木彫の世紀
第3章 鉈彫（なたぼり）
平安時代の10世紀後半から12世紀頃を中心に、表面にノミ目をのこす
不思議な一木彫像が流行しました。これらの像をいま鉈彫（なたぼり）と
呼んでいます。実際には鉈による裁断面を残すのではなく、表現が
いかにも荒いのでこう呼ばれます。 《後略》
第4章 円空（1632−1695）と木喰（1718？−1810）
円空と木喰…両者に共通するのは、日本全国を廻って大量の仏像を
造ったこと、専門の仏師ではなく、庶民に親しまれる独特の造形を創造した
ことです。円空、木喰の像は、ノミだけで仏像を造り上げ、飾りは一切ほどこし ていません。江戸時代の村の人々の祈りに寄り添った像と言えるでしょう。
作風は対照的で、円空の像はナタで割った木材の切断面がそのまま残され、
彫刻面のノミ跡もごつごつしたままです。木喰の像は、表面をなめらかに
仕上げ、造形に丸みが目立ちます。顔立ちはしっかりと彫られ、ことに
微笑むような表情の像が多いことが特徴です。
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con? pageId=B01&processId=01&event_id=3460
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瀧井 敬子レクチャーコンサート「島崎藤村と奏楽堂」
２００６年１２月２日（土）午後2時開演
プログラム」
>第1部 小説「春」に登場する外国人教師ディットリヒとはどんな人？
> ベートーヴェン作曲：ロマンス ヘ長調 作品５０
> ヴァイオリン：ジェラール・プーレ、ピアノ：川島 余理
>
>東京音楽学校篇《筝曲集》＆ディットリヒ：《日本楽譜》より
> 「ひめまつ」「さくらさくら」「落梅」ほか
> 筝：萩岡 松韻、ピアノ：川島 余理
>山勢松韻作曲「都の春」
> 筝：萩岡 松韻、
筝・三味線・尺八：東京藝術大学音楽学部邦楽科学生
> 〜 〜 〜 休 憩 〜 〜 〜
>第２部 東京音楽学校選科生になった藤村
> ○ 幸田 延作曲：ヴァイオリン・ソナタ ニ短調
> ヴァイオリン：ジェラール・プーレ、ピアノ：川島 余理
> ○ シューベルト作曲：『海辺の曲』
> （ハイネ詩）／（島崎藤村詩）／（吉丸一昌詩）
> ソプラノ：坂本 知亜紀、ピアノ：澤田 まゆみ
>
> ○ ベートーヴェン作曲：ヴァイオリン・ソナタ イ短調
> ヴァイオリン：ジェラール・プーレ、ピアノ：川島 余理
>
> ：旧東京音楽学校奏楽堂
| 2006年12月01日(金) | モーツァルト・シンポジウム 2 |
11月の明治学院主催シンポジウムに続いて
今日は、日本モーツァルト研究所主催のシンポジウム。
午後からうかがいましたが
第1部の討論も、なかなか魅力的だったそうです。
私は
クリフ・アイゼンの姿を、初めて拝見しました。
（見事にカールした銀髪は、Ｓ・ラトルみたいでした。）
なんといっても
シンポジウムでの圧巻は、レヴィンの講演でした。
イケメンの巨体が、大きな声で情熱的に語る！
加えて、達者な演奏！とくれば
日本の音大に招いたら、女の子がほっておきませんよ！
入学者減に悩んでる音大関係者には、お薦めです。(笑)
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（d.hatena.ne.jp/SEEDSONW/ から拝借）
日本モーツァルト研究所シンポジウム（12/1)
モーツァルト2006日本 国際モーツァルト・シンポジウム
「モーツァルトの現在、そして未来は」」
第二部：モーツァルト研究、演奏、そして受容の曲がり角
（14時〜18時）
テーマ「モーツァルト実践の新課題に挑戦する」（同時通訳付き）
パネリスト：
クリフ・アイゼン（ロンドン大学キングスカレッジ音楽学講師）
アンガーミュラー（ザルツブルグ国際モーツァルテウム財団前事務局長）
オットー・ビーバ（ウィーン楽友協会資料館館長）
ロバート・レヴィン（ハーヴァード大学教授）
海老澤敏
*参考：第一部：モーツァルト世界の拡散（10時〜12時）
テーマ「モーツァルト療法の虚と実」
パネリスト：村井靖児、海老澤敏
紹介文抜粋
＞音楽療法の専門家を招聘し、今、とりわけ日本でブームになっている
＜モーツァルト療法＞の虚と実について探りつつ、
＜モーツァルト療法＞の根拠と有効性について
の論議と提言とを繰りひろげたい。
