過去日記倉庫(仮名)
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フリフリのおれ的わたし的ベスト2007はこちらより
桜坂劇場にてアンゲロプロスの旅芸人の記録を鑑賞。長い映画なので?一日一回しかやらないということで、早起きして(笑)行きました。汗まみれで倒れそうになってたのに映画館はクーラーが効きすぎてて寒かった。いつものことながらお手洗いに何度か立ったので見てない瞬間もあったんだけど、見れてよかったです。色合いが地味だし静かでテンポがゆっくりなんだけど、だるくて眠っちゃうということは全くなかったです。
正直筋はよくわかりませんでした…中川敬の批評とか読んで、ああ、そうだったかなあって感じ。何で役名がわかるんだろう。作中で名前呼ぶ場面ってあったかなあ〜。(でも名前は無くても、母、父、娘、弟みたいなそんな存在性というか位置づけみたいなものは伝わってきたので問題ないんだけど。神話になぞらえてるみたいだし。)あと人物の見分けがつかなくて最後まで劇団の人数も把握しきれませんでした。のでしっかりした感想は今は書けないなあ。ちょっと勉強したい感じ。ていうかDVDほしいなあ…
それでもとにかく映像の美しさと長回しのかっこよさにうっとり。あと自分としてはこの監督の映画は音楽映画としておすすめしたい所もあるな。アコーディオンがすばらしかった。沖縄の三線みたいな感じでずっと鳴ってる。ギリシャの人も音楽が好きなんだね。ギリシャの歌謡曲もよその国の民謡も軍歌もジャズも何でも演奏するの。お芝居もずっと同じものを持っていろんな所をまわってるんだけど、時期(政治状況)や見てる人たちによって同じセリフでも響き方も変わってきて、その演出にうなりました。現実そうなんだろうけどね。そして夜の通りをこっそり移動しながらゲリラの襲撃にでくわす所で映像がまた舞台劇みたいなアングルで、位置が逆転するような所がおもしろかったです。
またちょっとした隠喩的場面にぐっときた。例えば母親の結婚パーティを海辺でやってて、新郎が米軍人なので、ギリシャ人の家族と米軍人とその取り巻きのギリシャの女たちが相席してるんだけど、おばあさんが披露したギリシャのお祝いの歌までも米軍のブラスバンドにのっとられて乱痴気騒ぎ。一番端に居た息子がたまりかねてテーブルの敷物をひきずりながら退場。ごちそうがめちゃくちゃになるのを振り返りもせず、そのまま黙って砂浜を歩き続ける場面なんかすごい共感した。息子の気持ちがわかるっていうより、そういう風景ってあるよな、っていう感じ。
あとはカメラがパンしながらカットが切れないまま時代が入れ替わる所がけっこうあった。何回もあったけどかっこよかったな。そこで歴史的事象については詳しいことはよくわからないけど、なんかこう、主体や思想の中身は替わっても、似たようなことが入れ替わり立ち代わり起こってるだけなんだなあっていう気分が伝わってきてよかった。(しかも最初の場面と最後の場面が全く同じで、エンドロールもなくぶちっと切れて終わるのね…)戦後っていろんな所で似たようなことが起こってたんだな。ギリシャって歴史も知らないし、どんな所か想像も付かないくらい遠い世界なんだけど、大国に揉まれながら狭い所で身内で傷つけ合ってる風景って、ものすごく身近に思えてそれが自分には衝撃的だった。お客さんは年配の方も多かったけど、身近に思い出されることは私よりも多かったのではないかな。
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