あたたかなおうち



 家族

キッチンに立って夕食を作っていると
一人で遊んでいたはずのハルが泣き声をあげる。

私が近づいていくと、それだけで
満面の笑みで、両手を広げて。
ほおを伝う涙だけが、さっきまで泣いていた証。

でも、ひょいと後ろから抱き上げられる。

ハル、パパと遊ぼうよ

祐ちゃんの大きな手が軽々とハルを持ち上げて
部屋はたちまち二人の笑い声でいっぱいになる。


もし、私に生まれてきた意味があるなら
生きる意味があるなら
それはきっと、あなたたちのために。

2008年01月11日(金)
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