舌の色はピンク
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| 2022年04月02日(土) |
代官山ベビー用品、ダセえ渋谷、神保町パエリア |
9時過ぎまで惰眠を貪ってやるぜという 昨晩の意気込みむなしく6時半に目が覚めてしまった。 肌寒いが晴れていて気持ちがいい。 だらだらと原神をやった。 今はもう螺旋をクリアするだけ。 しかるのち洗濯。 9時前に休日トースト。 OKストア行って帰宅、洗濯物干して10時。 風呂入って読書。 11時過ぎから飯作って11時半に飯。 焼きうどん。 毎度のことながら美味い。
12時に家を出て荻窪に向かう。 妻はあちこちの花を指差してはしゃいでいる。 「そうか、きみは春がうれしいんだ。 花が咲き始めたから」 「うんうれしい。春好き」 「こういう妻を持つと、夫は幸せかもしれない」 という僕の褒め言葉も耳に入れず、 妻はあの花はこの花はと矢継ぎ早に解説をたたみかける。 しかし僕は僕で解説の一切を耳に入れてなかった。
荻窪からは中央線で新宿へ。 山の手線で渋谷へ。 東横線で代官山へ。 久しぶりの代官山は、降り立った瞬間にもう フレッシュな陽の気にあてられた。 知った街を知らない風に、うすのろに歩いて行く。
気まぐれに立ち寄ったunicoではカーテンと照明を見た。 売り場は変わらず魅力的だけれども 今では家に必要なものがなかなか揃っているので 以前ほどには惹かれずに済む。 店を出たところで不動産業者から電話。 換気扇の修理は次の水曜日となるようだ。 それならまだいいか。水曜日に決着がつくのなら。
洒落た道を通り抜けて歩道橋を渡り、 今日の目当てであるベビー用品店に入った。 マールマール。 店内の全品がとてつもなく可愛い。 デザインがいいし、 モデルに商品を着用させた写真も上手い。 くまを模したおめかし服が妻のねらいだったようで、 これはたしかにモノスゴク可愛かった。 とはいえ、新生児サイズにつき 着させるのはせいぜい2,3回だという。 それで値段は1万以上する。 この店は駅前であるし、 また後で来ようということで、いったんは出た。
続けてデンマークのキッズ服専門店に入った。 しかし僕は腹の調子を壊してしまい、 やむなくアドレス代官山でしばし休んだ。 遅れて妻もやってきて、 それから施設内の店にいくつか入ってから、 喫茶店に行こうと八幡通りに出た。 昔何度も利用した珈琲店があったはずだが見当たらない。 5分ほど探したものの、どうやら閉店してしまったようだと諦め、 まぁ代官山ならいくらでも店はあるからと路地に入り、 古い教会を抜けて狭い階段を降りたところで、 和ハーブティーというのを売ってる店を見つけた。 「入る?」 「入る」 店内は狭かったが、どうやら奥ではマッサージを施しているらしい。 どうやらマッサージが本業で、 肉体を総合的に健康にしていくにあたり 茶にも目をつけたということのようだ。 試飲ができるというから4つ試させてもらった。 はじめのブレンドが僕には衝撃だった。 漢方のような香りに反して飲みやすく、 口の中で噛むように飲むと豊かな甘さが広がる。 砂糖を入れているわけでもないらしい。 ブレンドに含まれているアマチャの茶葉が、 砂糖よりもずっと甘いのだそうだ。 そして身体が芯から温まる。 疲労が快復していくような心地にもなった。 続く二杯目はミントの風味が強く、好みではなかった。 三杯目はヨモギ。 茶なのにヨモギ団子の味がして面白かったが ただただヨモギ団子が食べたくなる。 四杯目は一杯目と似通っていたが、甘さがない。 僕は断然一杯目推しだった。 だがちょっとだけ高い。 妻は次の週末に遊びに行く友達の家への手土産品として、 あまり高くない四杯目のティーパックを三袋買い、 さらに明日僕の実家へ行く手土産として、 一杯目のティーパックを十袋分買った。 「ネット通販はしてないんですか?」 「してない…んですが、リピーターのお客様には、 電話での注文を受け付けてはいます」 なるほど、それならばあるいはまた買ってしまうかもしれない。 そのくらい気に入った。
それからSNSカフェという世にも恥ずかしい店を通り過ぎ、 アドレスに面した交差点へ戻ってきて、 妻はタイル専門店に寄りたがった。 僕は外で待っていたが、妻は15分ほど吟味して、 店の人と語らってもいた。
どこのカフェに入るかは決まっていなかった。 昔と違い今は喫煙席を探さなくてもいい。 ある意味ではどの喫茶店でもカフェでもいいわけだ。 「もう、今日は、いいぜ。パンケーキ屋に入っても…」 僕の誘いに妻は乗った。 まったくいつ代官山に来てもパンケーキ屋には 若い客が大勢立ち並んでいたが 今日はうっかり入れそうだった。 果たしてノータイムで着席。 妻はキャラメルバナナにバニラアイスをトッピングして、 僕は黒蜜抹茶にした。 店員は一人で切り盛りしている。 はっきりいってこ汚いおっさんが… 一人でパンケーキを焼いて注文を聞いて配膳して会計している。 店内には多くのジャニーズグッズがあった。 こんな店だとは思いもしなかった。 しかしなんであれ、パンケーキさえ美味しければ問題ない。 実際美味かった。 しっとりふわふわする。 妻は幸せだ、幸せだと繰り返していた。 ずっと仕事が辛く、家にいるばかりの生活にも飽き飽きで、 それがこのバカ甘いパンケーキを食べたときに 数直線の真反対の多幸感に見舞われたのだろう。 今日は天気もよく、二階の席から見渡す代官山の町並みは いかにもデートの風情で くさくさした気分を吹き飛ばしてくれる。
向かいの店にはベランダのように外にせり出した 半テラス席とでもいえるスペースを備えたカフェが見え、 あの外に向かって席を設置した空間は ぜひとも未来の我が家にほしいと思った。
結局マールマールで1万する新生児用の服を買った。 本棚にとっておけるという箱も可愛らしい。 いよいよ7月が楽しみになってくる。 店員さんから刺繍はいかがするかと問われたが まだ名前が決まっていないからとその点は辞した。 どこもメルカリで売り買いされないように いろいろ対策考えてるみたいだね、と妻は憶測していた。 「もちろん、ここの刺繍がそのためとは限らないけどね」 僕は直感的に、これはアリだ!と思った。 メルカリ云々を抜きにしても、 商売として正しいやり方をしていると直感的に思った。 マールマール、応援していきたい。
妻が体力に余裕ありそうだったので やや足を伸ばしてこどもBeamsとやらに寄ったり、 Familiaというベビー用品店に寄ったりした。 見聞は深まる。 そして見れば見るほどマールマールの見事さが際立っていく。
今日は二十代前半にさんざん来ていたはずの代官山の、 これまで縁のなかった一面を満喫できた。 あと店が点在して生きているの、スバラシイ。 地の力のある街という感じだ。やっぱ好きだな。
東横線で一駅、渋谷に着いて、 こちらは一転ツマラナイ街に堕している。 それでも今日は割り切って、 スクエアという商業施設に踏み入ってみた。 繁盛している。 エレベーターはかなりの混雑。 10Fがライフスタイル雑貨だからと昇ってみると、 なんてことはない、フロア一面が東急ハンズだった。 今どきありがちなつまらねえ施設だなと心底軽蔑した。11Fは半分がTSUTAYAブックショップとスタバ。 もう半分が、なんて名前だったか、 たまに見かける和のデザインショップ。 こちらは洒落た雑貨がいくつもあった。 2万円ほどする提灯にはかなり惹かれた。 妻は赤黒い漆の豆皿に目をつけたが、 これから洒落た食卓は激減するからと諦めてもらった。
続けてヒカリエにも寄った。 ヒカリエはオープン当初に来て以来 ずっと不人気のイメージがあり 判官贔屓の心境で応援しているのだった。 ビル内を歩いているとすべてに 「何かのカンチガイで」とつけたくなる。 入っている店の一つ一つにはそれなりに愛着あったりする。 コンロンショップが潰れたのは残念だったけれども 相変わらずオッと思われされる品が 延々歩いていれば見つかりはする。 今回はたまたま見かけた三つ足のマグカップが可愛らしく、 …まるでナメック星の宇宙船のようだったけれども とにかく可愛らしく、 妻は友人に買ってやるかずいぶん悩んでいた。 「1コ買ってあげようかな…どうしようかな」 「マグカップでセットにしないのか…」 「やっぱまずいかな」 「あげる名目による」 「持ち家祝い?」 「向こうは夫婦で家買ってるわけだから…」 「やなんだもん、私は離婚しろって思ってるくらいなんだから」 結局買ってはいなかった。
渋谷駅は長い工事を段階的に終えつつあり 従来の鉄鋼くささを廃した近未来的な姿を表している。 ものすごいダサい。 近未来風って一番ダセえからな。 光の放射とか敢えての黒とか 計算しつくされた幾何学模様とか 空間の使い方がことごとくダセえ。 ダセえ、ダセえと夫婦で毒づきながら渋谷を去った。
半蔵門線で神保町へ。 出口からものの1分で目当ての店に到着。 オーレオーレ。 妻はここのパエリアをとてもひいきにしている。 しかし来るのは10年ぶり近くなるか。 この店にはいわゆる「クセが強い」従業員がいる。 だが妻はその覚えはないという。 今日のそのオジサンが接客してくれた。 テキパキとオーダーをうかがいながら、ボケてくる。 僕は今も昔も相手にしない。 不快なわけではなく、 無理に付き合わないことでこちらなりの礼を示しているのだ。 ドリンクは僕はウーロン茶を、妻は店員に相談の上、 ノンアルコールのスパークリングワイン… 白ぶどうジュースにガスを入れたもの?を注文した。 フードは4品注文。 3品にとどめるつもりだったけれども、 店員の強い勧めに従ってアラカルトを足した。 まずはタパスの盛り合わせ。 タルタルソースでいただく海老、 クミンなどスパイスの効いたトリッパ、オムレツ、 マカロニサラダ、冷製ラタトゥイユなどいずれも美味しい。 レバーパテにはマスタードがよく合った。 家庭で食べない、店だからこそ食せる味というのがうれしい。 二皿目が店員おすすめの、マッシュルームのアヒージョ。 アヒージョといえばむやみに油まみれで 一口目より後はウェップとなるのが常だったが 今回は後味もよく過去最高のアヒージョだった。 何より、かるく焼かれたバゲットに このアヒージョのガーリックオイルを浸すと実にたまらない。 たまらないからバゲットはおかわりをした。 追加の方は焼かれていなかったがそれでも十分美味しい。 ぺろりと平らげてしまう。 三皿目、子羊のロースト。 これも店のものが食べたくて仕方なかった。 分厚く柔らかいローストに、甘めのバルサミコソースと、 付け合せのグリル野菜が合うこと。 そして4皿目がパエリア。 店員さんが取り分けてくれた。 米は一部におこげをまとわせながらも、水分を多分に含んでいる。 トマトと魚介の旨味がたっぷり染み込んでいる。 美味しい。感服。 コロナを警戒して長居はしなかったが 総じて大満足だった。
会計は7000円弱。けっこういったな…。 でもいいのだ、たまにだから。
満腹感に心地良く夜風を浴びながら 神保町から九段下までを歩く。 日常的に目にする町並みとは打って変わって 今夜の神保町は美しかった。 ほんと日常嫌いなんだな。 でも日常あっての非日常だから、 とても日常を大事にしている方だとも自負している。
帰りの電車で、セトウツミを最後まで読み切った。 荻窪駅に着くまさにその瞬間に最後のページを読みきった格好。 それからバスで帰路。 環八をよぎるだけで数分待たされる。 歩いた方がマシだが妊婦連れでは仕方ない…。仕方ないのだよ…。
20時過ぎに帰宅。 くたくたのテイで、何はさておきシーツを取り込み ベッドに横たわれるよう用意をした。 僕もしばし休んだ。 カービィボウルを完全クリアした。 いずれの面も、20年前の記憶で どう攻略すべきか覚えているのは我ながら驚がくだった。 また一方で、当時どれだけ考えても それ以上の最適解が得られなかった攻略法に、 今回アッサリ新ルートを開拓できたりして感動した。 まぁ単にやり直しできるから大胆な真似が試せるってわけですが。
入浴前に兄からメッセージが届いた。 今日実家に置いてきたというベビーカーが、 なんとそのタイミングで壊れてしまったらしい。 どうやら久しぶりに物置から引っ張り出したそれを、 こうして使うのだとレクチャーする動画を撮っている最中に倒してしまい、 それであえなく壊れたと。 であるならばいずれにしても頂戴して少し経った頃には壊れたろうし、 あっさり諦めはついた。 バウンサーはもらえるようだし十分だ。
およそ3週間楽しませてくれた読みくらべ民話集、今夜がラスト。 あとがきの後に収録されていた富山の民話を読んだ。 これだけ特別扱いされているのに中身は忘れた。
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