ひとりごと
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ずっと前から気になっていた「栗くり坊主」を買ってしまった。 栗専用のむき器だ。 今日買い物した中で一番の贅沢品だ。
昨夜やっと、栗売りのおじさんがやって来た。 この秋はもう来てくれないのかと思って半分諦めていた。 そしていつものようにつやつやと太った大きな栗を一袋買ったのだ。
去年は10回も買ってしまった。 せっせせっせと栗をむいて、いろんな料理やお菓子を作った。 近所に畑で採れたばかりのおじさんの栗はとてもおいしかった。 でも何百個も皮をむいて、包丁があたった指や手のひらは赤く腫れてしまった。
毎年こんなに栗をむくのだったら、専用の栗むき器を持っていてもいいかもしれない。 楽に皮をむくことができたら、栗料理がもっと楽しくなるだろう。 去年からそう思っていたのだった。 そしてやっとこれを買うことができた。
見たところ、薔薇の剪定ばさみと似ている。 違うのは、刃の一方はぎざぎざの抑え刃になっているところ。 もう一方はどきどきするほど鋭い切り刃だ。 これであの硬い鬼皮をぐいぐいむいてむいていくのだ。
昨夜栗を買ったときから、今日の夕食は栗ごはんにすると決めていた。 もち米を半分混ぜたお米を洗って、ざるにあげておいた。 お湯につけておいた栗を引き上げて、広げた新聞の上でむき始めた。
栗を持ち、パッケージの裏の説明を見ながら「栗くり坊主」の刃をあてる。 ぎゅっとハンドルを握ると、おぉ〜、気持ちよく皮がむける! 渋皮までむけている。 加減しないと、実までずいぶんむけてしまう。 貧乏性の私は、鬼皮だけ「栗くり坊主」でむいて 渋皮は今までのように包丁でむいた。 おいしい実はできるだけたくさん残したい。
丁寧にむき始めて5個目、夫からの帰るコールがあった。 思ったよりもずっと早い。 今日のメインはおいしい栗ごはんなのだから、なんとしてでも栗をむかないと! 6個目からは、ちょっと実はけずれてしまうけれど渋皮まで「栗くり坊主」でむいた。
こうなると「栗くり坊主」の本領発揮。 早い早い。 きれいに面取りされた栗の実がころころとできあがっていく。 すぐに残り全部をむき終えた。 いつものお鍋にお米と水とお酒とみりん、ちょっとのお塩を入れ 栗をのせて強火で炊き始めた。 時間があったらちょっと栗を下茹でしたかった。 それができない分、栗は小さめにカットして入れた。
ぶくぶくと沸騰する音がしたら、とろ火にして10分強。 そして火を消して、あとはふたをしたまま蒸らすだけ。 なんとか夫の帰りに間に合った。
ふたを開けると、ほんわり甘い香りの湯気が立ち上った。 つやつやのご飯の中に、黄色い栗たちが見え隠れしている。 ひとつつまんでみると、ほっくり柔らかくできていた。 ごはんの硬さもちょうどいい。 あわてたわりには上出来!
この秋最初の栗ごはんをふたりでおいしくいただいた。 いつも新鮮な栗を届けてくれる栗おじさんのおかげ。 そしていい仕事をしてくれた「栗くり坊主」のおかげ。 これからもいっぱい活躍してもらいましょう。
この秋、初めて灯油屋さんの車がやってきた。 かきねのかきねのまがりかど〜♪ オルゴールが聞こえてくると、なぜか気が急いてしまう。 そうね、もうストーブの季節よね。
この秋、初めての焼き芋屋さんの声もした。 や〜きいも〜ぃい〜しや〜きぃ〜も〜〜♪ いつも声が風に乗ってくるだけで、車を見つけられない。 焼き芋屋さん、昔の少女漫画みたいに追いかけてみようか。
こまかい冷たい雨が降ってきた。 暖かい部屋に入るとほてる顔。 なぜかゾクゾクと震える背中。 ピピッ ピピッ♪ 体温計が知らせてくれた。 私は風邪をひいてしまったらしい。
本格的に秋だよね。
| チャームポイントは骨 |
2005年10月20日(木) |
夫と一緒に行っているスポーツクラブで 半年に一度の「肉体年齢測定会」が始まった。 誰もが学生の頃にやったような、いくつかの体力測定検査を受けて 自分の体力年齢や肉体年齢がどれくらいなのかを知って そして弱いところを強化していこう!と言うキャンペーンだ。 これは私は全然自信なし。 小学生の頃から、何をやったって標準ラインに届いたことさえほとんどない。 5、60代と判定されるのだろうな、と予感していた。
土日は混むと言うので、とりあえず、日曜の夫の分だけ予約をとった。 そのときに「○○さんは?今日の午後だったらあいてますよ。」と 顔なじみのインストラクターに声をかけられた。 どうしよう? 自分の弱いところを知るいいチャンス? 思い切って受けてみようか。 「それでは午後、ヨガのあとにお願いします。」と記名した。
午前中のヨガのクラスのあと、一旦家に帰って昼食をすませ、ジムに戻った。 インストラクターともうひとりの参加者の年配の女性の3人で 測定器具の置いてある別室に移り、測定が始まった。 項目は、握力、座位体前屈、棒反応、閉眼片足立、全身持久力、骨強度。 昔と変わらない握力計、進化している前屈測定器、ストップウォッチを使っての測定。 懐かしいような、新鮮なような気持ちで、楽しみながら真剣にやってみた。
終わってみると、なんと私の肉体年齢は意外に若いらしい。 前屈、全身持久力は、20代前半、棒反応は30代前半の数値、と言う結果が出た。 握力と片足立ちは40代前半だったけれど、それだって年齢相応。 総合で、30代前半の肉体年齢と言うのだ。 嬉しくなってしまった。 だって、ほんとにほんとにほんとに自信がなかったのだもの。 受けてみてよかった。
そして何よりびっくりしたのが骨強度測定。 機械に足を入れハンマーで叩かれると、パソコンのモニタに波状のグラフと数値が表れた。 それを見たインストラクターは「すごいです…」と言いながらこちらを振り返った。 「な、なにが??どうだったんです?」 「今までこんな数値は見たことがありません。骨強度、抜群です。すごくいいです。」 そして一覧表をスクロールして 「やっぱり。今まで何百人も受けましたがダントツです。 インストラクターでもこんな数値が出た人はいませんよ。」 と呆然としたような顔で言うのだった。 診断結果はもちろん20代前半(10代よりも20代の方が硬いらしい)。 プリントアウトされたデータには、グラフの右端に星が打たれ、 今までどおりの運動と食生活を続けるように、とのアドバイスが書かれていた。
そうだったのね〜。 私の骨って硬かったんだ! 毎日ヨーグルトを食べているからかな? 牛乳やお魚が好きなのがいいのかしら? 骨のことなんて、考えたことなかったわ。 それにしても極端な…。
でもそう言われてみれば、思い当たるエピソードがあれこれと。 会社や駅の階段を頭から転げ落ちても、いつも手足の捻挫だけですんでいた。 ビルの工事現場から落ちてきた鉄パイプが頭に当たって(結婚式の直前だった) タンコブができただけで奇跡的に命拾いしたことは大きな話の種だ。 これだけ転んだり落ちたりしているわりに、骨折をしたことはなかった。 それより、すぐに転んだりする鈍さのほうが問題だ。
「肉体年齢がまあまあな割りに、よく病気になったり転んだりするんですけれど。」 と、インストラクターに聞いてみた。 「それとこれとはまた違うのですよ。あとは免疫力と筋力をアップさせるようにしたらいいですね。」 そう言われた。
せっかく機能的には若い体と強い骨を持っているのに、うまく使いこなせていないらしい。 これからきちんと体を鍛えたら、若く健康でいられる? すぐに風邪をひいたり、転んだりしなくなるかもしれない。 もっともっと生活が楽しくなるだろう。 まぁ、なんであれ「一番」とか「すごい」と言われるものがひとつでもあるなんて嬉しい。 何度も検査結果の紙を見てにこにこしてしまう。 少し…ではなく、とっても自信がついちゃった。 これからは、私のチャームポイントは「硬くて強い骨」!
雨上がりの週末 やっと秋明菊が咲いた。 ころころのつぼみも花もかんざしのようだ。 どこか古い都を訪ねてみたくなる。
それにしても週末の雨が続く。 妹があんなに楽しみにしていた「おさるの次郎」。 ちゃんと公園にやってきたのかな。 楽しい芸を見せてくれたのかな。
ボタニカルアートの教室で竜胆の螺旋を見ていても 電車の中にも漂う金木犀の香りをかいでいても 図書館で夫を待ちながら雑誌を眺めていても どうしても眠い。 落ちていくようだ。
家に帰るなり 「まるで一服盛られたみたい〜」と言って ソファに倒れこみ、ことんと眠った。 こんこんこんこんと眠ってしまった。
夜、目が覚めて気がついた。 一服盛ったのは自分だった。 用心に飲んでいた風邪薬が効いたんだ。
風邪の一番の薬は眠ること。 風邪薬、確かに効いたかもしれない。
金木犀って涼しい土地から咲き始めるのか。 秋を感じて咲くのだろうか。
うちの庭ではとっくに散ってしまった金木犀が 日当たりのいい並木道や、明るい街の中では真っ盛りだった。
雨が続いてあまり香りを楽しめなかったと思っていたけれど まだまだこれからだったんだ。 嬉しくて、自転車をこぎながら深呼吸した。
甘いオレンジ色の空気を胸いっぱい。 不思議な懐かしさでとろけそうになる。
カーテンに 爽やかなぶどうのシルエット。
もう何年前だったか 八丈島の友だちが花束を贈ってくれた。 美しく珍しい名前も知らない花だった。
その花はガラスの花瓶に活けられて とても長いこと窓辺で咲いていてくれた。 花が終わったとき、茎には白い根っこが出ていたのだった。 私はそれを鉢に植えた。
暖かい八丈島からやってきて、まさかこんなところで土に植えられて。 困ったなぁ、と思っていただろうに、 枯れもせず、ずっと瑞々しい緑で楽しませてくれていた。 花が咲かなくてもそれだけでいい、と思っていた。
その花が咲いた! 突然咲いていた。 不思議な形、美しい色、なんてかわいい花なのだろう。
あぁ、そうだ、こんな花だった。 飛行機に乗って飛んできたのは、この花だった。 また会えた。 咲いてくれてありがとう。
友だちに手紙を書こう。
| クレイジーソルトのストラップ |
2005年10月11日(火) |
せっかくだから携帯電話につけてみた。
かわいくて、つい中身を確かめてみたくなるけれど あまり開けたり閉めたりしていたら そのうちふたがちゃんと閉まらなくなるかもしれない。 どこかでばら撒くに違いない。
ぶら下げている小さいクレイジーソルトが本物そっくりであることは 自分の胸の中だけでこっそり楽しむことにしよう。
検索してみたら、たくさんの人が小さいクレイジーソルトを喜んでいた。 「小さくたって一人前」って言うところが嬉しいんだ。
読書の秋。
暖かくした部屋の中で 心はどこか旅をして 一日はあっという間に過ぎていった。
ちょっと泣いたけれどがんばったね。 あなたの気持ちはとてもよくわかったよ。 なんとも言えないあの気持ちを思い出していたよ。 それでもちゃんと走ったね。 見ていて涙が出そうになっちゃった。
小さい幼稚園の庭には金木犀がいっぱい咲いていた。 この香りと一緒に運動会の思い出は心に残るのね。 誰かが手を離したオレンジ色の風船が高い枝にからまって ゆらゆらみんなを見ていたね。 そんなこともきっと忘れないね。 庭で拾った緑の小鳥の羽も思い出になるかしら。 ご褒美にいただいたメダルと一緒に宝物になるかしら。
私が覚えておくからね。 運動会、よんでくれてありがとう。
近くの住宅地に薔薇のお庭がきれいなエステサロンがあるらしい。 おととしくらいから気になっていた。 お花の季節にはそこを通るだけでもきれいになれそうよ、 なんて近所の誰かが言っていた。
薔薇のお庭には興味があるけれど、エステには縁がなかった私だった。 でもこの秋、髪を変えた。 ついでにお顔のお手入れもしてみようか? 思い切って予約の電話を入れた。
迷いながら行っても自転車で10分もかからなかった。 ほんと、薔薇がいっぱいのお庭だ。 アーチに絡まる赤い実り。 たくさんのつぼみがもうすぐ訪れる美しい季節を期待させる。 お友だちの家を訪れたようにわくわくした。 ちょっと年上のエステティシャンの女性がにこやかに出迎えてくれた。
初めてのエステは最初はドキドキ緊張、あとはゆったりリラックス。 「お疲れさまでした」の声に目を開くと 自分の鼻や頬がつるつると光っているのが見えた。 さわってみるとしっとり吸い付くようだ。 とても乾燥して荒れていた私の肌へのアドバイスとお手入れ方を教えていただいた。 ますます乾くこれからの季節に向けて、この肌を保てるように。 少しでもきれいになれるように。
窓辺に薔薇が絡まる小さなサロンで つるつるになった素顔のままでハーブティーをいただいた。 お話をして驚いた。 私の薔薇のお友だちを何人も知っていらしたのだった。 「薔薇のご縁ってつながっているのねぇ」とうなずきあった。
薔薇の実のお酒の作り方、パーゴラに絡める薔薇の種類、堆肥の話、剪定のこと。 話はつきない。 気がつくと、もう1時間以上もおしゃべりしていたのだった。 うっすらと青い夕方の庭に出て、少し薔薇を見て、また話して。 挿し木用のハーブの枝を何本か切っていただいた。
お肌のお手入れもそうだけれど、またお話しましょうね。 そんな約束をしてお庭をあとにした。
すっきりと清々しくなった気持ちと顔で 金木犀の香りの街を自転車ですいすいっと帰ってきた。 これからちょっと楽しみだ。
ヨガのあとには なぜかきれいなものが食べたくなるの。
隣のスーパーで黄色く色づき始めたみかんを見つけた。 この秋、最初のみかんを抱えて帰ったよ。
みかんは体を冷やすって言うけれど大好きなの。 やめられないの。 くだものの中で一番好きなのよ。
皮に爪を立てるとしゅっとはじける清い香り。 鼻の奥から喉を通って体がすっきり洗われるみたい。 嬉しいね。
続けて三つも食べてしまった。 やっぱりおいしいね。 いい季節がやってきたね。
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