One And Only
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どうせ会社の女のコ達から貰えるだろうし、 彼女からも『確実』に貰えるだろうから、
「私は“彼氏”にしかチョコあげないよ。 だから、隆さんにはあげない。」
と、昨晩ボディブロウを打ってみました。
みるみる表情が変わる隆さん。 ふてくされて目線すら合わせなくなっていました。
あげないなんてそんなはずは無い訳で。
二日前にロフトで購入した手作りチョコのキットと包装グッズを、 絶対見つからないように隠していたの。
昨日チョコを作っておこうと思っていたら、 いつもは遅いはずの隆さんが早めに帰宅したから作れなくて、 今日絶対作らなきゃと思って仕事を一生懸命かたして定時で上がった。
ラム酒と生クリームの加減があまり良くなかったのか、 少し軟らかめな生チョコになったけど、 いかにも手作りな雰囲気を醸し出している感じ。
きっと郵便ポストを開けてくれるだろうから、 ラッピングしたチョコをこっそりポストに入れてきた。
どんな表情をして、隆さんはチョコを片手に玄関を開けるだろう。
願わくば。 年賀状の時のようにポストを覗かないで部屋に入ってきませんように。
隆さんが帰ってくるまであと数十分。 きっと寒さで耳も鼻も冷たくなっているはずだから。 帰ってきたら、ぎゅーって抱きしめてあげよう。
そして泣き虫な彼の頭をなでなでする。
私の思い描くバレンタイン。 さあ、現実になるのかな。
のぞみ
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