重い空気の本堂。それを微かに動かす扇風機の温い風。線香の香り。良く響く住職のお経。体が震えるほどの鐘の音。外から聞こえる騒がしい蝉の声。親父が死んで七年が経った。時が経つのはこんなにも早いのか、とも感じ。それとは逆に、もう随分と昔のことのようにも思う。ただ。あの日から、夏がそれまでの夏とは変わってしまった。そんな気がする。