こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年06月07日(日) 溢れる想い


 彼に会いたくてたまらなかった一週間と一日。

 会える日の前日、彼からの電話を切ったすぐ後に私からかけ直しました。


 「言い忘れたことがあるの。会いたい…。」


 「明日だろう?」


 「うん。」


 「俺もだよ。待ってるから。」


 ただそれだけの短い会話。

 彼の甘い声を聞いて、あと一日待てると思いました。




 そんな風に想いを募らせて彼に会った週末。

 ホテルの部屋のソファで彼にキスされながら

 
 「会いたかった?」


 と聞かれた時には想いが溢れ過ぎて、


 「うん…。」


 と答えるだけでした。




 その夜、食事のために外に出ると雨が降っていました。

 彼は車の中から傘を持って来てくれました。

 二人で一つの傘を差して歩きました。

 誰か知っている人に会ったとしても何も不思議ではない夜の街。

 彼はいつでも人目を気にするようなことはありませんでした。

 ごく自然に雨の日は私に傘を差しかけ、

 冷たい風の日は彼のコートを私の肩にかけてくれるのでした。

 スタッフの人ともすっかり顔なじみになったお店で、

 私達は美味しいお酒と夏メニューになったばかりのお料理を頂きながら、

 本や映画や歴史など色々な話をしました。




 ホテルに戻ってから、私はソファに座って寛いでいました。

 彼は隣に座ると私の肩を優しく抱きました。

 そして、ボタンが2つ開いた白いシャツからのぞく肌に触れると、


 「ここ、誘ってるの?」


 と聞きました。




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 と私が言うと、彼はちょっと悔しそうに

 
 「じゃあ、行かない。」


 と言って服を脱ぐとバスルームへ行きました。




 ルナが始まってから5日目だったけれど、

 昼間抱き合った時には少量ながら出血がありました。

 二度目の時には彼は私の身体を気遣って私に触れ過ぎることはせず、

 私が彼の身体に沢山のキスをした後、すぐに私の中に入ってきました。

 まだ十分に濡れていない私の中に

 硬い彼のものが軋むように入って来ると、

 甘い痛みと共に私の身体が痺れるように感じていくのが分かりました。




 深夜、ホテルを出る時もまだ雨が降っていました。

 ホテルのエントランスで、彼は私に、


 「ここで待ってて。」


 と言って通りに出てタクシーを拾うと、

 私がタクシーに乗るまで傘を差しかけていてくれました。

 私は運転手さんに行き先を告げると、

 サイドガラスから彼を見て手を振りました。

 彼も少し眠そうな顔で手を振ってくれました。

 車が走り出して振り返ると、リアガラスの向こうに彼が見えました。

 私が手を振ると彼も笑って手を振っていました。


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理沙子

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