りえるの日記

2007年11月30日(金) オネゲル

須賀敦子の「ユルスナールの靴」を読み終えた。
須賀さんの文章は真っ白で清らかで好きだけど、
底辺に流れるの彼女の石のような頑固さが感じられ、
時々息苦しくなるときがある。
でも、これはユルスナールの靴を読んでいる時に感じたこと。
断言はできない。

ミシュレ「ジャンヌダルク」を読んでいるというと
アルチュール・オネゲル「火刑台上のジャンヌ・ダルク」
ポール・クローデルの詩によるCDを友人にもらった。
指揮は小沢征爾 フランス国立放送管弦楽団

対訳付き

全部読んでみる。単語の使い方が素敵だ。
抜粋したらきりがないので、最後の歌詞を。
Personne n'a un plus grand amour que
de donner sa vie pour ceux qu'il aime.

「愛する者のために、みずからの生命を与えるそれ以上の
大きな愛は、誰もしらない」



2007年11月27日(火) ユルスナール

プラトン「パイドロス」を再読し終わったので、
須賀敦子「ユルスナールの靴」を。
エッセー集。
須賀さんの文章を読むと心の中が真っ白に
清められた様な気分になる。
その後は、クンデラ「冗談」パスカル「パンセ」を読んでいこう。

岩波文庫のプラトンもいずれ全制覇したい。
アマゾンで検索すると古本で1円という価格があった。
いくらなんでもプラトンに失礼だ



2007年11月21日(水) 無心

プラトン「パイドロス」
最初読んでいるときは、何かいい文章をみつけようと思うと
物語の良さが分からなかった。
2回目は、おおらかな気持ちで読みすすめると
細部にわたり楽しめる。
ソクラテスとパイドロスの二人の会話が面白い。
褒めあいながら、どんどん話が展開していく。

無心で読むことが大切。

プラトン対話集をたくさん読了したくなる。



2007年11月19日(月) パイドロス

プラトン「パイドロス」は難しい。
解説にギリシャの太陽の下、おおからな気持ちで
語る姿を想像してみようと書いてあった。
エロスについて、私もギリシャの気候とは正反対の
寒い冬空の日本で考えてみると、少し心地よくなる。



2007年11月18日(日) 仏検準1級

仏検準1級は自己採点すると、
68点の合格ラインぎりぎりの点だったので
結果がくるまでドキドキする。
語彙問題は駄目で
聞き取り、書き取り、仏作文は
それほど難しくなかった。
今回落ちても、多分1次試験は
来年には合格する気がする。
問題は2次。自分の言葉で考える訓練をする事が
課題。

ペストをもう少しで読み終わる。
閉塞された世界という意味では
「魔の山」の方がよみごたえがあった。

次は、プラトン「パイドロス」



2007年11月15日(木) モラル

「猫が行方不明」をDVDで。

パリの街並みを本当に歩いているかのように
思わせる映画。
猫を探してくれるおばあ様たちが個性的で面白い。
親身なんだけど、毒舌で、憎めない。
カフェが少なくなるように、骨董品である老婆達も
一緒に廃れていくようで少し哀しくなる。
古き良きパリもなくなっていくのであろうか。
ミッテラン大統領の隠し子は公然の秘め事で
インテリ層の仲間意識もあり、マスコミもプライベートは
ベールに包むというモラルを維持していた。
自由の国フランスもサルコジから、どんどんプライベートの
生活に踏み込んでくる。
お互いに無関心を装いながら理解しあう関係が大人なのに、
残念だ。

モラルは正しい。誰も否定できない。

そんな事を考えていると、素晴らしい言葉を見つけた。

「わたしはモラルには興味がない。
興味があるのは美と感情だ。
しかし、もっとも大事なのは愛だと思う。
愛を失ったら、生活は指の間からこぼれ落ちてしまう。

           クシシュトフ・キェシロフスキ

すごく共感できる言葉だ。



2007年11月13日(火) 新たな勉強方

フランス語の勉強にNHKラジオニュースジャパンと
フランスラジオを聴き始めた。
FRANCE INTER。
自分の興味のある内容を30分は聞くようにする。
インタビューや討論を聞いていると、言葉のリズムと
接続詞、間にはさむ言葉がとても参考になる。

自分の興味ある内容だったら、8割方単語は聞き取れるので
あとは、自分の語彙力を増やせば、かなり聞き取れるように
なると思う。あとは、真似でもいいから、
自分で言葉を構築していく作業をしていこう。

今週末日曜のフランス語検定準1級も気楽にうけて、
来年合格する目標で頑張ろう。

そして、2度目のフランス一人旅。
資金も地道に貯め、地方とパリにまた行きたい。
ユーロ高が少しはおさまっているといいけど。



2007年11月08日(木) 感性

映画でイメージを脳にやきつけていく作業は、
感性を養える。
街を歩いていてもフラッシュバックのように
映画のワンシーンがでてくるときがある。
その時、私の周りは映画の世界に様変わりする。

その反面、小説は構築していく世界。
自分のペースで流れに身をまかせ、
言葉の魔術にかかる瞬間は、至福の時。

今日は、母のお見舞いに
新幹線でジャンヌ・ダルクを読み終わり、
カミュ「ペスト」を。
名作は、最初の一行から、引き込まれる。
「異邦人」とは違う文体で、もうひとりのカミュを堪能できそう。
気に入ったらフランス語で読んでみよう。



2007年11月07日(水) マグマ

NHKラジオニュースはとても便利。
http://www.nhk.or.jp/rj/index_e.html
フランス語で日本のニュースも聞けて、スクリプトまで載っている。
15分ぐらいで時間も短いし、時事仏語を上達させるには
ちょうどいい教材。後は、私の課題は発音。。。。
先日、フランス語クラスのおばさんに、きつい一言を言われ、
少し落ち込んだけど、ここでへこまないで頑張ってみる。

時事系ばかりしていると、心がかさかさになってくるので、
ピアノの練習をゆっくりする。
リストの巡礼の年の音を全身で感じながら。

「真夜中のピアニスト」をDVDで。
フィルム・ノワール。
ピアニストを夢見る不動産の裏ブローカーの青年トムが、
ある日恩師との再会をきっかけに、
フランス語の話せない中国出身の女流ピアニストとともに
オーディションを目指すが、
現実は空回りし続ける。
トムの固い演奏が、思い通りにいかない人生を物語り
硬質なやるせない悲しみをそそる。

そして、流れるピアノ曲はハイドンピアノソナタ32番 
バッハトッカータホ短調
古典は、表面的な静けさと、心にうずまくマグマのような熱情を語るのに
最適な音楽だと思った。
演奏したくなる



2007年11月04日(日) ジャンヌ・ダルク

ミシュレ「ジャンヌ・ダルク」を読み始める。
彼の書く文章は歴史の舞台に
自分が存在しているような情熱を感じさせる文章だ。
「フランス史」も読みたくなる。



2007年11月03日(土) Non je ne regrette rien

ピアフの歌。
Non, je ne regrette rien  の歌詞を見ながら
CDを聞いたら泣いてしまった。
ピアフはフランスの演歌だ。

Non, rien de rien
Non,je ne regrette rien
Ni le bine qu'on m'a fait ni le mal
Tout ca m'est bien egal
Non, rien de rien
Non,je ne regrette rien
c'est paye balaye oublie
je me fous du passe

Avec mes souvenirs
J'ai allume le feu
Mes chagrins mes plaisirs
Je n'ai plus besoin d'eux
balayees mes amours
Avec leurs teremolos
balayees pour toujours
Je reparas a zero


飛行機事故でマルセルを失って、自堕落になっていた
ピアフの歌。
何も後悔はしない、過去を忘れさり
私はゼロから再出発する。
泣ける。


彼女達の往復書簡でピアフがマルセルに送った
大好きな言葉。

「あなたなしの時間はとても長くて、生きがいのない人生よ」


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