獅々丸の雑記帳
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珍しく通院に暁号を使った時のこと。 この日、俺の棲む地域では毎年行われる中学生の駅伝大会の日だった。 『単独中学校の』ではない。東葛地区と言われる6市にある70の公立中学校 が参加する伝統行事だ。当然、俺も中坊の時には母校の応援に出掛けた記憶が ある。
まだスタート前ではあったが、すでに交通規制は始まり、沿道はK察と各校の 応援団に埋め尽くされていた。 警察も中坊も、想いは違うだろうが(笑)俺の暁号に注視する輩が多いのには 参った。 なんたってアクセル踏んでバァァアンとは逃げられない。規制の中、まるでパ レードにでも参加したかのようなノロノロ運転。 奇異の目には慣れてるはずの俺でも、流石にあの数で注視されると汗が出る。
途中、道を横断したそうなオバさんが出てきた。しかしユックリとはいえ交通 量は少なくないので横断歩道のないそこを渡るのは至難の技。しかも明らかに 危ない行為に出ようとしてるオバさんを制止しもしくは助けようとするK察も いないのには驚いた。
もう帰り道だったこともあったし、対向車も切れたし、俺は暁さんを停めてオ バちゃんに『渡っていいよ〜。』と手振りで促した。 オバちゃんはペコペコしながら俺の前を通過、反対側の人ごみに消えた。
しかし、この何気ない行為が俺と暁号に最悪の事態を引き起こしたのだ。
何となくオバちゃんを見送った俺の視線の先には、さっきも言った通り応援中 学生の団体が学校毎に密集。 そして、丁度そこに陣取ってた女子中学生の幾人かが、俺の行為に手に持った 旗を振った。 『エラ〜イ!!』とか言ってるのが丸聞こえ。 俺もまんざらでもないから手でも振って応えようかとした途端、それは小波の ように起こった。いや、起こり始めた。
数人の振った旗が仲間を誘発してる。(汗)
仲間の女子からも『エラ〜イ!』『カッコイイ〜!』と黄色い声が飛んでる。 そして、それはあっという間にその学校ほとんどの旗振り大合唱っとなったの だ。(大汗)
ひきつる笑顔。
『ヤメてくれー』と叫ぶ心。
アクセルを踏みたいがクルマはノロノロとしか進まない。
隣に陣取る中学の生徒は訝しげな視線を俺と暁号に送ってくる。
短い時間が永遠に感じた、初秋の午前。 もう絶対いや〜っ!!(泣)
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