ゲンゾー日記
2007年04月26日(木)  カラスノエンドウ畑 

昨日は後ろ足がプルプルしてボスとアキコを驚かせたボクであるが、
今日はいつも通りに驚くほど元気な健康優良犬であった。

ボクの体調が悪かったことなど生まれてこの方一度もなかったので、
ボスもアキコも今日はボクの体調にとても気をつけてくれているのが
わかる。
ボスは獣医さんでたくさん検査をしたおかげでたくさんお金がかかっ
た、とぼやいていたが、たまには獣医さんのお世話になるのも悪くな
いのだ。

ここのところ雨ばかり降っていたが、今日は久しぶりに気持ちよく晴
れたので、ボクはアキコと裏庭に行ってみた。
雨が降った後お日さまが出たので、裏庭には驚くほど草が茂っていた。
その中でもモサモサたくさん茂って花を咲かせていたのはカラスノエ
ンドウである。
桃色の花がたくさん咲いていてとてもきれいだった。

もうすぐ世間ではゴールデンウイークという大きなイベントが始まる
らしい。
都会からたくさんの人がボクの住む辺りにも遊びに来るらしい。
ボクの庭にも誰か遊びに来るだろうか。
誰か遊びに来たら、一緒に裏庭でピクニックをするのも悪くないのだ。


2007年04月25日(水)  ちょっぴり飢餓気味の健康優良犬 

実は昨日の夜ボスとアキコが帰って来た時、ボクは後ろ足に力が入らな
くて立つことができないだけでなく、オスワリをしていても後ろ足がブ
ルブルして横倒しになってしまう状態だったのだ。

今はとても元気なのだが、今朝獣医さんのところへ行って前足から血を
抜かれたので、ボクの前足にはちょっぴり毛が剃られて血を採られた跡
が残っているのだ。

昨夜からの出来事は話せば長い話なのである。
日記に書くには長すぎるので、またの機会に書くことにするのだ。
それよりも血液検査の結果、獣医さんが下したボクの健康状態がとても
興味深いのである。
ボクは「ちょっぴり飢餓気味の健康優良犬」だったのだ。
血液検査でわかるすべての値がお手本みたいに素晴らしい値であったの
に、ただ1つだけ低い値のものがあって、それが「ちょっぴり飢餓気味」
というおまけになったらしい。

最近ボクはアキコに「おひざでカリカリ」(アキコのヒザに乗ってカリ
カリエサを手から食べさせてもらう贅沢な食事方法なのだ)をしてほし
くてエサをあまり食べずにいたのに、雨が続いていたせいでアキコがち
っとも「おひざでカリカリ」をしてくれなかったので「ちょっぴり飢餓
気味」になってしまったらしい。

もちろん、横倒しになってしまった原因は「飢餓」ではなかったのだが、
獣医さんから帰って来た後、アキコは「おひざでカリカリ」だけではな
く「おひざで鶏肉入りキャベツ」や「おひざでゴハン」などの「おひざ
スペシャルコース」をしてくれたので、ボクは大満足である。

ボクが横倒しになってしまった原因はどうもネギ類かイカ・タコ・カニ
類を食べてしまったことらしい。
ボスもアキコもネギ類やイカ・タコ・カニ類が犬に悪いことを知ってい
るのでどうしてボクがそんなものを食べてしまったのか不思議で仕方が
ないと言っていた。

昨日、ボスとアキコが工房に出かけてから夜帰って来るまでの間にボク
が何かを食べたことが、横倒しになってしまった原因なのだが、ボクが
どうやって何を食べたのかはナイショである。
雨に釣られて出てきたサワガニかザリガニを食べたのかもしれないし、
誰かがボクにおいしいモノをくれたのかもしれない。
ボスとアキコに叱られると嫌なので、ボクは何を食べたのか決して言わ
ないのだ。


2007年04月23日(月)  桃色の橋 

ここのところ雨降りが多かったのでボクの庭にはどろんこの水たまりが
いっぱいなのだ。
水たまりのまわりにはボクが歩いた足跡もたくさんついている。

どろんこの水たまりがいっぱいだと、庭がどろどろで汚いように思う人
もいるかもしれないが、ボクの庭は今、どろんこなのにとってもきれい
なのである。
なぜならどろんこの水たまりのまわりに桃の花びらがたくさん散って、
桃色の水玉模様がいっぱいついているからなのだ。

桃の花は散った花びらもとてもきれいなのだ。
特にボクの背の高さから見る水たまりの花びらは本当にきれいである。
水たまりだらけで庭を歩くのが大変そうな小さな虫たちにとって、桃の
花びらは桃色の橋のように見えるかもしれない。
水たまりに映った雨あがりの空を眺めながら桃の花びらの橋を渡ったら
どんなにステキなことだろう。
橋を渡る時に観光ガイドさんがいたら「右手に見える大きな丸くぼみは
この庭の主、番犬ゲンゾーの足跡でございま〜す」と言うかもしれない
のだ。


2007年04月22日(日)  カキドオシ 

ボクの庭には今、写真の花がいっぱい咲いている。
これはカキドオシの花なのだ。
この草のツル性の茎がどんどん伸びて垣根をくぐり抜け、隣の庭にまで
入り込むことがあるくらい生命力の強い草なので「垣通し」という名前
なのだそうである。

ボクの庭には垣根はないし、潜り込むお隣の家もないのだが、カキドオ
シたちはお隣の家に入り込んでやろうと考えているかのように、ぐんぐ
ん大きくなってカキドオシの花畑を作った。

このまま伸びて鶏小屋に入り込むと鶏たちに食べられてしまうのだが、
鶏小屋に入ろうという気配はない。
もしかしたら、カキドオシたちは食べられる心配のないボクの小屋にも
ぐり込もうと思っているのではないだろうか。

カキドオシが潜り込んできて、ボクの小屋がカキドオシの花畑になった
ら面白いのだが。


2007年04月20日(金)  新緑 

ボクの散歩道に生えているキヅタが今、新しい葉っぱをどんどん出して
いる。
キヅタは冬でも葉っぱが落ちないのでフユヅタという名前もあるツル性
の植物なのだが、新しい葉っぱはやっぱりきれいなのだ。
ツルツルしていて黄緑色もとてもきれいである。

キヅタの新しい葉っぱは元気な赤ちゃんのように見える。
元気に両手を広げて太陽を見上げている葉っぱの赤ちゃんを守るように
下で大きく葉を広げているのはお母さん葉っぱだろうか。
こうして見ると、一冬越して色もくすんでしまったお母さん葉っぱもな
かなかステキである。

この季節はどんな植物を見ても生命力に溢れている。
ボクも暖かいお日さまの光をたっぷり浴びて生命力溢れる犬になれそう
な気がする。


2007年04月19日(木)  山椒の花 

ボクと一緒に散歩をしたおかげでアキコもすっかり冴えた女に戻った。
アキコが冴えていても、冴えない時とあまり変わらないように見えるが
「冴えまくりだ」と自分で言っていたので、おそらく冴えているのだろ
うと思う。

ところで最近ボクがお昼寝をしていると、どこからか爽やかな香りが風
に乗ってやってくるのを感じていた。
どこから飛んでくる香りだろうと思っていたら、近くのお地蔵様の横に
生えている山椒の木に花が咲いていたのである。

山椒の花は(アキコと同じで)冴えない花だが、ツンとするような何と
も言えない爽やかな香りがする、(ボクと同じ)ステキな花なのだ。
ボクの庭からだいぶ離れた所に咲いているのに、お昼寝をするボクにも
良い香りがわかるくらい、良い香りを放っているのだ。

ボクが良い香りに酔っていると隣りにいたアキコが「この季節は山椒の
葉っぱを乗せたタケノコご飯がいいね」と独り言を言った。
アキコが冴えているというのは食欲があるということなのだろうか。


2007年04月18日(水)  冴えない時には散歩 

最近アキコは冴えないらしい。
ボクは冴えまくっているのだが、アキコが冴えないせいでボクの日記が冴
えないのだ。
どうしてアキコが冴えないとボクの日記が冴えなくなるのか、とても不思
議なのだ。

そんな冴えない日にはボクとお散歩に行くと良いのだ。
ボクと一緒に散歩に出かければ、どんな人だって元気になってしまうのだ。

今朝ボクと一緒に散歩に出かけたおかげでボスはとても元気になったのだ。
明日はアキコと散歩に出かけて、アキコを元気にしてやろう。
元気のない人はボクのところへ来てクダサイ。
一緒に散歩をしてともに元気になりましょう!



写真は散歩に出かけて元気になりすぎたボスとボクである。

2007年04月17日(火)  火事 

今日、ボクのご近所で火事があったのだ。
すごいサイレンの音を鳴らして7台も8台も赤い車がやって来た後、木の
陰からモクモク煙が上がったのが見えたので、ボクはとてもびっくりした
のだ。

火事になったのは、歩いて2分くらいのご近所の家だったらしい。
ボクの庭に毎日ヒマゴを連れて遊びに来てくれるおばあちゃんの家だった。
ここのおじいちゃんもよく犬を連れて散歩をしてるのを見かけるのだ。

家は全部燃えてしまったが、おじいちゃんもおばあちゃんもヒマゴも全員
無事に助けてもらったらしい。(犬も無事だったらしい。)
誰も怪我をしなくて本当に良かったのだ。
火事は本当にこわいけれど、命があるということは本当にすばらしいこと
なのだ。
ボクもお見舞いに行きたかったけれど、犬は邪魔なので行けなかったのだ。
みんな元気になって、今まで通りまたボクの庭に遊びに来てほしいのだ。



灯油とガソリンを間違って火が出た時は絶対に水をかけてはいけないらし
い。水をかけるとガソリンが飛び散って、あっという間に火が燃え広がっ
てしまうらしいのだ。
アキコをはじめ、知らなかった人はこれから注意するのだ。

2007年04月16日(月)  オランダミミナグサ 

最近日記をさぼりがちなのである。
こんなことではいかんのだが、ボクは眠いしアキコは忙しそうだし、ボス
は今年、隣組の組長になったので春は忙しいらしいのだ。
「組長」というのは少し格好いいような怖いような、何とも言えない響き
である。ボクも1度くらい組長になってみたいのだ。

ところで最近ボクの散歩道にたくさん生えているのは写真のオランダミミ
ナグサである。
もともと日本にあったミミナグサと似ているが、花がたくさん固まって咲
くのはヨーロッパからやってきたミミナグサなのだ。
日本が鎖国というものをしている時に、オランダとだけ交流していたので
ヨーロッパから来たものはみんな「オランダ」になってしまったらしい。
ミミナグサの名前は葉っぱの形が猫やネズミの耳に似ているからついたも
のらしい。

この花が思い切りぱーっと開いている姿をボクは見たことがないのだ。
いつでも控えめに花を広げておしまいなのだ。
ちょっと恥ずかしがり屋なのかもしれないし、花が込み合っているから狭
くて思いきり花を開くことができないのかもしれない。
ボクの庭は込み合っていないので、ボクは思いきり体を伸ばしてお昼寝を
することができて良かった。
ボクがオランダミミナイヌだったら体を伸ばすことができなくて大変だっ
たかもしれないな。


2007年04月11日(水)  花と星 

今年、ボクのまわりの桜の花は、咲き始めたとたんに葉桜であった。
ちょうど桜のつぼみができる頃に寒い日が続いたせいじゃないかとボス
とアキコは言っていた。

それよりもボクは最近新しい発見をしたのだ。
ボクが発見したのは「梅は花で、桜は星」だということなのだ。

「梅は花で、桜は星」とは何のことはわかっただろうか?
これは花の後ろ姿のことなのだ。

ボクは梅の花は後ろから見るともう一つ花が咲いているみたいでかわい
いと常々思っていたのだが、桜の花を後ろから見てみたら、後ろに紅い
星が輝いていたのだ。
桜の花の後ろ姿も梅に負けないくらいステキなのだ。


2007年04月10日(火)  綿毛だるま 

ボクの散歩道には今、たくさんのタンポポが咲いている。
走ると目が回ってしまうほどたくさんの黄色いかたまりがあるのだ。

タンポポの綿毛もたくさんある。
2つ並んだタンポポの綿毛は雪だるまに似ているのだ。

今年は雪が降らなかったので、雪だるまを作ってもらうことはできな
かったが、雪だるまよりもタンポポの綿毛だるまの方がステキである。


2007年04月09日(月)  日本の春 

夜になると冷える日もあるけれど、ボクのまわりは春でいっぱいなのだ。
ボクの観察によると、ボスもアキコもボクも浮かれているが、草花たちも
昆虫たちもかなり浮かれている。

ボクが散歩に出かけると、タンポポや菜の花、その他たくさんの花の周り
をブンブンと音をたてながらたくさんの虫が飛び回っているのだ。
ボクが見つけたこのミツバチも春の訪れを全身で喜んでいるようだった。
タンポポの花から花へ飛び回り、顔も体もタンポポの花粉だらけになって
いたのだ。

ボクとアキコが観察したところによると、今年はボクの散歩道に生えてい
るタンポポの8割が日本のタンポポなのだ。
アキコは自分の「西洋タンポポ撲滅作戦」が功を奏してきたのだと確信し
ているらしいが、ボクはまわりの農家の人たちがきちんと土手を野焼きし
ているからだと思う。
野焼きをすると、新しく飛んできた外来種の種は全部焼けてしまって、そ
の土地にずっと生えている植物がきちんと育つのだそうである。

日本の春には日本の植物がよく似合う。
こんなに素晴らしい季節がある場所に生まれて、ボクはとても幸せなのだ。


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