プロポーズ


たとえば君が
世界に見放された
哀れな猫だったとして

吹きさらしの雨の中
ダンボールに縮こまり
こっちをみて なぁご
と鳴こうものなら

すぐさまうちにつれて帰り
嫌がる君をきれいに洗って

ちろさんが残していった
カリカリと暖かい毛布
きゃらにゃんから借りた
ねずみのおもちゃ

いたる限りの贅を尽くして
もてなしてあげる

生まれてきた理由なんて
もう考えなくていい
裏切りにおびえて
暮らすこともない

ただの透明な魂として
今このときを一緒に生きる

ここに居つくかどうかは
君自身が決めることだけれど

わたしの胸の上で
鼻を突き合わせて
眠ることができるなんて

すごい特権だと思うんだけどな






2007年05月19日(土)
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