RMの日記
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2009年05月05日(火) 大切な人

 一番力を入れてやっている研究。イギリス人と共同でやっていて、結果がネガティブだった旨のメールが今日届いた。始めて10年になる研究だけど、一向に結果が出ない。もうやめた方がいいと思う。30代後半の今、業績を積み重ねてポジションを得る準備をするときなのに、結果が出ない研究をずっとやっている。周りの同年代は、昇進していき、うまくやっているように見えるだけに、しんどい。
 この世界にまだ隠れていることを見てみたいので、研究をしていている。まったくわからないことを研究対象とすべきで、その点では正統な研究をしている。けれど、成果が出るのに100年かかる研究はまともに対峙するものではない。数年、5年、10年という単位で何かしら明らかにできる研究を積み重ねることで、100年かかる研究に取り組んでいく。この課題は100年かかる研究に思えてくる。そんな研究対象を選ぶ研究者はセンスがない。自分はセンスがない研究者では、とも思う。
 ここであきらめるかどうかが、目標に達するかどうかの違い、と数年後に明らかになったときにはそう言える。数年経ってもダメだったときは、やっぱりセンスがなかった、と言える。後にならないとわからないだけに、この道を選択するのがセンス。センスのいい研究者がいい発見をする。もう少し続けるべきだ、とも思っている。あきらめようか、続けようか、こんなこともう何回も思っている。「描いた夢、理想追い続けたって多分ものにできるのは一握りの人だけど、あと少し頑張って見ようかな。それでもいつか可能性が消える日が来ても大切な人はいる。」


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