ヒルカニヤの虎



 憂鬱はまさにそう!

カリカ単独「魔王コント」土曜2回分とれた!万難を排して行く。
という勢いに乗って東京シュール5本ネタ公演後半。できるだけさらっといきたい。

■東京シュール5 本ネタ公演 2010/02/26/Fri_18:30-@全電通ホール

後半は椅子にまつわるユニットコント。その間に正規メンバーじゃない人たちのネタが挟まる感じで進みます。MCがポイズン阿部ちゃんとしずる池田で、とたんに会場中が不安定な磁場に。なんでお前がカンペ持ってんの?という先輩阿部ちゃん。対する後輩池田の暴言「思ってるより(MC)できてないですよ?」このあと阿部ちゃんの目を直視できない池田のくだりがおもろかった。阿部ちゃん「でもいつか2人でラジオやろうな」だからできてないんだってば!阿部ちゃん無駄にポジティブ。

・僕らのおじさん(@押見)
椅子を使ったパフォーマンス(モノボケ?)をする椅子のおじさん(池谷)と、仲良し小学生ズ(村上&林)と、出会い頭にいじめられる転校生(関町)@公園。小学生ズはおじさんが大好きで、椅子のパフォーマンスに大枚を払って見ている。関町はその構造がまったく理解できない常識人(ツッコミが常軌を逸していた)。でも数ヶ月後、小学生ズと同じくおじさんに夢中になっている転校生の姿が...。
かたつむり林のあほの子の演技がすばらしかった。正月の田所プロデュース以来、村上&林コンビはなんかほほえましい。関町の苛められっこ気質は天性です。池谷さんは、池谷さんです。そういえば押見さんの書くネタは中盤〜終盤でふわって飽和する瞬間がある。形容が難しいけど、わちゃわちゃと違って、カタルシスでもなくって、破綻ともいえない。なんか拡散に近い広がり方をして全体を把握しきれなくなる一瞬がある。あれおかしな感覚だなあ。
・コンビニ強盗(かたつむり林)は前半で書いたので略
・パイプいすの歴史(@田所)
全部ウソの話、という前提のもと、ストーリーテラー・カリカ林さんのすてきな美声で進んでいくパイプいすの成り立ち。会場から悲鳴があがるブラックなコントでした。長くなるので詳述しませんが、要するにパイプいすは欠損した人体(...。)に着想を得てつくられたってことです。これ池田さんアテ書きなのかなあ。吉田さんがいい味出してた。で、田所仁はどこにいきたいのかと(2回目)
・ドリームマッチ(インポッシブル)
でたー!アニメやまんがの主人公たちを戦わせるシリーズ。悟空vsドラえもん、ブタゴリラvsジャイアン、デューク東郷vs魔女宅のキキ、アンパンマンvsケンシロウなど。まずジャムおじさんを殺りにいったケンシロウの卑怯さが光っていた。あとキキの箒にこめかみをぶっ刺されたデューク東郷の死にざま。すばらしいなあ。しかしインポッシブル2人ともが致命的なセリフ間違いをしました。どないしたんや。
・お引っ越し(@吉田作)
これはまれにみるおバカ。シュール5で初めて「お願いだれかつっこんで!」と思った。プロレスラー(インポッシブル)が住む部屋に呼び出された引越し業者(池田)、運ぶ荷物はパイプいす1つ。でなんでかプロレスはじまる→下の階の住人(押見)が物音に心配してやってくる→問答無用のリングマッチ→隣の住人(家城)が物音に...以下略。ふくれあがるプロレスラーたち。押見さんが変な外人キャラ、女に間違われる関町。最後は家城さんのピンクのベルトをめぐるタイトルマッチになり、同期で遠慮のないかたつむり林がインポッシブルに本気の闘いを挑んで勝ち。家城さん、テンションが上がったかたつむり林にセリフ(とベルト)をとられてアドリブ「ファイヤー!!」絶叫→ノドつぶす。なんて気の毒。
・遠藤はやとの暮らしに役立つバラエティーショー
雪男の側頭部をトングでつかむネタ(ほかに言いようがない)
・Dior(@家城)
椅子の新作を見せる秋冬コレクションショー。モデルは池谷さん・阿部ちゃん・田所さん。家城さんは即興マイクで煽っていくのですが、お引っ越しコントでノド潰しててえらい辛そう。なぜかシャツインの池谷さんは前々コントのおじさんがやってたネタなど。家「悪夢のデジャブです!」期待通りの安定感、彼は裏切らない。阿部ちゃんは出だしから猛烈な攻めのモデル姿勢。家「あるぞ!モデルとしてあるぞ!」あんなにざっくり胸元を開ける必要性はどこにもない。ポカリイスエットからの親子ザル→人類の進化の流れに爆笑しました。田所さんはSっ気全開で、座りそうで座らないプレイ。しかし体型の問題でどうやってもモデルの立ち居振る舞いが決まらない。「‘ちょいとおまえさん’出ました!」これは視覚でみてなんぼだなー。
・カイジ
賭博黙示録カイジのガチ再現コント。5〜8巻のスターサイドホテルにおける鉄骨渡りをなぜか完コピしたかたつむり林・インポッシブル・遠藤はやとの4人。え、なんで!?めちゃくちゃおもろいけど!利根川を演じたかたつむり林の演技力は(正月の田所さんにくらべて)すごかった。あの子はいい役者になると思う。
・合コン(@村上)
最低でした(笑顔)イケイケの林さん・合コンマスター阿部さま・童貞関町と椅子3脚(女子大生・キャンナイに出てる)の合コン。これのせいで終幕開口一番の感想が「最っ低やな!」だった。いやいい意味でね。関町のパイプいす相手のエアーセックスが本ネタ公演の幕切れってどうなの。もう1回見たいです。

こんなもんだったかしら。また思い出したら補足する。

***

あ、そうだここでお知らせとして書いておこう。
今年始めに急に畳んだ本日記ですが、その折に不義理した方々には本当に申し訳ありませんです。
ほかのとこで作ってるフリーペーパーで「お笑いか芸人コラム書いとく?」みたいな話が出て、ちゃんと書くならモロかぶるであろうこの日記は消さなきゃ、という経緯があったのですが、結局「塙にお笑い任すと長い・くどい・マニアック」てことで保留になりました。ちっ賢明な判断だぜ。今は立ち飲みとか純喫茶とか書いとる。

もう日記は書きませんが、残しときたいライブがあれば不定期の備忘録メモとしてふらっと書きにきます。少なくとも直近のバナナマンとカリカは、必ず。

この期間にいろいろ人さまのレポを漁って読んだりして、近しい視点はもちろんメカラウロコの解釈もあって、おおーと思うことしきりでした。なんで今まで探さなかったんだ。そして自分が行けないライブでもレポを通して追体験できることのありがたさ。

2010年02月26日(金)
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