自分の足で立つことができ、歩くことができ、人並みの腕力もあったなら、不愉快な目に遭わせた奴の髪をつかんで壁に叩きつけ、足で思い切り蹴り上げていたかもしれない。自分の人生を棒に振らないためには、そんなことができないこの体でよかったのかもしれないと思うが、そもそもこんな体でなければそんな不愉快な目に遭っていないかもしれないというのも、また現実なのだ。