獅々丸の雑記帳
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明らかにそのクルマはこちらを意識していた。 同じロードスターという車名でありながら違うクルマ。 暁さんの後ろに一定距離を保って付いてくるクルマは『マツダロードスター』だった。 暁はその型式からNAと言われるのに対し、後ろのヤツはNBと言われる。 NAにもNA6とNA8があるように、NBにも何種類かあるようなのだが私には見分け ることが出来ない。 黒い(多分)ボディに白いボンネットを持ったそのNBが、ノーマルでないのはバックミ ラー越しにもハッキリ分かる。 足回りに手の入ったクルマ独特の車体の揺れがそれを顕著に誇示していた。 走れるコースへ私は暁を向ける。NBもすかさずウインカーを出してきた。 もう私の意識は後ろに80%! 先に踏んだのはNBだった。 前を塞いでいたクルマがウインカーを出して停車した途端、後ろで「ゴファッ!」とNB が吼えた。 私も間髪入れず暁さんに喝を入れる。「バッバッバッッーァ!!」暁さんも猛然とダッ シュ。 スピードメーターが跳ね上がってあっという間に真上を指す。 いくつかのコーナーを楽しげにランデブーしたところで、どうやらNBが優位なのに気 付く。(汗) 多分・・・・いや絶対ドライバーの力量の違いだろう。 さらにこの後は私の苦手な大きなカーブ。外に振られるし出口がガードレールで細 くなっていて突っ込めない。 ともかく暁さんを目一杯アウトに振る。 『こんな速度で入ったことあったっけか・・・?』(大汗) 怖さでインに付くがCPはもっと先っ『ヤバッ』・・『インベタ、インベタ』念じながらも暁さ んはジリジリとアウトに膨らもうとする。 出口が見えたっ!! こっちが必死に出てきたコーナーを悠然と追ってくるNBを後ろに見て『こりゃダメだ ・・・』と確信するも対向車がないのを確認し、細くなる出口へアクセルを踏み込む。 もうすぐゴールだ。
信号が変わると、NBはパッシングをくれて左へウインカーを出した。 私もハザードを焚き、左手を上げて後ろに合図を送る。 NBのドライバーも軽く左手を上げたのが見えた。 へへへへ。(笑)
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