獅々丸の雑記帳
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どうやら『最後の部屋』へ僕らは逃げ、辿りついたらしい。 “僕ら”と言ったのは、私はひとりじゃなかったからだ。 隣りには良く知った女性がいた。 『ここまでくれば朝まで逃げ切れるかもしれない・・・・』 どこかで小さく悲鳴が聞こえた気がした。 「あいつら、一体なんだんだ・・・?」 息を切らしながら私がそう言った時だった。
「私と最後まで一緒にいてくれますよね?」 ふいに隣りの娘が声をかけてきた。見ると、その娘の顔が蒼ざめている。 「ま、まさか、君!?」 「・・・さっき・・噛まれてしまったみたいなんです。」 ブルブルとその娘の体が震えているのが分かる。 「怖いんです、助けてください。」 「大丈夫だ、もうすぐ朝が来る。それまで頑張ろう。・・・・大丈夫だよ。」 私は彼女の肩を抱き寄せながら、あまり意味のないと思われる言葉をかけ続けた。
目が慣れたのか、暗い部屋に僕ら以外にも人が数人いるのに気付く。 その時、抱いている娘の異変に気付いた。 体の震えが止まったのである。 嫌な展開だ・・・・そう思った瞬間、それは現実となった。 その娘が突然私に襲いかかる。 仰向けに倒れた私の上で、その娘が私の喉を噛もうとしていた。 「しっかりしろ!」と私は叫ぶと、その娘の顔を横に向け自分の胸に押し付けた。 この方が噛まれないだろうと冷静に判断してる私にゾッとする。 「死ぬのなら、誰も傷つけず人間として死んでいくんだ。」 なんか映画みたいだ、もしかして私って主人公なのか?? 格好いいことを娘に言いながら心の中で無様に叫び続ける。 『死にたくねぇ、死にたくねぇ!死にたくねぇ!!死にたくねぇ〜!!!』
どれ程の時間、そうしていただろう。 不意にモーターの音が聞こえたと思ったら、部屋の窓、多分シャッターと思われるも のが『ガガガガガ』っと開き始めた。 強烈な光が差し込む。 部屋が明るくなるにつれ、あちらこちらで断末魔の叫びが聞こえた。 『なんだぁ、こいつらみんな人間じゃねぇのかよぉぉぉお?』 もう泣きそうである。
「○○さん、ありがとう。」 私の胸の上からハッキリと聞こえた。 見ると押さえていた娘が灰と化すところであった。
と、そこで目が覚める。 何だったんだ今の夢は。2流映画もイイとこだったが、あまりにもリアル過ぎたぞ。
『って言うか、あの娘は一体誰なのさぁぁぁぁあ!??』
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