朝9時に彼と待ち合わせ。
この日は映画デートの予定だったので、
私はフェミニンなワンピースに
バックストラップのヒールの高いパンプスを合わせていました。
私が彼の車の助手席に座るとすぐに、
「メール読んだ?」
と彼が聞きました。
彼が待ち合わせ場所に車を止めてから送信したメールを
私はまだ読んでいませんでした。
「ううん、まだ。」
彼はやっぱりそうだろうという顔をして、
「映画は止めよう。天気がいいからドライブしよう。^^」
と言いました。
「こんな格好して来ちゃったけど…。」
観る筈だったフランス映画に合わせて選んだその日のスタイル。
でも彼はすっかりドライブモードで、既に行き先まで決めていました。
「こんなに早い時間に出られることって滅多にないだろう。
折角だから北の方へ行ってみよう。
蕎麦の産地で蕎麦を食べよう。^^」
高速道路が空いていたこともあって、たった2時間半で目的地に到着。
地元で評判のお蕎麦屋さんで、美味しいぶっかけ蕎麦を頂きました。
市内に戻って、ホテルにチェックインしました。
彼は先にシャワーを浴びると、部屋着を羽織って出て来ました。
彼は少しふざけて、服を着たままの私をベッドに押し倒しました。
笑いながら抱き合う二人。
この日初めてのキスをしました。
夜は丹波地鶏の陶板焼きのお店に連れて行ってくれました。
店内はテーブルごとに個室のように仕切られていました。
お料理もスタッフのサービスも良かったので、
「ここはまた来てもいいかな。」
と彼が言いました。
朝早くからのデートだったせいか、
ドライブの帰りに飲んだ酔い止めの薬のせいなのか、
ホテルのお部屋に戻った途端、私は激しい睡魔に襲われました。
ベッドに入ると、私はそのまま寝てしまいそうだったけれど、
彼にもう一度求められました。
彼の方が私よりタフで、会えば必ず私を求めてくれるから、
まだ二年にも満たない付き合いなのだから、
当然と言えば当然のことなのかもしれません。
いつか彼が私を求めなくなる日が来るのでしょうか。
今の私にはまだ想像することさえ出来ないけれど…。
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